真空管

2026年2月 6日 (金)

音楽備忘録2364 本物楽器の本当の音聴いた事ある?➑

近年では作業時短や利便性で有利な「予め音色を完成」させといて、Ampは殆ど大きな音にするだけが増えてるらしい。
これがLiveであれば随時の音量増減ニーズ等もあるから未だしも、録音で更にパート別録りで演るのはどうもねええ


っと爺が嘆いた処で色々事情もあるだろうが、本物の音色を知るレジェンド達はそんな方法はオマケ的にしか用いてないんよ。
これと密接な関係にあるのがシンプルビンテージタイプの登用で、それを可能化させたのがEffector等の「後掛け」でごわす。

上記を選択しない例外ケースの筆頭として杜撰大王だとRoland Jazz Chorusが思い浮かぶが、そのAmp固有かそれに近いEffectorの音色が欲しい場合等だ。
BOSSから出てるChorusもアナログ初期世代のはほぼ同じ回路だったんだが、様々な変遷を経て今はデジタル化されたのが主流だ。

尚且つジャズコーは搭載Effectorを最大限活かす為、わざわざパワーAmpとスピーカを1箱の中に2セット持たせてある。
かつてこれを球歪みにアレンジしたくてSteve Lukatherは、アナログ初期世代のストンプからドライとウェットを個別にMarshall2台へ繋いで鳴らしていた。

杜撰君はこちらの方が断然良質で好みと思ってるが、同じAmpが2台無かったらそれは再現出来ない。
しかもLiveで非PA経由で聴けた時のみフルに堪能出来、ありのままを録れても再生聴取環境次第じゃそこそこ変容してしまう。

Lukather本人にしても常時可能化したのは、裏方で万全な定評を得て大々的に売り出されたTotoに入ってからだ。
けど殆ど遜色無い音色が得られる方法が他にもあり、それが録音時のEffector後掛けなんよ。

この事自体は過去に綴ったけど近年はスッカリ忘却されてる様で、今でも充分音創りの選択肢として有効なままなん。
新音色を創作すのるにもし本当に従来に無い物だったら、それ用のEffectorだってまだ何処を探したって見つからなくて当然だべ。

仮に自らアイデア出して機器も自作出来たとして、成功の保証も無きゃ何時完成させられるか分からない。
少なくともその間は既存ツールを捏ね繰り回し、かなり手間が掛かったってそれを実行しなきゃ新音色のお披露目が遅れてまう。

又今は各楽器種専用の小型ストンプも増えてそれに使うには便利この上ないだろうが、そんなのに慣れ過ぎると歌にギターEffectorを掛けたくなった等が心理的にイレギュラー扱いになっちまう。
実際テストしてみたら案外良い感じになるかも知れないのに、脳内の段階で選外にしていては真の新音色は中々作れんって。

例えば旧態依然で原始的なワウペダルはギターで管楽器ミュートに対抗すべく編み出されたが、他のどんなのにどんな使い方したってそれ自体は全く罪になんかならねんですよ。
勿論向き不向きが最初からあるから、そう簡単には転用出来んけどね。

けどPhaser登場前にどうしてもそんなのが欲しくて、Hammond用のLeslieスピーカに強引にエレキを突っ込んだのなんかが今ではギターEffectバリエーションの1つになってるでしょ。
それで残念なのが折角世間に浸透したら、原典の方法がLeslieの多くが非球化した事で再現困難化した処。

原典方法のを現代の録音レベルで取ったらもっと良い音だったり、昔だと拾い損ねてた要素があるかも知れないのに。
非専用機の想定外用法だからこそ、損ねた箇所に更なる発展性があっても庶民には知り様が無くなってもうた。

-つづく-

2026年2月 5日 (木)

音楽備忘録2363 エレキAmp特有の流儀①

今度のは最初は構造編から始めるが、未だに真空管も使われる等の制約からの流れが根底にある。
その他操作性・運搬時の耐久性も加わり、今となっては似た様な作りのが他では消滅している。

等と呟けるのが還暦超世代の特権で、何故なら幼少時はまだ真空管家電が身の回りに色々あったからだ。
その慣習からか石の半導体が主流になっても当分の間は、鉄板の筐体外部にわざわざ木を貼り付けてるなんてのが多かった。

ってのも一部業務用を除けば昔は丈夫な箱の材料は、木を使うのが多方面から当り前だったってのがあるん。
これには鋼材加工技術よりも塗料等の性能の方が大いに影響してたと思われ、木であればペンキが剥げても多少汚くなるだけなのが鉄ではすぐさま錆を生じたからだ。

そして普段あまり動かさんヤツはニス仕上げを許すとして、頻繁に塗面劣化の恐れのあるポータブルタイプではビニールや合成皮革仕上にするのが主流だったん。
加えて木材でも合板技術は比較的早期に発達してたから、実際杜撰君の実家にあったのは塗装不要の木目印刷された合板か凹凸の付いたビニール外装の両方がそこそこあったよ。

上記前者は一体型ステレオやブラウン管式TV・後者はポータブルレコードプレイヤ等が該当し、後者については当時レベルでは小型のは徐々にプラスチックが併用され出してたな。
わ兎も角そんな世相より更に少し前からの開発だから、エレキAmpはモロにそんな影響を受けてんだ。

普及期開始以降暫くすると一部に金属やプラ筐体のも表れたが長続きはせず、本格的に木箱以外が使われる様になったのはAmpヘッド部に石の増幅回路が使われ出してから。
スピーカの方は何度かポータブルPAを真似て樹脂箱のが出たものの、何れもポピュラーにはなれず今も木箱のまんまだ。

これ等の木箱大昔の直方体の6面全部から4面の枠だけへ変化してくが、エレキAmpのは小型の一部を除き強度・耐衝撃性の都合から枠だけ4面のは少数派だ。
その少数派の殆どはセパレートタイプのヘッド部のみで、表裏の蓋部分に金属を使うにしても枠自体を少し強化しとかなきゃなんない。

すると幾ら金属より軽めな木とは言え重量増に繋がるのにどうしてってば、より放熱を良くしたいって意図があったりする。
放熱が必須って事は開いてる所を多くしても耐熱性も考えねばならず、温度的には余裕があっても経年での樹脂乾燥劣化を嫌うとプラは使い難い。

ならばと金属にしようもんなら熱伝導率がこの用途としては良過ぎる為、人手が直に触れる可能性のある箇所には火傷リスクを生じちまう。
なるべくローコストでこれ等条件を満たそうとすると、意外にも旧来からの木材が適してたん。

又常設でたまにしか動かさぬなら塗料剥げ等の心配は低下するがそうでない場合、金属筐体を保護したきゃ例えばラックケース等が別途必要となる。
するとⅡで折角同一強度で木より板厚を減らせる金属のメリットが消失するばかりか、却ってサイズ的にも一回り大きくなってまう。

これ等が現代の家電・オーディオ機器としては特殊条件となる為、懐古趣味等以外に木製とするちゃんとした理由があるんだ。
飽く迄私感だがこういうケースが考えられる以上、杜撰大王的には木箱じゃ無いAmpはなるべく選びたくないと思ってしまう。

実際Bass用球プリAmp自作でも不要となった8trカートリッジ仕様テープエコーの木製筐体を再利用してて、制作当時週1で外部持参してみて正解だったと実感がある。
昔のテープエコーってポータブルオープンリールからの慣習もあったか知らんが、エレキ用ストンプの倍以上のサイズになるヤツは大体そんな構造にしてあった。

木箱+レザーはエコーがテープから電子式(アナログBBD)になっても続き、EIA規格の巾19inchラックが一般にも浸透する迄続いた。
このシフトの原因には多量のEffectorの常用があり、重量・体積増より全部バラだ
ともっと運び難いからだろう。

-つづく-

2026年1月29日 (木)

音楽備忘録2356 本物楽器の本当の音聴いた事ある?➏

さて過去名作等に実際に使われた楽器とAmp、今も昔も共通してるのは一般人が思ってるより古いのが頻用されている。
但し昔の作品になる程エレキ黎明期に近付く為、製造年と使用時のブランクは小さくなってる。

にしても’60年代には一通りのラインナップが揃ってたってのに、意外にも最新機種最多利用はBeatles達程度のもんだったんだ。
それも彼等でもLiveや斬新奇特を狙った際限定で、且つ最大理由は従前のじゃ「聴こえなかったから」に過ぎない。

そもそもVOXのモアパワー化は聴こえない対策で進み、後進のMarshallやHi-Wattだってその流れに追従しただけだ。
尤もエンタメ規模が当時から欧より大き目だった米では多少様相を異にしてたが、出力200W超の登場は↑より少し後でしてん。

しかもAmpeg SVTに至ってはRolling Stones(Bill Wyman)のLiveニーズから開発されてて、時期的な関係から太客はBritish Invasionの奴等が中心だった。
そしてそんなのの象徴的な画像が流通したもんだからスタジオでも何時もと思いきや、少なくとも杜撰大王の想像より遥かに非力で古典なのの方が頻用されてたのを後から知ったん。

流石に爆音系では過去述Purpleみたいなのの方が少数派だが、それ以外では100Wに満たないのの方が圧倒的に主流だったんだ。
私的典型例はベーアンのAmpeg B-15Sで、特に唸らされたのがローエンド等の音色だ。

一風変わったエンクロージャと38㎝スピーカユニットの威力で、コイツの全盛期は多分音色の重さでは他を凌駕してた様だ。
尤も現代の過去比でデッドなハコとOn Mic収録ではちょっち厳しくなったが、当時実は最大出力を欲張らない方がワイドレンジにし易かったん。

要はスピーカユニット1個辺りの耐入力が技術的に稼げなかったんで、SVTみたいに可搬性を殆ど無視しない限り苦しかってん。
現行のはタンス並にデカくても1箱で耐えられる様になったが、原型のは2つ繋いどかないと無理だった。

唯SVTは用途が用途なだけに全てが例外的存在で、スピーカユニット4発物では俺知りでは30㎝の迄しか出て無かったんじゃないかな。
因みに後年になってAccousticから1モデルだけ38㎝×4のエンクロージャが出てたけど、SVTのより更に可搬性が悪かったい。

そんな流れは後年のMatchless等に継承されてるが、如何せん妙なプレミア路線で高額なのが惜しい。
わ兎も角この方面でも音量と音色は必ずしもリンクして無いのと、球Ampを遠慮無くドライブさせるには却って100W級はスタジオじゃ使い難いん。

特に近年みたくギターを歪ませる為平均Gainがかつてより高まってると、100W超級では不要Feedbackやハウリングの起こり易さの点が扱い辛い。
実際ウチの休養君のAmpをリファイン後のテスト時、宅の防音室では存分にフルテンテストは出来なかったよ。

ハウリング耐性最強のギターで弾いてる最中だけどうにか無事で、それ以外の条件ではハウりっぱのパですわ。
そこで改めて再考すれば一般リスナーはそもそも録音現場と同音量でなんか聴いちゃ居ないか
ら、最大音量より「音色の迫力」がほぼ全てなん。

純粋な音圧のデカさを何とか録ろうとするなら、他楽器や収録場所の他物体の共鳴とかを拾うっきゃない。
そこ迄した処で爆音本体では無く、脇役で想像させるだけなのよねえ。

=つづく=

2026年1月25日 (日)

音楽備忘録2352 本物楽器の本当の音聴いた事ある?➎

2回程前回を振り返ってから主題に入るのが続いたんで、敢えて本項ではそのスタイルを貫こう。
そんで自身が所持してても全容を把握するのは結構大変なのを例示したが、コレクター的趣味なら別にサウンドの真骨頂を知らないままでも構わないかも。

けれど鳴らして味わおうってんなら、同系統の音色でもっと適してるのが大抵はあるんだ。
仮に高度な防音室があったとしても基本個人でしか楽しまないなら、そんなパーソナルユース向けのがあるねん。

欧球サウンドなら例えばVOXとMashallにはかなり共通項が多く、誰にでも即座に目に入るのが筐体外装の「モール」だ。(外装カバリングビニールレザーの途中に金や白の線が入ってて、板に掘られた溝にレザーもろとも押し込んである)
コレ開発当時時点では英流カバリングの流儀が源で、もしかしたら米より劣った性能の接着剤しか無かったからなのかな。

それ以上に量産販売するとなると部品流通の影響が甚大で、運送の発達度や地域電源電圧の相違等はどうにも無視出来なかってん。
その頃って欧・米・露・日で真空管規格や名称が夫々異なってて、上記の影響がこんな所にも伺知れたんだ。

素人に最も分かり易かったのが電灯線電圧の違いで、非輸出専用モデルでは各自国の電圧仕様になっている。
今ではグローバル展開とスイッチング電源ってののお陰で、90~250Vならそのまま繋いどくれなんてのが増えたがね。

で基本路線としては先発のVOXは個人仕様がずっと基本なんだが、誰かさん達のせいで初の100W級を出したりゃしてたけどさ。
一方Marshallの方は漸く電気楽器が世間に認められ始めた時期で、当時殆ど存在しなかった本格派大舞台用を主軸に据えたんだ。

とは言え使える部品はかなり限られてたのもあって、結果的に望むと望まざると音色系統は近くなっちゃってたんだ。
何処の国でも一部例外を除けば輸入品は割高だったから、各国で国産スピーカが優先して用いられる等ね。(当時英ではCelestionのほぼ独占状態)

のを有効活用した一例がDeep Purpleで、これは一応私感としとくが後年の作品では使い分けをしなくなったが為に正直音色は劣化してると感じたよ。
ほいで電気・電子回路の技術が今比じゃプアだったから、よりアコースティック(音響)の方で色々マッチングを取ってたん。

と言いつつ個人的には密閉型エンクロージャの方が好みではあるが、遠方に飛ばすより限られた空間ではなるべく周囲全域に広がり且つ近似音色となってくれた方が何かと便利なんだ。
要するに基本音色は変えずに環境変化に合わせてあったから、環境に応じたタイプを選択してこそブランドの想定した音色が得られるんすよ。

過去比だと近年のは汎用性が高まってるが、簡易防音では最大出力がせいぜい30W位じゃないとフルアップが堪能でけへん。
石のAmpなら未だしも球のだったら↑を試せん事にぁ本質理解はままならず、現時点迄の使い方がどうだろうとフルアップサウンドを知らないままで居たら大損でんがな。

でもし試せて大して気に入らなかったとしたら、その分のコストを掛けるのがその人には不要だったと明確化する。
いや別に自己満だけで構わないならそれ自体はお好きにだが、せめてもう少しあーだったらこうだったらと呟くのは待ってぇな。

口走る側に悪気は皆無でも、作る・売る・直す立場には殺生でやんす。
用途外の使用法も無くは無いがあれは綱渡り的手法で、幾つかの偶然が重ならないと厳しい。

顧客ニーズに応えようと必死になっても、根底がマッチしてなきゃ雀の涙的成果を上げるので精一杯。
ってな処で次回は主に’60年代海外スタジオでの、名作録音に使われた機材の実態に迫ろう。

-つづく-

2026年1月 7日 (水)

音楽備忘録2334 敢えて言おうシリーズ⑫

球vs石の件はそろそろ一旦幕引きにしようと思うが、球真理教の杜撰大王だって現実的には全部球が良いとは思ってない。
しかしだからこそ適材適所を考えるのが大切だから、先ずは向き不向きを挙げるとしよう。

5.夫々の適性
振動・重量・消費電力に制限がある場合は、好むと好まざると石の方が良い。
因みにここでの消費電力制限とは主にバッテリ駆動が該当し、となると今はポータブルタイプの殆どが該当する。

その様な超小型では修理もより難しくなるし、小型化や低消費電力の為にカスタム半導体の頻用が多い。
んでこのカスタムってのが曲者で数量限定生産とか、一般非流通のがとても多い。

杜撰君がこれを痛感させられたのに室内LED照明器具があり、過去述の如くハズレだったか購入から幾らも持たずに壊れた。
その故障個所が特殊なインバータICで、入出力共に電圧が非常識に高い仕様のカスタム品だった。

製品は現行品なのに一般には売って無いだけじゃ無く、スペックシートすら全く見つかんねえでやんの。
まあ経済負担は当時最少で¥1,000とせず、配送料の方が全然高いって代物だ。

があまりにも即座に逝かれたのが悔しくて、何とか出来ないかと腐心したん。
わ兎も角当初からそんな思想で設計・製造されてるとなれば、要するに百均商品みたいに考えて買うしかねんですわ。

対して上記制限が無き場合、その代わりにどんな条件が自分に必要かを熟考するべきなんだ。
将来も継続的に出費してでも最新のサウンドを堪能したいなら石の一択になるが、一部ヲタを除き常時最新を維持するのは幾ら掛かるかも分からなくとっても大変。

杜撰君はPCでそれを痛感させられたが、購入タイミングが悪いと1年経たずに旧型に成り下がっちまう。
さすれば考えるべきは何処迄古くなっても、何時頃迄使えるかだと思うんすよ。

そこで俎上に上るのが俺言い「感性性能」で、今の一般社会では殆ど無視されてるがね。
最新とか最高性能を好む自体に罪はねえが、それ等の魅力は長持ちしねんですよ。

それよりどんなに古くなっても自身の好みにベストフィットしたなら、その価値は未来永劫消失しない。
そんなのを運命の出逢い等と呼ぶが、そうなったら今度は簡単には代わりが見つからなくなる。

それだって致命的な故障や寿命到来に見舞われれば諦めるしかないが、各自の選択次第では後に雲泥の差が出るん。
楽器用プリやオーディオも含むパワーAmpの場合王道且つシンプルな回路や部品で構成されてるとか、非アブノーマルな球が使用されてるの程再起・復調の確率が高い。

ここで懸念される内の1つに選択肢の少なさがあるが、現代のパワーIC程球はパッケージングされてないのがミソだ。
オールインワンだとその一部だけ壊れても異なるICに換装するともう音が変わっちまうが、個別に分割されてれば組合せを利用して元のにかなり近付けられる可能性があるんだよ。

又自前修理に挑戦しようって勇者にとってそれなりのスキル習得は要るが、ベーシックな回路且つ部品点数が少ない程ハードルは下がる。
コレ他人に依頼する場合も大いに色々影響するし、現行大手メーカ側が基板差し替え以外やってくれない為に窮す心配もほぼ解消する。

のもシンプルで異常個所特定がし易く明快だからで、現状より悪化させてはと尻込みされる事が無いんよ。
ので比較的廉価で更新も考慮するなら石・長期安定と継続性が主眼なら球と、より適材適所化するのにも選択肢の1つとして球も忘れないで欲しいのさ。

=この項終り=

2026年1月 3日 (土)

音楽備忘録2330 敢えて言おうシリーズ⑪

球(真空管)とそれ以外(トランジスタ・IC)等の長期実用上の損得は、まだ他にも一杯あるから引き続きそれを。
今日最初は寿命についてたが、観点次第で一般論とは正反対に近くなる処がポイントだ。

3.部品寿命
狭義の寿命なら球より石の方が長持ちだし信頼性も高いが、近年は兎も角それ迄部品寿命=機器寿命とは考えて無かった。
し今でも超高額品の電車なんかじゃ設計時点では低コスト化の為サッサと廃車にする算段だったのが、いざその時が来たら高額な新製費用に辟易して予定外の延命措置を講じたられたりしている。

例えば杜撰君宅みたいに設置条件がシビアな場合、新型の巾がたった数㎝広がっただけでアウトになる事もある。
真兎小屋なので自家用車でも同様で幾ら税額が緩和されようと5ナンバー枠でも綱渡りしてんのに、ギリギリでも3ナンバー車になったら車庫入れで毎回死ぬ思いをされられるだろう。

製品・素子単体では無く実使用条件も加味してくと、素子初代の寿命よりトータルで何年位継続使用可能かの方が重要になって来んだ。
この時問題となるのが素子製造期間と互換性で、どちらかが優れてたら助かったんだけどね。

石系の場合素子モデル更新に小型化の命題を背負わされてるからか、過去製造品との互換性がすこぶる悪い。
のでメーカが販売時点でうたった長寿命が実用上はほぼ期間限定になっちまい、本来はもっと長く出来た機器寿命を半強制的に道連れにしちゃってんだ。

因みにほぼ開発終了してる球ので過去のと大きく異なる規格は、かなり後になってから登場した例のNutube位でそれ以外のは既存の規格のどれかに合わされている。
元来は壊れ難い筈の石系寿命が、上記から現実には「運次第」と考えなくてはならない。

4.現状把握
加えて厄介なのが故障判定で、デジタル回路部等ではホントに突然Xデーが訪れる処。
しかも時代が下る程外観・反応・異音異臭等の前兆が皆無となったから、有効な事前対策がほぼ取れなくなっちゃったんすよ。

そして一寸不可解なのがオーディオでだけ業務用でも動作モニタ非搭載な処で、電車より壊れない自信があるのかはたまた予備機を用意しときゃ良いだろと思ってんのか…。
電車とオーディオを比較するなんてヲタ性が高いに違いねえだろうが、かつての電車には今では考えられんがスピードメータすら付いて無いのが普通だったんだぜ。

一応その理由はロングレールなんて無かったから、ガタンゴトンの音で予測が付いたからだそうだ。
その他色んな重要機器も動作時に盛大な騒音を発してたからそれで一応様子が知れたが、静音化が進んだり機械から電子制御に代わるとそれ等はほぼ無くなった。

ので近年のは皆動作モニタを必ず備えてるが、オーディオではデジタル化してもせいぜいPCでも電源とHDDアクセスインジケータ程度しか付けられてない。(ソフトを起動させれば別だが、肝心な時に立ち上げて無きゃクソの役にも立たんがな。)
或は注意書きにもある様に素人に勝手に弄られたくないのもあるんだろうが、だったらJAFのロードサービスみたいに緊急出張修理をしてくれんのかよってな。💢(それも製造者責任で!)

未だこんな不親切なままなのはオーディオ位で、結局は簡単に作ってサッサと売る都合しか考えてない証拠ですわ。
仕方無く見せ掛けのアフターサービスとして修理部門が残っちゃ居るが、たった1つのICが逝かれてるだけでもロクに特定もせず基盤毎交換ってのが現況メーカ修理の実態だ。

そんでもせめて持込んですぐに直りましたってんならまだ良いが、散々待たされた挙句大量の壊れてないのに交換された部品代や大したレベルじゃないのに技術料はしっかりぼったくりやがる。
ここ迄来ると最早詐欺そのものと思うが、如何せん修理に出す人数が少ないから世間であまり問題視されないらしい。

-続く-

2025年12月28日 (日)

音楽備忘録2324 音楽に於ける歪みの質➓

一般的に歪んだ際球は偶数次・石は奇数次倍音が増えると言われてるが、実測してみると必ずしもそうでもない。
が原音との相関関係に着目すると前者は派生形、後者は無関係なのが多くなっている。

すると意図的に異質な音色を求めた際は石の方が見込みがあり、その具体例の1つがFuzzだ。
がⅡでなるべくなら歪ませたくない時は、その性質が歪み成分を悪目立ちさせてんだ。

して計測用発振器等であれば物理的歪みは少ない方が良いから石が優勢だが、音楽だとお邪魔になり難いのが最優先なんだ。
ので真に無歪みで使うなら石の方が良さげな処、概述の如く典型的楽器Ampの多くでは肝心な歪み率があまり良く無い。

その端緒は法外な耐久性が必要だからで、回路的にリニアにする程耐久性はトレードオフの関係にあるからだ。
リニアを追求するなら音波の潰れは極小化せねばならないが、そうすっと不慮の入力オーバーが生じた際ダイレクトに増幅素子にダメージが及ぶ。

これが汎用オーディオなら規格統一や歪ませ不要だからさして心配要らないが、楽器用ではもっと歪ませたい等で想定外の高出力Booster等を繋がれるリスクがある。
この件で危ない杜撰大王は期せず実験になった事があって、全体若しくは一部に石の使われてる回路では意図せず破壊しちまった。

のが球だとどうかったら初段が入力飽和して音量が極端に小さくなったが、現況少なくとも1発で球がお釈迦になった経験は無い。
これは極例ではあるが壊れる前に実用性を喪失すれば、それ以上無理させ様とは誰も思わない。

そんな裏事情から楽器Amp >PA>ピュアオーディオの順で、敢えて鈍感で鷹揚な回路設定にしなきゃならねんだ。
一方で単純思考での最良楽器は演奏と出音がリニアなのが良さげだが、現実ではそう簡単な話しにならない。

例えばタッチレスポンス付き電子鍵盤の弱い方なら僅かに触れてピアニシシモを出すのは可能だが、フォルテシシモの設定が困難を極めるってか特定固定値には出来ない。(生楽器相当にしようとしたら)
のわ奏者次第で最大力がかなりバラけてるからで(無論限度はあるし越せば弦を切ったりもするが)、弱い方だって厳密には「触れたら」の圧力や押鍵距離をどの程度にしとくかが問題だ。

ましてや生ピの場合ハンマーが弦にギリギリ届くのは、鍵盤を僅かに沈ませた程度では到達してくんない。
って事ぁ一定以上の練度の奏者にはリニアと感じられても、意のままに操れるってだけでちっとも物理的にリニアなんかじゃねえんすよ。

ではCymbalみたいなのなら違うでしょって?、それも一般聴取環境では聴者の呼吸音を始め通常何等かの背景雑音が存在してる。
のでそれより余韻が下回ればマスクされて聴こえなくなり、例外があるとすれば盛大にコンプを掛けたの程度だ。(但し掛けた途端にリニアでは無くなる)

それプラス一般聴者の継続的ダイナミックレンジもそんなに広く無く、ってか無暗に大きくなったり小さくなったりしたら疲れるだけ。
勿論表現上譲れない場合は盛大に大きくも小さくもするが、耳で歪むか聴神経が飽和すればそれ以上大きくしたって効能は無い。

小さくする方だって視覚パフォーマンスだけなら聴こえなくても良いが、それ以外は聴者が全然聴き取れねんじゃ仕方無い。
のからしたら今デジタル程の広大なダイナミックレンジや、S/N比は実は殆ど不要なんすわ。

-続く-

2025年12月20日 (土)

音楽備忘録2316 音楽に於ける歪みの質➑

物理的歪み率と音楽的聴感の不一致を更に掘ってくが、その代表的なのの1つに自説「目立つ倍音」での歪み率がある。
因みにここでの目立つ倍音とは広義のもので、一聴目立たんが削ったら別物に変身したなんてのも含む。

そのステップ1として単純な音質では無く、音楽的に働いてる箇所の音質ざんす。
単純にサウンド又は好み不問で単体パートを聴けば、なるべくクリアで余計な歪みの無い方が誰だって綺麗と感じる。

けど最初の内はその綺麗さだけで満足出来ても、回数を重ねてくと曲やアンサンブルへの貢献度が低いと綺麗さの殆どを忘れてしまうのだ。
却ってその曲に重要なJoker的変態音を出してるのなんかが記憶に刻まれ、綺麗さの方はせいぜい背景として位しか印象に残らなくなるん。

特定楽器のサウンドにしか興味の無い方は要注意で、例えばFender StratoのハーフトーンはEric Claptonの代名詞になってるがね。
けど実際にはジミヘンの方が先に実用化してるのに、Clapton程高頻度で連続して使ってはいない。

加えてジミヘンってば何たってFuzzの印象の方が強烈だったからだろうが、大雑把にさらっただけでLittle Wingで既にもう使ってたのねっと。
又目立ち難くしてたのがFrontとMiddle PUのハーフだったのも関係してそうで、誰の耳にもより分かり易いMiddleとRear PUのハーフじゃ無かったのも。

この曲兎に角名演の方が先に耳に留まるし難しそうでコピーを先送りにしてたからか、或はまだ’60年代の作品だから油断してたのかな。
コピーの方はIntro末部の和音解析が面倒で未だ途中で止まってるが、情けない事に重い腰を上げて挑戦して始めて気付きましてん。

流石に世間平均は杜撰大王みたく雑で間抜けじゃねえだろうが、そんなら黎明期のは完全なクリーンじゃ無くリッチクリーンからCrunch程度の軽歪みさせてた認識はあるだろうか?。
後に一時期Line録りのスーパークリーンカッティングが流行ったからか、今となってはそちらの印象の方が強そうだ。

続いてステップ2は音色アウトラインとしてはほぼ無歪みなのに、電気的にはそこそこ歪ませてた音色との分別案件だ。
私体験では過去物エレキBassが最多派閥で、’60~’70年代だと無歪みなのがとっても珍しい位だ。

その背景に主に1.伴奏だから主役より冷遇・2.技術的に困難の2つがあって、石と比べると所謂カマボコf特の球が主流だったのもありそうだ。
概述の通り音波の性質からどんな増幅素子・スピーカでもローエンドは厳しく、球の場合クリッピングこそしないがゆがみ出しは結構早い。

で上述カマボコってつまりナローレンジなのと、スピーカだって低域最忖度すりゃ高域再生限界は低くなった。
それプラスBassにエレキの選択肢が増えて最初に着目されたのが、任務自体には不要な高域の少ない俺言い「Creamyな音色」の可能化だ。

まあそれが無くてもコンバス時代からの慣習で、ザラザラした弦(Round巻)をかつては異端視してたかも知れんがね。
何れにせよFlat弦で高域アピールが可能化したのはリッケン4000シリーズ登場以降で、しかもピック弾きじゃないとご利益にありつくのは困難だった。

因みに当時既にFender系でも「後ろで弾けば」近い感じには出来たが、如何せん肝心の低音が当時のAmpだとかなりプアになっちゃうかんね。(後ろ:ブリッジ近く)
何れにしてもこれ等から高域主体の歪み成分が目立たんのもあって、多少歪んでるかどうかに皆鈍感だった様だ。

=つづく=

2025年12月16日 (火)

音楽備忘録2312 音楽に於ける歪みの質➐

Bass AmpはGuitarの2倍にしとかんと聴感上同音量にはなってくんないと記したが、では何故1:1になってるケースも少なくないのかだ。
かつての杜撰大王はワイドレンジに執着してたから嘆いた通りだったが、昔のエレベがFlat Wound弦主流だったのに端を発してそうだ。

オーディオは未だしも能率が要求される楽器Ampでは、今よりかなりローエンド再生が技術的に困難だった。
のもあってか兎に角ベーアンは低域最優先の作りをされてて、特にベーアンスピーカの高域再生限界ってか中域迄しか出せないのも少なく無かったん。

するとクリッピング系歪み成分はエレキの場合高域から順に現れるから、電気的に軽く歪んでる程度なら聴感では殆ど検知されなかったんよ。
尚且つ球のであれば簡単にゆがみは起こしても典型的クリッピングは起こさんから、余計に歪んでも目立たない。

寧ろ楽器用コンプリミッタが希少高価だったのもあったから、適度にレベリング効果があった方が弾くにもアンサンブルに馴染ませるにも好都合だったんだ。
私感でそれで一番助かるのが所謂デッドポイントの緩和で、余韻長さは兎も角少なくとも音程の聴き取り易さにはかなり貢献してくれたん。

かく言う杜撰大王もそれに気付かず知らずにかなりお世話になってて、却ってベーアンが進化するにつれて一抹の使い辛さを感じてましてん。
この敗因は電気的と聴感での歪みは全く違うのを分かって無かったのと、通常電気楽器Ampの出力は聴感無歪み(電気的には5%程度)を基準に表示されてたのにあった。

Amp次第で最大出力の連続平均とピークの落差はまちまちも、そこそこ歪ませると段々ピーク値に近付いてく。
その際ギターはクリーン音色でベースは聴感ほぼ歪みレスで構わないなら、ベーアンの方が音量を出せてた訳だ。

但しこの条件が成立するには①全球②スピーカから高域が出ない場合で、Round弦でBrightな高域を出したいとそう云うホントは邪道な使い方は少ししか出来ない。
ベーアンは非球が主流になって暫く経つと水面下で非力とクレームが殺到したか、今では数倍の出力にするのがデフォ化した様だ。

只その過程でBass版リッチクリーン音色を、杜撰君すら危うく失う処だったよ。
Jazz系やPops系なら未だしもそこ迄厳密なクリーンさを要求されないRock系では、アンサンブルムードへの実貢献も含め今になってみれば結構大切な文化だったかも知れねんですわ。

この件割と分かってないor気付いてない人が少なくないが、それは過去名作のエレベの音の聴き取りの悪さもあるかも知れない。
今エレベでスラップ演ってたらほぼ「ペキパキ」と聴こえるのが当たり前だが、過渡期にJazz系の人がゲストで演ったのなんかには注意して聴かないとペキパキレスのスラップもそこそこあったん。

私的典型例としてはSteely DanのPegが挙げられ、Chuck Raineyがサビ箇所で非ペキパキなスラップを演っている。
これを強いて比喩るならポキコキってなもんで、決して一聴で目立たなかったがいざ再検証してみると指弾きとスラップの音色差は結構ハッキリしてたんだよね。

結局歪みとか音色って人には「印象の影響」の方が大きく、電気的にどうかなんて殆ど知った事じゃねんですわ。
だから電気的には低歪み率でも何か濁った感じが強きゃ邪魔者に感じるし、聴感がセーフだったら一々実際の歪み率をあんま詮索したくはならないと。

-続く-

2025年12月 9日 (火)

音楽備忘録2305 未だスピーカの重要性➒

数多のどんな犠牲を払ってでもスピーカ小型化大作戦の2回目は、コスト以外での留意点から行ってみよう。
ってのも今時ゃたかがスマホ如きに¥10万¥20万掛けても平気な奴が増えてっから、却ってコストさえ納得出来りゃ安易に進んじゃうケースが多いんじゃないかってね。

スマホだったら後始末で壊した際等以外落胆する事は無く、金掛けた分だけ普段良い思いが出来る。
がスピーカの方はそうは問屋が卸さなく、それはつい失念し易い箇所に弱点が沢山あるからなんだ。

スマホと違いスピーカに画面が無い影響は思ってるより絶大で、やはり音だけで判断するより情報が可視化されてると見落し難くなる。
のわ音って測定とか記録でも
しない限りその一瞬で通過してそれっきりになるのが、画面なら初回見落としても次回に見直せるかんね。

旧態依然のスピーカ業界もグローバル統一基準の簡単な色分けでもした、棒グラフ程度で比較出来る様にすりゃ良いんだがね。
一般人には縁遠い周波数Hzや音圧dB等使わずに、例えばBassが・Cymbalが小さ目になるとか聴こえなくなるとかの表現を添えて。

等と底辺老害が愚痴った処でどうにもならんから、ユーザー側で自衛手段を確保しとかんと。
それには少々面倒でも入手前にスピーカ出力周波数音圧特性グラフの入手と、単位や周波数と楽器音域の正確なリンクなんて分からなくても良いから景色としてのイメージ位は是非読み取って頂きたいんだ。

慣例的に低域は左・高域は右側に描画されてっから、そこでもし左側かなり低くなってたら要注意なのだ。
その中でも途中まで大して下がってないのがある地点から急激に落ちてるのだと、十中八九その低くなってる箇所は後から外部での補正が届かない。

そのタイプの特性にしてあるヤツは潔くローエンドは諦める代わり、その上は補填無しでも一応使えるのを狙ってる。
入手して繋ぐだけである程度の音質が得られるのは便利だが、小型の弱点を強引に緩和するこの目的には合わない。

そしてこの方法の核となる盛大な低域増量に対処すべく、補正EQとパワーAmpには非常識な高性能を持たせないと対応し切れない。
この内前者はデジタルの恩恵をフルに享受してて、アナログ電子回路では限界の低かった怒涛の増し盛りが可能化した。

スピーカ連続耐入力・Amp連続最大出力共に最低能率時からの逆算で、一般家庭自室使用でそのスピーカで他の平均能率のの最低1W程度の出力が求められる。
ここで何だタカが1Wかと舐めたら地獄で、聴こえるのは1W分でも実際にスピーカを駆動するパワーは何倍も必要な処。

その度合いは手前味噌実例で凡そ15dB弱増し盛りしてる為、10WのパワーICをBTL接続でch辺り18Wに増強しても過激補正EQ使用時には実効音圧は5W分にも満たない情けない事となっている。
又補正EQはアナログ回路も例に依ってジャンクで魔自作してるがダイナミックレンジマージンが乏しく、PCソフト上のと違って自動レベル調整機能が無いからレベル整合がとってもシビアだ。

そんな事情から折角保持してる出力7+7Wの球Ampがここには使えず、かと言って球Ampと適正サイズスピーカの両方で大型化するのを押し込められる空間が無い。😢
因みに1人で静かに聴く用途でスピーカがノーマルなら、¥数万程度・10W以下のAmpでも充分事足りたのにさ。

それ故「何れは球のAmpも試したい」ってのが、スピーカを強引に小型化しただけでかなり潰えるのだ。
んな訳で将来の発展性もその多くが削がれちまい、小型スピーカで構築したシステムの何処か一部が逝かれて代替を用意する際も是又面倒な事となる。

-続く-

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