音楽備忘録2083 音プロの音楽の聴き方⑰
周波数3回目は音楽的各周波数の特徴で、その中であまり世間に流通してない面に絞って進めるだす。
語学でも電子工学でもそうで弱っちゃうんだが、幾ら教科書を学んでも現場での具体的に迫られる対応について殆ど書かれてないんだよぉ。
青二才当時の杜撰君の考えが甘かったか知らんが、専門学校の専科ですら当時頻用されたOP AMPの型番とか終ぞ講師の口からは聴けんかった。
実際に作って使おうとして一番問題になるのは、当時なら4558ってので満足出来るか353ってのにしなきゃ駄目なのかとかそう云うのが真のポイントなのにさ。
設計ミスの駆逐に始まって組立ミス・半田付不良等数多の難関を克服して、やっとの思いで完成に漕ぎ着けたのにガッカリサウンドしか出せなかったら浮かばれねっての。
それと同様に各周波数毎に実用上特有の性質があるのに、そこには殆ど誰も触れてくれねえでやんの。
って事で先ずは150Hz以下の低音から参るが、そっから低くなってく程迂闊に盛り過ぎるとそれ以外の音が食われちまう現象がある。
特に60Hz以下になって来っと無倍音・残響多目環境下では、その音自体の音程も曖昧化するが他をマスクする威力が膨大化するんだ。
因みに大凡70Hzで、エレキGuitar開放6弦(E)の1音下げ(つまりD)だ。
故に↑なら盛大に盛って自滅気味になってもそんなに他パートは害さないけど、無神経にエレキBass等のローエンドを欲張り過ぎると他パートからひんしゅくを買っちまう。
悩ましい事に超低域って魅惑溢れる深い響きがするんだが、音程明瞭度と他パートに大迷惑を掛けない配慮をすると中々満足なだけ出せないもんだ。
もっと厳しいのがバスドラで、Classicオケのみたいに叩いた直後に手でミュート可能だと良かったんだけどね。
コレ直後っても欲しいローエンドが鳴り切る前に止めちゃうと駄目で、ペダル+脚では中々そこ迄精細にコントロールなんか出来ゃしない。
そこで大抵は次善策として倍音と抱き合わせにして凌いでるが、ポピュラー系用楽器ではそれでもチト苦しい。
のわ音程がオクターヴ下がってんのに、皮の直径や弦長が倍にはなってないっしょ。
そうすっとファンダメンタル(基音)量も減少するが、何よりの損失は明瞭度がそれだけでかなり低下する事なんだ。
不足気味だから盛りたいのに、盛る元が曖昧とは泣きっ面に蜂でんがな。
そんで意固地になってガンガン盛りゃ、大量のクレームを皆から頂戴するってな。
理論では大抵実過酷環境の影響を不問として書いてあるんで、専門書で知恵付けてその通りにやったのに何故に怒られるとなり易い訳ですわ。(確かに各環境を網羅しようとしたらキリが無いが)
この性質更には「低い音程になる程綺麗にハモらなくなってく」に繋がってて、オケなんかで低音パートが複数人居ても殆どユニゾンでしか演んないのはこのせいだ。
現実的には奏者にこそ大いに関係する案件なんだが、Classic時代は編曲者の仕事と考えてたのか楽器の○○教室で殆ど教えられる事が無い様で困る。
そんなこんなで150Hz以下ってぇのは、他とは別の独特な注意が要る。
-つづく-
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