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2023年5月31日 (水)

音楽備忘録1384 適切な音楽の評価方法⑧

久々の前回補遺からになるが音源には’70年代程度の高音質!?が要って、再生装置はもっとLo-Fiって一見矛盾してるがどうしてかだ。
これはどの段階で削れるか次第で、音楽内容への影響度が異なるからなのだ。

ってもMixやMastering次第で変動し、どっちか一方だけを狙ってれば当然合わない方では惨憺たる結果を招く。
そんなのが最少数だったのが’70年代の作品で、これにはアナログオンリー末期で混沌の端境期だったって時代背景があるんだ。

後年CDでも出すのが当り前になると音質差が著しく、流石に古典チープアナログのは欠点ばかりが目立つんで特定目的の以外では使えなくなった。
一方再生環境の方では’70年代迄はメディアに大きな変更が無かったんで、’50年代の機器でもステレオレコードに対応してたら継続使用されてる所があったんだ。

そんな情勢と特に米での黒人差別の関係から、録る側にも決して望んだ訳じゃ無いが’50年代の機器がかなり残存してたのよ。
結果Hi-Fiとは一線を画したチープなのが残在し、過去述Hi Recordsの等がその典型だったん。

処がそんなレーベルからもAl Greenみたいな自国外ですらポピュラーな存在が出ちまったもんだから、当時の日本でもラジオは当然の事喫茶店等でもそんなのが平気で流れてたのよ。
その結果今劣化本邦みたいに音響的に高音質であれさえすればってのが全く通用しなくて、音楽的にかなり高水準なMix・Masteringにしとかないと相手にして貰えなかったんだ。

更に追い打ちを掛けたのがアフターBeatles直後だった事で、近似な機器(実際はかなり高度なカスタマイズをされてたんだけど)で音質・音楽両面共最高峰級の手本があったしね。
又今ならジャンル差別はほぼ無くなってるが、当時はまだまだ欧米白人以外のとかRockは相当低く扱われてるのが多かって。

かなり売れても一番良い機械やハコを中々使わせて貰えなかったんで、元々創意工夫が主軸のMix・Masteringが行われてたんだ。
結果Ⅱで再生機器のグレードを問わない様にとか、単純な音響的Hi-Fiよりパフォーマーの個性を優先させるのが主流だったん。

私体験で後から最も意外だったのが上記Hi Recordsの作品群で、小学校低学年当時ショボい機器で聴いてた時は最新でハイグレードな印象しか無かったんだ。
のが中学で初めて自分のマトモなオーディオを手に入れて聴いてみたら、魅力は全く薄れなったがこんな音悪かったっけって。

その後に及んで音響的評価は下がる一方で、けどそんな音質であんなに魅力的に出来るとはの思いがどんどん深まってるよ。
処で突然完全な余談だが最初のルパン三世の音楽観が凄く似てて、そう云やなんとなくAl Greenとキャラが被ってるなと感じたのは俺だけかい?。

<つづく>

2023年5月27日 (土)

音楽備忘録1380 適切な音楽の評価方法⑦

前回のお題「音と音楽の評価はキッチリ分離しませう」の分科会と称し、サウンドの判断指針に言及しよう。
聴者にとっちゃ只良きゃ良いんだが、音楽的貢献度に着目すればそれに反するのが多々出て来んだ。

楽器単体で一般人が皆美しいと感じるのは、やはりワイドレンジで明瞭なの等が多いだろう。
特に生の器楽音に疎いとその傾向が強く、例え奏者からしたら非現実的なのでもそう思いがち。

けれどアンサンブルに支障する様では、全体を聴いた感じに負の作用をしちゃってるんだな。
悪目立ちして他の存在を無き物にするとか、部分的にマスキングして恰もその箇所には入って無いかの様に聴こえるとかね。

一般聴者には元々興味の薄いか無い相手が多少留守になったって知った事っちゃなく、その楽器の音を辿ってりゃ未だしも他を聴いてたらどうでも良いか? 。
けれどそんな状況でも全く無事に済んではいなくて、アンサンブルの変化は少しは感じ取ってんだ。

それはサビだけ他より何か軽い薄いなとか、イントロだけかなり重かったなとかね。
提供側が意図してそうしてるのもあるからややこしく、しかし不要で聴こえなくても構わないのは入れとかないのが基本なんだよね。(隠し味やハイブリッド合成の素材になってるのは別よ)

過去述の如く、後でどんな悪さしてたのが露呈するか分らんから。
今の表面上の高音質ってなこの面では美人局みたいなもんで、ウッカリ着いて行ったら後から怖いお兄さんがパターンに陥り易い。

俺言い「分別耳」がある程度出来上がってたら聴き分けられるが、楽器の生の音さえロクに知らない段階ではハードルが高過ぎる。
聴き専経由で打込みに至った人で、生のも一定量以上の体験があれば見込みが出ては来るがね。

てな訳で音質はLo-Fiな程俺言い「音楽効果耳」育成には適してて、近年の作品になる程出逢い系アプリやインスタ盛り画像と一緒で表層と内容に差があると思っといた方が良いのよ。
又「盛り」なんて登場したが、加工度がどれ位なのかもアンサンブルの出来栄えには大いに関係があるざます。

今みたいにやたら色々可能になって来ると生合奏ではあり得ないのが、如何にもバランスしてたかの如くに誤魔化せる。
つまりリアルではバッティングするのが成立してたりして、音楽内容的にはそう云うのは低レベルなんですよ。

そんなだと大天才の集団でもリアル再現不能ですから、少なくともポピュラー系としては落第だしょ。
とは言えあまりに低音質では「サウンド耳」育成にはマイナスになり、この面でも’70年代位のが妥協点になるんだよ。

処で’70年代の音楽が嫌いな方へ一言申し添えとくと、スタンダードが豊作だったんでそれと気付かず耳にしてる可能性が非常に高いどす。
特に近年斜陽のTVでBGM等に使われるケースは多い様で、将来そんなのを回避するにもある程度知っとかないとね。

<つづく>

2023年5月 3日 (水)

音楽備忘録1356 適切な音楽の評価方法①

アさて拙ブログでは執拗に’70年代の洋楽を聴けと吠えてるが、趣味とは無関係にそれが最もリアルの音に近いからなんだ。
何ゆうてんねんこのオッサンリアルはもっとFi-Hiやろ、ハイご尤も…でやんすがね。

ヘッドホン・インナーイヤホンとか雑音の殆ど入らない部屋で聴きゃそうだけど、一般平均的環境でスピーカとか生で聴きゃ色々音の不純物が入りまんねん。
その中から随時述「人の弁別能」を発揮して聴き分けると、雑音酷似の楽音はマスクされて聴こえてねえんだわ。

今劣化本邦のMixは現代的劣環境には対処してっけど、飽く迄そこそこの音が出る機器と環境の想定になっとん。
それがどゆこってすかってば、特定の邪魔者にしかあんまり耐性が無いんすよ。

それに対し’70年代っつうのはデジタルこそ無かったが、アナログのメディアや機器等の格差が最もバラけてた時代だったんだ。
今だとAMラジオで歌や曲を聴くのは年寄ばかりだが、まだFM放送すら全国には普及してなかったんだ。

処か日本じゃ’70年代初頭だと首都圏ですら機器が普及してなくて、小遣い足りなくレコード買えないとAMかモノラルのTVで我慢するしか無かったんだ。
だからレコード買えて㊎さん家のHi-Fi機器で聴けた日にゃ大層喜んで…わ置いといて、極力機器を選ばないMixにしとかなきゃなんなかったんすよ。

途中で登場したインスト物の中には↑を放棄してよりHi-Fi志向のも出たが、それをボロイので聴くとほぼ完全にBassが居なくなったりとかしてね。
そんなのと比べると今劣化本邦のMixは俺言い「同調圧力強要Mix」ってなもんで、確かに聴取環境の9□%には良くても残り数%は無視してるんですわ。

でそいつの対応巾をもっと拡げようとすると、かなり現代感覚のHi-Fiは逸失しちゃうんだなこれが。
一般論の高音質が何でも良くしてくれると思ったら大間違いで、もしそうだったらどんなに楽だったろう。

残念な上に残念なのが今日本では機器の方でも音楽的高音質に特化したのがとっても少なくて、該当するとしたら一部ヲタが使ってる球の位だ。
そんでそんなので聴けば反強制的に化粧落としされるだけなんだが、音楽じゃなく音の印象で判断されると劣ってるから球の何処がそんなに良いのなんて…。

主題に帰るが音じゃなく音楽の評価ですからオーディオ的とか音響的な高音質とは、録音も機器も異なる基準のじゃないと正確に判定出来ないんすわ。
そんで理想は音源も聴取機器も向いてるのがベストだけど、かなりコストが掛かっちゃうよね。

万人に即座に試せるとなると音源選択を先にするのが得策で、それは「1曲の値段」が旧作でも新作でも同じだからだ。
寧ろ古いのはバーゲンしてるのも少なくなく、私的にはなるべくそれを狙ってライブラリを充実させてるよ。

’70年代洋楽激推しのもう1つの大きな理由が、各バージョンの基本形が確立された時期だからだ。
ホントは名曲率が高いからと言いたい処だが、一応好みもあるから珍しく言い切らないで置こう。

更には内外問わずあらゆるアンサンブル形態があって、そのどれもが最も充実してた時期でね。
当時リアルタイムではそんな意識は無かったんだが、もっと良くなると思ったっけその頃ので限界だったらしいんだ。

他に方法が無いと仕方無く資金も人員も投入するが、次第に小人数・ローコストで近似なのが出来る様になったからなぁ。
何処ぞの半公共放送局でものど自慢の生伴奏を止める位のご時世じゃ、幾ら本当は本生の方が良くても「だったらお前が金出せよ」て言われても困るし。

>つづく<

2023年4月30日 (日)

音楽備忘録1353 一寸変な歌の練習方法➌

キチンと歌唱を学ぶなら声楽をかじれば…かつてはそうだったが、最近ではインスタントにやるならボイトレの方が有力候補だったりもする。
のは誤教育の影響が音大に迄及びだし、体裁を気にするからこそ唯の大声が余計嫌われる。

だが物には順番がありMicレスでオケやフルコンサートGrand Pianoと合奏するとか、Micがあっても至近に爆音が蔓延してたら先ず聴こえてナンボの話しなのだ。
やり方を誤れば力技には手痛い副作用もあるけれど、肉体が明確に下りに入る前の人達に小手先の技を授けるべきじゃ無いんだよ。

多少小奇麗に歌える様になった処で、偶然声量を獲得した人の迫力の前には何とも無力でやんす。
そして客目線で問題となって来るのが、「気楽に聴ける」かどうかなんだ。

目の前で怒鳴られりゃビックリさせられるが、演奏会場ではショボいLivehouseですらたちまち5mやそこらは距離が出る。
するとアンサンブルバランス自体は伴奏者が必死に抑えて確保出来ても、客席とのバランスは正規のとは掛離れちまう。

ごく軽く咳込んだとか一寸座り直した程度でもう全然歌が聴こえなくなるんじゃ、騒音の他姿勢を保つ緊張感を全く緩める事も出来ねえぞっと。
っつう訳で最近は騒音ばかりが取り沙汰されてるも、足りない方だって同じ位困らされるのよ。

そもそも騒音問題の発端は単に煩い他に、必要な音の聴き取りを阻害したからなんだ。
何でもカンでも静音仕様のが出来てるのにまだ問題になるのはコレで、今日本では酔っ払い等を除き「負の静音競争の無限ループ」に陥ってる傾向がある。

わさて置き音量を出すべき時は出し抑えるべき時引っ込めるのはそう簡単じゃないが、最初から放棄する様では最早音楽とは言えない。
少なくとも友達のいたずらに驚いて出す声よりゃ、Rock系等の歌声が小さいのはナシでやんすよ。

処が世間的にはそんなニーズが減ってるんでボイトレを受けるとしても、自ら目的を明確に伝えないと滅多に向こうからは指導して貰えなくなっちまった。
して俺がどんな用途でさえも声量に固執するのは大いに訳アリで、要するにオーディオのダイナミックレンジと同じだからなんだ。

細かいコントロールっつうのには余裕が大いに必要で、声量に余裕があるからこそ未だに矢沢の永ちゃんはあんな歌い方が維持出来るん。
確かに大声だけ出せてもそれ自体はコントロールとは別物だが、微調整を終えたまま声量だけ増すのは殆ど不可能なんだ。

又喉のスペックを少し超えた高音程等も小さく出す方が困難にはなってるが、それすら声量を制限しなければ出せると分かってからの話し。
俺知りで普段未体験の人が偶然出せたとしても発声方法がその時だけ異なってしまうので、大抵は音色が汚くなってすぐに実用にはならなかった。

それが普段よりその時だけ肉体的負荷が増えるもんだから、練習を続けるのを止めてしまう者多数だ。
だが声量を出すの自体は大して高負荷では無く、やっていて慣れていれば少なくとも精神的には簡単に諦める気にはなれないんだけどなぁ。

<つづく>

2023年4月29日 (土)

音楽備忘録1352 天然REVERBの勧め➓

今回の実験って現代では少し珍しそうなんで、夫々の音の具体内容も披露しとこう。
その前提として階段バーブ音の収録に使ってるMicが、現状では大したのじゃ無いSONYのワンポイントステレオなのも。

我々現行基準では問題を感じてないんで存置させてるが、多分グレードアップさせたら吉凶両方が現れるに違いない。
デジリバに懐柔されてると気付き難いんだが、リアルEchoの音ってそんなにワイドレンジじゃないのが大勢を占めてるもんなんだ。

そんで今のカマボコ君(プチ失礼)でも生耳と大差が出なかった、からこそ良しとしててさ。
この事実が信じ難い人或は実体験困難な人向けに、科学的な理由も提示しときやしょう。

残響(反響)がカマボコ気味になるのにはちゃんと原因があって、低音や高音は中域より跳ね返らせるのが困難になるからなんす。
低い方はそれを生き残らせるのに、広大でいて僅かでも構造体が撓ったりするともう駄目。

音波の波がやたらとデカくなるんで、それが維持出来ないと倍音成分しか残れないんだ。
一方高音は超小波になるから遠く迄は伝播し難いのもあるが、それ以上に反射面の僅かな凹凸が苦手なん。

超小波君の視点ではたった1mmの凹凸が10cmの凹凸に見えてて、そうすると乱反射するから逆相のも生成されちゃって相殺するねん。
現代の技術力なら克服も可能だろうが普通そうしないのは、Echoには中域だけ響いてくれた方が大抵は好都合だからなのよ。

もし低音だけやたら響き捲るのが出来たとして、バスドラやBassが鳴ったら暫くはトンネル通過音みたいなのが止まないから何演ってるか全然分からなくなる。
因みに長いトンネルだと低音が響くのは波長にトンネル全長が勝ってるからで、新幹線のトンネル等で騒音源になって苦労させられたりがあるよね。

まあ私趣味的にはそんなのにも一寸興味はあるんだけど、演奏内容を何でも不明化しちゃうから使えるポイントが僅少だ。
わさて置き階段バーブ音の方は同録でも別録でも、再生スピーカの癖が載る以外は大差無かったっす。

けど太鼓に構えた2本の方はかなり違ってて、完全な超Onでは無いにしろあんなに近くで爆音鳴らしてんのに「背景音」もしっかり入っちゃってたんだ。
距離差からも原音と残響音には桁違いな音量差があるが、未コンプの生楽器はそれに負けない位アタック音と余韻音に音量差がある。

アタック音がお留守になれば余韻音や残響音の天下で、特にデジタルで録ってればアナログにあったみたいな雑音埋没・隠蔽は僅少だ。
もし全く隙間なく鳴らせる楽器があって曲が終わる迄鳴らし続けられれば別だけど、大抵は殆どのに何処かしら隙間が出来ちゃうからそこでバレるのよ。

んでそれが従兄の現用セットだと開扉時のEchoタイムの方が、どうもフィットしてるみたいなんだ。
そう云やデジリバの狭目のRoom Reverbって、明瞭度が落ちるだけみたいなのが多かったっけ。

その太鼓はアマチュア個人練習専用とは真逆のなんで、つまり広くなればなる程真価を発揮する設計なんだろうね。
普段は誰もこんなの忘れがちだけど、マトモな生楽器だったらそんな想定ってのが必ずされてんのよね。

実際の達成度は不確かも、かつて名称にレコーディングが冠されてた楽器があったやん。
従兄が妙に小規模Jazz向けのコンパクトDrumsetに興味深々なのも、もしかしたら普段の環境からもたらされてるのかも。

<つづく>

2023年4月26日 (水)

音楽備忘録1349 一寸変な歌の練習方法➋

では早速正しい発声方法から参る…その前に、カテゴリーに直接は関係無さそうなのが初回から加えられてる訳を。
これは楽器の正規平均音量ってものさしが無いと、どれ位の声量で足りるかがとても判り難くなるからだ。

音や光って比較対象が無いと中々曖昧なもんで、加えて感覚にはその時の心理状態迄影響する。
例え騒音計等を持ってても正確な計測には場所と距離がとってもセンシティブで、家具の寸法を測るより大雑把で良くても誤差が大きくなり易い。

のでもしその様な比較対象が無い際は、自分勝手にこれ位と思うよりひたすら最大声量アップに励む方が良いんだ。
って辺りで本編に進めるが基本中の基本は、極力「綺麗な声質」で声量を稼ぐ事なんだ。

これに関しちゃ中学時代の音楽教師のお陰で、壮年の彼がたまたま声楽と編曲の元プロだったのに由来する。
当時我々ド素人に彼が求めたのは、なるべく良い声の大人になる事でねえ。

男子の場合中学期に変声のピークが来るのが多いが、その時期を上手に過ごせると幾らかは誰でも良い声になるんだ。
これが運動部系の部活等で喉を無理な使い方して、所謂「声を潰す」人が昔は多くてさ。

人間って切羽詰まると発声が自然と崩れ易く、それを続けてると潰れて元に戻らなくなるん。
この件で授けられた知識としては、潰した声質だと声量の割に「声が通らない」もんだってのでね。

本当にチームメイトに声を届かせたいなら、闇雲に怒鳴るより上手に「響かせる」方が遥かに有効ってさ。
具体的メカニズムとしては軟口蓋が下がる等して、喉が「細まった」状態にしてると拡散性等が低下するん。

声出ししてる人の近くでは結構な声量でも、遠く離れたチームメイトの耳には思った程には声が届いてなかったりするアレだ。
又その場合腹筋の有効活用率も極端に低下し、音を遠く迄飛ばす(息を遠く迄送り出す)のが困難化する。

これに関し想い出して欲しいのがスポーツでの名選手で、思ったより綺麗な声の人が多かないですか?。
加えて私的にだと案外音域の広い人が多く、それって少しPops系歌手の理想とダブルねん。

実は彼等こそが試合中にはMicを使えなかったり、だだっ広い場所でプレイしてる部分ではかなり厳しい状況に置かれてるんだよね。
確かに味って点では珍しい声だとか、珍しいシャウトの方がそれだけで目立つんたがね。

プロ歌手のそれは計算尽くのもので、唯力任せ勢い任せに怒鳴るのとは一味違ってんだ。
例え素人耳にはそうしか聴こえなくてもで、だからシャウトの方を先にマスターしようとすると大抵は失敗しちゃうのよ。

先ずは大声量に堪えられる喉と体力を付けた上で、余裕が出来てからその分を声質に回すって考え方が必要なの。
それが昔打込みやボカロが無かった当時は然程考えなくても自動的にそうなり易かって、もし聴こえなきゃ声質もヘッタクレも無かったからさ。

それが今じゃストリートの人でさえ、ポータブルPAの登場で使える様になったりもしてっから。
それとスタイル事情もあるんだろうが「のっけから作った歌声」を出そうとするのも又不味く、趣味のカラオケと正規の歌唱では全然違うのだ。

>つづく<

2023年4月25日 (火)

音楽備忘録1348 天然REVERBの勧め➒

今回は又新たなプチテストをしたので、その様子をば。
んでやったのはDrumset+階段バーブなんだが、それ既にやってるよねーの慌てるでない。

過去に実施したのは同時録りのみで、先に太鼓を録って後でPA出し→階段バーブを録ったのは初めてだったんだ。
もし後者でも行けるなら例えば俺宅で太鼓を録ったのにも、階段バーブが掛けられる等適応範囲の拡大が図れる。

因みに他楽器のは前述の通り既に試して、一応合格圏に入っている。
それプラス取ったのを色々比較試聴して、前回述迄の確認が取れた他幾つか新たな発見もあったん。

処で今頃になったのは、概述の如く現況では火曜日しか階段バーブをやれない事情に依る。
先に新発見を羅列すると
 ①別録りは同録よりクリアな印象はあったが自然感に劣りデジリバでも代用出来そうだった
 ②ドラムトラック自体に同録と別録りでは相違があった
 ③レッスン室の扉の状態???。

夫々について順に掘ってくと①は階段バーブに「PAスピーカの音色が反映」してたのと、レイテンシの微増・後から気付いたドラムトラック自体の差異等に依る。
一旦中座して②へ進めるとほぼOn Micであっても周囲音を絶縁出来てはいないので、叩いてる広さが変わったのがしっかり記録されてまつた。

いよいよ本命!?③なので御座りまするが、俺言い「リアル階段バーブ」には当り前だがレッスン室の扉は開けとかなきゃなんない。
のがもし閉じといても太鼓だけなら録れるとなると、水曜から月曜迄「太鼓を録れる日」が7倍になるからね。

ってそもそも純粋にEcho Chamberの代役と考えたら別録りになるんだが、従兄に試させるのに1回で済んだ方が良いと思って同録だけを指示しちゃってたんだ。😓
のからすりゃ今回の別録りの方が本命になる筈だったんだが、従兄曰く「最初に思い浮かんだのが60%正解」が見事的中しやしたどす。

で戻ると結局は扉の開閉の状態が一番影響してて、↑の通り「広さが変わる」のが大きかったん。
変わるったって部屋自体が間仕切りを取払うとみたいなのとは全然違うが、音波にとってはㇾッスン室のみと階段が追加されるのは大変化なんすよ。

狭宅と比べりゃ広い従兄のㇾ室ったって学校の教室にすら及ばないんで、少し拡張されるだけでも大違いだったん。
その中で特記すべきと思われるのは、一番遠い壁との距離でありんす。

閉扉だと良くて5mあるかどうかなのが、恐らく倍以上に伸びてまんねん。(計測はしてないので…💦)
でⅡで閉じてても室内残響は混入しちまってるんでそれへ階段バーブを足すと、例の「2つの異なるEchoを掛けた」状態になっちゃったんだよなあ。

それが一聴明瞭に感じたのはShort Delay+Reverb擬きとなってたからで、同録特有のナチュラルさはすっかり失せとりゃあした。
これでは柔らかさには貢献してくれないんで、少なくともTAMAのセットを使う際は没にさせて頂きやした。

付記余談:最初に従兄が試し録りをSoundcloudで公開した際、「柔らかくて良い」って感想を頂いてたそうな。
我々それも視野には入ってたんだが、その頃は独自音場の方に気が行ってたもんで…。

>つづく<

2023年4月22日 (土)

音楽備忘録1345 一寸変な歌の練習方法➊

生粋Rock・Blues系では未だしも、最近の日本の歌手の非力さは一寸深刻な感じがする。
兎にも角にも声量不足が根底にある様で、しかし該当者より真因は教育にある様なのでそれをチクリとねっと。

以前にも記したが喉の健康保全目的なのは分かるが、幼少時から女性に高音部を地声でなく裏声で歌わせるのが愚の1。
やんちゃな男子にも必要以上に綺麗な声で歌わせるのが愚の2で、1人1人声量は不問にし乍ら合唱の声量不足にだけ叱咤激励するのが愚の3…とかなり延々続くから一旦止めとこう。

更に罪なのが過剰な同調圧力で、声量に個人差があるのはごく自然なんだけどさ。
イジメを恐れて出せるのに出さない奴が出る始末で、尤もこれは過去から一部には存在したんだけどね。

その理由は今とは違ってて、音痴で迷惑掛けたくないとか狡してサボるとかもっと個人的だった。
確かに喉を傷めては始まらないんだけど、誰だってビックリしたり悲鳴は今でも何時だって最大声量をオーバーしたりする。

それを考慮に入れとくと「喉の耐性」を上げとくのだって大事なのに、音楽の授業中にさえ壊さなきゃって事なかれ主義なのが見え見えだ。
元来どんな風にすると喉を傷めるかの知識は必須だし、可能なら予めプチ体験をさせといた方が却って安全率は上がるんだけどな。

確かに近年の環境下では呑んで酔った時等以外(これが大問題なんだが💦)、大声を出す機会はとても限られてるがね。
けどだからこそ急遽そんな時を迎えたら壊す者も少なくなく、普段全く歌わない人にだって大いに関係あるんすよ。

にも拘らず今は単細胞な慎重になり過ぎてて、どちらも極端な偏りは何等かの致命的な欠点を残すんですわ。
一生の内で滅多に大声を張り上げずに済むなら今式で良いし、常に怒鳴ってばかりなら昔式がフィットしてる。

だが人次第で頻度やシチュエーションは千差万別だし、将来どうなるかは誰も確約出来ない。
のでその時期の各自に合った方法を伝授するのがベストだが、取敢えず今本人はニーズを感じてなくても一通りは教えとかんと。

歌唱力ってな適性(才能)がありゃかなりすぐに上達したりもするが、天性以外の部分を向上させるにはとても長い時間が掛かる。
ならば現時点でニーズの無い無さそうなのは先送り…一寸待った、そう云うのもあるが成長途上に知らせとかないといけないのもあるんだよ。

それがその時点での各自の肉体が持つ最大声量で、喉を壊しちゃ困るが息が上がって過呼吸になったり動悸が暫く収まらなくなったりするのも困る。
そのバランスは下手な教育等施さず天然環境下に置かれてれば自然と掴める様になるが、昼間の公園や自宅前の道路で常に大人しくするのを要求すればありつけないシチュエーションとなる。

成長期終了後だって正しいトレーニングに励めばどうにもならなくはないが、基礎体力的な部分だと向上巾は限定されるし更に長期を要して効率が悪い。
結果喉とか呼吸系のみ極度に弱い人を増産しちまって、大きな弱点のせいでそれ以外はもっと大声を出せる体のポテンシャルがあるのにってな事を招いてるじゃないかな。

<つづく>

2023年4月21日 (金)

音楽備忘録1344 天然REVERBの勧め➑

階段バーブは我々発案者ですらまだまだ初級レベルだろうが、こないだ全パートに掛けてみて思わぬ事態が起きたのでそれおば。
元々従兄の意向で最近のは太鼓バランスがMaxなのを許容してたんだが、階段バーブの有無でそれに聴感上の大きな変化が起きたんだ。

従兄の気紛れでデジリバ掛けるとどうなるかの途中で、たまたまバランスはそのままで他トラックの「バーブ掛け」をする事になってさ。
音源再生が非リニアなPA出し(おっとスンズレイ)だったんで、一部はLow Cut Filter等とても粗い微調整(なんじゃそりゃ)をして鳴らした。

やり直したのは主に再生音量不足の2つ程で、大凡実施前の俺の読みが当たって唯順番に残響を録るだけで作業は終了。
そんで全体混ぜたらどうなんので安易な仮々Mixをしてみますれば、いやこりゃ幾ら何でも太鼓がデカいよっとな。

最大にしときたい従兄の方から先に下げるのを告げて来る程、残響量自体は大体どれも同じ位にしたのに太鼓がデカい。
ので従兄最忖度でもこの位は下げても良いだろう迄下げて、どうにか使用前と似た感じなったとです。

これにはさしもの杜撰大王も想定外っつうか一寸新鮮で、改めてパルシブ・ピーキーな楽器は残響の影響を受け易いんだなって。
コレ原音だけ若しくは残響微量の時は、その音は殆ど「膨らまない」から瞬時で減衰する。

のがある程度以上残響が加わると、見かけ上の「鳴ってる時間」が長くなんねんな。
実際は元々余韻とかの長いのが、「残響の頭の方」が余韻にマスクされて半ば無効化してるんだけなんだけどね。

平均音圧としては後者は変動が少なく、前者は盛大に変化したからこんなんなったんでせう。
これは聴き易さ面でコンプで平準化したりするのと似てるが、不要なのには全く掛からないのがコンプとは違う。

ってコンプだって掛分けりゃ同じになりそうだが、パルシブ・ピーキーで不都合な部分だけに利かせるのは困難だ。
そこでこの際コンプの歴史を顧みとくと、かのBeatlesだって最初はホントに必要なだけ「リミッティング」してたんだ。

同じ機器でコンプみたいな掛け方をしたから後にはああなってて、それ故初期作品には「如何にもコンプ」な感じは全くしない。
処か俺なんかてっきり何も掛けてないと思ってた位で、本当にカッティングマシンで歪まないだけマスタリング処理で使ってたんだね。

それに近い効果を天然残響ならもたらしてくれる可能性大で、コンプの作為感を嫌うなら今だとほぼこれ一択だろう。
デジリバでもLexiconみたいなのを使ったら少しはこの効果が得られるかもだが、無限に近い反響の全部をシミュレートするのは流石に厳しかろう。

それ等1つ1つの影響は微々たるもんでも、全数っつう事になるとどれかが欠けるとかなり差の出る事がある。
響き次第で音量感を司る反響はランダムに変化するので、デジタルで要領良く要点だけ抑えようにもそれは叶わない。

なので残響という視点では階段バーブは大したもんじゃ無いかも知れないが、整音とか整合って角度から眺めると想像してたより遥かに重責を担ってる様だ。
そうなると一部では利用しててもClassic系等で、デジリバを避け気味にしてる訳が一寸分かった気がするわ。

<つづく>

2023年4月18日 (火)

音楽備忘録1341 楽器Amp同士の組合せの話しⅡ㉒

さて今更の本題回帰だが、組合せに配慮が要るのは夫々の能力を有効化する為なんす。
残念だが単純思考でA+B=最高なんてのが成立するのはかなり稀で、トータルで考えると今一なのの集合体の方が遥かにマシだったとかが始終起こるからなんだ。

実際苦汁を飲まされる事数多で、幾度も落胆させられたりして来まつたよ。
ベテランでそんななんだからそれ以外には厄介で仕方無いが、全く傾向と対策が無いでもないんだ。

その内これ迄は電気・音響的観点を中心に述べて来たが、中にはそういうのがどうにも苦手な人も居るでしょう。
そこでほぼその手のスキルレスの方向けに、要点を少々纏めてみませう。

と言っても何ワットかだけは省けないが、それ以外の数字は思い切って。
但し数字とも密接な関係が多い物なので、かなり大雑把になっちまうのは容赦しとくれやす。

そんななんで絶対安全圏となると大袈裟なマージンが必要で、ここでは過半数が安全圏なのを中心に綴りま。
だば基本から行くが第1はBassのを最大にしとくのがコツで、Guitarや鍵盤用のの倍にするだす。

再三クド吠えになるがこれは音波の原理に基づくもので、俺がBassメインなのとはゼロとは申さぬがたった数%位しか関係無いからね。
それはBassなんかGuitarの半分で良いと思ってる人でもで、低音は波高は倍・密度は半分で同音量になるからだ。

その倍の波高を出せないとそれだけで半減するが、大径不要のGuitar・鍵盤用の方がスピーカ数が多い場合が多い。
からワット数を同じにしちゃうと、実際は¼になってたりするんだよ。

そうすっと杜撰大王様がLead GuitarのソロバンドでGuitarが倍音量で良いと思ってても、Bassが全然聴こえないのを嫌うとGuitarを好きなだけ大きく出来なかったりして。
なのでBassが99%不要でも1%は必要だったら、音量バランスはイーヴンを目指して最悪でも½位は確保しないと困窮するでぇ。

それと今迄は省略して来たがPAも同様で、楽器Ampの最低2倍ワットは無きゃどうにもならんですから。
楽器同様Vocal Micもフルコンプ出来りゃあ未だしも、ハウリングマージンの都合で大抵はやっても録音みたいにフルには掛けられない。

ので肉声や生楽器等は密度の低いままになるんで、倍ワットにしてもそれで実音圧はやっと同等になる程度なんだ。
それもスピーカ能率や発数を抜きでだから、本当は4倍ワットは欲しい処なんだ。

又鍵盤のは用途次第じゃBass同然にする必要があり、Bassレスのアンサンブルは勿論の事伴奏頻度が低くない時ゃGuitarの倍ワットにしなきゃ危うい。
こんな事になるのは裏を返しゃそれだけGuitar Ampだと高音圧を出せるのが多いって事で、Bassみたいな低音や鍵盤に必要なワイドレンジを出せなくても平気だからなのよ。

コレ極例を挙げれば電池駆動のメガホンとかが、電球式懐中電灯と同じ位の電池でかなり爆音が出せたりするじゃん。
それだけ中域だけで良けりゃ出すのが簡単ってこった。

<おわり>

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