Ludwig Speedking

2025年11月14日 (金)

音楽備忘録2280 Drum椅子と座り方⓮

杜撰大王激奨ペダルのLudwig Speedkingは値上げと入手性悪化で苦しいが、なるべくなら一般論と実態が真逆の癖が無く基本となる様なペダルを先ず使って欲しいもんだ。
是又一般論では奏法との関係がクローズアップされてるが、体験からスローンの位置と座り方にも大影響があるのをここ数年で痛感したん。

かつてみたいにシングルペダルで馬鹿みたいに音数多く踏むのがレアになった今だが、壊れないペダルって見方を変えりゃ脚足や太鼓が先に壊れる可能性があるってこった。
数を大して鳴らさんから分からないんだろうし、ペダルはバチより高額だから実際簡単に壊れちゃ困るんだけどさ。

しかし本当は非屈強ペダルだったら肉体も含む何処かどれかを壊す様な踏み方・座り方をしてても、それが分かり難いのは決して健全とは言えねんですよ。
等と言いつつかつては杜撰君それが最も分かって無かった口で、その一端にパートタイムDrummerで数時間連続演奏する機会が殆ど無かったからかも知れない。

確かにここぞの一発で他を圧倒出来たら素晴らしいが、それが幾らも続けられないのだったら非実用的なんだ。
アマチュアで思っただけ叩けない環境に置かれてると実感し辛いが、そうして体力・筋力を無駄に使う悪癖が定着しちまえばプロへの道は益々遠のく。

新規で雇うプロ側として緊張で大汗をかく人なら未だしも、大した労力じゃ無く叩ける筈のでそうなってたらねえ。
ウチに入れても途中でバテそうと思って、そんな奴には誘いを掛けないですから。

この事は平均的Live時間にも表れてて真のワンマンLiveが開催出来ない内は、既に出来てる奴等よりやっぱり公演時間が短い。
そこで代案としては例えば休日にずっとDrumに座って過ごしてみるとか、更には今迄のSnare位の高さの机の前に普段の高さのスローンに座ってみる等だ。

個人練を半日以上継続してみるのも悪かないが、リアルアンサンブルでしばしば起こるハプニングとか予想外の大盛り上がりが殆ど期待出来ない。
杜撰君Drumではやった事が無いがBassでは類似体験があり、かつてピーク時には何をするにも一日中エレキBassをストラップでブラ下げていた。

それも食事をする時ですらで、とは言え流石に風呂やトイレタイムではしてなかったがね。
知人でプロになれた人にこの話題を振ると、過半数が似た様な体験を持っていた。

そんなのから学べるのは自身に無理の無い姿勢が知れる事で、その端的例としてGeorge Harrison初期のギターの構え方が思い起こされる。
Rockの一般慣例からしたら彼のは変に高目だったが、あれ位にしとくと座った時も高さが変わらない。

すると自室で座して練習してる時と本番で殆ど同じ位置がキープ出来、練習で出来る様になったプレイの本番での再現度が恐らく最高潮になったんだろう。
まあこれはレアケースにしてももし高さや位置に無理があれば一日中続けるのは厳しく、
少なくとも現状が自身に最適では無いらしきがしっかり知れる。

今の時代何でも時短で合理的に進めるのが最善と思われてるが、こんなのみたいに一部には未来永劫時短と相性の悪いのが残ってんだ。
但し案ずる事なかれ長時間可能って事ぁそれをする労力は、ある程度正しい範囲に収まってれば飛躍的に軽くなるんだ。

-つづく-

2025年11月10日 (月)

音楽備忘録2276 Drum椅子と座り方⓭

汎用・応用の利く座り方は俺言い「旧標準」たる膝中心が座面と同等か、それより少し下になる程度なのは未来永劫不変だと思う
では特定の奏法しか使わないならどうかったら、確かにそんなら踵が下りてる時太腿が殆ど傾斜しない程度の高さに座っても取敢えずは行けちまう。

その一例として今回は自身を生贄に顛末を記してみるが、杜撰大王の場合事の発端はSlide奏法の天才!?だった事だ。
って自分で言うなんて厚かましいにも程があるが、何の事は無いその裏には足首ダブルには全く才能に恵まれて無かっただけなのだ。

体験的にSlideかダブルのどっちも不向きに生まれついた例は無く、無訓練状態でもゆっくりなら大抵どっちかは早期に出来ちゃう様なんだ。
ってのもDrumペダル上では中々上手く行かなくても、日常生活でもし本当にどっちかの動作しか出来なかったら障碍者認定を貰えてるだろうかんね。

例えばショボいEffectorのフットSWみたいなヤツは、迂闊に体重が乗っかったら壊れたりする。
その逆に幼児にとっちゃ激重のフルコンGrandのダンパペダルなんかだと、到底足首だけじゃ充分踏み込めない。

ので子供ピアノ教室では悪い癖が付くのも嫌って、一定の体格に達する迄敢えてペダル不使用の曲しか演らせないのも少なくない。
わ兎も角当分の間杜撰君は短間隔で2つ鳴らそうとしたら、奏法選択の余地が無かったんだ。

当然遅い目のダブルには本来は足首ダブルの方が向いてたんだが、そんな事を考える知恵も余裕も無く過ごしてただよ。
2連打に対し地球上で超高速足首ダブルと超遅速Slideは夫々原理的に不可能に近く、もし月面で演ったとしても引力が減少であまり状況は変わらない気がするがどうなんだろう。

元はパートタイムDrummerだったからにしても、結局改善の兆しが訪れたのは50過ぎにLudwig Speedkingを偶然入手してからとえらい遅くなってもうた。
その原因は足首ダブル苦手思い込みもあったにせよ、今思えば目一杯低く座るのに拘ってたからって気がする。

更にその理由がペダルフットボードの傾斜具合と純Slide奏法のやり易さの関係で、爪先の蹴りだけで1打目を鳴らすには傾きが一定以上強い方が相応しい。
因みに自身では無自覚ももう一寸足首ダブルとの混合技になってたなら、そんなに傾斜角が強く無くても無問題なんだけどね。

それが飽く迄私感に過ぎないが時代が下る程フットボード平均傾斜角が緩くなった様で、過去に感覚だけで演ってた時期にはそれを勘案してより低く座る方向へずっと進んでたん。
それもこれも本職Drummerだったら未だしもこっちは他も色々沢山やんなきゃなんないから、時間無制限で色んな椅子の高さや座り方を試す気にはなれなかったん。

結果的に今思えばスローン高さと座り方を殆ど固定させてた事で、当初から折角得意な脚足奏法の上達や展開をかなり自らスポイルしてたんだよ。
こんなのも一種の硬直化と言え、ベストを追求するにはお邪魔だったんだ。

-つづく-

2025年11月 6日 (木)

音楽備忘録2272 Drum椅子と座り方⓬

ほんだら少なくとも特定(Speed king等俺称"速度反応型")ペダルでは高目に座った方が、足首踏みがし易いし意外とパワーが出せたの内容詳細だ。
加えて過去述と部分重複するが見た感じと実際との違いも、念の為にそれこそ念押ししとこう。

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さてさていきなりのヘンテコ上図は人の膝から下の脚足の最略概念図で、平均的な足首の可動角度を描いたつもりのものだ。
爪先をそれぞれ左は限界迄上げた・中は同じく限界迄下げた状況で、右が最大可動域の凡そ中間だ。

この中で真ん中の状態の時が最も全脚重を乗せ易くなるが、この時だけ脛とほぼ直線になっている。
真下へベクトル全てを向かわせたい時、この状態なら足首が余計なクッションになる事をほぼ避けられる。

一方左でも真の限界に達してればもうそれ以上は動かんから、同じくクッション作用はしなくなる。
が大抵はそんな角度でペダルは踏めないとなると、人次第で程度差こそあれなまじ柔軟性が残存してる為に幾らかパワーをロスしてんすよ。

そんな関係からか純Slide奏法以外では想像以上に上図真ん中のバレリーナみたいなフォームに、演ってる内に段々となってった奏者が少なくない様だ。(パワーやタイトさを追求してた場合)
が残された画像や見た記憶の足元が見え難いのが多いから、膝・太腿の位置が最高に踵を上げた状態の時のってのが中々把握し辛い。

のを踵が地面に付いてる或は少し上げた程度でそんな膝高さと誤認し易く、踵を最高迄持ち上げるとそれだけで5~10㎝とかなり高くなるん。
過去述の如く杜撰君も見事に上記に騙された口で、ってホントは勝手に目測を誤ってただけなんだけどね。

印象って時に恐ろしい程事実を歪めるもんで
、ついRockでそんな高く座ったら大昔じゃあるまいしカッコ悪いとの思い込みが強かってん。
又スマホが普及する迄自分が叩いてる姿の動画を横から録れるケースが、アマチュアレベルでは殆ど無かったのも災いしてるかも知れない。

録画≒最低でもテープ代位は必ず掛かったってのもあったし、舞台袖にカメラを設置するのも狭くて厳しきゃ感度が足りるか分からなかった。
勢いド下手な自身の叩く醜いであろう姿なんかより、憧れのあのお方の画像ばっか頻繁に見ちゃってんたん。

そのレジェンドが国内在住でDrum専門誌等にフォーム画像があったなら未だしも、こっちがその気になった頃にはもうBONZO等は居なかったから後でそんなのが見られる可能性は無きに等しい。
わ兎も角何とかして慣れられればどんな奏法も使用可能で、そのどれもでメカニクス的にパワーが出せる高さにしといた方がお得なんじゃないだろうか。

=つづく=

2025年11月 2日 (日)

音楽備忘録2268 Drum椅子と座り方⓫

さてさて皆さんお待ちかね…かどうかは定かじゃないが、ペダルやその常用奏法如何でも相応しいスローン高さが異なってる。
杜撰君大した腕とは言えないも一応スイベル以外の奏法は実用体験豊富なんで、この件に限っちゃ一家言を吐露しときたい。

何せ今日日はツインペダルの普及で、悪い意味でそれを使ってその場を凌いでる奴が多いかんね。
と妙に拘るのはまるで手テクと脚テクを差別してるみたいな、偏りがあっても殆ど誰も意に介してねえからだ。

毎度の遠回り比喩になるが諸君は自動車でパワーアシストレスの、ハンドルやブレーキペダルを踏んだ体験はおありだろうか?。
上記前者の場合少しでも車が動いてたら何とか手に負えるが、据え切り(停止状態で前輪の向きだけ変える)をしようとしたら剛腕じゃない限りフルパワーを要求され忽ち汗だくになるんだ。

のを和太鼓等とすりゃ西洋太鼓は差し詰めパワーアシスト付きってなもんで、それが手でも脚でもダブルストロークを容易且つ常用可能にしてる特権があるんすよ。
尤も近代ペダルではゴツくデカくしたフットボードを速く戻したくて、戻しバネを弱く出来ず足首踏みにかなり不利なのが多いがね。

これってバチの重さ長さとほぼ同じで、テクレスでもパワーを出したきゃそりゃヘヴィーな方が向いてっけどな。
でもそうした処でごっつい和太鼓程単打でのパワーは出せず、何たって胴も皮も断然和太鼓の方がヘヴィーなのがあるかんね。

だが一般的に両者を実演比較出来る機会は少なく、録音作品だけで比べるから中々気付けねんですよ。
わさて置き足首踏みで技術や練度のみでパワーが出せるのはある程度高く座った場合に限られ、その方が体重を乗せ易いからだ。

他方純Slideだけに忖度した過去杜撰君等の場合、蹴りの速さと強さが命脈を握るから低い程向いてたんだろうね。
のを過去自動車に当て嵌めると大型車と小型車の条件差と近似で、大型はトランスミッション等も大柄だからペダルは重くストロークもより長くなってた。

ので理想は速さもだが何より先ず踏み込み切れん事にゃ、クラッチ板を完全に離せなくて変速時ギアを傷めちまう。
基本性質はDrumペダルでも一緒なんだが、どデカいクラッチ板と比べるとビータなんて遥かに小さく軽量だ。

それ故足首踏みでの原理的遅さはかなりキャンセルされるし、それ以上の高速を望むならSlideだのスイベルだので演りゃ良い。
その方面では自称権威たる杜撰君は非常識レベル迄の実体験結果から、最適ペダルでの純Slideは最高速に関し他の追随を許さないのをとっくに確認済みざます。

では純スラ最適ペダルはってば大昔記述の如く、遠い昔に体験した人生初Drum Setが鍵になっとりま。
Drum奏法に関し殆ど無知・完全無練度の状態なのに、何故か初めて踏んだ時からいきなりSlide擬きが出来ちゃったんだ。

その時のペダルがたまたまLudwig Speedkingだったが、正直な処印象が良さげなだけで以降長い間実用面では大して意に介して無かったん。
のをⅡで偶然約35年振りに再会した際こんなに踏力が軽いなら、もしか苦手な足首踏みが出来る様になれるかもと思ったのがこの件でも始まりなん。

そこで我流研究に勤しむと新たな気付きがあり、想像してたより高目に座った方が足首踏みがし易いのが判明。
詳細は例によって次回に譲るが、パワーの点でも意外にも低過ぎない方が好結果だったん。

-つづく-

2025年10月21日 (火)

音楽備忘録2256 Drum椅子と座り方➑

続いてはDrum Setとスローンの距離案件だが、個人の好みや体格差以外にもお約束ってか物理理論上の問題が絡んで来んねん。
私的にその筆頭は手脚の重さを上手に加える等体の重さも付加したい時で、単に腕脚が届いて叩ける踏めるのとは条件が異なってるからだ。

現況杜撰君周辺で肉体各部にセンサを取り付けて測定した訳じゃ無いから、正確な荷重の掛かり具合や比率は分からない。
が球技で言う処の手打ちと体全体を使えた時の出音の差は確実にあり、この件ではかなり似てる箇所が少なくない。

但しSet Drummerは一般球技選手とは異なり平時座したままなんで、座り位置が不適切だと各奏法への最適化が困難なんだ。
して悪い例として又々杜撰大王自身を生贄にすると、昔はSetから低く遠目に座りたくてそうしてたん。

理由は重心の安定と腕周り干渉の撲滅だったが、感覚に任せ理論立てて考えなかった為に当時は数多の誤りに気付けなかった。
先ず低くはゴリ脚を乱暴に動かしても大丈夫にしようとした結果で、力任せで速度とパワーを求めちまってたからだ。

脚に常時ある程度力が入ったままで瞬速で動かそうとすると、膝は90°より伸び気味な方がやり易かった。
だが実際には腰は未だしも片足全体の重さすら乗せられなくなってて、それを無理矢理速度とぱわー筋力で補おうとしてた様だ。
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上図が過去の完全流用じゃひでぇから頭部追加の最略概念図で、本人意思の加圧ベクトルが青矢印で意に反して働いてたであろうベクトルが赤矢印だ。
で脚の青がそこそこ傾いてるのはSlide奏法1打目の爪先蹴りの為で、Slide不使用時は真下に加圧してるつもりで居た。

のがどうも実際には脛に傾斜があるが為に、脚の重さが若干赤の方向に引っ張られてロスしていた様だ。
のわ意識的に動かしたい方向に力を入れてるから把握し辛かったが、ペダルフットボードに触れる迄脛の重さは膝で釣り上げてるかんね。

ホントは膝から下を脱力すれば赤が働いてるのはすぐ分かるのと、最大に踏み込んだ際も脛の傾斜が残るから脚重が直線的にフッボ君には伝わってない。(つまり幾らか脚重をロスしてる可能性が濃厚)
同様に太鼓から遠目に座した結果2の腕が傾斜してると赤方向のベクトルが生じてるから、やはり腕重全部をバチ先には乗せられてねんですよ。

Slide奏法の他見栄えだって意識したけど、腕長でSnareで色々演るのに窮屈感もかなりだったから離れて座れば楽だと感じてたんだよ無知な当時はさ。
因みにバスドラ・Snare以外は配置的に2の腕傾斜を無くせないけど、だからって可能な分迄やらない方が良い程の理由が杜撰君には見つかってない。

余程変わったフレージングばかりを演らない限り、最高頻度で鳴らすのはバスドラ・Snareでしょ。
そもそもSnareをかなり古くから今に至る迄正面に配置してるのもそれが理由で、Snareでもサヴのはそんな位置に置いて無いよね。

もしアナタが超変態でSnareの箇所で常時Tomを叩くなら、座る方より思い切ってSnareとTomの位置を入れ替えた方が合理的。
体格差も小さくないし様々だから固定した最適解は望めないけど、脛・2の腕が傾斜し過ぎない座り方・位置は誰にでも確実に役立つんじゃないかな。

-つづく-

2025年10月 5日 (日)

音楽備忘録2240 Drum椅子と座り方➍

クッション2回目は正体不明気味なクッション材についてで、昭和の頃と比べたら低反発等随分と材料の種類は豊富になった。
のでそれ等を有効活用すりゃ昔のよりかなり良いスローンが出来上がりそうで、実際静止時の座り心地なら格段に良くなったと感じてる。

処が俺言い「演奏用腰支え」としては残念乍ら却って後退した様で、最初は従兄宅でそれを実感させられた。
或はこちらの奏法にまだ難があったのか分からないが、ノーマルプレイでは未だしも杜撰大王にとっちゃ命同然のスピキンでの高速Slideを演ったら途端に不安定感が…。

この時は何でだろうだったが後年その椅子を貰って自宅で使ってみると、どうも「弾力性の変化方向」がいけなかったらしいんだ。
体重100㎏超でも無い限り誰にでも同等な座り心地が享受出来そうなのは有難いが、支え観点では常時全箇所に弾力があるんじゃ不安定になるんすよ。

縦方向(体重)には柔らかい程好ましいが、横方向にはもっと硬い方が良かったらしいんだ。
のわ股関節が期せずしてクッションの端っこに行っちゃったら、座面から外に追い出す様な弾力を生じたんすよ。

そのお陰で「弾き飛ばされ現象」に繋がり、こんなの俺知りの古いスローンでは一切無かったんだけどね。
現行のどれもがそうかどうかは不明だし、体形・体格にも依るんだろうけどさ。

してマルチプレイヤの体験からすると録音時等に、GuitarやBassなんかだったらゴキゲンだった。
Foot SWやワウペダル程度なら平気なのが、DrumだとSlide奏法の他想像ではスイベル奏法なんかにもあんまり向かなさそう。

それから余談だがかつてのより丈夫でしっかりしてるから試しに踏み台代りにしてみたっけ、回転止めネジは一杯迄締めてたのに回ったのにはビックラこいた。
杜撰君が座ってる限りこの点では真逆で、昔古君はどんなに締めといても何時の間にかネジが緩んで来て固定が保持されなかった。

のが新来君は回ったからネジが緩んでるかと思いきや全く緩んで無く、ゴスペルチョップス系Eric Mooreの体重全盛期だったら或は座ってても回る位の固定度だったのか?。
ヨタ話しはたいがいにして杜撰君実は端っからDrum用を目論んで無かったから良かったものの、今時ゃDrumスローン選びにこんな心配も要るようになったのかと感慨ひとしおでんがな。

別用途では近年自動車のドライバーズシートが、スポーツカーでもないのにレーシングカー御用達の高ホールドなレカロタイプのが増えてる気がする。
宅の2代目中古日産ノートが正にそうで、前のは激しくコーナーを攻めると椅子内で体がずりっと動いてたのが解消した。

杜撰推察に依れば例え汎用タイプ車でも、操作のズレは体が動かない方が確かに起り難いかんね。
高齢者ペダル踏み間違いの内バックする時の分は、腰がズレなきゃ気づかずに隣のペダルを踏むのは確実に減る。

これには過去習慣も絡んでてて昔はバックモニタなんて無かったから、心配ならエイっと上体を捩じって後ろを直視してたんだ。
その際背もたれに片腕を掛けると楽かつ姿勢が安定するんだが、その姿が男らしくて良いとか何とかそんなのもあったっけ。

でも加齢で柔軟性が落ちてると昔程上体を捩れず、腰迄連動して移動しちゃってたりしてんすよ。
一般的なDrum Setだとそこ迄体を捻りはしないけど、頻度は車の運転より格段に高いからちっともそんなの関係ねえって事は無いの。

-つづく-

2025年9月27日 (土)

音楽備忘録2232 Drum椅子と座り方➋

椅子が回っちゃう≒腰重心位置が不安定の続きで、もう少しそのメカニックを解き明かしとこう。
に際しお手数ですが必要に応じて、前回の拙図を首っ引きで眺めとくれやす。

要するに力学的ベクトルの問題で図中青○(椅子支柱)に直接掛かる力なら抵抗出来るが、回転方向に働く力だと支柱自体原理的には何の対抗力も持ってねんですよ。
回転止めネジを堅く締めれば一応は抑止出来るが、Drummerならハードウェア類の頻繁な確認や増し締めを無精すると急に動いたりした経験があるっしょ。

股関節等(図中赤○2つ)と支柱(同青○)の前後方向が横一直線に並んでれば、前者片方だけに一定以上偏った加重等掛からねば原理上は微動だにしない。
のは赤と青の3点が同一仮想線上にあるからで
、赤に同一方向なら力が加わっても両者は相殺されて殆ど回らない。

してこれを実感して貰うには論より証拠で、寧ろ座面回転止めネジを緩めてだうぞ。
ってのは人次第で時に意図的に腰部を捩じったりのニーズがあるからで、決して理想的じゃ無いけど上半身の回転方向の柔軟性不足だったりしたら已むを得まい。

只問題なのは座面直径が過大だと、太腿にあまり干渉せずに深くは腰掛けらんない処。
ここで一旦本題から中座して、最良の座り心地についても再確認しとこう。

太腿全体迄座面がフォローしてくれそのクッションは安定性を損ねん限りで柔らかく、可能なら上体もハイバックの背もたれに寄り掛かれるのが良いんじゃないかな。
但しそれは何等の作業の支点として用いない場合で、それ故ソファ(旧称死語:安楽椅子)に低目のテーブルでは勉強や食事等の際だと却って疲れるわな。

先ず椅子とテーブルの高さとコンビネーションが相応しくないが、そんで仕方無く高負荷な姿勢を許容してもクッションのせいで不安定になり余計に疲れる。
かと言って全木製のダイニングセットでは、2時間ドラマや長編映画を見るには一寸厳し。

ではDrumスローンはどっちにニーズが近いかと考えると、2時間以上絶え間ない連続演奏を要求されるケースは殆ど無い。
のからすれば演奏用の椅子は機能性と安定度に全振りした上で、その横か斜め後方等に座り心地満点の椅子をもう1つ用意しときゃどんだろねっと。

一般の主目的が練習用のスタジオではDrumスローンしか無いのが普通だが、善意に解釈すれば時間枠内をフルに練習に費やしたいと思う人の方が多いから。
のが今劣化本邦では「用途次第で椅子を使い分ける」意識が足りないのと、狭隘空間から複数置いとくのが躊躇われてんすよ。(真の理由は経費削減か?)

そんな現況を真に受けて椅子なら先ず座り心地と考えるのが大誤算で、そりゃ少しでも座り心地が良いに越した事ぁねえけどさ。
肝心の「演奏時の座り心地」に何等の不具合が出る様なら、静止時に幾ら快適だって主目的からしたら何にもならんのどす。

その表れ一例にピアノ演奏時の椅子があり、最も有名なのは背もたれこそ付いてるが座面クッションがお情けみたいに極薄なヤツだ。
その次にポピュラーなのが座面クッションこそ分厚く横幅に余裕があるものの背もたれレスタイプので、静止時座り心地観点ではどちらも残念な代物だ。

-続く-

2025年9月23日 (火)

音楽備忘録2228 Drum椅子と座り方➊

杜撰大王この件で最近は大して考えなくても困らなくなったし、現代一般解釈では特殊なペダルLudwig Speedking常用の都合もあって座り方・椅子の諸々は5年前程から大体固定になっている。
んがそこに至れる迄は何時も何処かに違和感があって、本職では無かったとは言え30年以上彷徨い続けてたので御座る。

そこで椅子・ペダル・座りの諸々の関係を体験から申せば、中々複雑に絡み合った相関関係にあるのを知ったん。
杜撰君的には現代標準のペダルは実は癖強で、奏法や求める音色次第で一々セッティングもポジションも椅子高さや距離も最適解が異なってたんすよ。

Drum自体には非本職でもバスドラには昔から強い拘りがあったもんだから、平均的奏者よりなるべく多種多様な音を出したくてねえ。
処が現時点俺知りでスピキン以外だと何時もどれかを諦めるか、その都度座り方・位置からセッティング迄変えてやらんとどうにもなんなかってん。

でスピキン常用ビフォーアフターで様子を比べると、以前の他のペダルがどうやら俺にはベストフィットじゃ無かったらしいんだ。
又椅子自体に関しちゃ最近は座面直径の過大なのばっかで、超久々で概念図説をしてくれよう。

っとその前に杜撰君はチビだが幅広体系で尻は大き目、それからしたら現代標準の日本人より座面のデカさはホントは気にならない筈なんだけどね。
それに体重は重めだからクッションも分厚い方が、単純な座り心地の点では好ましいんだが…。

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上図はクッション厚みだけ無視して座面直径を誇張した大小ので、上段は横から下段は真上からの人体も椅子も極限迄略して描いた物。
作業の支点以外の用途であれば、椅子も座り方も多分①の状況が最も楽チンだ。
がDrumsetでは両足とも上下させるんで、②みたいに椅子を低くするなら未だしも③の状態は脚に力を入れてないと踵が浮いてまう。

そこで対策として腿裏が干渉しない様浅く腰掛ける手があるが④や④-Ⅱの様に、
青○で描画した椅子支柱と同じく赤○2つで描画した腰重心部(股関節等)が前後方向に泣き別れとなる。
すると必要最低限座面の⑤の様に座れるのより安定度が落ちてしまい、殆どのがなまじ座面が回転可能な構造の為腰重心位置があっちこっちへズレ易くなってアカンのどす。

因みに毎度乍ら座面合成皮革劣化の為営業用に不向きになったのを1つ従兄から貰って来てるが、大昔のと比べたら回転し難くは出来たよ。
けどエキサイトして叩いてると想像以上の力が掛かるらしく、静止状態では微動だにしなかった座面が見事に回っちまったい。

更に用途外だから邪道だが、踏み台代用で座面上に立ったら突如回って肝を冷やした。
が低体重の人が微動だにしないか確認するには有効で、回らないと思ったのが無自覚で僅かに回転する可能性が残存してる場合はそれを洗い出せる。

支柱が3本以上の椅子だったら原理的には回転が起きないが、高さを自由に調節するのには単支柱が圧倒的に有利。
その他諸般の事情からも全く回転しない方が不利益が多いんで、回っても座り直し不要で座面を元の位置・角度へ楽に戻せた方が色んな現実には即してるんだろうね。

=続く=

2024年9月 1日 (日)

音楽備忘録1842 打倒閉塞感➐

サヴキーワードは温故知新でお送りしてるがその訳は、酷く単純に身近で簡単に聴ける音だけじゃ不足を感じてるならだからだ。
マクロ聴点に立ちゃどんどん新しいのが生まれてるが、音楽やサウンドの進歩はITとかと違って恐ろしくスローモーなもんなのだ。

誰も作らず誰も奏でずとも何処かから温泉みたいに勝手に新音が湧いてくれたら良かったが、誰かが作れる様になったり奏でられる様になってからじゃないと聴けないからねえ。
只その代わり温泉みたいに源泉が知らん間に枯渇するなんてのは無く、特に録音して残せる様になってからのは半永久寿命なんだ。

今日は視点を変えて人間側の先ずは肉体事情を考察してみるが、要するに昔と今の人の耳の進化具合だ。
ハッキリ言ってあっても計測不能な位の進化で、地球環境の劣化具合からしたら退化してる可能性の方が高い位だ。

実際先日メタラー様専用で高域を強調したヘッドホンが新登場なんてのを目にしちまったが、こりゃもう明らかに軽度の難聴になってしまった人向けのブラックな商品だわ。
まあこれで確実なのはせいぜい傾向位なんで推測に過ぎないが、もしかしたら昔の人の平均の方が可聴帯域が広かった可能性が考えられる。(但し罹患率の高さや健康体の維持期間の短さは除く)

オーディオについては長らく人耳に性能が追い付いて無かったからあれだけど、楽器に関しては現行標準品よりワイドレンジだった自説が濃厚なんざます。
もう少し詳述すると必ずしも出せる範囲が広いってんじゃなく、もし出てたら今のより隅々迄気を配られてた可能性があるんだ。

ほいで面白いのはワイドレンジだが基幹にならない箇所は、今のよりかなり控え目になってるのが殆どでね。
杜撰君が体感したのはDrumだとLudwigの3Ply Reinforcement以前の過去仕様ので、テキトーに聴いてるとナローなのがいざ録ってみたら超絶ワイドだったってヤツでさ。

それがより具体化したのが過去述100年Snareで、こっちは深胴でもないのにそれ迄に聴いた事の無い音の太さに圧倒されただよ。
例えるなら生なのにEQやコンプ等でフル加工済みってな感じで、今もそんなのが主流だったら録音で加工したい人が劇的に少なかったに違いねえってね。

最初従兄の親切若しくは悪戯でノーインフォで、突如叩かされたんで1㎜も期待なんかしてなかったんだ。
何せ木胴でも深胴でも無かったし、見た目も割かし平凡だったしさ。

その上状態も「普通の中古」にしか見えなかったのに、少なくともここ数十年の俺には正に劇的な出来事だったさね。
この体験をする迄はペダルの俺言い「Speedkingショック」の方が上だったけど、訊いた値段や経年も含めて青天の霹靂どした。

とは言えこんなのは一生に一度あるかのレアケースだと思うが、先に強く全否定なんかして身に沁みついてたら短時間の体験じゃ分からんかったかも知れん。
取り立てて期待してないのと高を括るでは、こういう処で違ってるのねと改めて思い知らされた次第で御座居。

-つづく-

2024年8月14日 (水)

音楽備忘録1824 楽器業界の行く末⑯

さてさてこのお題も影響力のほぼ無い外野の戯言なんで〆に入るが、最後に言及しときたいのは巷で問題化してる「中抜き」ざんす。
楽器業界全体では今は過去のピーク時よりかなりマシになってっけど、極最近悪目立ちしてるのが輸入取扱いの元締めだ。

世相に興味も含め疎い杜撰大王が何処で気付いたかったら、Ludwig Speedking用ビータL-1286の価格異常高騰だ。
数年前迄¥2,500程度だったのが幾ら円安や増税があるっても、¥6〜7,000が相場ってのはどうにも承服し兼ねるわい。

更に不可解なのがサウンドハウスだと今迄普通は安い方になる筈なのに、他所で6があって7な処だ。
今時絶対数的にはとっくに主流では無くなってるだろうが、一定数の固定客は居るんで安定して売れてるのにさ。

確かに素の経済論理からすれば円安で値上げ→販量減少で追加値上げは、商業運営上の健全性には必要だ。
が実質賃金がずっとマイナス成長の異常下でそんなんしてれば、負のスパイラルに完墜ちまっしぐらなんだよ。

税の増加は売る側・買う側でイーヴンと考えられるから、為替変動分+αと見積もっても現時点では本来過去値の2倍が限界値なんじゃねの。
どんなに苦しくても↑に抑えんと、必ず顧客喪失に至るんだよ。

ここで改めて問屋のお仕事について考察すると、かつて日本には巨大販売チェーン等無かったから集積所は実際必要不可欠だったんだ。
各店舗がバラバラに色々な商品の仕入れをするのはかなり大変で、超大昔楽器個人商店でバイトさせてもらった際メーカに直で取りに行った覚えはおまへん。

お陰で流石に今となっては世代交代で旧知の方は居ないと思うけど、一通りの楽器問屋の名称と所在地が知れちまったよ。
それでかなり後年に以前数度お世話になったが、今はもう電車でも自動車でも足代の方が高くなるから訪れなくなって久しい。

で敢えてゴミ捨て場みたいな表現を用いたのは最も分かり易そうと思ったからで、日本ではタワマンや団地みたいな大規模集積住宅が増えて進化してもダストシュートみたいなのはほぼ無普及なまま。(中には使用停止と後退したのも)
結果一軒家じゃなくても建物内若しくは敷地内にせよ、ゴミ集積所の必要性がずっと続いてんだ。

楽器販売でも同様だったら未だしも今やネット通販の方が主流で、例えば注文時の音家アドレスは全員がたった1つのにアクセスするが如く売れる遥か前の時点で既に集積してんすよ。
自由競争の観点からはアドレス数は自由だが、アクセス集中でパンクしない様に出来るなら1商品に1アドレスあれば事足りるんだ。

真のコストカット(無駄経費を省く)ってなこう云うのにこそ実施すべきもんで、「顧客直に売らない問屋」なんかとうの昔に不要でお邪魔でしかない存在に成り下がっとん。
それ故「お前はもう死んでいる」を無理に気付かぬフリしたいなら、せめて既得権益価格なんかにしてちゃホントに終末を早めるだけなんだ。

-つづく-

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