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2024年9月 4日 (水)

音楽備忘録1845 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり⓯

俺言い「これで足りてるか不安症候群」その2は、サウンドに対する「悪慣れ」でやんす。
杜撰君の場合はこっちが主犯で苦闘が続いてて、もしかしたら感覚をその都度上手くリセット出来てないのがいけないのかもね。

美人も3日で飽きる…だったっけの如く、慣れは必要不可欠だが副作用も付いて回るん。
その典型が「もっと○○を」で、ファーストインプレッションでは良かったのが段々物足りなくなって来るヤツだ。

そしてそんな迷宮に誤進入し易くなるのがパート単体でばかりサウンド調整するのと、アンサンブル単位でやってはいるが周囲の誰にも負けるもんかみたいな下心が強く出た時。
だが最多層は↑を交互に続けて拗らせた場合みたいで、独奏なら未だしも音楽のサウンドには絶対的に「独り勝ち」が存在し得ないのを何時しか失念してるんだ。

音量や圧縮比(エンジンじゃあるまいしまさか音楽で用いる事になるとは😓)と同様、最初から「枠(わく)」ってのが常にあるのよねえ。
それ故引き分けこそあっても、相手が一切引かなかったら最初から勝ちは無い訳さ。

かと言って完全に埋没しては困るんでどうするのったら、他パートの弱い箇所に勝機を見出すしかないんだ。
周波数の低い順に行くとバスドラは大抵は音程感こそ不明瞭だが、振動に近い低周波をほぼ唯一生成可能な存在。

Bassもそれに続き今劣化本邦で幾ら明瞭度忖度が厳命でも、所詮Cymbalとかの高域アタックに挑むのは無謀なんすわ。
のでやはり各々最大の固有帯域をアピールするのが得策で、逆にそこに拘らないで他を何とかしようとすると実用上「使えない音」にしかならない。

っと言いつつ杜撰君かなりどんなのでも全帯域を目立たせ様としてるが、実際に必要なのは物理的じゃなく聴感上でのそれなんだな。
バスドラやBassの「らしい高域アタック」を求めてるのであって、Cymbalの高域アタックとは別物だ。

つまり明瞭な低音域楽器に求められる高域アタックって、物理的周波数を計測してみると中域若しくは中高域程度なん。
それ処かCymbalでもお気に入りのPaisteなんかだと、想像や印象
と違って実際アナライズしてみたら有効なのは可聴限界より大部「低い高域」だったんだ。(私感では何と10kにも届かず8kHz前後だった!!)

そんなのを過去に象徴的呼称として、勝手に俺言い「目立つ倍音」と命名して物理的なのと区別しとりゃあす。
因みに本来なら企業秘密の生ピその他のも出血大サービスしとけば、明瞭度に優れる生ピは私感4kHz前後で↑とは幸運にも被ってない。

バスドラ・Bassでは2kHz前後と、是又都合の良い事に↑どちらとも被ってない。
っつうか寧ろ一般的にアンサンブル内での使用が主な楽器は、開発初期段階から意図的にそうなる様に作ってんだよ。

だってそうしとかんと無加工リアル合奏で、敢え無く埋没しちまうざんしょ。
杜撰君がセオリなんて言うのは似合わんし好きじゃないが、サウンドを弄り倒しならこう云うのは基礎情報だし物理的理由なので誰も避けては通れんですから。

=つづく=

2024年9月 1日 (日)

音楽備忘録1842 打倒閉塞感➐

サヴキーワードは温故知新でお送りしてるがその訳は、酷く単純に身近で簡単に聴ける音だけじゃ不足を感じてるならだからだ。
マクロ聴点に立ちゃどんどん新しいのが生まれてるが、音楽やサウンドの進歩はITとかと違って恐ろしくスローモーなもんなのだ。

誰も作らず誰も奏でずとも何処かから温泉みたいに勝手に新音が湧いてくれたら良かったが、誰かが作れる様になったり奏でられる様になってからじゃないと聴けないからねえ。
只その代わり温泉みたいに源泉が知らん間に枯渇するなんてのは無く、特に録音して残せる様になってからのは半永久寿命なんだ。

今日は視点を変えて人間側の先ずは肉体事情を考察してみるが、要するに昔と今の人の耳の進化具合だ。
ハッキリ言ってあっても計測不能な位の進化で、地球環境の劣化具合からしたら退化してる可能性の方が高い位だ。

実際先日メタラー様専用で高域を強調したヘッドホンが新登場なんてのを目にしちまったが、こりゃもう明らかに軽度の難聴になってしまった人向けのブラックな商品だわ。
まあこれで確実なのはせいぜい傾向位なんで推測に過ぎないが、もしかしたら昔の人の平均の方が可聴帯域が広かった可能性が考えられる。(但し罹患率の高さや健康体の維持期間の短さは除く)

オーディオについては長らく人耳に性能が追い付いて無かったからあれだけど、楽器に関しては現行標準品よりワイドレンジだった自説が濃厚なんざます。
もう少し詳述すると必ずしも出せる範囲が広いってんじゃなく、もし出てたら今のより隅々迄気を配られてた可能性があるんだ。

ほいで面白いのはワイドレンジだが基幹にならない箇所は、今のよりかなり控え目になってるのが殆どでね。
杜撰君が体感したのはDrumだとLudwigの3Ply Reinforcement以前の過去仕様ので、テキトーに聴いてるとナローなのがいざ録ってみたら超絶ワイドだったってヤツでさ。

それがより具体化したのが過去述100年Snareで、こっちは深胴でもないのにそれ迄に聴いた事の無い音の太さに圧倒されただよ。
例えるなら生なのにEQやコンプ等でフル加工済みってな感じで、今もそんなのが主流だったら録音で加工したい人が劇的に少なかったに違いねえってね。

最初従兄の親切若しくは悪戯でノーインフォで、突如叩かされたんで1㎜も期待なんかしてなかったんだ。
何せ木胴でも深胴でも無かったし、見た目も割かし平凡だったしさ。

その上状態も「普通の中古」にしか見えなかったのに、少なくともここ数十年の俺には正に劇的な出来事だったさね。
この体験をする迄はペダルの俺言い「Speedkingショック」の方が上だったけど、訊いた値段や経年も含めて青天の霹靂どした。

とは言えこんなのは一生に一度あるかのレアケースだと思うが、先に強く全否定なんかして身に沁みついてたら短時間の体験じゃ分からんかったかも知れん。
取り立てて期待してないのと高を括るでは、こういう処で違ってるのねと改めて思い知らされた次第で御座居。

-つづく-

2024年8月31日 (土)

音楽備忘録1841 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり⓮

何でもやり過ぎなのを指摘するのがクドい杜撰大王とは皮肉でしかないが、未だに俺言い「これで足りてるか不安症候群」は自身も完全寛解には程遠い。
だからこんな老害でも気持ちだけは誰より知ってる自負があって、しかしどうやら主に2つの原因があるらしい。

その1は古い世代だとリアル人力音源の音が基準になってるせいで、Line録り以降デジタル音源も含め音の存在感に脆弱性を感じる処から始まっている。
旧来の録音ではほぼ必ずMicを使用してたんで、どんなにOnセッティングにしようと背景雑音を完全に無くす事は出来なかった。

その頃は他の録音関連機器も低性能だったから、もっと欲しい音だけクッキリ録れんもんかと何時も思ってた。
のがいざ可能になってみればクリアになったは良いが、どうもアッサリし過ぎてて何か物足りなく感じられたんよ。

のは意識外にあっても空間の残響音等も含めたのを「○○のサウンド」と認識してるからで、それは今でも楽器に疎い人だと姿で視認出来ないと何の音だか分からない時も少なくないだしょ。
私感では1980年頃がこの新懸案の発生境界で、レジェンドの模倣をしようにも金満プロじゃないと例えばデジリバを使えなかったのも一因してんのよ。

Line録りでもトランス入りダイレクトボックス等が同様で、昔からのスタンダードなAmpでは最低1回はトランスを経由してからの音だかんね。
確かに純音響的には省けた方が何かと有利なんだけど、あまりに経路が異なると楽器の音色形成を構成してる要素迄道連れでレスになるだよ。

かと言って何でもノイズ迄拾っといたんじゃ曇って濁ってでアカンしで、実は背景音の最適含有量は物凄くシビアで微妙なバランスを要求されるもんだったんだ。
録り場所が自由に選べない+あってもポンコツなデジリバで、尚且つ大抵は当然Mixで匠の技も持ってねえと来りゃそりゃあんまり上手く行く訳ゃねえっての。

ので却ってローテクで旧式な録音方法にした方がまだマシになる確率が高いんだが、自分達だけ望んでもないのに古臭い音じゃ
やだもんねえ。
ほいでアイテムやツールは兎に角揃えてみるんだが、昭和のサラリーマン父ちゃんの無駄に多いゴルフ用品みたいな事に。

母ちゃんにはほぼ例外なく叱られるが、それでも趣味だったら家庭内案件で収まるからまだ良いんだ。
素人相手でこれといった実績の無い録音屋がお客にアピールするには、一通り揃ってる方が安心感はあるでしょ。

けど同傾向になれば「高級な素人」は凌駕出来ても、「低級なプロ」にすらなれなくなるコースなんすよ。
一応頭じゃ分かっててもお客に来て貰わん事には商売が成り立たないからか、段々このウイルスみたいな奴が高級なプロの方まで感染してっちゃったのかな。

要するに木乃伊取りが木乃伊になるみたいなもんで、段々無垢な素人の時の感性を忘れてっちゃうんだ。
更に良くないのがそんな連中普段は仕事上で、ホントのズブの素人とは接点がねえべ。

そうしてる内にトウシロウは余計な口出すんじゃねえとなって、自分達の方がイカレてるのがもう分かんなくなる。
でその傾向が今劣化本邦でだけ強く出るのも、赤信号皆で渡れば怖くないなんて言葉が出る国だからなぁ。

=つづく=

2024年8月 6日 (火)

音楽備忘録1817 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり➑

さて次なる新仮設はかなりハイリスクだが、今劣化本邦のJ-POPヘヴィーリスナーも大半は難聴なんじゃないかだ。
わ言い過ぎにしても本人無自覚の、何等かの劣化に見舞われてる疑いがとっても濃厚なのだ。

今の普及価格帯主流は音源も再生機器も基本は極小音量に主眼を置いてる様だが、もし音源に充分な事前補正が為されてるならその直後以降はもう不要なんすよ。
人耳の非リニアな周波数特性(音量次第で特性が変わる)の分を、最初の段階で補正してある訳だからね。

ので録る前になるMicで高域忖度してるのはまだ理解出来、今の流行りの音にするのにEQが不要かその負担を軽減させられるからさ。
けれどイヤモニやスピーカ等では既に「処理済み」なんだから、昔のと違ってもう無理にドンシャリになんかしとかなくても平気になったんだ。

にも拘わらずどいつもこいつも高域忖度する理由として、極小音量補正が施されてない昔の音源を聴く際はっつうのが考えられる。
だがそう云う事情で音の出口での補正が欠かせないってんなら、別に音源の方に施しとく必要は無いんだ。

一面で音楽制作と音響制作が夫々勝手に自己ナルシスを発動してるとも伺え、それじゃあグループ会社内で両方やってる意味が全く無くなっちまう。
各部門には各々の言い分はあろうが、音源と機器の両方共買ってくれた人程損させるのはどうにもイカレとるがね。

と誰も得しないのにスルー出来るとしたら、関係する人の過半数が既に耳に何らかの劣化・損傷を受けてるとしか考えられないんだよ。
こんなのを大胆に提唱出来るのは俺が老害だからこそで、但し単に好みに合わんから文句を付けてんじゃおまへんのや。

こごての老害とは正常・健康でも、加齢に依る逃れられない耳の性能低下があるからだ。
同世代の中では可聴高域限界の劣化は16kHzと現況少ない方だが、所謂モスキート音は全く聴こえなくなって久しい。

その上誰よりも爆音慣れしたこの耳で、今劣化本邦のJ-POPはどうにも喧しくて過刺激だと感じてるんだからな。
って事ぁ健康な耳の持ち主で俺より若きゃもっと煩く感じてる筈で、そうなってないのは耳自体が逝っちゃってる証拠でんがな。

では何故皆気付かない・気付けないのかったら、普段の日常に比較対象が存在せんからだ。
幼少時からずっと新旧交えて耳にしてれば、そうはならずに済むんだけどね。

因みにここでの新旧とは事前補正の少ない音源及び
、事前補正レスの生演奏ざます。
後者は近代のスピーカを使うともう補正が入るんで、主にPAや電気・電子楽器不使用の限定条件付きとなる。

故に厳密には近代のオーディオ機器で聴くとその補正が含まれ相応しくないが、だからこそせめて音源では補正レス時代のじゃないとね。
処が既に耳が劣化してたらそんなのの方が籠ってて変に聴こえて、タイミングを逸するともう聴き比べの効能さえ喪失しちゃうんだよ。

=つづく=

2024年8月 2日 (金)

音楽備忘録1813 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり➐

ほいだら前回末尾のフラグを明かすと、現行で殆ど存在しないサウンドは技術面その他等で実現性が無いと考えちまうって事ですわ。
違うのの存在が無いか出逢うのが困難だと、今すぐ何か欲しい人にとっちゃ自動的に選択肢から洩れるべ。

その私的典型が球サウンドで、生まれて一度も直接聴いた事が無かったらどの位どう違うのかは分からないじゃん。
以前概述だがそんな俺言い「球バージン」さんには、なるべく典型的で大袈裟な位のを聴かせてあげなきゃね。

女性だとどうか分からんけど男って結構初体験でトラブルと、情けない位後々までトラウマを引き摺ったりするんだよねえ。
まあそっちの方は諸事情からある程度博打になっても仕方無いんだけど、音の方ではそんな風にする正当な理由が全くないんだ。

聴いてどう感じるかは個人の自由が完全に保障されるべきもので、元来は石でもより多くの魅力でアピールすべきもんなんだ。
んが余程自信が無いのか騙して儲けたいのか、俺から見れば必要以上に球を聴かせない様にしてるとしか思えない。

のと同様に高平均音圧は実際極小音量で内容を全把握するのは明らかに有利なんだから、敢えて正反対の低平均音圧の音源も聴き比べさせて納得させりゃ良いんだ。
それを買う買わないは自由だからと片方しか用意しないと、合わない人買わない→販売総数が減るのはサルでも分かる理屈だで。

内部事情は知らんし知りたくもないが、他の商法とはあべこべでそれも又大いに矛盾してるんだ。
相変らずRemix・Remasterだの再編集版だ等と目先を変えて売ろうとしてんのに、何故か低圧縮版とか低加工版とかだけ全然出さねんだよ。(全て掛け録りしちゃってたら無理だけど💧)

これには3重の損失があって、①音楽市場自体の縮小 ②オーディオ市場の縮小 ③セット販売効果の喪失に直結しとん。
概述の①以外を簡単に説明すると、先ず②はフル加工済み音源しか売らないとどうなるかだ。

日本では純粋に単独で成立してるレーベルはほぼ皆無なんで、オーディオが売れないと音楽制作の資金も減る構造なんだ。
苦境時程どちらかで確実に利益を得てないと、終いには共倒れの道しか無いん。

模型を例にすると基本キットしか売ってなきゃ、追加部品・接着剤・塗料等が確実にある程度は捌ける。
が完成品しか売らなかったら追加で売れるのは、ディスプレイケース程度になるのが関の山。

でそう云うヘマをやらかせば、③の音源メディアとオーディオ機器のセット販売なんて完全無効化するっしょ。
だから如何に時代が求めて様と、下手にコンプリートだけで売っちゃ商売的には駄目なのよ。

その意味でSONYが高平均音圧な作品を売るってなバカ中のバカな行為で、わざわざ携帯オーディオのポジションを自ら喪失させてんの。
再生時コンプ・EQ等が不要っつうか掛かり過ぎてて何も後掛け出来なきゃ、スマホ再生と素人耳に明確な差異は無くなるじゃんか。

=つづく=

2024年7月28日 (日)

音楽備忘録1808 楽器業界の行く末⑫

前回の流れを引き継ぎつつ今回は全体に纏わる話しで、過去には数度少し流行ったキットや組立式の件ざんす。
その都度直接のキッカケは違えど、共通するのは新品完成品が少し買い辛い状況があった気がする。

手前味噌体験ではRoland(BOSS)が立ち上げたキット専門ブランド、AMEDEKのお世話になった事がある。
電気屋観点では大したカスタマイズが出来た訳じゃ無かったけど、組立工賃分位低目の価格設定だったのと少しは選択の余地があった。

当時は今みたいな取敢えず全てが賄えるオールインワンタイプのEffectorはほぼ未登場なのもあり、貧には救いの選択肢のひとつだったよ。
って何で唐突にオール君なんて持出したかってば、実は量販品なら究極的には全部盛りの完成品の方が低廉に作れるのよ。

ユーザーにとっちゃ不要部分が付いて来るからその点コスパに無駄があるが、売る方にしてみりゃどれが欲しい人でも皆同じのを買ってくれる。
例えばPheserだけで月販1万台とかになるなら良いが、そこ迄売れないと作り手側は量産効果のご利益に幾らもあやかれないんだ。

そこで屁理屈で1台¥5,000で5台より1台¥2万するが、前者全部より-¥5,000だからお得でっせなんてね。
嘘じゃないけど購入者の個別ニーズや懐具合は半ば無視した発想で、自身に都合の良い方に持って行ってる訳だ。

まあ商売の原理としちゃもし欲しい奴が居りゃ、どんな法外価格も一応正当化されるんで罪にはならないんだけどさ。
けどこんなに皆が貧しくなって来っと、単価が購入判断の全てになるんだよねえ。

安全対策・公害対策等があるから高額になっても仕方無いとは言え、自動車メーカはこの不景気にあんな高いのばっか出しといて売行きがもへったくれもあったもんじゃねえ。
それと比べりゃ音楽産業は安全性の枷も少ないんだから、ホントはやろうと思えば小物を出すのは困難じゃないんだがねえ。

杜撰大王的見地としては楽器・音楽ツールとしてのデジタルの扱いに未だ慣れられず、ニーズが違う他分野の模倣に終始してる気がするな。
デジタル機器で最も身近なスマホ等は、過去比では飛躍的な低価格化が達成された。(最高値も更新してるが…)

極度にニーズが多くて↑が加われば爆発的量販も夢じゃないが、こっちはどんなにバズったって桁が全然小さくしかならんのよ。
かつて人件費が安かった頃は数千台程度でも量産効果が得られたか知らんが、量産効果の出る数量自体の桁が今は変容してるんだ。

つまりもっと多くないと当て嵌まらなくなって来てて、多くの製造業で高度成長期の量産→ボロ儲けの夢がとっくに覚めちまった事実を認めるしかないんだな。
とは言え社会構造が変化してたり、悪政もあって町工場・中小企業を世間が舐め切ってるから弊害が増えちまってる。

が個人でのネット販売等は昔には無かった方法だし、そっちはこれからが多分全盛期。
中国の経済的台頭で特に国の息が掛かってない連中は、評判は微妙だが殆どは↑の手で業績を伸ばしてる
んだから。

-続く-

2024年7月25日 (木)

音楽備忘録1805 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり➎

失敗は成功の基じゃないが今は劣化本邦と化し歩調を共にしたJ-POPだって、先祖のニューミュージックと呼ばれてた頃はこんなに酷くは無かったんだ。
尤も私感では既に凋落の予感はあったんだが、その頃から徐々に音楽には馴染まない経済理論が侵入して来たんだよ。

取敢えずサウンド面の変遷から参るが、中低域を犠牲にしても高音忖度が始まったん。
当時音響的にはアナログオンリー末期だったのと相まって、再生機器の性能が一寸足りないとすぐに音が籠っちゃっててね。

その程度が今のデジタルと比べたら極端で、漸次高音質化してても実際の庶民聴取環境ではまだその恩恵に浴せてないケースが多かったんよ。
オーディオヲタ等で高級機を持ってる人と、大型ラジカセかそれに毛の生えた位のミニコンポを持ってる人じゃね。

実はラジカセでも少し良いのだと廉価盤ミニコンポよりスピーカが良かったんだが、カセットでは高価なハイグレードテープを使わんとそのせいでもう俺言いお籠りさん。(FMではお好みが何時掛かるか掛かんないか分からない)
片や廉価ミニコは折角レコードが掛けられても↑の通りスピーカをケチったせいで、是又結局お籠りさん。

具体的な割合はよくは分かんないけど、多分7:3位で多数派はメディア自体の持ってた真の音質では聴けてなかったんだ。
ほいでココからが重要なんだがその頃以前の録音では職人気質が強烈っつうか、実聴取環境より現場でのクウォリティ一択でさ。

技術レベル等の障害で中々理想の音には出来なかったんで、そっちに全振りされてたんすよ。
ので今聴けばその頃の方が高音質なんだが、当時はそれじゃ庶民は数年前の作品から音的進歩に全くあやかれない。

のでⅡで当時の実聴取「平均環境」に事前補填するのを企図し出し、「後で削れる前提」で高域の増し盛りが始まったん。
厳密には違うが当時の機器やメディア毎の差は主に高域だけで、中低域はどれでもそんなに酷くは劣化してなかったから。

故に最大公約数的に皆に同じ様に聴こえるのを狙うと、好環境にある人には聴く際削って貰うとして事前盛りしとく方を選んだんだ。
がこの時点で専門家の無知ってか特有感覚が災いして、メディアに「余計だったら削ってね」の但し書きを知る限りでは誰一人しなかったんだよ。

専門家にとっちゃ至極当然の環境適化調整も、素人は良く分からんから下手に弄って悪化させてもと思ってあんま積極的にはなれないのにさ。
又一方で一旦出した高域を控えるのはとても勇気の要るもんで、前の作品より籠った≒音質的に逆行と誤解されちゃ敵わんからね。

そんな処から勝てる可能性より絶対負けはしない方に気持ちが偏って、何時しか高音過多に皆が鈍感化してっちゃったんだよ。
極一部定評の揺ぎ無いレジェンド以外、誰もが間違った偏った方向へ歩み出しちゃったんだ。

=つづく=

2024年7月21日 (日)

音楽備忘録1801 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり➍

杜撰大王個人としては今劣化本邦J-POPの自滅は誠に結構だが、この国の人や業界を考えるとそうも言ってられない。
そこで今日は随時頻吠え「音楽は比較芸術」の理念に則って、現状を大いに憂いてやんよ。

いきなり下品で済まんが男の最大派閥にとっちゃ、やはり女の胸は限度こそあれ少しでも大きい方がそそられる。
って何でこんなの持ち出すかったら、我欲は必ずしも表面化しないからだ。

第一印象のウケ狙いで何処もかしこも盛り文化全盛ではあるが、馬鹿の一つ覚えは当然何時迄も通用するもんじゃない。
目鼻立ちをクッキリ見せる・胸を盛る等はもうとっくに飽和状態に陥ってるとなると、次世代戦略を企てて実行するしかないんだよ。

それを上記例で考察するなら、本当に心底男共が濃い顔・デカパイを追求してるかなんだ。
これはオッサン世代か俺固有か分からんが、昭和の昔の同世代女子に貧乳が多かった(命取りの放言になるか💦)からなんだ。

迂闊に格好付けて胸のサイズ不問なんて言うと、全く圏外の洗濯板さんに声掛けられても困る。(そもそもは掛かる前提の発想が男尊女卑思想の重症厨二病なんだが…)
のである意味自衛策で他人に訊かれたら小さいより大きい方がと答えてただけで、胸囲や○カップで答えても全体のバランスで実際は好みから外れたりするしねえ。

中には実寸で求めてるのも居るんだろうけど、こっちの体格も含め現実は物凄く色んなパラメータに支配されとんのよ。
つまり強引に一言に纏めりゃ目・乳デカとなっても、そもそも各自が何を基準にしてるかとかかなり重要な情報が欠落してるんだ。

そして女性で体格が様々っても範囲に限度がある訳で、ある時間で切り取ると最も大柄で目乳デカの唯独り以上のは実在し得ない訳さね。
のが音楽如きとなるともっと狭隘で、音響機器やシステム上の最大音圧は厳密に決まってる。

アナログとか生演奏なら未だしもデジタル化以降絶対最大値は0dBのみで、+0.001dBですら存在が許されんのどす。
故に皆が一斉に0dBに張り付くと、少なくとも音量面では全ての独自性・個性が消失するんすよ。

いやそれだって音圧にはまだピークとアベレージ(平均)がある…のも、マキシマムコンプしちゃえば殆どチャラになるでがんす。
膨大な構成要素がある中で↑たったの1つでこんな有様じゃ、ガラパゴスな画一化は成されても差別化なんて夢の又夢。

っと相変らずのこき下ろし振りだが、何故こんなになっちまったのかの考察は欠かせない。
今でこそ壺の手先や金の亡者に成り下がったにしても、そこに至る原因は必ず何かあった筈だからね。

判明してみりゃ戦後すぐから自民の壺汚染は始まってたけど、アベシ以前は一応演説力なんかでも政権を奪取出来てたんだから。
軍国主義や敗戦のブランク等で後進国だったポピュラー音楽の方でも、1980年頃には一旦は海外に追付けてたんだぜ。

=つづく=

2024年7月20日 (土)

音楽備忘録1800 楽器業界の行く末⑩

電子楽器の続きで主にデジタルのの、アナログ出力部の件をもう少し掘っときまひょ。
現行一般流通部品の具合等様々な制約もあるんで、そう単純に批難ばかりはしてられないんだけどね。

先ず降り掛かってるのがHammond本家やEffectorレベルでのVOX等を除き、真空管って選択肢がとても困難な事だ。
決して過去の全てでは無いにしろ、作品として完成する迄に真空管を経由してる可能性は意外と高かった。

ガチの業務用録音関係機器って世間が想像する程新しいのは少なくって、物に依っちゃ恐ろしく古いのが平気で紛れ込んでんだ。
これ自体は過去に何度も書いたからそっちを読んで貰うとして、結果的にかなり時間軸でもハイブリッドになってたのが多いんだ。

杜撰大王は世代的に石が初めて主役になった最初の方だったから、真実を知る迄は少なくとも’70年代に入ってからの名作品はMicや電気楽器以外は全て最新の石で賄われてると思ってたよ。
それが音楽と音響の業界内部に参加して時間と経験が積もるにつれ、少なくとも自分の求める音の根源には球の存在があるのを悟らされた。

ほんでその発展形として同じ石でも集積素子とディスクリート構成の功罪が見えて来て、楽器の様に音響性能も然る事乍ら鮮度が重要な箇所には集積タイプはあまり合ってないのを思い知ったんだ。
毎回クドくて済まないがその原因は負帰還って回路方式で、音響的には有利でも音楽的には使う程鮮度面ではどうにも不利なのよ。

具体例としてエレキには未だにハイインピーダンスや球が残ってて、これって1950年代以前のスタンダードなんだぜ。
だから実際’60年代以降ローインピーダンスのPUや、石の回路も研究されてるし色々意欲的なのも沢山作られてんだ。

が結果がどうしても皆が抱く典型的なエレキサウンドにならなかったから、時代錯誤で非効率と分かってても球を重用したり残したりしてるんよ。
それと比べたら程度は大部軽いんだけど、楽器側に求められる鮮度を確保するにはディスクリート位が分水嶺なんすわ。

っつうのも録音・音響機器側では鮮度は高いに越した事ぁねえが、それ以外の部分が大巾に変容する方がもっと不味いかんね。
ので主流タイプではサウンドメイキングより何も弄らん方を重視せざるを得ず、例え幾ら加工して構わなくても基本は「出来上がった音」を録る方へ比重を置いてんだ。

で録音がまだアナログテープもデフォの頃迄は本件の悪影響が出難かったんだけど、今ではほぼ真逆だかんね。
前回述操作性に加え↑でもとんだ方向音痴ぶりばかりで、それが今日の国産Syntheラインナップにも伺えるん。

作曲家向けだのLive向けだのと位置付け乍らその実大差が無く、どちらも汎用性が高いと言えば聞こえは良いがハッキリ言って半端でんがな。
高級で限界の高いシーケンス機能が欲しきゃSyntheが多少背伸びした処で、所詮PCには敵わない。

飽く迄私感ではあるがそんならシーケンスはおまけ程度で良いから、即興性にもっと特化してくれると有難いんだ。
例えばEQじゃなく、全音色の特定帯域を一括で増減(量より質感等)可能なのとかさ。

-続く-

2024年7月10日 (水)

音楽備忘録1790 杜撰流不景気対策⓮

従兄だけ何時も生贄になって貰うのも流石に気が引けて来たんで、1回間が空いたが杜撰大王のこの方面での失敗も晒とこう。
珍しく躊躇してたのは種類があらゆる分野に及んでるのと、それでいて時期的には若かりし頃程集中してたからなんだ。

今ようやっと思い出したのが齢15での「最初のエレキBass」で、体格と趣味性からヴァイオリンBassの最安の真っ赤な偽物をそそくさと買っちまった。
このタイプは元々小型のセミアコなのでAmpのアシスト不足だと低音が足りなくなるが、それにしてもどうにもBassらしい音が出せなかったねえ。

購入から半年位でBass Boosterを追加購入してみたんだが、ローエンドは元が全然出てないから少し肥満化しただけでオワコンですわ。
結局2年と持たず学友に転売して、高校時代迄の失敗購入は全数そんな方法で処分しただよ。

無知で未体験な処からしたら必ずしも失敗認定は出来ないんだけど、音楽的に成長したら玩具としてでも練習用としてでも全く役立たなくなったのが従兄より致命的だったん。
セミアコってばエレキGuitarの方でも同じ失敗をしちゃってて、こっちはネックとボディのジョイント位置でアカンくなった。

当該器はGretsch Country Gentleman、のGrecoのコピーモデルで出来栄えは結構良かったんだ。
がなまじ忠実にコピーされてたのが災いして、一般的な335タイプみたいなハイポジションアクセスが不能だったのよ。

ボディがセミアコにしちゃ厚い上、流石に15フレットで結合となりゃこれぞホンマの「手が回らん」でんがな。
俺がJazz系なら良かったが、一番やりたいのがRockでそれじゃどうにも無理でやんした。

因みに最初からジャンルは厭わない主義だったけど、それだからこそ応用・転用の利かない楽器は自分には不向きだったんだな。
Beatlesに強烈に感化されてたにしても、もう少し汎用性を考えられてたらどうなってたのかな。

実際Bass弐号機の偽リッケンは今でこそモノホン借用中だからずっとほったらかしてるが、未だに手放しては居ない。
その後偽Gretschと偽リッケン等の後、幸運にもヘッド折れ修理品だがGibson SGを格安で入手出来たのが色んな懸案での転機なったみたい。

新らしい方でVan Halen自作のゼブラ君位の迄のは、本物と偽物で一番の違いは私体験では「守備範囲」。
音質・音色・各種奏法対応力等々、限界はあるにしても実用領域が大部違ったんだ。

逆に偽物でも概述偽リッケンみたいにローエンドでも出来の良いのだと、価格程の差は無いのもあった。
それからするともし偽物で凌ぐなら本物入手の時点で第1の楽器は人生が終るんで、代用品はなるべく安く上げとくのが資金貯蓄にも繋がって良い。

好景気だったら失敗も勉強代とか呑気に言ってられるかも知れんが、やはり無駄な投資をなるべく少なくするのが倹約の鉄則ですわ。
強いて例外があるとすりゃ貰い物だが、それとてメンテ費用はゼロにはならないかんね。

=おわり=

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