真空管

2021年7月24日 (土)

音楽備忘録709 録り方の問題 機材の使い分け②

では続けて前回4分類の具体面へ進めてくが、今日は俺言い「代理録音機」についてだ。
個別収録でなら現代はスマホが大活躍…と言いたい処だが、現況だと正直申せば微妙だ。

スマホの機種にもかなり左右されるが、IOの充実度や各OSの対応度に驚くべき差があるからだ。
中でも怪しいのがiphoneのiOS系ので、ブランドとしては音楽寄りな癖に上記のどちらも非充実過ぎてるぞぃ。

本件に関しちゃ独自規格ってな害でしか無く、頼みの綱となるインターフェイスの選択肢を激減させる元凶となっている。
性能以上に「音色の為の選択」をするとなると、各候補で更に分散するから益々数が売れなくなる。

なのでせめて汎用USBだったらどれでも自由に接続可能じゃないと、どんなヲタブランドだって流石に商売が成り立ちゃせんでしょ。
そりゃOS非依存のを作りゃOS種の呪縛からは開放されっけど、代わりに高価且つ大型になってまう。

誤解回避で付記しとくが俺は取り立ててアップルが嫌いとか恨みがあるじゃ無く、ブラントの標榜に対して「音色選択の自由」が阻害されてる矛盾に疑問を持ってるだけだす。
広く世に普及させたいと思ってるなら、インターフェイスを選ぶ位しか出来ない者への配慮不足ってまるで「奴隷は無視」みたいな匂いがするんだよねぇ。

わこの辺として実情がこんなである以上iphoneしか持って無い人は、別のモバイル機を録音機にするのを覚悟した方が良いかも知れない。
しかも更に追及してくと新旧OSの互換性問題が待ち受けてて、音色が大好評だったのに新OS対応費が捻出出来ん為に廃版になったのも少なくない。

のでスマホに繋げられる中から満足出来るのが見つかりゃ良いが、これにも大いに注意が必要だ。
短期的には「選べる中から選ぶ」しか無いけれど、それでは多分「世の中にはどんな音色のが存在する」ってのの全貌を把握し損ねるだろう。

これに気付いたのはたまたま俺が球ヲタだったからなんだが、小型軽量を狙えば早い段階から球の使用は候補外になり易いからね。
けど好み次第じゃ高級な石を潤沢に奢って捏ねた処で、在り来りの球1つにすらちっとも近付け無かったりするやん。

なので先ずは繋げられる相手を一旦無視して、色んなインターフェイスやPreampを体感しといて貰いたいな。
って録音機って言っといて何だかインターフェイスの事ばっかになってるが、「好きなのが繋げられる保証」があったら俺言い「代理録音機」はホントは殆ど何だってOKなんだ。

但し機能的に最低必要レベルのとなった場合、普通より1つ追加機器が必要となるし録り方の制約がとても多くなる。
最も一般的なケースだと代理録音機・インター君・Mic程度が録音機材な訳だが、単にステレオ録音が出来るだけのとなると他にメトロノームかそれに類するのが要る。

そうしといても録音機とリンクしたシーケンスになって無いから、打込みと合せる✖・1番目に録るのだけ○ってな按配だ。
今じゃ死語に近そうだがこの手の録音って「多重録音」なので、実用的には4トラック以上の録音アプリが推奨かな。

後は一度に何トラック収録するかが問題で、数が多いとスマホじゃストレージの容量が苦しくなって来る。
これでの考慮点は担当パート数のみならず、例えば歌やGuitarで重ねる分も含む処だ。

これも含めるとどんな状況でも無変更で対応出来るのは、少々嵩張るがなるべく古目のWin OSのラップトップPCが有力だ。
私的だが実は試す迄は旧規格USB2.0には伝送速度に不安を持ってたが、ch数が8程度なら全くへっちゃらだったよ。

Drumsetの個別立てとで10を越えたらどうか知らんが、そんな際にMicも持参だったらどうせあまり小回りが利かなくなるからね。
なので全てが少数だったら兎も角、スマホもインター君もハイエンドのにした挙句四苦八苦させられるかも知れないよりゃ良いと思うんだけどな。

<つづく>

2021年5月16日 (日)

音楽備忘録640 残響考⑰

この際だから恥知らずを武器に私的勘違いを交えて、前回の続きを記しちまおう。
手っ取り早く言うとDeep PurpleのMachine Headが、ずっとフルサイズMarshallで録られてたと思い込んでたってヤツだ。

パフォーマンスのみならず録音の質も高評価な件のアルバム、Toneバランスが絶妙な為に英系のにしちゃ低域量が少な目なのも気付き難かった。
Stonesのモービルユニット(移動Mixingブース)を借りて録ったのが有名だからか、聴いた印象も当時のStonesのに近似なので見事にずっと騙されてたわ!?。

って先方にそんな作為は多分無いだろうけど、もしかしたら天然残響を活かすにはそうせざるを得なかったのかも知れない。(気が向きゃ・入り切りそうなら後述)
それは兎も角この誤解のお陰でかなり後年迄「Marshallは素晴らしい音色」って固定観念が根を張っちゃって、前回述みたいな失策の源になりやがったですねん。😢(いや素晴らしいには違いなかったんだが…)

この過ちに微かな疑念を持出したのはRainbowになってからのRitchie Blackmoreの見違える様なショボイ音色で(お好きな方失礼)、幾ら改造し過ぎて劣化したにしてもなぁなんて思ってた。
何が劣って感じられたかったら、上をそんなに削って良きゃ何を使ったって甘っぽくなるだろうって処だった。

個人的だが彼の音色の評価点がBrightしては喧しく無いってのだったから、それが無くなっちゃったら他の誰だって良いんだもの。
でもまだこの時点じゃそんなだから、無改造のオールドだったらきっととかも同時に勝手に推測してた。

それ以上に私的に謎だったのがBassサウンドで、高域の出方からするとMarshallである事には疑いの余地が無いんだが…。
その頃の彼の概知!?のSet UpはスピーカエンクロージャがBass用じゃ無くOrgan・Guitarの大ホール用のだったりと独創的で、しかしその割には少な目でもAlbumのはLow Endもちゃんと出てる。

だが当時の他のと比べたらLine録りに近い位鮮明だから、最低でもMicはかなり近かった筈だ。
これHighは出てて美味しい歪みが共存可能なのはスピーカからじゃないと困難なのと、しかし大型Marshallでそんな拾い方すりゃLow Endもだが低音が物凄く骨だけみたいに痩せっぽっちになる筈なのよね。

これ等が氷解し出したのはGuitar・鍵盤のAmpがVOX AC30かもから始まったが、当時の英ではどのAmpブランドでも使えた欧州管(球)とスピーカユニット(Celestion)が同系統って共通事項があった様だ。
それでか単に入手性や予算事情からか分からんが、Ⅱ期Purpleでも大ブレイク前に舞台が狭目が多かった内はLiveでもVOXを使ってたのが画像から判明。

これから俺が学んだのは「場所に合った規模の装置」が最善ってので、本体音色の他「残響処理」(特に天然の)に於いてもその方が手に負え易いんじゃって事だった。
因みに俺がAmp自体のOverdriveを常用する様になったのは、所属グループが一旦ゼロになってからで他が聴こえるかの遠慮から開放されてからだった。

グループがある内は迅速な音色切替もだが当初は非力なPA、その後は若干非力なメインVocalist等の関係で45Wでもフルアップがはばかられてたん。(但し高能率の2発だが)
パフォーマンス内容からしてそんななら思いっ切り演って平気なのの方が良いし、特にDrumsetみたいに生のだったらほぼ絶対だしょ。

響き方や音の拡がり方だってそうだけど、原音が変に遠慮しちゃってたら残響だって余計チープになるかんね。
凄い楽器使ってるから良い音って半分はそうなんだろうけど、奏者の力量で実際より巨大なの使ったみたいに勘違いさせられたって事なんですよ。

因みにⅡでググってもとても出て来難いがRoger Gloverの上記の正解は、私的には発見画像からだと「1962」だったと考えている。
こヤツClaptonがLes Paulとのコンビで有名になったせいか、そもそもはBass用のなのを失念してる人が多い。

昔って今より録り風景の写真とか少なかったり非公開が多かったから、Fenderの4×10inch Bassman共々結構設計通りの使われ方(つまりBassの録りに)だってもっとしてたのかも知れない。
尤も近年のだって実現場じゃ無く撮影用のの可能性もあるから、視覚より聴覚に頼って判断した方が安全なんだろうけどさ。

さて少し前に別項でキャビネットタイプの云々は概述なのに何故すぐに再登場させたかってば、残響に対する影響もかなり大きそうだからだ。
それについては次回を乞うご期待。

<続く>

2021年5月13日 (木)

音楽備忘録637 残響考⑯

前回の原形3段積みMarshllの録りでの扱い辺りから始めるが、金満プロ以外だと求めに即した楽器が必ず使えるとは限らないしね。
概念だけで1回終わったからって、具体内容がちゃんと後から出て来るのがここの売りか!?。

次善の策でも授けはしとくけど、基本的に適正度が低いと苦労は多いし限界点が低くなるのは覚悟しといてね。
良く響く環境向け設計(特に低音程)ってのは、響いてて丁度良い低音の量とかになるって事。

なのでそれ以外の環境下で鳴らせば高域ばかりのキンキンにしかならなくて当然で、それを抑制するのだけで何とかしようとすると今度は中域ヘヴィとなったりする。(例に依って意図的にコレ等を求めるなら別やが)
勿論低域を増やすEQだってしはするんだが、拾い切れて無いのを盛大に増やそうにも雑音の方が大きくなったりし易い。

単純思考でならどの段階で増やしても同じになりそうだが、原形の「遠鳴り設計」のお陰でそうは行ってくれない。
その様子を強いて言語化するなら、「遠くでアタックだけ低音が出てる」ってな感じだろうか。

飽く迄イメージだが低域の出てる時間が短いから、響いても終息も早まり他の帯域を侵食しないで済んでるんだ。
つまり低域と中高域ではReverbの長さが違ってるも同然で、しかし他楽器でそんな風になってるのは殆ど無い。

ので他パートと3段積みでは後掛け時違うプログラムを使わなきゃなんなくなったりするが、それで一体感(同一空間で合奏してる感じ)を出すのが大変なんだ。
これが又掛りの深さを一寸弄ったらそれ迄平気だったのが駄目になったりとか、俺知り限定も当初からこれを考慮したプリセットの入ってるデジリバなんてお目に掛った事が無いよ。

っとこんな案件にしても現代は俺新言い「無理くりEffector」ってのも氾濫してて、そんなのを使えば表面的には上記の厄からは一応開放される。
だが使用者側で警戒すべきが応用力の無さで、私的には近年のMetal系の音色的停滞を招いた主犯と思ってる。

無理を通せば道理が引っ込む式だから奏者の個性だの個別設定だのより、「兎に角それっぽく聴こえる」優先の1点張りなのだ。
では何でそんな不便を強いられるったら、それっぽく出来る範囲がピンポイントしか無いからだ。

近年はどんなブランドもより多くの人に買って欲しいからか、サイズや規模が違うと同じメーカのとは思えない程音が違ったりもしている。
が元々は「各環境向けウチの音」って作られ方がされていて、ブランドやそのシリーズが同系列なら各想定環境下でほぼ同じ音が出る様にしてあったのをどんどん知られなくなっちまってる。

っと残響の処でAmpがどうのと続いてるのも、掛けるのにかなり関係が深いからなのよ。
例えば後面開放型のだと狭目でデッド目の部屋でも、エンクロージャのお陰だけである程度の「膨らみ」が確保出来る。

黒体験からだとかつて2段止まりだが初Marshallにぬか喜びして、いざOn Micで録ったらキンキンの他にも想像を絶するほど硬くてチャチかったってのがあった。
今だと市区町村経営の練習Studioですら入ってるのをチラホラ見掛けるが、当時は本チャン前にテストする場所や予算が皆無だったのも不味かったか。

その時の録音でマトモな音だったのはGuitarは国産コピーモデルに、非国産のがあったら真っ先に何処でも出て来るFender Twinreverbの組合せの方。
録りも想定されたハコを借りたものの予算事情でブース迄は手が届かず、自前でカセットデッキなんかを持ち込んでだからマトモなEchoなんて当然無し。

その結果無くても平気なビルトインのFenderの方には掛けられたReverbが、Marshallには当然だが付いて無いから上記苦し紛れすら発動出来なかったよ。
こんなのも苦しい録り現場では旧態依然のでも内蔵されてると、いざって時には百人力と痛感させられた。

不要時は単にOffりゃ良いだけだし、トータルReverbと共存させても害の少ないのも結構ミソかも。
これからすると3段積みの過去称「ステージ用」は一寸不親切で、「Super Live用」(スーパーに大規模の意図を込めたつもり!?)とでもしといてくれたら分かり易かったかも。

もし全員がMarshallの3段積みで、ハコや太鼓の方がそれに合わせたSetだったりしたらもう少し活路があったか分からんがね。
用途不一致過ぎる楽器をReverbで補う作戦って無効と迄は行かないけど、苦しいしやっぱ適用範囲がとても限定的みたいね。

<つづく>

2021年4月19日 (月)

音楽備忘録613 魔改造悲喜こもごもⅢ-㉕

まだ実運用には入って無いが、お蔭さんで漸く球ポプリは完成しやした。
と言いつつ使用に差し支えは無いがまだ未達なのも一寸残ってて、意外と難しさを伴うのは流用ケースへの追加装備!?だ。

以前述だがこのケースの概要を再掲しとくと、サイズは相当縮小されてるが伝統的なエレキ球Ampのみたく木箱(四角の筒状)が合皮で包まれた状態のが外箱だ。
その内部に前後パネルと一緒になった鉄板フレームのシャーシがネジ止めされる形式で、但し鉄板の板厚も本物よりかなり薄いってな代物だ。

今回これを選んだのは持運びに便利そうだったのと、用途が「代用球Amp」なのでそれらしい容貌の方が良いかもと思ってだった。
こんなのには一般的にはEIA規格の19inchラックや金属ケースの方が多いが、輸送途中での接触等へ配慮すると弾力性のある外装の方が安心感がある。

近年はそんな場合所謂ショックマウントケースへ収めて運ぶ方が主流だろうが、適当な手持ちが無いのとトラックの荷台に積んだりゃしないからこれ位でも
足りそうかなってね。
それだってもし本体を無傷で維持したきゃ更なる外箱はあった方が良いが、金属が塗装傷から錆びるなんてのはこの程度でも起こらないからね。

只電源コードが今主流の着脱式じゃ無く数十年前のの転用なんで旧式な直付けだが、これが綺麗に収まってくれる様な何かが元の状態では無いままだ。
着脱式だってそれを入れる所でも付いて無いと忘れたりしそうだが、輸送中にコードを何処かに引っ掛けたりするのを防止するには「巻き付けとける何か」みたいなのを追設したい。

因みに過去製品例ではケースに開口部と内部余裕空間のあるのだったらそこへ放り込む式だったり、そうでないのだったら反対向きの対になったL字型の腕みたいなのが付けてあってそれへ巻き付ける様なののどちらかが殆どだ。
持ってるヤツでだとFenderのAmp Headは前者、貰い物のPeaveyの元PA用Headが後者の仕様となっていた。

で今回のには後者方式を採用と決めたがその「腕みたいなの」に都合の良いのが、探せば売ってるかもだがガラクタからだと案外中々見つからないのだ。
もう1つは取っ手とゴム脚の位置関係が一寸ハスってて、取っ手は右側面に付いてるのに足は底面にしか付いて無い処。

これは積載使用時下段になった際上が平らな方が良いかもって配慮からっぽいが、輸送途中でそのまま仮置きしようとすると左側面が地ベタにベッタリになるのが感心しない。
そこでゴム脚かなんかを追加しようと思ったら、これも買わずに済まそうと思うと案外揃わなくて物色中だ。

それとあと各ツマミ類等の表記がまだで、見栄えは良くても高コストなレタリングは使わなくなってとっても久しい。
他人からの依頼品だったら今だって端折ったりゃせんが、どんなに万全の対策を講じといても完全据え置き使用じゃ無いと汚損・欠落が逃れられないのもあるからだ。

そうならん様にもっと丁寧に扱えって言われたらぐうの音も出ないが、単にマジック書きするとかシールみたいなのを貼っとくって方が再現性が高く簡単なのも事実だ。
純粋に趣味で自作してたら外装は一番の楽しみだったりもするから、そこへ全力を注ぐのも好ましいんだけどさ。

自分以外の誰かが使う可能性はほぼ無いしニーズ的にだとこれは余力の範疇で、実用に問題の無い限りは予算も手間も他へ回したいって感じなのだ。
それに対し冒頭からの2つはリライアビリティに直結してて、持ってっていざ使おうとしたら壊れてたじゃ困る。

ってそんなら部品だって中古より新品の方がより安心なんだけど、部品にも稀に当たりハズレもあったりするしねぇ。
寿命みたいな限界を越すのは難しいが、全くの新品より「暫く大丈夫だった」実績!?のある物の方が体験的には信頼性も高かった。

電気関係のの寿命が限られてるヤツって大体どれも6年位が法律からしても相場化してるが、所謂「初期不良」的なのだと1年以内で逝かれるのが多い。
勿論過去述のLED照明みたいにギリギリ超えてからなんて不幸なのもたまにあるけど、そんな1~3年程度で駄目になるヤツが一番面倒だ。

ほんでこれはもっと長寿命なのでも何故か同傾向があるんで、そう云うのに限ると却って新品の方がアテにならないんだ。
ってⅡでそんなに頻繁にトラブったりゃしないんだけど、非売品に対しては部品の新旧の差って結構そんななんだよね。

「新品の喜び」みたいなのからかなりご無沙汰なのは淋しい限りだが、使う方でそれを喰らうよりゃマシだ。
もしかしたら中古だと「駄目で元々」的な心理も働いてるから、そう感じるのが強まってるのかも知れないけど。

<これも一旦終了>

2021年3月29日 (月)

音楽備忘録592 録り方の問題 エレキBass編③

前回時点でエレキBassの原典サウンドって、かなり電気的には歪んでる事も多いのを記した。
だったら録音でMicやMixer卓で少しぐらい歪んだって平気、なんて思ったらとんでもないのよ


えで何でそうなるかってば、Micや卓は「楽器じゃない」からだ。(何だそりゃ!?)
これは近年みたいに直にPC等へ取り込むとより明確化するが、オーディオ側に所属する機器に歪んだ状態は想定外設計なのだ。

昔の一部の業務用には許容範囲が広目のもあったが、その領域の本来の目的は「事故軽減対策」である。
生本番時に想定外で一寸オーバーしちゃっても、なるべく音色変化を起こさず「聴こえの劣化」を避けようとしてだ。

これRock系のMixingでメータが振切れる位の方が迫力がなんて変な慣習もあったが、それが度を越して’60年代後半から’70初期に掛けて望まぬLo-Fiになってた失敗作もそこそこあった。
これには幾つかの原因が想定されて、最初の成功例は
上記みたいに安全マージンを多く取られてる機器だった可能性がある。

アナログシステムでは音を限界迄大き目にしといた方が、相対的に雑音が小さくなってHi-Fi化する。
これが所謂S/N比って訳だが、一寸音量を上げて聴くと必ずハッキリ聴こえる程ノイジーだったからだ。

具体的には電気的にOutになるより3dBとか6dB、「先に警告を発する」なんてのだ。
なのでマージンの大き目機種でだと最高運な場合、一瞬メータの針が振切れたりピークインジケータが点灯しても電気的にはギリギリセーフだったなんて状況もあり得るのよ。

音楽のピーク成分って耳には一寸でも、電気的には何倍もとなってる場合が多い。
概述だがそんな「性質差」からの使い難さをを解消する為、ボリウムポットにわざわざ非リニア変化なAカーブ特性なんてのが作られた位だ。

更にもう少し時代を遡ると殆ど全てが真空管となるが、球は石より「歪み始め」がかなり早い。
その分レベルを下げて使えば確かに歪みからは開放されるが、そうすると只でさえ通常石より大き目な雑音が酷く目立って辛くなる。

のでその時代は歪みとS/N比の悪化を両睨みし乍ら、最適値を探るってな按配で行くしか無かった。
要するに一面で機器の進化に人が追付けて無かった、ってのが上記例みたいな悲劇を生んでた訳だ。

故に楽器側はそこそこ逝っちゃってもOKで、音響側だと一切駄目なんて不文律みたいな事となっている。
この点でBass録音で例外となるとしたら、トランス式Direct Box位がほぼ唯一だ。

それも使用されてるトランスがなるべくなら真空管全盛時のだとの話しで、それより新しいトランスはこの用途には半端に高性能化しちゃってるからこっちの思惑に充分には応えてくれない。
「トランスの受け」が球から石に変わると、従前のままの特性ではトランスが先に歪み出す。

それじゃあ「何だよボロいなぁ」なんて思われて売れないし使い難いから、意図的に「石へ性質を寄せた」のだ。
実際には幾ら頑張ったって原理的に追い付けないんだけど、性質が正反対過ぎたら不便だしね。
因みにトランス進化の主役は加工精度や技術もあるが材質の進化で、しかしオーディオには良くてもそんなのは楽器には残念なのも少なく無い。

Mic(エレキのPickupも含む)やスピーカの磁石にもこれがあって、強磁力・小型・軽量の最新のネオジウムマグネットもこの面での音色には異議も多く聞かれる。
何れもオーディオ的にはより良いのが楽器には不都合な場合も出てるが、求められるものに違いがあるからだ。

オーディオでは限界はなるべく高く、到達する迄は性質変化の少ないのが望ましい。
が楽器では性質変化の特性が急激なのが駄目で、寧ろ緩やかなら常に変化がある位の方が向いているのだ。

それが強くとか速く弾いたのとそうじゃないのの違いをより鮮明化してくれ、弾き方に依る音色の違いをちゃんと出してくれるからなのよね。
しかしLine録りだと今は普通はトランスもスピーカも入らないんだから、弾き方の違いから来る表情の差を出すのがかなり難しくなっている。

これ等に対し現代一般的にはすぐコンプと連呼されるだろうが、何に依って何処で変化を得るかの差ってのは縮小は可能でも無くすのは無理だ。
それよかそもそも「原典システム」で拾ったのにコンプされちゃってるのに対抗して、「2度掛け」したって太刀打ち出来ないと思うんだけどなぁ。

<つづく>

2021年3月 7日 (日)

音楽備忘録570 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑫

今回は何時にも増して浮き沈みが激しいが、件の球ポプリは一般論でならどうでも良い処で散々つまづいている。
それでいて前回記述を見事に裏切るかの様に、大変な筈の「お初」の部分は意外と順調に推移している。

であればホイ出来ちゃった~ぁとなるべきが、経験も実績も豊富なのに単純な処で引っ掛かっている。
一応「克服の歴史」を概説しとくと、最初は電源供給電圧の問題だった。

使用球の仕様に依れば最高で330Vとなってるんで、それを超えない範囲でなるべく昇圧させようと暗闘した。
幾らジャンク部品の寄せ集めでも事前計算はしっかりやったし、ベンチテストだって散々やったんだけどね。

結果としてはなまじ消費電力が小さいが為に、「小容量部品に依る誤差」が想定以上に大きかったらしい。
この段階で迷ったのが上記の最高電圧で、昇圧段数が偶数でしか選べないのとの兼合いだった。

計算上安全確実なのは6段で、でもそれだと実測で凡そ260V位にしかならない。
これを基に8段とすると計算上は347Vになってしまい、オーバーしそうでおっかなかった。

なので8→6→8段と都合3回変更の憂き目を見たが、現状での実測値では325Vとギリギリで収まってくれている。
この間に回路の他の部分の不具合駆逐や変更もあって、非効率極まりないが行って戻って行ってとなってしまった。

念の為に過去の名機の実情を再確認してみると、一番高いのでは何と400Vになってるのなんかが再発見された。
尤も流石にそこ迄となると寿命等を二の次にしてる疑いもあり、そんな極例を除くと大体360V位が安全圏の様だった。

但しこれは楽器用限定での話しで、オーディオ用のではほぼキッチリと守られている様だ。
これに関する具体的な発表が一切無いので憶測になるが、球の微細な部分の性能維持と関係があると見ている。

次に現れた壁は音声信号の漏出・混入で、これはまだ完全に駆逐出来てるか微妙な状況だ。
最終的にはPCでの代用品でも発振器や測定器を使うのも辞さないつもりだが、それで完璧になっても楽器音として不足があれば役に立たない。

これはビルトインタイプの球楽器用Ampに典型例が見られて、その殆どのはスピーカの背圧をモロに球が受ける様な作りとなっている。
球は石系と違って振動には弱いから、その観点からだったらとんでもない配置・設計だ。

だがアーム不使用のEric ClaptonがStratのその部分を決して取り外したりせず、バネも5本しっかり張りっ放しとしている。
本人談に依れば「それ等の響き」の追加されるのが、Strat固有の音色だからだそうだ。

理論的には効果は少な目でも「物理Reverb」とはなってる訳で、セパレートタイプのAmpですら「Headをスピーカの上に積む」のがデフォなのにも似た様な秘密があると考えるべきだろう。
宅では狭隘対策で離れて設置してるものの、ボーンと演りゃ部屋全体がブルブル振動してるからか差異は感じられていないが…。😓

齢取ってのCut&Tryは中々キツくなっては来てるが、寧ろ今回の最初の内はこれから逃げ過ぎてたのも敗因みたいだ。
音を扱う物ならどれだって最終的には「実際鳴らしてみて」だが、楽器用で目標が決まってるのだともっと実験の比率を上げないといけないらしい。

尤も一応使用に耐えれば良いんなら、こんなに四苦八苦しなくても使えるのがこしらえられるからね。
普段はかなり大雑把な俺なんだけど年齢的な事もあって、悪足掻きしてるってのが実情ある。

実際はその時が来てからじゃないと分かんないけど、この先何時迄今みたいに弾けるか一抹の不安も芽生えてるからだ。
10年位前に先に50代を迎えた先輩から、50過ぎると色々考え方が自然と変わるよなんて訊かされてたさ。

当初はもう終わりかみたいに悲観が先走ったが、その気持ちは上手く活用したら「纏める」のには大きな助力にもなるんだねぇ。
以前は何処かしら出来た処迄で良いやがあって、それが今の不遇!?を招いてるんだったら死ぬ前に気が付けて良かったのかもね。

<つづく>

2021年3月 5日 (金)

音楽備忘録568 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑪

さて久しぶりの奮闘中の球ポプリの続報だが、齢のせいか勤勉と怠惰の格闘の様相を呈している。
模倣に毛の生えた程度に収めりゃとっとと先進みするのは分かってるが、今の個人ニーズにそれでは足りない。

と言っても技術的には大した難易度のはやってないつもりなんだがそこはアナログ、やはり故計算通りにゃ事が運んでくれんかった。
歴史が長いと開発深度は深いし、部品の制約からもホントの新規開発回路なんてちっとも使っちゃいない。

けど既存のままでは少し難があって、過去例のの順番を変えただけなのに思った様に働いてくれなかった。
それは歪みが音色的な検知限界領域でいて、ローエンドは潰れずにってテーマからだ。

ローでもエンドで無ければ先に飽和させといて、後からToneを掛ければ良い。
現に過去の名機ではどれもそんな順番で音声信号(楽器音)を加工してるが、概述の如く大抵は「低い方から先に歪み始める」のを今回は特に問題視してるのだ。

それだとどうしても低域と高域の量的バランスが、下だけ沢山歪んだせいで腰高になってしまう。
それが昔の欧米環境だったら寧ろ有難かった位で、鳴らす場所の低域残響が豊富過ぎだったからだ。

だが俺の身近にそんなハコは無いし、「プリ=スピーカを鳴らさない」んじゃ殆ど正反対の状況になる。
電子Drumや打込みでも「バスドラ踏んでSnareスナッピーの共鳴が無い」と、リアル系のに代用するのが厳しいのなんかと近いかな。

その他にも今でも所謂パワーコンプレッションの再現も研究しちゃいるが、Guitar用限定なら良さげなトランスをこないだ発見出来たんだけどね。
それは少し前に提示した基本増幅回路で最も有名な電圧増幅管12AX7(プリ)を使った、プレート端子に直接繋げられるって代物だ。

尚且つそれが¥2~3,000程度ってんだから、これはもう今本邦環境下では正に救いの神だ。
がこの手の小型でインピーダンスの高いは、ご多聞に漏れず低域の落ち込みが比較的大きい。

その原因が原理由来なのからしたらかなり頑張ってるが、Bassのローエンドとなると流石に苦しい。
そこでパワーコンプの方は今回のでは棚上げして、低域の出方・潰れ方!?の方をターゲットとしてみたのだ。

このアイデアのヒントになったのはLive Cream Volume 2ってアルバムの、Jack Bruceの異様な太い音色だ。
今回に際す迄は大昔から持ってて聴いては居たが、どうしてあんなになったのかは大して追及して無かったのだ。

改めてちゃんと分析してみると幾らフラットワウンドのGibsonを指弾きしたにしても、あれだけしっかり歪ませててローエンドが中折れしないのには訳があるとしか思えなかった。
歪んだBassサウンドってば他にTim BogertやJaco Pastoriusが、常用・頻用してるレジェンドとして有名だと思う。

この2人以外も含めて露骨に歪ませてるのだと、ほぼ例外無くローエンドは皆軽目となっていた。
尤も一般的にはこれは訳ありで、そうでもしとかないと何を弾いてるかが殆ど分からなくなっちまうからだ。

なので故Jack氏のをいざ追及したら七不思議もので、但しそれがAmpスピーカ迄の範囲だけで考察してたからだろう。
この問題へ現代的手法で最初に工夫したのがPeavey Ampが付け出したResonanceツマミで、Ampパワー段の負帰還回路へ細工して低域をブーストさせるのだった。

そうしとくと現代一般のプリ段で歪ませた後、足りる迄低域を増やす事が出来る。
因みに概述だが歪ませる時やその前が低音過多だと、歪みがFuzz類似のしか得られないからそれじゃ不味い。

ので中々結構なシステムなんだが球ポプリじゃ、パワー段が無いんだからそのまま拝借なんて出来ない。
で他では諦めるかバーチャルでもパワー段を用意してってのが世間での現状で、それが気に入らなくて抵抗してるのだ。

って事ぁ全く無自覚だったがもしかしたらやろうとしてる事自体は恐らくお初なんだから、そんなに簡単に行く訳ゃ無かったんだよね。
気が付かない内に何とかなっちゃってたら、その方が気楽だったのかな…。

<つづく>

2021年3月 3日 (水)

音楽備忘録566 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑩

その昔LudwigやRickenbackerの日本での法外な価格設定に絶望感を抱き、入手の難易度を嘆いていた俺。
だが今になってみるとそれでもこの方面で日本はまだマシ
な方だったと、近年になって今更痛感させられている。

電気街としての秋葉原の衰退は、部品調達の面ではマイナス作用が大きかった。
その際たるのは買えるか買えないかでは無く、実使用時の具合等の情報源の僅少化だ。

概述だが20年位昔宅のモニタ用パワーAmpの出力管に問題が出た際、秋葉原の行きつけで勧められたのは当時ほぼ無名だったロシアのSvetlanaってブランドのだった。
店主曰く「どれ位良いかはまだ分かんないけど、駄目って事は無いと思うよ」だった。

他のデッドストックのと違ってそれが製造中のだったから、先ずは価格面で大きなメリットがあった。
実際使ってみると確かに元の米GEのと違いはあったが、店主の言い分がかなり控え目だったのを思い知った。

それから2~3年後には寧ろSvetlanaは一番人気になっちゃって、お値段の方もすっかりプレミアムになってしまった。(残念乍ら現在はほぼ絶版化してしまった)
こんなのが正に「専門家の見立て」ってヤツで、それが通販主体になって獲得し辛くなった処だ。

通販では実売店舗より価格比較が容易だからか、安く設定さえすれば取敢えずそれなりに売れる。
だがマトモな実売店では顧客ニーズとの整合性確認が容易だったので、知見のある人程売り上げが良かったんだろう。

それが部品絶版でのモディファイにはとても大きな効力があったんだが、こうなったら仕方無いから海外の情報を中心にWeb上を徘徊して掻き集めてくしか無い。
処で何故海外かったら他所様には今も昔も全盛期の東京の秋葉原、大阪の日本橋に匹敵する程の専門街なんて無いからだ。

加えて真空管製造終了が日本より遅く、自国製のが目の前にブラ下がってるのに遠くのかの国のを法外価格でとは考え難かったからだろう。
本邦でモディファイレベルの高いのったら楽器系ですぐ思い付くのはDrumので、カノウプスのお陰でLudwigの一部中古が普通の選択肢の中に漸く加わった実感がある。

彼等は比較的早期に「ちゃんと修理出来る」技を会得したらしく、本国の難有品を調達しては修理して正当価格で売っている。
店舗が全国展開されてはいないから一寸地域格差を生んじまってはいるが、車でのディーラーみたいな存在の有無は実使用時の影響が甚大だ。

これを販売普及の方で例示しとくと現況はどうであれ、VOXならKORGがPeaveyならサウンドハウスが当初代理店になったのが大きかった。
これ等はかつてYAMAHAがMashallのそれになったのとは少し異質で、販売宣伝力よりメンテ面でのご利益が主だ。

今ではYAMAHAも専用サイトを設けてて、ページの一番下に小さくしかYAMAHAの文字は出て来なくなってるが。😵
資本主義下では販売店なら販量が存続に影響するから仕方無いが、絶対数の少ない楽器で大規模チェーン化する程メンテや知見の面は風化するので使用者には迷惑な話しだ。

けれどなるべく安く入手するにはメンテは付いて来ちゃくれないので、早くに使い始めたきゃ自らのスキルを上げてくしか無い。
その代わりその学習途上でも全く無知なまま放置するよりゃ、悪徳業者に騙されたりする心配は激減する。

これで問題なのは金額以上に仕上がり具合で、使える様にならないとそれが何より困るからね。
過去体験でも大手量販店で購入した修理中古品は、買って幾らも経たない内に故障が再発したっけ。

今だとその頃よりは改善してそうだが、やはり楽器店なのか楽器販売店なのかの区別はこっちでしといた方が良さげだ。
もし自力メンテが少しでも嫌だったなら、最初はお高く感じても信頼出来る「楽器店」を頼るのが良かろう。

がもしこっちが完全に無知だったらそもそも店の仕分け自体がちゃんと出来ないから、どんな大金持ちの無精者でも完全回避の道は無い。
但し必ずしも世間に通用する様な知見じゃ無くても構わず、各自に必要な部分だけ押えられてれば最低限は何とかなるから頑張ってね。

その点変な改装とかした際、「魔改造」と言っとけばそれで通っちゃったりもするから便利になったよ。
随分長い事色々やらかして来てるけど、最近迄そんな言い方ちっとも思い付かなかった…。

<つづく>

2021年3月 1日 (月)

音楽備忘録564 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑨

今回は電気・電子機器の延命について記してくが、近年では以前より部品調達等が困難化したのが懸念点だ。
古くはAmpegが好んで用いた真空管が絶版になったのが走りだったが、半導体系のでは価格上昇は伴うものの小規模別メーカの再生産開始も見受けられる。

他分野でも日本の自動車メーカが車種はかなり限定的だが、自社の旧車の部品供給が再開されたり等。
この潮流は喜ばしくも本来あるべき姿だと思うが、これ等からすると平成の晩年頃が一応「底」だった事になる。

だがコロナ倒産みたいに底の期間が一定を超えると小規模業者は事業継続が困難で、一旦潰れると再始動出来ないままになるのも少なく無い。
それで後から部品が再生産されても「売ってる所」が激減して、もう直せないとの印象が拡大した嫌いがある。

尤も冒頭に記した如く設計時点の部品が廃版になるのも少なく無いが、実は生産途中でもそんなのは日常茶飯事だった。
その結果が内部的にはPCパーツのバージョンよろしく、前期型・後期型等の差異を生じさせている。

その中で部品依存度の高低で影響度の大小はあるが、楽器系の電気・電子機器は他分野用途のと比べたら影響度は小さい方だ。
但し部品が変れば微調整(
所謂モディファイ)は必須な事が多く、本邦の楽器業界がここに疎いのが心配な処だ。

この件そもそも大昔だと地域次第で同等だが同じ球が調達不可だった等歴史は古く、それが欧州管だの米管だのの呼称等にも及んでいる。
過去本邦では秋葉原を筆頭にそんな場所の大繁栄があったりしたのが、却ってモディファイ技術の浸透を妨げていたのかも知れない。

では本日の因みに1で電気関係の書籍等で見られる互換管の記載についてだが、あれは主に電気的互換性に基づいて書かれている。
と言ってもDataシートを眺めると定格表記等に結構差異があったりするが、それは地域差よりもメーカの方針が違った等の影響が主体だ。

球全盛の当時既に規格はちゃんとあったが今みたいに適用が厳密じゃ無かったのと、けどその程度で実用上無問題だったからだ。
又各社が固有の魅力を持たせて差別化を図る為に、各々で可能な部分を持上げてたってのが実情だ。

但しⅡで設計時点で○○社の○○(型番)の指定があるのの中には、その特有の性能を活用したのもあるのでご注意だ。
具体的には最大定格の枠一杯迄絞り出してる様な出力管(電力増幅管)のにそれが多く、買い替える際は先にDataシートの一読が必須だ。

一方プリ管(電圧増幅管)の方では電気的定格はほぼ心配不要だが、増幅率の差は相当あるからそれが注意点となる。
それよりもし音色どうこうが無関係だったら鵜呑みにしてもOKだが、これを気にするなら欧州系か米若しくは露系なのかの影響は甚大だ。

因みにⅡでんじゃ昔の日本製のはってぇと、一番近いのは米系のだ。
但し本国のより癖が無い代わり、性能や元気さの点で大人しい。

石系(半導体)のだと開発初期にメーカ差が割と大きく球と比べると差は小さいが、音色の増幅素子依存度が高いシンプルな機器の場合は問題となり易い。
この辺で必要に迫られてのモディファイへ進めてくが、元から高価だった他にHIWATTやAmpegが本邦でマイナーなのはこれの影響も大いに考えられる。

冒頭述の如くAmpegでは好んで多用された球が、プリ・パワーの両方共肝心なのだけ絶版になった。
HIWATTでは販売量や代理店等の違いのせいでMarshallと違って、使用管が本国仕様そのままだったりしたのが大きかった様だ。

近年ではどちらさんも当初から真のグローバル想定が盛り込まれてるからそんなじゃ無くなってるが、過去機では扱い易さと「原典音色」の共生が為されて無かったのも少なく無い。
だからって米向け仕様のMarshallがYAMAHAっぽくなったりゃ絶対して無いが、一時期の「地域忖度し過ぎた」のだと本国のとはかなり音色差があったのは確かだ。

この点で全盛期の秋葉原を擁する本邦では、他国より割とどれでも簡単に入手出来たのが却って仇となった模様だ。
だが「同じ音色を獲得する」為等のモディファイ技術って、楽器系には他を差置いて最重要なんだよね。

<つづく>

2021年2月27日 (土)

音楽備忘録562 魔改造悲喜こもごもⅢ-⑧

先ずは不運なHDD故障が発端の、災い転じて福と為す作戦!?の続報から行こう。
これ関連でまだ試運転には全然至って無いが、後半に球ポプリの新構想!?もプチ披露しちゃおうかな。

さてHDDの方は最低限のData引っ越しと、PC本体への換装が何とか終了した処だ。
これで少し勉強になったのがローコスト大容量HDDの実態で、一度に大量の書込みをするとかなり時間が掛るのを知った。

量が膨大なら時間もってな当然だがその事じゃ無く、従前の2~4Tのと一寸違う挙動が見られた件についてだ。
どうも基本設計は従前のと大差無いせいか、コピーや移動の途中で「息継ぎ」みたいなのを要求されるのだ。

たった1年で壊れたばっかりだし、それの初期段階と凄く似てるもんだから当初はかなりひやひやさせられた。
いい加減で勘弁しとくれと半分祈る様な気持ちで様子を伺って、最終的に無事完了して漸く少しは信用出来た様な感じだった。

要するに「壊れて無くてもそんなもん」ってのを学ばされた訳だが、今迄未経験の現象だったからタイムスケジュールは想定から大巾に狂ってしまった。
もっとつぶさに監視して転送Dataでも記録すりゃどうか分からんが、今迄のと違ってペースが不安定なのだ。

PC・OSが提示する残り時間の表示は純粋なリアルタイムでは無く、その時点だけのに基づいたのが一定時間そのまま表示されている。
なのでペースが一定ならかなり信頼性もあるが、見る度に極端に違ったんじゃ皆目見当が付けられない。

最初から極力就寝中や非利用時間帯で済ませられる様に算段したんだけど、ちっとも思い通りに行かねえでやんの。
そんなこんなで容量増加のご利益を発揮させる作業の手前で中断しちゃってて、取敢えずトラブルからのみ漸く開放された様な現況だ。

その関係は例えば回路シミュレータ等他のソフトの動作にも影響があり(ホントは非推奨な使い方だが😓)、HDD間の転送だけとは云えやはりそれなりに速度低下や反応が鈍くなったりがあった。
こうなると変なエラーになっても嫌と思うと、他の全ての作業にも波及するのである。

そこでそんな状況下でもそれなりに進められる作業として、球ポプリの方は回路構成の模索とその学習の時間となった。
個人的な要望としてはローエンドの充実がテーマになってるが、やはり手持ちジャンク部品の事情等で所謂アクティブ回路を組むのは無理そうなのが分かった。

ここでのアクティブとは欲しい周波数帯域だけを純粋に増幅させるのの事で、増幅素子の如何に関らずその手のを組むには帰還形の回路にしなけりゃならない。
この場合の帰還回路は性能向上や欠点緩和では無く、音声信号を増減の両方が任意にさせられる様にする為に用いられる。

具体的には減らしたい時ゃ負帰還を、増やしたい時ゃ正帰還を掛ける様にする訳だ。
本来だとこれが狙った特性を得るには最善の方法なんだが、シミュレーテッドインダクタって擬似Coilを使わない限り結局部品が無い。

実際に今世間で流通してるEQの殆どにこれが使われてるが、それを球で組むとなると本数が足りない。
そこで一寸邪道な次善策ではあるが過去例から見つけたのが、一旦盛大に増幅しといてそこから不要部をカットするってヤツだった。(不要部の方がだいぶ多いんだが😅Ⅱ)

実際の効果の程が不明瞭なのが難点だが、かつてそれが搭載されて人気を獲得してたブランドもあったのだ。
それはAmpegの業務用タイプのBass Ampで、グレード次第で回路方式は大体3種類位ある様だ。

一時期よりはSVTの再ブーム以降それなりに居場所が最低限確保出来たみたいだが、かつてあれだけ名声を博したのがすっ飛んだのは効率の悪さのせいだろう。
この効率には理論の他コストやサイズも大いに含まれてて、商業的には他の「最低限で上手い事やった」!?のと比べるとかなりな差がある。

それこそ昔の大排気量のアメ車みたいなもんで、しかし快適さ等では今だってリムジンにだけはそんな構成が残っている。
残念乍ら俺は今迄の処Ampegとは縁が薄いらしく、実体験を持てていない。

が過去の名作の多くでは想像以上にAmpegは頻用されてて、「音色の高級感」みたいなのでは他の追随を全く許してない感じだった。
それからすれば以前吠えだがもしかしたら楽器音響理論としては、他よりAmpegのがより正しかった様な気もしてならないのだ。

<つづく>