音楽備忘録2077 ’70年代Rockの浦島太郎㊺
さてマニュアル執着の問題点は他にもあるが、その嚆矢は用途外活用じゃないかな。
メーカ側としては何されるか分からんから保証対象外になるし、成功率が低い割にハイリスクなのは間違いないんだけどね。
けれど従前の枠内でどう捏ねようと、それじゃあ結果もほぼ従前の範囲内に限定されちゃうんだ。
それがもし安全面に関わるなら変な冒険なんかすべきじゃないが、音楽なんて内容が空想の産物なんだから実害は遥かに少ねんですよ。
少なくとも生命の危機に瀕する機会は極小で、そりゃなるべく機器だって壊したか無いがね。
処が形ある物何れは崩れるで、寿命は様々も絶対に一生持ってくれるとは限らんのどす。
そこから見えて来るのが寿命間際と思われるので試す方法で、これ実際に鉄道車両等では古くから実施されてる手段なんだ。
廃車解体が決定しててどうせバラすんなら、その前に衝突事故の実体シミュレーションに利用したりさ。
実はマニュアルにも「質の差」っつうのがあって、今劣化本邦の電子機器には唯の1つも回路図が付いてるのにお目に掛からなくなっちまった。
と書くからには主に真空管全盛時代の頃のには、日本でだって巻末か別添付で付けられてたんだ。
折角だから一例を紹介しとくと一体型のステレオ再生装置やTVの裏蓋に封筒が背負わされて、その中に折りたたまれて回路図が入ってたん。
そりゃ信頼性が今より格段に低かったんだから、せめてものお慰みで…なんてケチ付けるのは何処のどいつだい?。
まあ確かに頻繁に不具合は起こしてたけど、滅多に不具合が出なきゃ修理の為の重要情報を非公開にして良いって事ぁ無かんべよ。
今劣化本邦で杜撰大王がこれを問題視するのは、メーカが面倒を見てくれる期間が短目だからだ。
家電標準寿命が6年だからって、本来より長く使って貰えたら喜ぶべき事象。
中々壊れないと次を勝って貰えんからは分からんでもないが、その際消費者が必ず同じメーカを選ぶ保証なんて無いのにさ。
結局自らブランドの誇りを捨て当座の売り上げに全振りしたんだから、低迷するのは至極当然だぁ。
わ兎も角万全なアフターとは到底言い難く、その面等では昔より購入者自身で色々考えとなきゃなんなくなってんすわ。
ので長期視野に立てばどんなにマニュアル尊守したって先は分からねんだから、もうちったぁ自分自身で考える癖を普段から養っとくのがお勧めなんだ。
そうしといて大損しないのは、考えた上でその時点ではマニュアルに従うって選択肢もあるからだよ。
のが逆は無いし万一マニュアル不記載の事例に出くわしたら、そこで一巻の終りが来ちゃうで。
しやしかし昭和の頃or世代にはこれっぽっちも取説に目もくれずやらかす奴が多かったのに、今度は読むばかりなんて逆へ振り過ぎだわさ。
何時の時代だろうと熟読せずとも一応全部目は通しといて、自身でもそれなりに考えなきゃ駄目に決まってんのに。
確かにケータイショップで列をなす昭和以上世代の汚客様逹の自助努力ゼロには呆れるが、幾ら反動とは言え間に平成が30年以上もあったんだから。
今マニュアル盲信に溺れてる人も後10年か20年後には、晴れて老害入りおめでとさんでんがな。
現在の老害とその場所は真逆に近いだろうけど、現役世代にとって話が通じない相手になるのは一緒だ。
-つづく-
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