ベース

2020年7月 2日 (木)

音楽備忘録330 エレキのスピーカ⑧

今回は「録音時の」同一スピーカユニットの複数同時使用について言及するが、近年本邦ではPAでも小規模なのには見られなくなって久しい。(ステレオの左右は本件では当然除外)
それが電気楽器爆音系にだけ残ってるのは1に能率が原因だが、2に増幅素子に真空管が使われてるのがあるのも関係してる。

1はユニット単体でも特に今は楽器用の方が高能率で、PAやオーディオのはそれより周波数特性やリニアリティを優先させ大昔より意図的に犠牲にしている。
これは2とも大いに関係してて増幅素子を球に限定しなけりゃ、今はかなり自由に巨大パワーが得られる様になったからだ。(小型大出力Bass Ampの一部にはPA寄りのも最近は有)

2についてはその中で1にコスト2に重量が最大関門で、更に核心へ迫れば電源と出力のトランスがその主犯!?だ。
同じ増幅器でもどっちかってばPAは設備系なのに対し、楽器は一部の業務専用を除けば個人所有率の方が高いと思われる。

それが大きくてとても重いんじゃ運搬で持上げるのも大変だが、それ以上に操縦が困難になる。
それでももしごっつい分だけ丈夫だったら良いが、古典的な球であっても電子精密機器なので無用な衝撃はご法度だ。

管球式Amp Headと比べたらスピーカの方がまだ丈夫なので、現代では亜流な複数使用もある意味究極の選択と見做せる。
しかし本邦みたいに狭苦しいとなると俺としてはこれは看過し辛く、生楽器だったら仕方無いが折角電気楽器なのにとも思ってしまう。

上記以外にも伝統的音質の問題もあったりするので闇雲に減らせるもんでもないが、これの殆どの場合はユニット数のみならず比較的大柄なキャビネットを要すのも注意点だ。
生で聴くなら極端な狭小空間以外ではそれ等は柄が嵩んでも素晴らしい音を出してくれるが、それを漏れなく
録ろうとすればOn Micに出来なくなる。

それでも超爆音が出てるなら悪影響は少なさそうだが、100W級なのに3段積みでスピーカユニットが4×2=8なんてなるとホントは中々厄介なのだ。
一般的にはそんなのでもどれか1つのスピーカにOn Micに構えてたりするが、あれは本来PAの流儀であって録音用では無い。

現実的にはそれで録られてるのも多く散見されるが、それでは特に低域が全然実際出てるままには録れていないのだ。
敢えてこれを無理に擁護しとけば低域過多からは自動的に開放されるとも言えるが、奏者に断り無くそれをすれば誤解を与えてしまう。

個人的に最近改めて気になってるのが生Pianoの収録音色で、Classic系のでも変に流行りを意識し過ぎて俺言い「打込み紛い」のにされてるのも多い。
確かに鮮度に長け明瞭で第一印象は現代的で結構だが、実際出てるのよりBrightに聴こえて音楽表現的に良い事は何1つ無いんだよねぇ。

一部の奏者以外は作編曲家を含め全ての音に一定以上の明瞭度を求めてるのは極稀で、料理の味付けに例えたら「味の素」が分離してて入れてあるのが露骨に分かるってなもんだ。
出汁でも隠し味でも食べる今に降り掛けた七味唐辛子と、同じ様に感知出来る方が美味しいなんてあり得ないと思うんだけど如何すか。

故にこの手の盛り若しくは加工をするならせめて良い意味で意図的であるべきで、奏者自身が完成状態から逆算して加減出来るのが必須と考えている。
これ等を参考に考慮すると伝統的音色からはどうせとっくに大巾に乖離しちゃってんだから、スピーカを必要最少数として「狭小国独特の個性」にでもしてもええじゃないのなんてさ。

もしそんなのが主流化してくれたら少しは値下がりするんじゃってのが俺の魂胆だが、見栄えは劣っても防音工事等にはかなり助けになると思われる。
Rock系の爆音は生半可な事じゃ防ぎ切れないが、それだけ床・壁・天井に厚みが要るので狭くても収められる様になるのは大きい。

本件もまるっきり勝手好き好き趣味習慣の話しではあるが、楽器系だけが環境に対して省スペースが遅れ気味なのは気になる処だ。
特に真空管式なら必ず場所を取るのを我慢しろみたいな風潮には、それこそ我慢がならない。

勿論デジタルや石のに比べたら限界は低い目にはなるが、もう少しは可能なのに恰もそれが無理かの様に見せるやり口は許し難い。
そうは言っても防音・遮音が、先ずは大きな問題ではあるが…。

<つづく>

2020年6月30日 (火)

音楽備忘録328 エレキのスピーカ⑦

Bass用のフルレンジスピーカが廃れ気味なのを嘆く俺だが、年寄りのノスタルジーなんて思ったら真逆で寧ろ最近になってにわかに感じてるのよ。
今はデジタルの色んなシミュレータが取り揃っちゃいるが、バーチャルも本気を出したら個人が手を出せる様な価格にはまだ収められないのが現状だ。

これについては業務用のデジタルReverb等で未だに恐ろしい高価格のが居座ってるが、単に在庫品が残ってるからまだ売ってる訳じゃ無い。
ここで皆さんに良く見て貰いたいのは廉価なのとの差で、確かに低価格帯のの高性能化には目覚ましいものがある。

が妥協が許されない現場ではより良い方が選ばれ、幾ら安くて便利でも目的達成に足りないのは無いのと同じと看做される。
そんな予算制限が無いか潤沢な場合だと昔の生き残り機材や、エコーチャンバーだって選択肢に残ってるからね。

それがBassの録音でも同じでもしバーチャルで可能でも、物凄く手間暇掛るんだと超一流技師の人件費の方が高くなる可能性すら出て来る。(近年本邦じゃ彼等にブラック雇用を強制してる様だが!!)
これを危惧・回避したくてAmpのスピーカから収音すれば、今迄以上にはならなくても絶対に以下になる心配は無い。

一方底辺寄りのアマチュアにとってはバーチャルを手懐けるスキルが関門で、門外秘テクの入手難等がある。
仮に何とかしてこれが克服出来たとしても所持機器には差があるままなので、草臥れ儲けの骨折り損と迄行かずとも割の悪い作業となるのが必至だ。

とは云え「低音の録音」は何かと大変なのも事実で、俺も最近は諸事情からスピーカ収録を断念している。
それでも独自開発の簡易スピーカシミュレート回路搭載の管球式Preampは用意してて、これと悪環境を比較して現時点でマシな方を妥協選択している。

のでもしこれを作って無かったらLine録りよりスピーカ収音の方が多くなってる筈で、何と言ってもその方が主に楽器の心配だけをしてれば済むからだ。
実は業務用の他に40Wしか無いが38cm(15inch)のフルレンジが付いてる友人から貰ったAmpもあって、小音量・省スペースが求めらる仕事ではこれを使った事もある。

管球式じゃ無いのが主義に合わんので録音では不使用としてるが、球の拘りが無ければパート別録りの録音には使い易そうだ。
その理由は主に2つあって①スピーカ②キャビネットの方式なんだが、①についてはBassのローエンドをカバー出来る口径なのとアルミダイキャストフレームになってるからだ。

②に関しては最大出力とは無関係で音場再生的には若干不利だが、「後面開放型」でダクトやホーンが無い処だ。
低音をしっかり再生するにはバスレフ型やバックロードホーン型の方が明らかに良いけれど、「録る」事だけの観点からすればこの手は少々面倒が出て来る。

密閉型・後面開放型と違ってこの「バ」型2つは、音域に依って「出て来る場所が違う」からなのだ。
言うなればパッシブ式2Wayってなもんで、中高域はスピーカから・低域はダクトからの放出となっている。

それ故収音方法を超OnにしたければMicは2本必要となり、業務用で所謂「遠鳴り重視」設計のだとかなりOffに構えないと両方を拾い切れなくなる。
かつて合奏には少々非力でもFenderの初代Bassmanが録音時に多用されてた訳として、他に無かったってより後面開放型エンクロージャで収音方法の制限が緩かったからとも思われる。

スピーカが大きいと小出力でもそれなりに重く大きくなるし、後面開放型ではその場で聴こえる低音は前出「バ」型2つより少な目な上ボヤけ気味になる。
且つコスト的に割高となりゃ机上のスペック的には割が悪く、売るのに好都合じゃ無いのは理解出来る。

しかしMicで録る事に絞って考えるとその手のが最良で、若干納得行かないのはGuitar用だったらそんなのが沢山今でも売られてる処だ。
俺にしてみりゃGuitar用の方がフィードバック奏法等を考慮すれば正規出力が要って、Bass用の方がホントは使える範囲が広いんだけどねえ。

<つづく>

2020年6月28日 (日)

音楽備忘録326 エレキのスピーカ⑥

前回のは2Way設計なのに下のしか無かったから普通の音が出せなかっただけではあるが、楽器用としてはこの様な構成はやはり不親切だ。
仮に最高の音を狙って分割させたのならその旨明示しとくべきなのに、他より高額化するのをボカしたかったか兎に角売れりゃ良いと思ったのか真相は不明だが。

以前Classic系奏者こそ譜面を常用するからこれからは電子譜面の、言わば付帯業務であっても電子機器の操縦に慣れないとと書いた。
これに倣えば電気楽器奏者は電気音響に詳しくて是となるが、上述の人みたいにページがめくれ無きゃ次が弾けない様な事態を招きはしない。

もっと掘るんじゃ無くて今回は穴埋めしとくと、今の一般用オーディオ用スピーカにフルレンジは少数派だ。
が大規模PA用等と違って民生用の複数ユニットのはどれも「一箱」にパッケージングされて居り、楽器用の方でも近年はこのタイプのスタイルが主流になっている。

しかし俺からするとこれは第一段階に過ぎず、欲しい人には助かるが望まぬ者には出過ぎて厄介な超高域となっている。
近回にClavinetの過去にCymbalの音色と周波数音量分布の差を例示したが、電気楽器に必要な高域はオーディオ用のそれよりかなり低いのの認識が不足と感じられるのだ。

電気楽器の音色的特徴の中には特定帯域を生より格段に豊富に供給出来る処があるが、これこそが聴いた印象には一番影響を与えてる部分なのだ。
リアルの生楽器は電気的な制限は皆無だから、その面では出せる音域も無制限だ。(音程の事じゃ無かとよ)

例えば太鼓みたいに「叩いて」音を出す物だと、音は愚か叩かれた事で生じた「振動」すら常時必ず伴っている。
この振動を音として解釈したら超低域、所謂サブソニック領域である。
或はViolinみたいに「擦って」音を出すのだと擦る=摩擦なのだから、摩擦音なら耳が非対応な程超高域迄出てるのは確実だ。

けれどどちらも揺すったり磨いたりするんじゃ無く音を出そうとしてそうなってるのもあって、その部分の音量がバランスとしては桁違いに小さくなっている。
それで太鼓でもバスドラ以外では擬音化してもズンとかにはならず、タンとかトンって感じとして人は捉えているのだ。

つまり音色と再生周波数帯域は決して無関係じゃ無いが、ちっとも直結はしていないのである。
故にエレキBassにとって効力の低い超高域が出せても、籠り感の解消には多少役立っても基本的な音色に対してはあまり意味が無いのである。

具体的には弦とフレットが離合する際の接触雑音であるとか、増幅回路に付き物のホワイトノイズを不要に強めてしまうとか。
これを解決するにはレンジ拡大用に追加するユニットに対する考え方に錯誤のあるのが多いと云え、ツィータでは無くホントは音響的には所謂ミッドレンジとかスコーカが適してるし必要なのだ。

しかし中域音響用ユニットは柄が大きくなるし、高域用のよりは低能率になりがち。
オマケにコストもこれに比例してるとなると、高域用ので代用したくなる気持ちも理解は出来る。

けれどこうなると雑音嫌なら籠るの許せ、籠るの嫌なら雑音許せのハラスメントになっちまってるぞっと。
尤も原設計!?に従ってフルレンジタイプを使えばこんな問題は無くなるが、そのモデル数が過去比だとかなり減っちまってるのが困るのよ。

単に選択肢が減るだけじゃ無く競争も減るから、性能的により優れたのは登場し難くなる。
狭いし政府が芸術を蔑視してる日本だからこそ、なるべくならスピーカユニットは最少数で行きたい。

俺が密かに目論んでるのが効率的には不利でも昔よりは大出力の真空管Headも流通してるので、近年のコンパクトオーディオみたいにAmpがスピーカの非力を補う組合せもアリだと考えている。(石Ampの方では既に実現)
尤も予算の見通しが全く不透明なので実施の可能性すら危ういが、スペースを最優先させれば大出力Amp Headはデカくなるったってスピーカキャビが増えるよりゃ小さく済むからね。

それはそれとしてもしフルレンジか2Wayでもウーハ+スコーカに出来ると、Line録り時に悩まされる「上手な不要高域の削り方」なんて手間からは開放される。
しかしこんなになって来たのってもしか、LiveでもBassはPAからのLineの分が主体になって来てるからなんだろうか。

<つづく>

2020年6月26日 (金)

音楽備忘録324 エレキのスピーカ➄

今回は俺も悩まされ続けてるBass用スピーカシステムの、非フルレンジ駆動に特化させて行きます。
昔困難だったのが克服されるのは大変結構ですが、その代りに原形が崩れ過ぎるのはこちとらとっても困るんであります。

電気楽器用のスピーカでウーハとツィータ等で所謂帯域分割駆動が最初に導入されたのは、俺知りではHammond Organ用のLeslieだ。
他にも無かったかは不知だが、
楽器用で一般化と普及したのはこれが最初だと思う。

尤もこれはEffectを掛ける目的で実施されたものなので、今回のお題とは毛色が違う。
Hi-Fi化が目的でやった最初としてはBeatlesのLive用の辺りで、但しBass用では無くGuitar用のだった。

これは今だったらGuitarには不要と思われる、高域の拡張手段としてホーンツィータが追加されている。
残念乍ら現物に触れられていないので実情が不明確だが、低品質だがこれの記録されてる音を聴く限りは別に風変りでも無かった。

もしかしたら他に類を見なかった過酷な環境とか、極限迄能率を追及するのにそうしないと高域不足になったのか。
それに対し現行のBassの2Wayは、基本的には「Line録り音源の再現」だと思われる。

けれどいきなりどれもがそうなったでも無く、2Way化の初期には大別して2つの潮流があったと考えられる。
その何れにしてもキッカケになったのは恐らくRoundwound弦の一般化で、そもそもこれ自体がBassサウンドの明瞭化等が根底にあったと考えられる。

Rock系がビッグビジネスとして成立する以前のBassには、どちらさんでも意図的なの以外にそんなに高域は求められていなかった。
こんな体験を披露すると齢がバレるが(別に隠す気も無いが何となく…)、実際俺が幼少時に耳に入って来るBassに今みたいなビンビンとかギンギンなんてのが混ざってるのは皆無だった。

Bassで高域含有量が多いのってばせいぜいFuzzが掛ってるの程度が関の山で、後はひたすら「低音の深み競争」みたいな様相を呈していたものだ。
早々に戻して弦が原因でもスピーカの再生可能帯域がワイドだったら追設不要になるが、上記の競争に勝つ為か一部のAmpには今の基準だと極端に高域の出ないのもあった。

これにフォーカスすれば映画の音響装置以外では、黎明期のサブウーハと捉えても良い程極端であった。
俺知り実例ではFender Bassmanの100W系列のとか、一番新しい方では大不評だった好評だった頃のとは全く別物化しちまった一時期のAcousticの等が思い出される。

Fenderのは真空管式なのでまだ許せたが、昔仕事で呼ばれて行った先に上記後者しか置いて無かったのには全く辟易させられた。
こヤツHeadは好み的に△でも問題は無く、スピーカキャビネットが低音用のだけしか無かったのが元凶だった。

何しろHead側でどんなに高域を無理盛りしてやっても、やっと聴こえて2kHzの体たらく。
普通楽器用の2Wayったら中低域と高域に分かれてるが、どうもこれは低域と中高域って仕様になってたらしい。

音響的に中域は低域用コーン型でも高域用ホーン型(但し大柄な物)のどっちでも出せるが、能率が稼げるのはホーン型の方だからそうしてみてたのかも知れない。
根本的な責任の所在は組合せにあった不足の失念だが、現物試奏をしなれりゃこんなアブノーマルは分りそうも無い。

当時のカタログには分担境界線となる所謂クロスオーバー周波数は明記されてたが、文面上のそれは上記Bassmanに使われてたウーハと同じ位だった。
だが実際音を出してみるとちっとも同じじゃ無くて、F君のは「そこ迄ならそのまま出ます」なのがA君の方は「そこ迄は耳を凝らせば微かに聴こえます」だったのだ。

正直カタログ文言に重大な不足があった訳だが、もしかしたら使ってみないで数値だけで書いてしまったのかも知れない。
その奥にはスピーカのタイプ次第で数値が一緒でも性質が違うのがあるとも云え、その証拠か当時の時世もあったにせよF君の方には高域用のキャビネットなんてラインナップされて無かった。

<つづく>

2020年6月24日 (水)

音楽備忘録322 エレキのスピーカ④

今回はスピーカOEMの話しからさせて頂くが、ホントは企業秘密もあるかも知れない。
だがユーザーにとっちゃ実質が不明過ぎては困るのと、偶然した過去体験もあるのでその辺を。

先ずは毎度の如く先念押ししとくがつまらないプライドを抜きにすりゃ、自社開発だろうとOEMだろうとユーザーに最善であったらその方が親切だ。
只「今迄知らなかった」物は使ってからじゃないと分からんので、知ってるのの方が安心感が持てるなんてのがこんな風になった原因だろう。

過去体験ってのは某日本のオーディオ大手用の、OEM制作現場に少しだけ携わったヤツだ。
俺は本邦の行き過ぎたブランド志向には昔から辟易してるが、それは何と言っても安くて良い物が入手難になっちまうからだ。

実を取る考え方をすれば外注したのを最初からは公表迄はせずとも、せめて訊かれたら即答して頂きたい。
上請け側にとっては下請けが成長すると命令に背くのを危惧したりもあるんだろうが、下請けがやる気が無いより元気な方が良いのは自明の理だ。

こんな処に良い物を作るより遥かに儲けしか狙って無いのが現われてるが、問題はそっちじゃ無くてマイナーでもニーズに答えてくれてるのにアクセス出来なかったりそこが消滅しちまう処だ。
特に楽器用スピーカみたいな典型的ニッチ市場では一大事で、独り勝ちでもCelestionの健在は有難いけど選択肢は格段に減っちまった。

俺が現場体験したのは強制弟子入りの師匠が当時やってた会社だが、もう随分前に廃業して消滅している。
これ等がどんな影響を及ぼしたかってぇと例えば日本の楽器ブラントからのスピーカユニット販売は、昔は何処でも積極的にやってたのが今では散々調べてやっとYAMAHAから少しだけまだ出してたのねって始末だ。

これも概述だが従兄宅モニタスピーカの修理の際、交換するツィータはマイナーな米のDayton Audio社のとなった。
俺等が若い頃は寧ろ舶来なんて夢の話しで、今一魅力に欠けても国産のしか選択肢は無かった。

阿保政権の無知・勘違いからの企業の大艦巨砲主義が継続してるが、巨大企業が多いから裕福なアメリカってんなら何で上記みたいなのがまだ健在なのか理屈が合わなくなるねえ。
それはあっちはどんなに徒党を組んでも個人主義、こっちはどんなに個人事業主でも「皆と一緒が良い」って処を見ないからだわさ。

上記D社の株を何処の大手が握ってるかは知らんが、あんな奇特なのを売ってられるのを見ると余計な指図はされて無い証しだろう。
数は出なくても売れるアテのあるヤツをわざと小さい処へ任せてる訳で、元締めとしては塵も積もれば山となる式で零細だって沢山束ねときゃ儲かるって賢い算段だ。

これを日中欧では勘違いしやがって経済的に不利なのもだが、何より必要時に入手困難になったのが大迷惑だ。
勿論米でも日欧中のどっちにも例外は少しはあるが本邦の小規模はwebに疎いのが多かったからか、作る売る側だけじゃ無く買う側もアクセスが難しくなっている。

恐らく今が過渡期で東京圏在住者にとっては長らく電子部品=秋葉原だったとか、LM楽器=御茶ノ水・渋谷等の方程式が崩れつつある。
因みにLMとはライトミュージックの略で直訳すると「軽音」だが、Classic・民謡・雅楽等を誰も重音とか呼んで無いのにどうしてそうなったかはワシャ知らん。

今は辛うじて残ってるのもある市場移転後の築地の専門店じゃ無いが、俺としちゃそんな「何々だったら何処そこでぃ」は有って欲しい存在だ。
無名なの程現物に触れられる機会と場所は欲しいもんで、楽器店へ行くのが減ったりとかが本件に疎い人が増えた一因なんだろう。

それでも皆さんに考えて貰いたいのは使われ方で、オーディオ用なら普通はフルボリウムでずっと鳴らすなんて事は個人でだったらあり得ない。
のが楽器では環境さえ許せば寧ろ当り前で、個人的な趣味になる程普段の憂さ晴らしも兼ねてるからねえ。

それからすりゃ実はオーディオより、楽器用の方こそキャストフレームとかが要る筈なんだよ。

<つづく>

2020年6月22日 (月)

音楽備忘録320 エレキのスピーカ③

ここからアルミダイキャストフレーム体験談へ進んでくが、体験の有無自体が不明な人も多いんじゃないかと思われる。
それは後面開放型のキャビッネトでの使用例が少な目なのもあって、無分解での確認が困難だからだ。

今日は冒頭因みにで行っちゃうけど、比較出来ないと分かり難いのもある。
それと違いが比較的ハッキリ出るのは中域より下で、これもより差を分り難くしてると思われる。

加えて環境が厳しくなる程差が広がるが、録音等の場合は収録時に分からなくてもMix後には大違いなんてのも多い。
概述の低域は一旦スキップして今度は中域の差についてだが、鉄板の方にはやはり特定周波数での明瞭度低下と過渡特性の劣化がある。

楽器の場合は癖があってもそれが好みに合ってりゃ良いんだが、呆けた上反応が急に鈍ると云うんじゃアウトでげす。
そこでフルアコやセミアコ等ボディ由来の癖と、スピーカフレームから来る癖を比べてみると良い。

前者のは響きは変わっても弦自体から発する音には極端に大きな改変は無く、基本的に変化は「追加」の形だ。
しかし後者の方は大袈裟に言や「支えが変形」するんだから、発音体=コーン紙の動きも当然無事では済まない。

なので後者は耳には「何かが増えただけ」に感じられても、実際には強調された部分以外は大抵引き算となってしまっているのだ。
そしてこの鳴りをもし止めたくなったらどうなるかで、究極の操縦術になっちまうがボディの方だったら奏者が胴体を密着させたり手で押さえたりも全く不可能では無い。

しかし後者の問題箇所が「箱の中」とあっては、どんなにローディに命令しといたって触れる事すら出来ないんだもの。
そこで熟考して頂きたいのが色んなのの「強度部品」がどうなってるかで、第1走者は弦楽器の糸巻きから。

Violin等本来は非金属弦のを除くと、どんな昔のヤワなのでも殆どで何処かに金属が使われている。
そしてGuitar系では極一部を除けば金属弦用のは、ネック自体がアルミやカーボンファイバ製で無い限りトラスロッドが入っている。

それが何故かスピーカだけ軽視されてて、近年のチープなのだとプラスティックフレームのすら横行している。
因みにⅡで金属より樹脂は軽いし腐食の心配も少ないからそれだけに目を向けたら、車載ドアスピーカ等には最適だし現に俺の車もそうだった。

処が完全に同じ強度を得ようとしたら不適切材のの方が、重さでも体積でも大巾増加となってしまう。
又大きくするにつれこれがどんどん顕著となるので体験からだと、樹脂にしてご利益があるとしたら16cm以下だと感じられる。

性能をある程度犠牲にすれば落し所が無くも無いが幾ら安価になるってもタダじゃ無いし、頻繁に買換えるでも無い物に不適切で不充分なのだと買い手には損なだけだと思うんだけどねぇ。
流石に楽器用では知る限りではプラのは無いが、この方面ではそれが鉄板とアルミダイキャストの関係と考えている。

少し前に’70年代のSouthern Rock Bandではキャスト率が高いと例示したが、これは何も米南部の連中ばかりでは無い。
失礼乍らそんな田舎のローカルな連中でさえと言いたかった訳で、尚且つ彼等が求めた音色はフュージョン系等の斬新なのでは無くどっちかってば古臭いのの方なのにだ。

エレキ奏者とかだと人に依っちゃキャストフレームにPAのイメージが直結してるかもだが、キャストフレームでもPA用と楽器用ではかなり違いがある。
かつてコンテンポラリー系Bassistの一部には「PAっぽくなるからElectro-Voiceが好き」なんてほざいてるのも居たが、エレボイでもPA用のを持って来なきゃ実際はそんな音にはちっともなんないかんね。

’70年代から’80年代にかけてエレボイは単に有名なスピーカ屋だっただけで、’60年代のAltecや20世紀一杯のJBLなんかと同じだった。
だから古いAmpだと知らなくても気付かなくてもこれらが載ってる場合も珍しく無く、仮に貼ってあるシールはAmpメーカの名前になってても所謂OEMである方が圧倒的に多かったんだ。

<つづく>

2020年6月20日 (土)

音楽備忘録318 エレキのスピーカ②

PA用と楽器用じゃ適したスピーカユニットに違いがあって当然だが、現代本邦の奏者は一寸受け身に過ぎる感じもする
ブランドネームバリューや型番にはうるさい割に、どうも内容には疎い様な…。

まあこれもドカーンと鳴らせる頻度や場所の制限がキツイからやむを得ない側面もあるだろうが、本邦から○○サウンドなんてのが生まれ難い元凶の一部じゃないかと勘ぐってしまう。
一方で塗装等の外装デザイン面ではそれこそ痛車宜しく、コアヲタに寄り過ぎではあっても文化化してる気配がある。

今は毎日TVを見る人も日に日に減ってるけど、しかしスマホ画面を凝視してるのの増殖はこれを上回ってるみたいだ。
依って音楽と云えども視覚的な受止めの方が強いのかもだが、容姿・風貌より目立たなくてもやはり音自体が飽く迄核心なのだ。

それはさて置きPA用・楽器用の一致と不一致に目を向けて貰うのから始めるが、ご家庭用の極一部のを除けばどっちも基本的に爆音耐久力が要ると考えて良かろう。
不一致の方では過去よりPA用も帯域分割が進んだので、扱える音の範囲が広目なのは減りつつある。

それでもGuitarには良いが歌にはサッパリなんてのは論外だし、勝手に音色等を変えてしまう様ではこれも不合格だ。
ならば楽器用は美味しくなるなら幾ら弄ったって構わんかったら、「決してそうじゃ無い」。

そこ迄極端なのは多分存在しないだろうが、どう弾いたかの違い等が「弾いたのと同じ割合」で反映されない様じゃそいつぁ困る。
もしそんな酷いのが仮にあったとして、それでも何弾いても全部同じになるとかだったらまだマシだ。

特定の時だけ普段と全く違う反応をされたりしたらそれが最も厄介で、しかも予測が難しかったりしたらお手上げだ。
これが鉄板プレスフレームだと共振周波数は固定になる上、共振の性質がダイキャストよりピーキーなのだ。

別観点から補強しとけば楽器の演奏音は至極当然乍ら、Mixingやマスタリング等の処理は一切されていない。
つまり相手が次にどう攻めて来るかが全く分んない戦いみたいなもんで、「ここさえ気を付けときゃ平気よ」なんて予定調和には無縁なのだ。

オーディオ用だったら予め使い方を指定しとけば、それを守って使うのはそんなに大変じゃ無い。
だが例えばBass専用に作っといても、もしとてもBassとは思えない様な音色にして弾かれたりしたらどうなるのかね諸君。

更なる別観点で畳掛けちまうと楽器用程過酷な使われ方は無く、オーディオやPAだったらずっと「歪んだまま鳴らし続ける」なんてあり得ないでしょ。
実は概述の再掲になるかもだけどこれの失敗体験をしちゃってて、主用途はBass Ampだが楽器専用では無いウーハをこの件で小破させちまった事もあった。😓

先ず音量面ではAmp出力130Wに対してスピーカの連続許容入力は350W、箱のサイズもメーカ指定値を充分超えている。
それが何でってば思いっ切り歪ませて(Effector不使用・Amp Head本体のみ)、暫く悪ノリしてたらおやおや「違う歪みも加わって来たヨン」。

歪ませた事で激増した高域成分の細かい振動のせいか、コーン紙とCoilボビンの接着部が剥がれ掛る事態に…。
実際低域専用ユニットでは対象外周波数に対しては意外と脆弱な場合があるが、Bass Amp用のだし必ず帯域分割して2Way等にしてとは何処にも書かれて無いのにだ。

たまたまハズレに当たったのかどうかは分からんがこのユニットはダイキャストフレームのだったが、そこ迄配慮された作りのでもこんな事もある位過酷って事なのよ。
なので故障が起きないからって動作とその反応が常に健全とは限らず、更に指定帯域のあるのの場合は上記みたいな追加案件もある。

鉄板プレスフレームの大家!?のCelestionでも大入力低域用はダイキャストフレームになってるのがあるが、フレームがヤワだと低音がゆがむケースも出易いからだ。
音的にはそれだとどうなるかってばローエンドの出力がそれより設計に反して小さくなったり、フレーム共振周波数と一致したのだけ大き目に出るのにボヤけたりなどの害がある。

これはソースが音楽か楽器かは一切不問で、オーディオの方で早くから採用されたのもこれが理由だ。
個人的にはGuitarでも低い方は音響的にはもう立派な低域なので、普通の女性Vocalより低い音程が出る物に対しては同じ様に考えている。

<つづく>

2020年6月19日 (金)

音楽備忘録317 エレキのスピーカ①

Pickupからいきなり間を飛ばしたかの様な感じだが、私的には近年の特にGuitar用のの傾向には食傷気味なのだ。
あまりにも猫も杓子もCelestionって、それで良いと思ってる多くの皆さんには単なるコストカットのせいもあるのは知っといて欲しいの。

かつてはもっと選択肢が多くて別に本件に限った事っちゃ無いが、オリジナリティが求められる世界では素人が自作なんて出来ないだけにダメージは大きいと考えている。
物は良かったけど高価格が仇で無くなっちゃったのに、一例としてAltecって名門があった。

又会社は残ってても楽器用の開発が消極化・撤退したのとかも多く、昔よりブームが去って売れなくなったのは分からんでも無いが…。
んで何がこっちに困るかっつうと、基本的な個性の種類が激減して選べなくなったからだ。

理論的に暴露すりゃ当時は何処も不完全なのしか作れなかったから、それの補填策もあって味付や方向性が今よりハッキリ持たされてたに過ぎないとも言える。
処が楽器用はPA用より更にオーディオ用より汎用性は不要で、例えばGuitar用以外に全く駄目でもこれに最適な方が都合が良いのだ。

俺はそんなにCelestionの音だって嫌いじゃ無いんだが、Guitar用にはフレームが鉄板プレス物のしか無いのが不都合だ。
らしさの点ではエレキ開発当時はこのタイプのしか無かったから妥当ではあるが、最少数で必要音圧を確保しようとすると一寸具合が悪い。

Celestionは分かっててわざとそうしてるんだけど、使用環境に依っちゃフレーム鉄板の共鳴が常にあった方が良いとは限らないからだ。
典型設計のMarshallみたいに1スピーカ当たりの担当出力が少なけりゃ影響も大きくないが、狭さの都合で最少数→単体負荷が大きいとなると共鳴が強く出過ぎて困るのよ。

この案件世間的にはPAのレベルアップで今は問題視されなくなってるみたいだけど、過去の名人達の多くは実用性と個性構築の両面で各々独自のスピーカユニットが選択されてるのが常だった。
かなりヲタな例示になって済まんが俺にとってこれが印象深かったのは、所謂Southern Rockのグループでそれが顕著だった。

一面でいなたく独善的な上地域的にも限定的且つ共通項だって少なくないのに、随分夫々が違って聴こえるのだ。
何でそうなってるか少し探ってみると、グループ毎にスピーカユニットのブランドが異なっていた。

その中で物理的共通項としてはスピーカのフレームで、その殆どが例外無くアルミダイキャストのを使っていた処だ。
彼等は地域性もあってかLive命な連中で、しかしド田舎の何処でもとなれば環境的には厳しい方だ。

俺は楽器用に関しては買えた中古のがたまたま全部そうだったのから入っただけだが、悪い意味での癖の強さが無い点では大いに助かっている。
これは材と構造から来る性質のせいなんだが、金属板は楽器やReverbに使う位良く響く。

それが常に都合良く作用してくれりゃ良いんだけど、スピーカは扱う音がちっとも一定じゃ無いからマイナスの方が多くなる。
楽器Ampではキャビネットの箱鳴りも音色の内だから同じじゃんと思ったら早計で、ダイキャストや木材は金属板より所謂「内部損失」ってのが格段に大きい。

それだとどう違って来るかってば、共鳴しても「し続ける」時間の長さが断然短くなるのだ。
なので極論するとGuitarサウンドに換言したら鉄板フレームスピーカのそれはハウリング、アルミダイキャストのそれはフィードバックと云った感じの差になる。

ハウリングとフィードバックの差は音量変化以外にコントロールが可能かで、即ち前者の「弄れない癖」は合わなかった時には致命傷となってしまうのだ。
或は音響屋の観点からすると楽器用は基本的にオーディオ用よりは全て大音量なので、この部分では誤った先祖返りが進行中としか映らんので御座る。

<つづく>

2020年6月18日 (木)

音楽備忘録316 エレキのPU選択とToneのセッティング㉑

漸くで纏めへと向かって行きますけど、先ずはGuitarの本体搭載Toneの使用についてから。
今迄散々扱き下ろし!?といてこんなん言い出すと又爆弾ですかと思われそうだが、実はToneツマミが全開でも回路自体が付いてるとそうじゃ無いのよりは超高域が抑えられちゃってます。

但しそれが問題となるのは設計時には付いてたのを只撤去したとか、付いて無いのに無配慮で勝手に追加したなんて
場合の話し。
大半のPUの設計自体にはTone回路搭載の有無が予め配慮調整されてるんで、それに従うか使わないから不要でも音色を維持したきゃ電気的に同等化させとく必要がある。

理屈としては昔から知ってたけど俺が実体感したのは休養中の相棒のGuitar修理時で、徹底追求派の彼はロスを嫌って使わないのを外して居りました。
その個体は正に逸品で鳴りも音色も抜群なんだけど何か違和感があって、何かと思ったら不要超高域が出過ぎてたせいでやんした。

又この現象はボリウムポットを当初設計値より大きい抵抗値のへ交換した場合等も該当し、これ等はインピーダンスが変わるのがその原因だ。
エレキの電磁Pickupは出力インピーダンスがとても高いので、もし完全無劣化を狙うならそれを受ける側には無限大インピーダンスとするのが机上では理想だ。

勿論現実的にはそんなの全然無理だし出来ても副作用が大き過ぎ、雑音に極端に弱くなってどうしようも無くなる。
そんな背景から’80年代にはBufferとかPreampなんかがやたらと流行って、今迄削がれてたのが聴こえる様になったらどんなに素敵でしょうと皆儚い夢を見てたっけね。

でどんなになってったかってば録音が低レベルのアナログテープとか、貧相な店でのLiveでは使用前よりゃ何演ってるのかは聴こえ易くなった。
それとデジタルReverbが一般化し出したのに伴ってLine録りも増えて来て、その感じを生演奏時になんちゃってLine録りサウンドとするのには好都合だった。

けれどらしさやムードはどんどん失せてっちゃって、ミレニアムの頃迄には普通のBandらしい音で演りたい連中からは見向きもされなくなって終った。
単体聴きでは使った方がスッキリ&Hi-Fiっぽくなって良いかと思ったら、Liveでの音の「通り」はかなり劣化するのでお客さんにはそれがちゃんとは届いてはくれないしで。

この案件換言したら明瞭度や新鮮味はもっと欲しいがらしさは損ねたく無いともなるが、私的にはこれへ一番効果的なのはAmpスピーカの換装だ。
楽器Ampの現状をこの観点で分析すると、回路部は進み過ぎでスピーカは遅れ過ぎなのが多い。

廉価な特に石のAmpではこの傾向は以前から顕著だったが、電子回路がオーディオ的に過ぎるのをボロいスピーカでマイルドにするって実にケチな戦法が巾を利かせている。
サウンドを2の次にして最廉価で楽器Ampを作るのに都合の良い方法で、電子部品はオーディオ汎用激安品を流用・スピーカもショボくて良きゃこりゃ安上がりでごケッコーだわな。

それが面倒なんですけど楽器Ampとして最適解を求めたら上記の逆が正解で、幾らスピーカにオーディオ的高性能は要らないったってショボ過ぎちゃ音は劣化しちまうある。
今だと昔のままの体験が難しいから恐らく体感もし辛いだろうが、最悪環境下のLiveで使ってみりゃ誰にでも歴然の差が出ますですよ。

してこれが録音でも単体収録時には気になんないけど、後から一杯入って来てそれと一緒に再生するとやはり結構差が出て来るんですの。
と本体搭載Toneは何とも現代では中途半端で厄介な存在になっちゃったけど、別に絶対使っちゃいけなくは無いですよ。

意図的に過去の達人のを引用しようなんて時ゃ使わにぁ始まらんしね、只環境が当時とは違うせいでホントに同じに聴こえるのを求めるとそれではそれだけでは厳しくなったと申すのであるよ。
特にBassでは前回迄に述べた如くで、後からの調整可能範囲を広く残しときたいですから。

<つづく>

2020年6月17日 (水)

音楽備忘録315 エレキのPU選択とToneのセッティング⑳

前回Clavinet迄話に持出して長々やったのは、それだけBassには高域が無くちゃ困るのにあり過ぎても駄目なのの啓蒙のつもりだ。
それでどうしてくかこそが本題なんだが個人的には可能な限り、フロント若しくは前寄りに付いてるPUをなるべく常用するのを推奨しとこう。

これは過去比で拡大した記録帯域への対応も勿論だが、上手に削る或は抑制するのが難しくて結構入っちゃう豊富な高域への補填の任務も持ってるからだ。
リアPUだけだって今はEQで幾らでも下を盛れるけれど、その「盛ったのがどうなってるか」を失念してる方が非常に多く感じられる。

もしフロントでノーマルToneセッティングした時と同じレベル迄盛って到達させられてても、簡単に言やそれが出てる時間は偽物(リア+盛りEQ)の方は大分短くなっちまっている。
尤も全く近似な音色になったんじゃリアを選択する意味が無くなるんだから違いが出ても当然だが、上記からアタックには重さが付加出来ても余韻は細いなんて事になる。

加えてもしEQが無かったり不使用だった場合、元の低域帯の分布の相違からローエンドより中低域を盛大に増加させる事となってしまう。
現代録音環境下ではBassの中域の量的過多は概述の通りご法度でして、もし単体としてそんな音色を堅持したいと言えば音量は大胆に下げられてしまうだろう。

これ俺みたいに「音楽的に親切な技師!?」(余計なお世話かい?)だったら容赦出来ない処で、入ってる音が一通り不公平無く聴こえる様にするには他に手が無いですんでね。
そりゃ勿論曲想その他でアレは小さ目・コレは大き目でOKってなあるけんども、それだって飽く迄全部が聴こえてたらの話しでげしょ。

この際だから敢えて脱線させてMixingの基本に触れとくが、パッと聴きでは認識出来なくても作者意図に沿ってるならそれはセーフ。
だけどどんなに耳の肥えてる者が耳を凝らして何回挑んでも聴こえないなら、それは立派なアウトで御座居ます。

珍しく瞬時に本道復帰するがアタック音の鋭さ等が欲しいと、もし折角付いてたらリアPUが使えなきゃ困るわな。
そんなのに対しては例のRickenbackerの回路構成は最適だけど、Fender系のを使いたい人の方が断然多いのは承知しとります。

正直所詮Bestでは無く次善策になっちゃうけど、そんな時は両方使って混ぜるけど「混合比は変える」って方法がありやすぜ。
これは大体同出力のPickupが複数付いてるのだったらどれででも試せるが、片方のレベルが一定値以下になるとアタック音のニュアンスはかなり単独時のそれへ近付く性質がある。

細かい様でいて大雑把だったりと杜撰大王の面目躍如で、その具体的な値をそもそも全然調べても居ないのは済まん事ってす。
けれど実用上は様々なPUとその組合せの他Ampとの組合せも無限に近いしで、結局は耳頼りでの調節になるからでもあるんだよね。

んでこれをしても雑に聴くとPU間の音量差が結構付けてるから、片方だけで鳴らしてるのと区別するのは難しい位になる。
処が例えばローエンドだけへ注聴したりするとそれがかなり微量であっても、フロントも使ってたらリアだけの時より低い音が聴こえる算段となっとりゃーす。

これって効果が地味だから知ってる俺さえ普段は忘れ気味だったりしてるけど、Liveなら未だしも現代レベルの録音では他パートが段々埋まって来たりしたらそれなりにハッキリ違いが実感出来ると思うです。
Guitarとオクターヴユニゾンでリフでも演って御覧なさい、リアだけの時より少しBassの音量を下げてもしっかり存在感が出て来ますから。

因みにR君のは発想としてはフロント:メインにリアのアタックを追加ってな感じだが、The WhoのJohn Entwistleみたいに深いStrokeで弾かない限りフロントではタッチ感の演出は足りるだけは出来ないんだよね。

PJタイプではその2つの相関関係としてはP型スプリットPUはフロント扱いしちゃうけど、実際の位置的には前よりも真ん中に近い。
それでPrecisionタイプは非リア充ってかリアPU付いて無いのに、結構タッチ感に富んでる訳さね。

<つづく>

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