ペダル

2024年9月 1日 (日)

音楽備忘録1842 打倒閉塞感➐

サヴキーワードは温故知新でお送りしてるがその訳は、酷く単純に身近で簡単に聴ける音だけじゃ不足を感じてるならだからだ。
マクロ聴点に立ちゃどんどん新しいのが生まれてるが、音楽やサウンドの進歩はITとかと違って恐ろしくスローモーなもんなのだ。

誰も作らず誰も奏でずとも何処かから温泉みたいに勝手に新音が湧いてくれたら良かったが、誰かが作れる様になったり奏でられる様になってからじゃないと聴けないからねえ。
只その代わり温泉みたいに源泉が知らん間に枯渇するなんてのは無く、特に録音して残せる様になってからのは半永久寿命なんだ。

今日は視点を変えて人間側の先ずは肉体事情を考察してみるが、要するに昔と今の人の耳の進化具合だ。
ハッキリ言ってあっても計測不能な位の進化で、地球環境の劣化具合からしたら退化してる可能性の方が高い位だ。

実際先日メタラー様専用で高域を強調したヘッドホンが新登場なんてのを目にしちまったが、こりゃもう明らかに軽度の難聴になってしまった人向けのブラックな商品だわ。
まあこれで確実なのはせいぜい傾向位なんで推測に過ぎないが、もしかしたら昔の人の平均の方が可聴帯域が広かった可能性が考えられる。(但し罹患率の高さや健康体の維持期間の短さは除く)

オーディオについては長らく人耳に性能が追い付いて無かったからあれだけど、楽器に関しては現行標準品よりワイドレンジだった自説が濃厚なんざます。
もう少し詳述すると必ずしも出せる範囲が広いってんじゃなく、もし出てたら今のより隅々迄気を配られてた可能性があるんだ。

ほいで面白いのはワイドレンジだが基幹にならない箇所は、今のよりかなり控え目になってるのが殆どでね。
杜撰君が体感したのはDrumだとLudwigの3Ply Reinforcement以前の過去仕様ので、テキトーに聴いてるとナローなのがいざ録ってみたら超絶ワイドだったってヤツでさ。

それがより具体化したのが過去述100年Snareで、こっちは深胴でもないのにそれ迄に聴いた事の無い音の太さに圧倒されただよ。
例えるなら生なのにEQやコンプ等でフル加工済みってな感じで、今もそんなのが主流だったら録音で加工したい人が劇的に少なかったに違いねえってね。

最初従兄の親切若しくは悪戯でノーインフォで、突如叩かされたんで1㎜も期待なんかしてなかったんだ。
何せ木胴でも深胴でも無かったし、見た目も割かし平凡だったしさ。

その上状態も「普通の中古」にしか見えなかったのに、少なくともここ数十年の俺には正に劇的な出来事だったさね。
この体験をする迄はペダルの俺言い「Speedkingショック」の方が上だったけど、訊いた値段や経年も含めて青天の霹靂どした。

とは言えこんなのは一生に一度あるかのレアケースだと思うが、先に強く全否定なんかして身に沁みついてたら短時間の体験じゃ分からんかったかも知れん。
取り立てて期待してないのと高を括るでは、こういう処で違ってるのねと改めて思い知らされた次第で御座居。

-つづく-

2024年7月12日 (金)

音楽備忘録1792 楽器業界の行く末⑧

今度はGuitar・Bass等に比べ一小個人では製作困難な、Drumに焦点を当てて行こう。
国産楽器としてはPiano系の次に、世界での実績に一応の結果を残しては居るんだがね。

販売って点では確実にシェアを獲得したが、音に関して杜撰大王的には未だ歴史では海外に劣るしどうも感心しない。
’70年代で技術的にはほぼ追い付き、販量や知名度では’80年代に確立は出来たんだけどさ。

元々好み的にフェイバリットじゃなかったにしても、今になってみると○○サウンドの印象がとっても薄くて幾らも残ってないんだ。
そこでどうしてそんな事になったか考えてみると、音に兆しのあった頃は技術的稚拙が折角それが解消したら実用になる個性や独自性が損なわれた様なんだよ。

その証拠となるのが今は従兄宅へ出戻った、’70年代中期頃のPearlの最廉価モデルのセットだ。
過去述の通り従兄のファーストセットで彼が次へ移行した際譲受した物で、当初は活動拠点が従兄宅だけだったのがウチにも拡大したんで宅へ持込んだんだ。

その頃俺は殆ど叩けなく叩かなかったから2代目の感触はまだよく分からなかったが、録音に残った結果に依れば初代の方が従兄には名演が多かったんだ。
サイズが俺の好みでは初代20inch・2代目22inchだから、それからしたら従兄にだってジャンル的に後者の方が合った筈なんだけどね。

2代目はTAMAのImperial Star初期モデルで、折角標準サイズになったのに私的にはローエンドと中低域の拡充が得られなかったんだ。
その点を除けば歴代TAMAの中では音色が最も柔らかい口で、汎用性では秀でてるかも知れないんだけどさ。

かつては柔らかさが売りだったPearl、レンジが狭目なのと併せ埋もれ易くなったのを嫌ったか何時しかカチンコチンに。
TAMAとYAMAHAは元々硬質路線だったが、未だSONORやDWみたいな音色独自性を確立出来ず。

っと散々な評価になるのも作品録音の結果比較があるからで、かつてには「アッ○○だ」と分かるのがそこそこあったからなんだ。
楽器のみならず録音では録り方や機器の流行の影響も少なくないが、1980年前後の作品ではそれと分かる典型的なサウンドになってるのがあったのよ。

Toto等でのJeff Porcaro(Pearl)・Jeff Beck等でのSimon Phillips(TAMA)、YAMAHAのSteve Goddは業界様仕様で普通のとは違うから微妙だけどさ。
でもYAMAHA業界様仕様にしたってその後に比肩する様なのは出現してない訳で、要は音色を「八方美人」の方向へばかり進めたのが原因なんじゃないかな。

拙ブログでは随時頻吠えの如く、何とか「手に負える欠点は容認」する勇気がねえ。
唯ひたすらに欠点・弱点の駆逐を追求すれば、何れは長所・独自性・個性を阻害するのは目に見えとん。

更にクドく吠えるが幾ら欠点が許容範囲内に収まっても、非生活必需品にはどうしても買いたくなる魅力の方が先に必要ずら。
既に楽器や音楽を演ってる人ばかりじゃなく、あまりにも音に惚れちゃったから今から買って叩いてみようって位じゃないとね。

だってその位を目指さないと「楽器主導で音楽人口を増やす」≒更なる量販は、目指せないやんか。
過去の海外ブランドって↑の意味も含めて、市場拡大をしてたんだよ。

-続く-

2024年6月16日 (日)

音楽備忘録1766 杜撰流不景気対策➑

さてスピキンオリジナルビータってば格好の比較対象が居て、毎度お馴染みDrum講師の従兄ざんす。
ペダル本体の方は彼の場合レギュラー化してないが、ビータだけはほぼどのペダルでも継続使用中なんだ。

本人談に依れば音色の他素直な特性がレッスンに最適だそうで、数年前迄は俺からすればかなり頻繁に新品に交換してたよ。
それへ珍しくケチ付けなかったのはお下がりを頂戴してたからで、こっちにゃより
都合が良かったんだ。

んが増税や緊縮財政やらでか、1〜2年前から急に更新が止まってもうた。(当然お下がりも途絶😢)
変な自己弁護を喰らわすとスピキンでは速度反応型の最右翼なんで、摩耗の影響は小さ目なんだけどさ。

現代ペダルではあまり速度反応型じゃないから数倍の負の影響があり、以前のはやり過ぎとしてもスピキンよりゃビータ更新周期は短い方が良いんだけどね。
只強く押し付けて止めるのをしなければ、消耗も影響もそんなに酷くはならないんだ。

ここ迄既に2回出てる「速度反応型」ってのは、元々押し止め力があまり強くは出来ない構造でな。
それ故ビータ自体の仕様差を除けば、スピキンは打面皮もビータも消耗は遅い方なんだ。

貧な俺にはこれも最適なんだが、どうやら従兄は現代ペダルでも踏んだ結果をそれに近付けたらしくてね。
押し付け止めのタイトさでは元々スピキンオリジナルビータは不向きな方で、けれど真に瞬時に打面をミュートすると典型的なバスドラサウンドにはなり難い。

音色で選んだからには強烈押し付け止め奏法自体が奏者に合ってないから、交換周期延長はそれを改良した副産物だったのかも知れない。
但し比較的短期間で成立したのは従兄の豊富な経験と奏力あってこそなんで、ここからはビータだけでの総合コスパを掘ってみよう。

実は過去の修理でヒントは既に頂いてて、フェルトのみの交換可能な形状がこの点では有利だ。
それが古のSwiv-O-Maticのオリジナルビータで、角が丸められたプラの1面にだけフェルトが貼られてたアレだ。

今ではTAMAが全面的にその方向へシフトしてて、ビータヘッド(プラ製台座と打面フェルト部のみ)を交換部品として売ってるのは中々賢い商売の仕方だ。
音色案件をクリア可能なら家具用等の「唯のフェルト」って、入手性もコストも最も有利。

ので厚みが一様なフェルトを貼ってあるヤツでそこだけ貼り換えるのが、交換コストでもエコ観点でも恐らく最良だ。
それなりに理由はあっただろうが今迄のビータって、消耗・故障個所だけ取替えられない方が意地悪っつうか悪辣だったんだよ。

もしGuitar系の弦交換でブリッジとかナットを、
セットで交換を強要されたら皆黙ってらんないでしょ。
コレも北風と太陽話しの1つと数えられ、勇気を出して全部バラ売りした方がホントは将来のメーカの儲けだって増えるんじゃないかな。

=つづく=

2024年6月14日 (金)

音楽備忘録1764 楽器業界の行く末①

業界貢献度が限りなく低い杜撰大王だが作って売ると使うの両方を知ってる処から、将来展望を一寸想像してみたい。
私的には現況の停滞に危機感を
覚えてて、他分野で既に起きてしまった様にこの国から消失しやしないかと心配なのだ。

例に依って一般論では関係無さそうな安楽椅子を、敢えて例に挙げてみよう。
って何の事ぁない今普段最も座ってるのがイタリア製の安物で、こいつがどう考えても本国じゃ鉄パイプの耐荷重が足りなさそうな代物でね。

パッと見は国産や他国のと何も違わないし、設計アイデアとデザインはそこそこ良かったんだけどさ。
少し前迄人生で最も肥えた10年間に、何度も鉄パが曲がったり折損したりしてオシャカになったんだ。

折角ビニールレザーの摩耗や経年劣化を我慢してたのに、フレームに逝かれられちゃ万事休す。
で何時もの如く修理や再利用を狙って調べてみた処、どうやら「鉄の質」に難があったらしいん。

要するに劣化著しい今の日本でさえ信じられん位、外見・肉厚・重量からは想像を絶する位脆弱でさ。
最近で似たのってば中華製のに少しあって、きっと成分配合とか製鋼プロセスで劣ってるんだろう。

この件にはヲタ度全開も思い当たる節があり、鉄道用最新の80㎏レールっつうのは現在日本のたった2社だけで全世界のニーズに答えてるんだと。
因みに80㎏ってのは1mあたりの重量で、従来の標準は50㎏程度だ。

素人考えでは唯太く大きく重くすればと思われがちだが、カーブに合わせて曲げても折れない様にするのが難しいらしいん。
他でも宅の車は約15年落ちの中古だが、そう云や大昔と違って屋根無ガレージにも拘らず未だサビは殆ど出てなかったっけ。

その他木材の加工技術のみならずそもそもの質だとか、今迄は大して気にしてなかったけど外国とは何時の間にかかなりの差になってたらしいん。
にも拘らず新自由主義なんて幻想と今からすれば期間限定だった円高期に、中小企業を過剰に冷遇したりで材料製造業をかなり海外にくれてやりやがった。

その結果折角円安になってもレールみたいな特殊なの以外、普通の鉄鋼や普通の木材の輸出は大して増えてない。
っと随分又遠回りな話しだがそれと楽器の関係はったら、普及価格帯の海外製へ日本の得意があまり活かされないって事なのよ。

人件費の高騰でかつては盛んだった米等の下請け製造も中韓等へ移り、実質的な精度は低下したにも拘らず為替の事情で日本では昔みたいに捨て値にはならない。
流石にPiano世界シェア1,2のヤマハとカワイは余程経営をしくじらなきゃ何とか残るだろうが、他は特にRockやPops向けのメーカはねえ。

かつての隆盛を肌で知ってる身からしたら、もう何時無くなってもおかしくない位元気が無い。
そうなって最も被害を被るのが音楽をやってる人達で、更には子供達全てに損失が及ぶのだ。

我々年寄りは手持ち生残りに延命を施したり、いざって時は過去体験の記憶を辿る術がある。
が未体験の者との分断を促進するばかりか、本物はこんな感じってのの「知る権利」が強奪されちまうんだよ。

-続く-

2024年6月 8日 (土)

音楽備忘録1758 杜撰流不景気対策➏

本来は全然不景気対策案件じゃないけど、消耗品の交換頻度・期間・程度について潜ってってみよう。
その内今回は表に出てて直に触れられる物限定として、電子・IT方面はこれが終わってからにしませう。

上記前者と後者の相違は目視判定・状態等の確認がし易いかどうかで、それ次第では一般論の寿命とはかなり異なるケースも少なくないん。
尤も舞台や録音最中のリスクを低減するには、世間に流通してる常識に従う方が安全だがね。

けど製品ムラやアクシデント等予測不能な障害もあるんで、より安全なのは弦や皮じゃなく楽器自体のスペアを用意しとくのが望ましい。
貧故のケチで無神経に近い杜撰大王とて、かつて遠隔地へ出向いてのLive時にはスペア用Guitarを友人に借りて迄持参したさね。

その時は備え万全なのに何も起こらずだったが、地方の町の公民館で周辺に楽器屋なんて当然無かったんだよ。
又別の状況では複数の楽器が使える状態で舞台上に設置されてたら、弦が切れたら鍵盤に移動すりゃ良いやなんてのも…。

上記は極例として非本番の普段とか期限の切迫してない宅録だと、杜撰君近年は切れる迄無交換な方が多い。
奏者本人には弦の新旧が音でも触感でも明らかに分かるが、本人以外では詳しい人とか直近に体感してるの以外は案外良くは分からないもんなんだ。

同じパートの人でもないと一々本体やAmpのツマミ位置をつぶさに観察してなかって、アコギでさえ弾き手の位置が紛らわしいと微妙なハンドミュートみたいなのはやってるかどうかでさ。
強いて俺知りでバレ易いのったらリッケンBassで、バカ正直なのか弦の状態迄律儀にその程度差を露骨に出しやがる。

私感では弦より太鼓の皮の方が状態差が表出し易いが、まっさらな時と破れる寸前以外は本人以外にはそんなに分かるもんでもない。
それより桁違いに影響するのがピッチで、単なる音程以外にチューニングが悪いのは多方面に影響があるんだ。

Pianoでは大胆に音色と音量が変わり、太鼓では共鳴がまるで別物みたいになっちまう。
無論音が変で状態如何では要交換な時もあるが、9割方は調整や微調整の方がイニシアチブを握ってるんだ。

その他に新品でも張り方の良否の影響も中々で、これ等を妥協し過ぎてたり一部を省略してたら結局は自己満でしかなくなったりすんねん。
と言いつつ億劫になって重々承知でもサボったりもしてるし、実際に音を出して大きな問題がなきゃ一切不問の時もあるけどな。😵

まあでも杜撰大王程酷ずぼらじゃなくても、ホントに必要な以上に交換しても結果的にはほぼ気休めにしかならないんよ。
奏者次第で拘りや気になる箇所は色々だろうけど、最低限各要素のバランスは考慮しとかんと実効性は損なわれるさね。

次回は電方面へ行く前に、身近な処での実例を提示しときま。
併せて過去と近年の比較も。

=つづく=

2024年2月23日 (金)

音楽備忘録1652 従兄記事に勝手に便乗➍

このまま終ると不親切かと気を取り直して、フットボードガムテ貼り概知のメリットを付記しとこう。
私的には良い人と思われたい魂胆もあるが、もしあなが求めるのが含まれてなかったら無駄な寄り道をしないで済むかも知れない。

明言はしてなくても一部は既に記事中に漏らしてて、杜撰大王の最初の目論見は足指の引っ掛かり防止策だった。
ドラムペダルって洋楽のツールとして生まれ、近年迄はずっと西洋の生活様式を基準に作られてた処があるわな。

ので裸足で踏まれるなんて想定はされてなかって、古いのになればなる程今で言うローファみたいな革製の靴が基本となってるらしい。
これが日本発祥だったら草履や下駄に合わせてたかも知れんが、靴底の材質が当時のあっちじゃ革か木位しか無かった。

故にそれ等は割と硬くてツルツルなんで、車のタイヤならスタッドレスとかスノータイヤを作る感じだったんじゃないかな。
ちょっち又脱線するけど俺世代が子供の頃って、少し裏に入るとまだ未舗装の道路が結構多かったんだ。

ので所謂最低地上高ってのが全高の低いのでも結構高く取られてて、今のと比べると3〜5cmはどれも高かった。
のわ雨でぬかるんだり土が轍で掘れたりしてると、そうしとかないと亀の子状態になっちゃって走破出来なくなるん。

ってな感じで昔のフットボードの場合は、表面が細かろうと粗かろうと兎に角不要に滑るのを避けるの一択だったん。
古典器の中でSpeedkingのデザインは少し異質に凹凸が細かく、軽量化が至上命題だったからきっと深く出来なかったんだろう。

と言いつつ稀には今でも足指を時々は引っ掛けてたりするが、SWIV-O-MATICのは丁度良く使う使いたいポジションでそれが起き易かったんだ。
又FPの場合は露骨に横溝だけなんでSWIV-O程じゃないけど、やはり状況次第では縦方向の摩擦係数が過剰だ。

尤も俺の過去のは全く違う理由での対策だったが、スライド奏法かこれを使わなくても前後方向に抵抗があると困る向きには1つの救いではあるだろう。
但し気になるのは俺言い純スライドや複合スライドを不使用なのに違和感を覚える様なら、椅子の高さや位置関係の方を先に疑った方が良いんじゃないかな。

今従兄宅訪問時に持参スピキンを使う際、必要性がなかったり面倒だと廉価品ゴム底スニーカを履いたままで踏んでんだ。
足首ダブルを大体習得し終わってると、足とフットボードの位置は殆ど固定されてても無問題なんよ。

強いて言や長連続させる時だけフッボーの最奥へ移動するとか、力を使わずパワーが欲しい時は限り無く手前を踏むとかね。
この場合元からギリギリの位置を踏んでるんで、寧ろ僅かでもズレると途端に踏めなくなるんだわ。

量販品で意図的に滑りを意識したのってぇとAXSI辺り以降ので、高価で買えんからちっとも試奏すらしてないから良く分かんないけどさ。
恐らく現代ペダルの中ではスライド奏法へも配慮しての事だろうから、フットボード以外の色んな部分でハードグリップする様なのよりは演り易い可能性が高い。

現時点迄の体験に依れば古典タイプは一応奏法を選ぶ事は無く、’90年代から15年位の国産系が最も奏法をペダルから指定して来る様な感じだったな。
でとても微妙な力加減(方向や場所も含む)が可能になると、Buddy Richみたいに何時でも何処でも何でも行けそうな予感が微かにしてるよ。

-終り-

2024年2月20日 (火)

音楽備忘録1649 何はともあれ本物に触れる必然性Ⅱ➓

パートⅡの最後を飾るのは、培って来た個人感性の上手な処遇の仕方ざます。
人間は容易に勘違いもするけれど、だからって独自の感性を自らゆがめるのはお止しなせー。

誰かと見解の相違が発生した際、その過半数は認定と表現違いが原因なんだ。
これは食べ物の味が一番分かり易そうだが、絶妙に美味しいのって大抵は各要素が複雑に絡んでるよね。

甘さが際立つ印象が客観視したら塩味の方が強いだとか、そのどっちを先に取り上げて語るか次第で言葉は正反対に近くさえなる。
身内で共通認識を持ちたい時は条件設定を明確にして、時間を掛けて整合性を見出さねばならない。

が特にそんなニーズの無い殆どの場合は、○君のは○語・□さんのは□語なんて風に捉えた方が手っ取り早いん。
或はもっと範囲を拡大して、○国文化・□地域文化ではそう云う解釈になるなんて仮定をしてみたり。(自論の正当化に悪用しちゃあきまへんで)

その真相可能性として前々回リッケンベースがデカいと言った人、もしかしたらその人だと体の何処かが支障してたのかも知れないんだ。
それか既体験のは軽目のばかりで、リッ君の割と角ばってて少し重いのが堪えたのかも知れない。

俺は筋肉マンの方だからあまり食い込みは気にならないが、もっと体表が柔らかかったら角が当たると痛そうだ。
この面で万能プロデューサを目指すなら、俺言い「感性の翻訳力」が必要だしモノを言うんすわ。

↑例の様に100人中99人が不細工っつうのを、ある誰かが見たら最高の美形って事は水面下では案外頻繁に起きてる筈だ。
のがちっとも表に出て来ないのは同調圧力大国だからで、独自性を最高と考えるフランス等なんかじゃ寧ろ必死に探して語ろうとしてんじゃないかな。

但しどちらの両極でも求められて無いのに発揮したら、唯の迷惑か我儘なのは一緒。
この点寧ろ今劣化本邦の泥酔者等、特に白昼だったらEU圏なら即逮捕・連行される。

つまり自説を他人に強要しないのなら、心でどう感じてどう思ってても何も問題は無いのだよ。
寧ろ自分は常識的だから大きな問題は無い等と浅はかに考えるのこそ害で、酔っぱらえば無礼講が大抵は許されると思ってるのなんか酷い勘違いだ。

しかし同じ勘違いでも個人で勝手に思い込んでて、他人に一切害を及ぼさないなら後は羞恥心だけの問題だ。
実は勘違いにも少しは効能があって、創作の分野ではそれで盗作疑惑から逃れられる事だってあるのだ。

馬鹿と鋏は使いようの一種で、手前味噌ではSnareのゴーストノートを間違えてバスドラの3連打と思い込んでたのなんかがさ。
スピキンに慣れる迄そんなイカレたのは実現こそしなかったが、結果的に3連打の使い方の源になってるんだよ。

してこんな柔か頭に一役買ってくれるのが、本物に触れた経験なんだ。
ほら「想像の斜め上を行ってた」なんて語句があるじゃん、その「上」次第じゃ程度差っつうより次元が違ったって方がマッチしたりするっしょ。

一口に良い・凄いと言ってもその内容は様々だし、本物は大抵何処か予測不能箇所に余力を持ってたりもするんだ。
世界観が広がる・刷新される等、実利以上に思考の範囲拡大が最も重要なんすよ。

-続-

2024年2月19日 (月)

音楽備忘録1648 従兄記事に勝手に便乗➌

この短編の最終回は実演の感想と、実施する際の留意点をお届けしませう。
もしあなたにフィットするなら、当初はガムテ貼りはそこそこ良好な感触だす。

けれどどんなテープを選ぼうと素の状態より必ず感触変化量が大きく、それがかなり随時で起こるんだ。
奇特な話し金輪際貼られてるのしか踏んだ事が無い奏者が居たらどうか分かんないが、ほぼ皆の基準は「貼って無い」方だよねえ。

ので裸足から超ゴツイ靴迄日替わりで踏む様な人ならいざ知らず、状態安定度が低いのは誰にでも損失にはなるんじゃないかな。
手とバチの関係でも感触変容はあるんだけど、手に比べりゃバチの方はまあまあ安定してるよね。

人に依っちゃ足の方が気にならんとしても、足裏(履物等含む)とフットボードの両方が常に変化するんじゃ少なくともきっと楽じゃないよ。
ってな過半数の失敗体験から実施するとすれば、かなり色々注意しないと後で泣きを見るかもよっと。

①ガムテ自体を厳選
かなりテープの状態と質で寿命に差があって、普通に段ボール箱等に使うのとは別世界でんねん。
尤もミュート等で多用してるとそこそこ概知だろうが、皮みたいに交換出来ないし普通はそ
の習慣が無いのが異なる。

 先ずなるべく製造から日が浅いのが望ましく、糊の軟化時期を遅らせられる。
 表面感触はお好み次第だが、あまり薄いのは耐摩耗性に乏しいんで不向き。
 新品時で糊は固目の方が良く、軟らか目だとすぐにズレて来る。

②貼り替え頻度
恐らくこれが最も厳密さが要求され、だからこそ大雑把な杜撰大王は挫折ったんだ。

 膨大な私体験に依りますと多少の汚損は厭わない条件で、俺みたいなゴリ足で2~3日・普通の人で1週間・繊細足でも1ヶ月程度が確実に無事で済む限界やね。
 しかもこれは①の要件を満たしてた場合で、糊の劣化が酷いガムテだと1曲演ってる途中でズレて来た事も。

極力汚損を避けたいとなったら随分神経質な話しだが、もう演る都度貼って剥しといた方が良か。
今晩はこれで終りの又明日の朝から叩くから…って普通はほっといたりするが、夜間温度・湿度の変動が多いだけでももう状態が結構変わるケースもおま。

踏み心地変化だけで済みゃ良いが、それより接着状態とか硬度の方が変わっちまうん。
んな事情なんで個人的にはあまり勧められなく、俺の場合は自身の足裏コンディションの安定化に主軸を置いてるよ。

足裏皮膚って個人差は相当あろうが、適度に乾燥してれば結構丈夫なもんでね。
履物は床等次第ですぐ濡れたりするけど、足裏だと普通はプールや風呂以外では露骨に濡らしたりしないでしょ。

現況在宅時は敢えて靴下を履かない事で、大凡所望の乾燥度が得られてましてん。
尤も足裏以外の皮膚は弱い方と自認してるんで、体の外に解決策を求めるのも分からなくない。

人夫々で最適解は千差万別で参考にこそすれ自ら探索してくしかないが、何か適切なのが掴めたらそれこそが独自スタイルの一部なんだ。
ドラムの足元って近付いてまじまじ眺める機会も少な目になり易いんで、その分リスクを知っとかないとこんな筈じゃになり易いかも。

-終り!?-

2024年2月15日 (木)

音楽備忘録1644 従兄記事に勝手に便乗➋

ほんだらお待ちかねドラムぺガムテ貼りの具体実態と参るが、杜撰大王の発端はもしか大昔述「異形フットボード」対策だった。
その次が「変形したフットボードの補填策」で、どっちもその根底には日本住宅の慣習があったのだった。

もし昔から専業Drummerだったら何らかの室内専用履物を用意したかもだが、こちとらマルチだった&貧だから出来ればそのままで行きたい。
ほんで最初期ドラムぺは従兄から譲受のRogers SWIV-O-MATICだけで、後に開花した俺様の才能には相応しいかもも初心者には何とも不釣り合いだったけどさ。

こいつのフットボードデザインだと足指が時々穴に嵌りやがって、靴下ですらスイっと滑る時と少し引っ掛かり感がある時とがあって困ったんだ。
俺の場合極初期から速いスライド奏法だけが売りだったのもあって、滑るだけならあまり困らなかったんだけどね。

そんでボード表面ガムテ貼りで凌いでた処今度はYAMAHA FP-702を又頂戴して、その当時の自分の志向にはこっちの方が合ってたんだ。
但し幾ら気前の良い従兄でもミントコンディションだったら手放す訳も無く、こヤツの場合はフットボードが横から見たら直線の筈がそこそこ盛大に真ん中下がりに湾曲(変形)してたんだ。

俺も知ってる巨漢のド素人に従兄が踏ませたっけ、昭和の田舎の中坊だから一発で凹ませちゃってね。
以来どうにも踏み辛いってんでウチに来て、大凡20年位はガムテ&プラ板の積層小細工で何とか平板状態を得てたんだ。

こっちの最初期はガムテオンリーだったんだが、如何せんそれだと表面が柔軟過ぎたり平にしといてもすぐ凹んで来ちゃったりで。
僅かな中下がり湾曲なら何とかなるが、露骨に凹んでてはスライド奏法に向かない。

それでも何とか20年は我慢してたんだが、経年劣化・摩耗も酷くなって来てレストアを考える時期が来ちった。
ここから又過去重複になるが工事失敗or工事中の代用が必要となったが、ずっと使ってなかったスイボの存在を完全に忘れててね。

それでその当時お買い得だったLudwig Speedkingを買ったんだが、そうして3つを比べてみるとガムテ貼りは超臨時以外は邪道な感じだったんよ。
湾曲が運良く直せたFPでも昔は横溝に抵抗感があったけど、平らになってくれりゃガムテ貼りよりそれだけで好感触でね。

そんな経緯があって2つともガムテ残骸の撤去となったんだが、これが新旧の糊の残骸がランダムにこびり付いてたからもう悪戦苦闘ですわ。
軟化してる分は根性で他の新品テープにくっ付けてまあまあ対処出来たが、硬化してるヤツはその程度じゃビクしもしない。

で最初は一切傷付けたくねえから廃ピックを流用して丹念にこそぎ落したものの、アルミダイキャスト表面の僅かな目地に入り込んでる分がどうしようもない。
最終的にはカッターナイフでより丹念にとなったが、俺比で気になる程は傷付けずにやっとの事で剥離作業を終えれたよ。

因みに1つにつき断続的作業ではあったが、大体1週間位は掛かったで。
ずっと連続でやればもう少し早くに終えれたかも知れんが、その場合肉体的にも精神的にもより疲労耐性が必要ざます。

-続く-

2024年2月11日 (日)

音楽備忘録1640 従兄記事に勝手に便乗➊

今回からこの際露骨に乗っちゃうとして、初回はドラムペダルのフットボードのガムテ貼りの件おば。
図々しさとちゃっかりは杜撰大王のお家芸と勝手に思ってるが、それよりこれには豊富な過去体験があるからなんだ。

恐らく長所短所ともほぼ既に実体験済みなのと、裸足+ガムテ貼りの実情迄と他に類を見ない充実ぶりってね。
では先に短所から進めるが目的は、リスクを知った上でトライする為だ。

それがかなり面倒なんで俺は20年程続けてたのを止めていて、ガムテ最大の欠点の糊と布地の摩耗がねえ。
さていきなり余談になるが俺はそもそもテープでの補修は色々やってて、現在継続中なのは割れたプラ製便座の簡易対策だ。

現用のは2代目で初代時には瞬間接着剤を使ってみたんだが、耐衝撃性に劣るのが便座に向かなかったんだ。
わざとバァンと降したりゃしねえが、手が滑ったりすると陶磁器の便器へガタンと落しちゃったりしてさ。

ほいで部品買いして交換したんだけどそれから10何年も経ったのと、一時期デブって体重が重くなったのも災いしてるのかな。
体重超過状態から今は戻ってるんだが経年劣化も加わってそれ迄持たなく、最初に入ったヒビがじわじわ拡大してって最後は泣き別れに。😢

こいつはプラで表面ツルツルなんで敢えてガムテを使わず、宅配段ボール箱なんかに良く使われる透明テープを使ったら何とか凌げてるん。
残念乍らこのテープにも糊の劣化があるんで、随時で時々張り替えは必要だけどね。

けどフットボードのガムテみたいに摩耗で変質する事が無いから、起きても2次災害が軽微なのが良いんだ。
って何時の間にか本題に入っちゃってるが、この摩耗劣化が中々に厄介なんだ。

奏者次第で相当差は出そうも表の布が擦り切れる前に貼り替えしないと、裏の糊の影響が出るねん。
しかもある程度ズレただけでも近似の害が出て、生足ならまだ良いが靴下とかに付着しちゃうと根本的な解決策が無いんすよ。

セロテープや養生テープ等の糊と違ってガムテのはまるで誰かさんみたくしつこくって、当初から徐々に軟化してくのに最後には乾燥してパリパリカチカチになる。(もっと長期間になればどのテープも最後は乾燥するけど)
意図的に剥したい時ゃわざと乾燥を待つ場合もあるが、中々全体が同じ状態になる事は少ない。

貼った相手に吸湿性がありゃまだ良かったが、フットボードは殆どがアルミの塊だかんね。
具体的な苦労話しは長くなるから次回へ譲るとして、癖糊問題の他に状態安定度が低いのも難点なんざます。

ガムテは布でも紙その他のでも大抵表層はビニールコーティングか何かが施されてるが、それでも温度・湿度次第でかなり滑り具合その他が変わる。
生地の厚みに依ろうが必ず何時かは擦り切れて来るもんで、そうなると一番摩耗した箇所から裏の糊の影響が出て来んだ。

それが起きる前でも足や靴下の湿度で摩擦係数が変化して、まあ裸足だとガムテの有無に無関係に足裏皮膚の状況はダイレクトに響いちゃうんだけどね。
これは素手とバチの関係でも同じだが主に影響するのは手の方だけで、両方から影響があるとそれだけ感触は変わるし加減は余計し難くなるんじゃないかな。

-続く-

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