Ludwig Speedking

2024年9月 1日 (日)

音楽備忘録1842 打倒閉塞感➐

サヴキーワードは温故知新でお送りしてるがその訳は、酷く単純に身近で簡単に聴ける音だけじゃ不足を感じてるならだからだ。
マクロ聴点に立ちゃどんどん新しいのが生まれてるが、音楽やサウンドの進歩はITとかと違って恐ろしくスローモーなもんなのだ。

誰も作らず誰も奏でずとも何処かから温泉みたいに勝手に新音が湧いてくれたら良かったが、誰かが作れる様になったり奏でられる様になってからじゃないと聴けないからねえ。
只その代わり温泉みたいに源泉が知らん間に枯渇するなんてのは無く、特に録音して残せる様になってからのは半永久寿命なんだ。

今日は視点を変えて人間側の先ずは肉体事情を考察してみるが、要するに昔と今の人の耳の進化具合だ。
ハッキリ言ってあっても計測不能な位の進化で、地球環境の劣化具合からしたら退化してる可能性の方が高い位だ。

実際先日メタラー様専用で高域を強調したヘッドホンが新登場なんてのを目にしちまったが、こりゃもう明らかに軽度の難聴になってしまった人向けのブラックな商品だわ。
まあこれで確実なのはせいぜい傾向位なんで推測に過ぎないが、もしかしたら昔の人の平均の方が可聴帯域が広かった可能性が考えられる。(但し罹患率の高さや健康体の維持期間の短さは除く)

オーディオについては長らく人耳に性能が追い付いて無かったからあれだけど、楽器に関しては現行標準品よりワイドレンジだった自説が濃厚なんざます。
もう少し詳述すると必ずしも出せる範囲が広いってんじゃなく、もし出てたら今のより隅々迄気を配られてた可能性があるんだ。

ほいで面白いのはワイドレンジだが基幹にならない箇所は、今のよりかなり控え目になってるのが殆どでね。
杜撰君が体感したのはDrumだとLudwigの3Ply Reinforcement以前の過去仕様ので、テキトーに聴いてるとナローなのがいざ録ってみたら超絶ワイドだったってヤツでさ。

それがより具体化したのが過去述100年Snareで、こっちは深胴でもないのにそれ迄に聴いた事の無い音の太さに圧倒されただよ。
例えるなら生なのにEQやコンプ等でフル加工済みってな感じで、今もそんなのが主流だったら録音で加工したい人が劇的に少なかったに違いねえってね。

最初従兄の親切若しくは悪戯でノーインフォで、突如叩かされたんで1㎜も期待なんかしてなかったんだ。
何せ木胴でも深胴でも無かったし、見た目も割かし平凡だったしさ。

その上状態も「普通の中古」にしか見えなかったのに、少なくともここ数十年の俺には正に劇的な出来事だったさね。
この体験をする迄はペダルの俺言い「Speedkingショック」の方が上だったけど、訊いた値段や経年も含めて青天の霹靂どした。

とは言えこんなのは一生に一度あるかのレアケースだと思うが、先に強く全否定なんかして身に沁みついてたら短時間の体験じゃ分からんかったかも知れん。
取り立てて期待してないのと高を括るでは、こういう処で違ってるのねと改めて思い知らされた次第で御座居。

-つづく-

2024年8月14日 (水)

音楽備忘録1824 楽器業界の行く末⑯

さてさてこのお題も影響力のほぼ無い外野の戯言なんで〆に入るが、最後に言及しときたいのは巷で問題化してる「中抜き」ざんす。
楽器業界全体では今は過去のピーク時よりかなりマシになってっけど、極最近悪目立ちしてるのが輸入取扱いの元締めだ。

世相に興味も含め疎い杜撰大王が何処で気付いたかったら、Ludwig Speedking用ビータL-1286の価格異常高騰だ。
数年前迄¥2,500程度だったのが幾ら円安や増税があるっても、¥6〜7,000が相場ってのはどうにも承服し兼ねるわい。

更に不可解なのがサウンドハウスだと今迄普通は安い方になる筈なのに、他所で6があって7な処だ。
今時絶対数的にはとっくに主流では無くなってるだろうが、一定数の固定客は居るんで安定して売れてるのにさ。

確かに素の経済論理からすれば円安で値上げ→販量減少で追加値上げは、商業運営上の健全性には必要だ。
が実質賃金がずっとマイナス成長の異常下でそんなんしてれば、負のスパイラルに完墜ちまっしぐらなんだよ。

税の増加は売る側・買う側でイーヴンと考えられるから、為替変動分+αと見積もっても現時点では本来過去値の2倍が限界値なんじゃねの。
どんなに苦しくても↑に抑えんと、必ず顧客喪失に至るんだよ。

ここで改めて問屋のお仕事について考察すると、かつて日本には巨大販売チェーン等無かったから集積所は実際必要不可欠だったんだ。
各店舗がバラバラに色々な商品の仕入れをするのはかなり大変で、超大昔楽器個人商店でバイトさせてもらった際メーカに直で取りに行った覚えはおまへん。

お陰で流石に今となっては世代交代で旧知の方は居ないと思うけど、一通りの楽器問屋の名称と所在地が知れちまったよ。
それでかなり後年に以前数度お世話になったが、今はもう電車でも自動車でも足代の方が高くなるから訪れなくなって久しい。

で敢えてゴミ捨て場みたいな表現を用いたのは最も分かり易そうと思ったからで、日本ではタワマンや団地みたいな大規模集積住宅が増えて進化してもダストシュートみたいなのはほぼ無普及なまま。(中には使用停止と後退したのも)
結果一軒家じゃなくても建物内若しくは敷地内にせよ、ゴミ集積所の必要性がずっと続いてんだ。

楽器販売でも同様だったら未だしも今やネット通販の方が主流で、例えば注文時の音家アドレスは全員がたった1つのにアクセスするが如く売れる遥か前の時点で既に集積してんすよ。
自由競争の観点からはアドレス数は自由だが、アクセス集中でパンクしない様に出来るなら1商品に1アドレスあれば事足りるんだ。

真のコストカット(無駄経費を省く)ってなこう云うのにこそ実施すべきもんで、「顧客直に売らない問屋」なんかとうの昔に不要でお邪魔でしかない存在に成り下がっとん。
それ故「お前はもう死んでいる」を無理に気付かぬフリしたいなら、せめて既得権益価格なんかにしてちゃホントに終末を早めるだけなんだ。

-つづく-

2024年2月27日 (火)

音楽備忘録1656 杜撰大王が過去モノに拘る訳③

久々出だがこの件も勝手好きずき趣味習慣なんで強要はしないし、真意を理解されなきゃ骨董趣味のそしりを甘んじて受け入れなきゃなんない。
だがしかし何も内心迄世間に変に同調すべきではなく、そんな真似すりゃ個性にマイナスにしかならないのだ。

ずっとカテゴリに加えてるLudwig Speedkingは別稿で色々長所を語って来たが、どうでも気に入らんのに使えなんて言いまへん。
人次第で相性が悪いとか、生理的に受け付けないなんてケースもあるかも知れないからさ。

けど万一合理的な理由無く避けてるとしたら、そのせいで何等かの損失が生じるのだけは伝えときたいんだ。
それと同様録音作品に限っては、音楽でも新旧を一々問題にするのは全くアホらしいん。

過去述の如く生演奏の生聴取以外のは、どれも制作時期と聴取時期に必ずインターバルがあるからなんだ。
極端な話しプロデューサの確認も取らず録れた瞬間に公開するのが最速で、普通は録れたと思っても色んな人から合格認定を貰わんと公開に至らない。

つまり例え出来たてホヤホヤの最新作と言えど、公開の時点では厳密にはもうミクロ過去作になってるん。
それを逆手に上手く利用したのが、最新アルバムに過去録のを入れたりするヤツだ。

それ等の多くは決して駄作だから出さなかったんじゃ無く、たまたま雰囲気か尺か何かがフィットしなくて入れられなかったものだ。
具体的にはStonesのTattoo Youが顕著で内部関係者にとっちゃ立派な過去ネタだが、我々一般聴者には初耳だから新作でしかなかったぞ。

他のケースではSteely Danみたいに平然と録るのに年跨ぎしたのとなると、最初に録り終えた曲なんて公開時点じゃ「数年前」の作品だ。
更に自分でも作る人に至っては最新のから何か参考を得たとして、どんなに急いでもその成果が表れるのに時間が掛かる。

親和性以外の目的で流行の後追い一択にすると本人意識では最速最新でも、実際他人から見ればそれなりに遅れてるんだ。
ではどうするなら最新の可能性があるのかってば、皆が忘れ掛けた位古いのから「新解釈」で引用をするとかだ。

元ネタにカビが生えてたってそのまま出す訳じゃないから、新解釈の部分がクローズアップされるんだよ。
先ずネタ選びが珍しくないと誰かと被り、引用方法も独自じゃないとやはり何処かの誰かと被る危険がある。

後者の方は世界規模では必ず似た人物が居そうだからほぼ制御不能だが、前者の方は個人の真の好みに頼れば何処かが誰にも似ていない。
マクロ視点では似てても組合せ迄完全に同じになるのはレアケースで、大抵はジャンルかメイン担当楽器か何か位は異なるもんだ。

仕事に注文が付けば時勢は無視出来ないけれど、即興以外それは刺身とは違うからネタの時期は不問。
それ処か個人趣味の範疇なら、世間のアホ流行後追い君に付き合ってやる必要等ないんだよ。

そして後追い君が正直だったら未だしも、裏では内緒で古いの聴いてるかも知んないぜ。
流行は話題としての共通事項なだけで、それで誰かと仲良くなれてもあなたの個人趣味はその時点で行詰まるのさ。

-つづく-

2024年2月23日 (金)

音楽備忘録1652 従兄記事に勝手に便乗➍

このまま終ると不親切かと気を取り直して、フットボードガムテ貼り概知のメリットを付記しとこう。
私的には良い人と思われたい魂胆もあるが、もしあなが求めるのが含まれてなかったら無駄な寄り道をしないで済むかも知れない。

明言はしてなくても一部は既に記事中に漏らしてて、杜撰大王の最初の目論見は足指の引っ掛かり防止策だった。
ドラムペダルって洋楽のツールとして生まれ、近年迄はずっと西洋の生活様式を基準に作られてた処があるわな。

ので裸足で踏まれるなんて想定はされてなかって、古いのになればなる程今で言うローファみたいな革製の靴が基本となってるらしい。
これが日本発祥だったら草履や下駄に合わせてたかも知れんが、靴底の材質が当時のあっちじゃ革か木位しか無かった。

故にそれ等は割と硬くてツルツルなんで、車のタイヤならスタッドレスとかスノータイヤを作る感じだったんじゃないかな。
ちょっち又脱線するけど俺世代が子供の頃って、少し裏に入るとまだ未舗装の道路が結構多かったんだ。

ので所謂最低地上高ってのが全高の低いのでも結構高く取られてて、今のと比べると3〜5cmはどれも高かった。
のわ雨でぬかるんだり土が轍で掘れたりしてると、そうしとかないと亀の子状態になっちゃって走破出来なくなるん。

ってな感じで昔のフットボードの場合は、表面が細かろうと粗かろうと兎に角不要に滑るのを避けるの一択だったん。
古典器の中でSpeedkingのデザインは少し異質に凹凸が細かく、軽量化が至上命題だったからきっと深く出来なかったんだろう。

と言いつつ稀には今でも足指を時々は引っ掛けてたりするが、SWIV-O-MATICのは丁度良く使う使いたいポジションでそれが起き易かったんだ。
又FPの場合は露骨に横溝だけなんでSWIV-O程じゃないけど、やはり状況次第では縦方向の摩擦係数が過剰だ。

尤も俺の過去のは全く違う理由での対策だったが、スライド奏法かこれを使わなくても前後方向に抵抗があると困る向きには1つの救いではあるだろう。
但し気になるのは俺言い純スライドや複合スライドを不使用なのに違和感を覚える様なら、椅子の高さや位置関係の方を先に疑った方が良いんじゃないかな。

今従兄宅訪問時に持参スピキンを使う際、必要性がなかったり面倒だと廉価品ゴム底スニーカを履いたままで踏んでんだ。
足首ダブルを大体習得し終わってると、足とフットボードの位置は殆ど固定されてても無問題なんよ。

強いて言や長連続させる時だけフッボーの最奥へ移動するとか、力を使わずパワーが欲しい時は限り無く手前を踏むとかね。
この場合元からギリギリの位置を踏んでるんで、寧ろ僅かでもズレると途端に踏めなくなるんだわ。

量販品で意図的に滑りを意識したのってぇとAXSI辺り以降ので、高価で買えんからちっとも試奏すらしてないから良く分かんないけどさ。
恐らく現代ペダルの中ではスライド奏法へも配慮しての事だろうから、フットボード以外の色んな部分でハードグリップする様なのよりは演り易い可能性が高い。

現時点迄の体験に依れば古典タイプは一応奏法を選ぶ事は無く、’90年代から15年位の国産系が最も奏法をペダルから指定して来る様な感じだったな。
でとても微妙な力加減(方向や場所も含む)が可能になると、Buddy Richみたいに何時でも何処でも何でも行けそうな予感が微かにしてるよ。

-終り-

2024年2月20日 (火)

音楽備忘録1649 何はともあれ本物に触れる必然性Ⅱ➓

パートⅡの最後を飾るのは、培って来た個人感性の上手な処遇の仕方ざます。
人間は容易に勘違いもするけれど、だからって独自の感性を自らゆがめるのはお止しなせー。

誰かと見解の相違が発生した際、その過半数は認定と表現違いが原因なんだ。
これは食べ物の味が一番分かり易そうだが、絶妙に美味しいのって大抵は各要素が複雑に絡んでるよね。

甘さが際立つ印象が客観視したら塩味の方が強いだとか、そのどっちを先に取り上げて語るか次第で言葉は正反対に近くさえなる。
身内で共通認識を持ちたい時は条件設定を明確にして、時間を掛けて整合性を見出さねばならない。

が特にそんなニーズの無い殆どの場合は、○君のは○語・□さんのは□語なんて風に捉えた方が手っ取り早いん。
或はもっと範囲を拡大して、○国文化・□地域文化ではそう云う解釈になるなんて仮定をしてみたり。(自論の正当化に悪用しちゃあきまへんで)

その真相可能性として前々回リッケンベースがデカいと言った人、もしかしたらその人だと体の何処かが支障してたのかも知れないんだ。
それか既体験のは軽目のばかりで、リッ君の割と角ばってて少し重いのが堪えたのかも知れない。

俺は筋肉マンの方だからあまり食い込みは気にならないが、もっと体表が柔らかかったら角が当たると痛そうだ。
この面で万能プロデューサを目指すなら、俺言い「感性の翻訳力」が必要だしモノを言うんすわ。

↑例の様に100人中99人が不細工っつうのを、ある誰かが見たら最高の美形って事は水面下では案外頻繁に起きてる筈だ。
のがちっとも表に出て来ないのは同調圧力大国だからで、独自性を最高と考えるフランス等なんかじゃ寧ろ必死に探して語ろうとしてんじゃないかな。

但しどちらの両極でも求められて無いのに発揮したら、唯の迷惑か我儘なのは一緒。
この点寧ろ今劣化本邦の泥酔者等、特に白昼だったらEU圏なら即逮捕・連行される。

つまり自説を他人に強要しないのなら、心でどう感じてどう思ってても何も問題は無いのだよ。
寧ろ自分は常識的だから大きな問題は無い等と浅はかに考えるのこそ害で、酔っぱらえば無礼講が大抵は許されると思ってるのなんか酷い勘違いだ。

しかし同じ勘違いでも個人で勝手に思い込んでて、他人に一切害を及ぼさないなら後は羞恥心だけの問題だ。
実は勘違いにも少しは効能があって、創作の分野ではそれで盗作疑惑から逃れられる事だってあるのだ。

馬鹿と鋏は使いようの一種で、手前味噌ではSnareのゴーストノートを間違えてバスドラの3連打と思い込んでたのなんかがさ。
スピキンに慣れる迄そんなイカレたのは実現こそしなかったが、結果的に3連打の使い方の源になってるんだよ。

してこんな柔か頭に一役買ってくれるのが、本物に触れた経験なんだ。
ほら「想像の斜め上を行ってた」なんて語句があるじゃん、その「上」次第じゃ程度差っつうより次元が違ったって方がマッチしたりするっしょ。

一口に良い・凄いと言ってもその内容は様々だし、本物は大抵何処か予測不能箇所に余力を持ってたりもするんだ。
世界観が広がる・刷新される等、実利以上に思考の範囲拡大が最も重要なんすよ。

-続-

2024年2月19日 (月)

音楽備忘録1648 従兄記事に勝手に便乗➌

この短編の最終回は実演の感想と、実施する際の留意点をお届けしませう。
もしあなたにフィットするなら、当初はガムテ貼りはそこそこ良好な感触だす。

けれどどんなテープを選ぼうと素の状態より必ず感触変化量が大きく、それがかなり随時で起こるんだ。
奇特な話し金輪際貼られてるのしか踏んだ事が無い奏者が居たらどうか分かんないが、ほぼ皆の基準は「貼って無い」方だよねえ。

ので裸足から超ゴツイ靴迄日替わりで踏む様な人ならいざ知らず、状態安定度が低いのは誰にでも損失にはなるんじゃないかな。
手とバチの関係でも感触変容はあるんだけど、手に比べりゃバチの方はまあまあ安定してるよね。

人に依っちゃ足の方が気にならんとしても、足裏(履物等含む)とフットボードの両方が常に変化するんじゃ少なくともきっと楽じゃないよ。
ってな過半数の失敗体験から実施するとすれば、かなり色々注意しないと後で泣きを見るかもよっと。

①ガムテ自体を厳選
かなりテープの状態と質で寿命に差があって、普通に段ボール箱等に使うのとは別世界でんねん。
尤もミュート等で多用してるとそこそこ概知だろうが、皮みたいに交換出来ないし普通はそ
の習慣が無いのが異なる。

 先ずなるべく製造から日が浅いのが望ましく、糊の軟化時期を遅らせられる。
 表面感触はお好み次第だが、あまり薄いのは耐摩耗性に乏しいんで不向き。
 新品時で糊は固目の方が良く、軟らか目だとすぐにズレて来る。

②貼り替え頻度
恐らくこれが最も厳密さが要求され、だからこそ大雑把な杜撰大王は挫折ったんだ。

 膨大な私体験に依りますと多少の汚損は厭わない条件で、俺みたいなゴリ足で2~3日・普通の人で1週間・繊細足でも1ヶ月程度が確実に無事で済む限界やね。
 しかもこれは①の要件を満たしてた場合で、糊の劣化が酷いガムテだと1曲演ってる途中でズレて来た事も。

極力汚損を避けたいとなったら随分神経質な話しだが、もう演る都度貼って剥しといた方が良か。
今晩はこれで終りの又明日の朝から叩くから…って普通はほっといたりするが、夜間温度・湿度の変動が多いだけでももう状態が結構変わるケースもおま。

踏み心地変化だけで済みゃ良いが、それより接着状態とか硬度の方が変わっちまうん。
んな事情なんで個人的にはあまり勧められなく、俺の場合は自身の足裏コンディションの安定化に主軸を置いてるよ。

足裏皮膚って個人差は相当あろうが、適度に乾燥してれば結構丈夫なもんでね。
履物は床等次第ですぐ濡れたりするけど、足裏だと普通はプールや風呂以外では露骨に濡らしたりしないでしょ。

現況在宅時は敢えて靴下を履かない事で、大凡所望の乾燥度が得られてましてん。
尤も足裏以外の皮膚は弱い方と自認してるんで、体の外に解決策を求めるのも分からなくない。

人夫々で最適解は千差万別で参考にこそすれ自ら探索してくしかないが、何か適切なのが掴めたらそれこそが独自スタイルの一部なんだ。
ドラムの足元って近付いてまじまじ眺める機会も少な目になり易いんで、その分リスクを知っとかないとこんな筈じゃになり易いかも。

-終り!?-

2024年2月18日 (日)

音楽備忘録1647 ドラム「手足一緒私論」①

何時もの様に従兄宅訪でドラム奏法談義をし、帰宅後暫くして又変なのに突然気付いた。
のがRingo Starrの象徴の1つ、Hi-Hatのダブルが普通の縦動作しゃなく横動作が混ざるのに纏わる話しよ。

「手足一緒私論」って従兄は手技・俺は足技にヲタってるが、その従兄に足脚変態奏法を説明するのに「手で言えば」比喩をし出したのが発端。
実際演奏するには適性・修練が必須だけど、頭で理解困難・具体的イメージが湧かなきゃ試す以前の難問になる。

杜撰大王って従兄と比べるとより理系な癖に、演奏や創作では案外勘とノリが先行しちまっててね。
だから既に似た様な野心を持ってる相手なら伝わるんだが、そうじゃない人に説明するのが下手なんだ。

結果未だ事後検証・分析の方が圧倒的多数だが、そこから適した置換・比喩をすればって少し知恵が付いたのよ。
それがどんどん発展してってみると、ダブルストロークの方法等に共通事項の多いのが炙り出されて来たんすよ。

そこで大胆に手に相当する足脚技をあたってたら、Ringoのアレって足脚でのスイベル奏法なのではってね。
手ヲタの従兄に依ればRingo Hi-Hatの超速シャッフルやPaul HumphreyやJeff Porcaroの片手超速16って、普通のダブルだけじゃ絶対追っつかないって言うんだよ。

確かに足脚だって凄く速くしたきゃスライドしなきゃ間に合わないのと同様、手の方では俗称プッシュプル動作を最低でも交えないと不可能だって。
外見上2人とも如何にもな動作はさせて無いが、どんなに速い競歩の選手だって普通は本人が走るよりゃやっぱ遅い。

でそんなのがマスターしてて実用してるとなると、大抵はその前段階をクリアしてなきゃ到達出来ないと。
それが足脚では足首ダブル(トゥヒール)→スイベルか複合スライド→純スライドって高速化手段になってるが、手でも2番目のに相当する奏法があるのでは…。(↑の複合とはトゥーヒールが混ざってるの意)

と来てあーそーかぁあの8の字みたいな動きって、正式名称は知らんが要は「手のスイベル」って事なんじゃね?っとね。
因みに昔にスイベル奏法なんて呼称は無かったんだが、フットハットの速いのを演る時に何となくスイベル成分の混ざってる人は結構居たんだ。(踵が左右に交互に振れてる)

だからスイベル率は今とは違うにしても、多分最近になって突如見つかった技じゃ無いんだ。
そもそも足首ダブルって手技からの輸入で、ってのはペダルの登場がバチより後だったからよ。

でその手技ならバズ(球技で言えばドリブル)みたいな一寸狡っぽいのでも行けちゃうが、ペダルだと体験からはSpeedking等極一部の以外リバウンドは殆ど利用不可な程弱まっちまう。
以前述要らん時にゴルフのダフるみたいなアタックゴースト現象ならそこそこ起きるけど、如何せんバスドラを通常もっと大きく強く鳴らすのには不向きだ。

この点でHi-Hatは近似状況で、強さや継続時間の長さが加わると非リバウンド依存の方策も必要になって来る。
現に俺言い「Ringoの8の字」はHatがハーフやオープン状態の時も使われてて、少なくとも発想の原点は完全に足のスイベルと同じだよ。(バチのショルダーでヒット)

-続-

2024年2月16日 (金)

音楽備忘録1645 何はともあれ本物に触れる必然性Ⅱ➒

百聞は一見に如かずって言葉は今も死んじゃいないが、杜撰大王自身段々と自分から見分しに行く足は遠のいている。
学生時代迄と違って年々どんどんニッチな仕事になってってんで、ついでに寄るってのが困難になっちゃったんだ。

しかし探索の門は依然として全開のままで、そんな意識を持ってると感覚の鈍化を多少なりとも防げるんだ。
従兄宅での100年Snareの一件では見事に計られてしまったが、それもこっちの行動予測が明確だったからだろう。

俺が叩く方のDrumsetに無造作にセットされてて、最初は又何か変なのが置いてあるなとしか思わなかった。
どれどれと叩いた瞬間に何だか楽で具合が良いだけは即座に分かったが、名前は2の次で普段から感性重視になってるからだろう。

本当の真価を知ったのはその日後で正体を明かされてから、2回目の訪問時だった。
もしかしたら初回の反応が従兄に物足りなかったのか、深胴じゃないのに大胆にピッチを下げてあったんだ。

そして出て来た音が、杜撰大王が人生で初めて深胴じゃなくても良いやと思う程のものだったん。
具体的には中低域が、今迄体験したどんなSnareより芳醇だったのよ。

で俄然興味が沸騰した処で値段を訊いて他人事となるオチが付いたが、知識としてはあの世迄持って行く事にしましたわ。
実は今迄に入手出来た本物も、貧には当然乍らすぐにゲット出来たのは殆ど無いんだよ。

何気ない日常ですれ違った絶世の美女と、忘れた頃になって何かの縁で同席した際に猛アタックしたみたいなのに近いんだ。
今Ludwig 3ply ReinforcementとSpeedking常用の伏線として、杜撰大王版ドラム三つ子の魂百迄となる体験が遠い遠い昔にあったんだ。

正に中二病の真っただ中の頃に、友人宅で弄らせて貰った最初のDrumsetがそれだったんよ。
自分で叩くのは全くのお初だから、その時点では予習ゼロにつき感性だけの想い出だ。

だからそんなに詳細には分からなきゃ覚えても居なく、写真等で見てて好きそうな音なのが当りだったのと稀に上手くぶてるとRingoみたいな音が出るんだな程度だったよ。
その後ずっと経って他のどれもであまり似た様な音が出ないなってのと、今一痛快じゃないなっつうのが十数年続いた。

が獲得チャンスが巡って来た際先ず安かったからが主因にしても、そんな古くて大丈夫かの自問に↑体験から何とかなるだろうと答えを出したんだ。
でⅡで真価を理解したのはセットで常用15年後、ペダルでは5年後だったんだ。

要はそこ迄を理解出来る奏力がまだ無かったらしく、ほぼ同じ物なんだから人の方さえ頑張ってスキルアップすりゃ似た様な音が出る筈と思ってずうっと暗中模索を続けてたんだ。
これを他人目線では所謂「勘が良いね」と思って貰えると嬉しいが、その根底には恐らく感覚体験を風化させなかったからだと思うんだ。

でも特段注意をしてたでもなく、唯理屈で駆逐せず存置しといただけなんだ。
確定する迄途中経過では数多の俺言い「屁理屈攻撃」を内外共に喰らったが、そうかなぁ何か違うんじゃないかなぁそんな音じゃなかったけどなあってのをね。

-続-

2024年2月15日 (木)

音楽備忘録1644 従兄記事に勝手に便乗➋

ほんだらお待ちかねドラムぺガムテ貼りの具体実態と参るが、杜撰大王の発端はもしか大昔述「異形フットボード」対策だった。
その次が「変形したフットボードの補填策」で、どっちもその根底には日本住宅の慣習があったのだった。

もし昔から専業Drummerだったら何らかの室内専用履物を用意したかもだが、こちとらマルチだった&貧だから出来ればそのままで行きたい。
ほんで最初期ドラムぺは従兄から譲受のRogers SWIV-O-MATICだけで、後に開花した俺様の才能には相応しいかもも初心者には何とも不釣り合いだったけどさ。

こいつのフットボードデザインだと足指が時々穴に嵌りやがって、靴下ですらスイっと滑る時と少し引っ掛かり感がある時とがあって困ったんだ。
俺の場合極初期から速いスライド奏法だけが売りだったのもあって、滑るだけならあまり困らなかったんだけどね。

そんでボード表面ガムテ貼りで凌いでた処今度はYAMAHA FP-702を又頂戴して、その当時の自分の志向にはこっちの方が合ってたんだ。
但し幾ら気前の良い従兄でもミントコンディションだったら手放す訳も無く、こヤツの場合はフットボードが横から見たら直線の筈がそこそこ盛大に真ん中下がりに湾曲(変形)してたんだ。

俺も知ってる巨漢のド素人に従兄が踏ませたっけ、昭和の田舎の中坊だから一発で凹ませちゃってね。
以来どうにも踏み辛いってんでウチに来て、大凡20年位はガムテ&プラ板の積層小細工で何とか平板状態を得てたんだ。

こっちの最初期はガムテオンリーだったんだが、如何せんそれだと表面が柔軟過ぎたり平にしといてもすぐ凹んで来ちゃったりで。
僅かな中下がり湾曲なら何とかなるが、露骨に凹んでてはスライド奏法に向かない。

それでも何とか20年は我慢してたんだが、経年劣化・摩耗も酷くなって来てレストアを考える時期が来ちった。
ここから又過去重複になるが工事失敗or工事中の代用が必要となったが、ずっと使ってなかったスイボの存在を完全に忘れててね。

それでその当時お買い得だったLudwig Speedkingを買ったんだが、そうして3つを比べてみるとガムテ貼りは超臨時以外は邪道な感じだったんよ。
湾曲が運良く直せたFPでも昔は横溝に抵抗感があったけど、平らになってくれりゃガムテ貼りよりそれだけで好感触でね。

そんな経緯があって2つともガムテ残骸の撤去となったんだが、これが新旧の糊の残骸がランダムにこびり付いてたからもう悪戦苦闘ですわ。
軟化してる分は根性で他の新品テープにくっ付けてまあまあ対処出来たが、硬化してるヤツはその程度じゃビクしもしない。

で最初は一切傷付けたくねえから廃ピックを流用して丹念にこそぎ落したものの、アルミダイキャスト表面の僅かな目地に入り込んでる分がどうしようもない。
最終的にはカッターナイフでより丹念にとなったが、俺比で気になる程は傷付けずにやっとの事で剥離作業を終えれたよ。

因みに1つにつき断続的作業ではあったが、大体1週間位は掛かったで。
ずっと連続でやればもう少し早くに終えれたかも知れんが、その場合肉体的にも精神的にもより疲労耐性が必要ざます。

-続く-

2024年2月11日 (日)

音楽備忘録1640 従兄記事に勝手に便乗➊

今回からこの際露骨に乗っちゃうとして、初回はドラムペダルのフットボードのガムテ貼りの件おば。
図々しさとちゃっかりは杜撰大王のお家芸と勝手に思ってるが、それよりこれには豊富な過去体験があるからなんだ。

恐らく長所短所ともほぼ既に実体験済みなのと、裸足+ガムテ貼りの実情迄と他に類を見ない充実ぶりってね。
では先に短所から進めるが目的は、リスクを知った上でトライする為だ。

それがかなり面倒なんで俺は20年程続けてたのを止めていて、ガムテ最大の欠点の糊と布地の摩耗がねえ。
さていきなり余談になるが俺はそもそもテープでの補修は色々やってて、現在継続中なのは割れたプラ製便座の簡易対策だ。

現用のは2代目で初代時には瞬間接着剤を使ってみたんだが、耐衝撃性に劣るのが便座に向かなかったんだ。
わざとバァンと降したりゃしねえが、手が滑ったりすると陶磁器の便器へガタンと落しちゃったりしてさ。

ほいで部品買いして交換したんだけどそれから10何年も経ったのと、一時期デブって体重が重くなったのも災いしてるのかな。
体重超過状態から今は戻ってるんだが経年劣化も加わってそれ迄持たなく、最初に入ったヒビがじわじわ拡大してって最後は泣き別れに。😢

こいつはプラで表面ツルツルなんで敢えてガムテを使わず、宅配段ボール箱なんかに良く使われる透明テープを使ったら何とか凌げてるん。
残念乍らこのテープにも糊の劣化があるんで、随時で時々張り替えは必要だけどね。

けどフットボードのガムテみたいに摩耗で変質する事が無いから、起きても2次災害が軽微なのが良いんだ。
って何時の間にか本題に入っちゃってるが、この摩耗劣化が中々に厄介なんだ。

奏者次第で相当差は出そうも表の布が擦り切れる前に貼り替えしないと、裏の糊の影響が出るねん。
しかもある程度ズレただけでも近似の害が出て、生足ならまだ良いが靴下とかに付着しちゃうと根本的な解決策が無いんすよ。

セロテープや養生テープ等の糊と違ってガムテのはまるで誰かさんみたくしつこくって、当初から徐々に軟化してくのに最後には乾燥してパリパリカチカチになる。(もっと長期間になればどのテープも最後は乾燥するけど)
意図的に剥したい時ゃわざと乾燥を待つ場合もあるが、中々全体が同じ状態になる事は少ない。

貼った相手に吸湿性がありゃまだ良かったが、フットボードは殆どがアルミの塊だかんね。
具体的な苦労話しは長くなるから次回へ譲るとして、癖糊問題の他に状態安定度が低いのも難点なんざます。

ガムテは布でも紙その他のでも大抵表層はビニールコーティングか何かが施されてるが、それでも温度・湿度次第でかなり滑り具合その他が変わる。
生地の厚みに依ろうが必ず何時かは擦り切れて来るもんで、そうなると一番摩耗した箇所から裏の糊の影響が出て来んだ。

それが起きる前でも足や靴下の湿度で摩擦係数が変化して、まあ裸足だとガムテの有無に無関係に足裏皮膚の状況はダイレクトに響いちゃうんだけどね。
これは素手とバチの関係でも同じだが主に影響するのは手の方だけで、両方から影響があるとそれだけ感触は変わるし加減は余計し難くなるんじゃないかな。

-続く-

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