ギター

2020年7月 2日 (木)

音楽備忘録330 エレキのスピーカ⑧

今回は「録音時の」同一スピーカユニットの複数同時使用について言及するが、近年本邦ではPAでも小規模なのには見られなくなって久しい。(ステレオの左右は本件では当然除外)
それが電気楽器爆音系にだけ残ってるのは1に能率が原因だが、2に増幅素子に真空管が使われてるのがあるのも関係してる。

1はユニット単体でも特に今は楽器用の方が高能率で、PAやオーディオのはそれより周波数特性やリニアリティを優先させ大昔より意図的に犠牲にしている。
これは2とも大いに関係してて増幅素子を球に限定しなけりゃ、今はかなり自由に巨大パワーが得られる様になったからだ。(小型大出力Bass Ampの一部にはPA寄りのも最近は有)

2についてはその中で1にコスト2に重量が最大関門で、更に核心へ迫れば電源と出力のトランスがその主犯!?だ。
同じ増幅器でもどっちかってばPAは設備系なのに対し、楽器は一部の業務専用を除けば個人所有率の方が高いと思われる。

それが大きくてとても重いんじゃ運搬で持上げるのも大変だが、それ以上に操縦が困難になる。
それでももしごっつい分だけ丈夫だったら良いが、古典的な球であっても電子精密機器なので無用な衝撃はご法度だ。

管球式Amp Headと比べたらスピーカの方がまだ丈夫なので、現代では亜流な複数使用もある意味究極の選択と見做せる。
しかし本邦みたいに狭苦しいとなると俺としてはこれは看過し辛く、生楽器だったら仕方無いが折角電気楽器なのにとも思ってしまう。

上記以外にも伝統的音質の問題もあったりするので闇雲に減らせるもんでもないが、これの殆どの場合はユニット数のみならず比較的大柄なキャビネットを要すのも注意点だ。
生で聴くなら極端な狭小空間以外ではそれ等は柄が嵩んでも素晴らしい音を出してくれるが、それを漏れなく
録ろうとすればOn Micに出来なくなる。

それでも超爆音が出てるなら悪影響は少なさそうだが、100W級なのに3段積みでスピーカユニットが4×2=8なんてなるとホントは中々厄介なのだ。
一般的にはそんなのでもどれか1つのスピーカにOn Micに構えてたりするが、あれは本来PAの流儀であって録音用では無い。

現実的にはそれで録られてるのも多く散見されるが、それでは特に低域が全然実際出てるままには録れていないのだ。
敢えてこれを無理に擁護しとけば低域過多からは自動的に開放されるとも言えるが、奏者に断り無くそれをすれば誤解を与えてしまう。

個人的に最近改めて気になってるのが生Pianoの収録音色で、Classic系のでも変に流行りを意識し過ぎて俺言い「打込み紛い」のにされてるのも多い。
確かに鮮度に長け明瞭で第一印象は現代的で結構だが、実際出てるのよりBrightに聴こえて音楽表現的に良い事は何1つ無いんだよねぇ。

一部の奏者以外は作編曲家を含め全ての音に一定以上の明瞭度を求めてるのは極稀で、料理の味付けに例えたら「味の素」が分離してて入れてあるのが露骨に分かるってなもんだ。
出汁でも隠し味でも食べる今に降り掛けた七味唐辛子と、同じ様に感知出来る方が美味しいなんてあり得ないと思うんだけど如何すか。

故にこの手の盛り若しくは加工をするならせめて良い意味で意図的であるべきで、奏者自身が完成状態から逆算して加減出来るのが必須と考えている。
これ等を参考に考慮すると伝統的音色からはどうせとっくに大巾に乖離しちゃってんだから、スピーカを必要最少数として「狭小国独特の個性」にでもしてもええじゃないのなんてさ。

もしそんなのが主流化してくれたら少しは値下がりするんじゃってのが俺の魂胆だが、見栄えは劣っても防音工事等にはかなり助けになると思われる。
Rock系の爆音は生半可な事じゃ防ぎ切れないが、それだけ床・壁・天井に厚みが要るので狭くても収められる様になるのは大きい。

本件もまるっきり勝手好き好き趣味習慣の話しではあるが、楽器系だけが環境に対して省スペースが遅れ気味なのは気になる処だ。
特に真空管式なら必ず場所を取るのを我慢しろみたいな風潮には、それこそ我慢がならない。

勿論デジタルや石のに比べたら限界は低い目にはなるが、もう少しは可能なのに恰もそれが無理かの様に見せるやり口は許し難い。
そうは言っても防音・遮音が、先ずは大きな問題ではあるが…。

<つづく>

2020年6月30日 (火)

音楽備忘録328 エレキのスピーカ⑦

Bass用のフルレンジスピーカが廃れ気味なのを嘆く俺だが、年寄りのノスタルジーなんて思ったら真逆で寧ろ最近になってにわかに感じてるのよ。
今はデジタルの色んなシミュレータが取り揃っちゃいるが、バーチャルも本気を出したら個人が手を出せる様な価格にはまだ収められないのが現状だ。

これについては業務用のデジタルReverb等で未だに恐ろしい高価格のが居座ってるが、単に在庫品が残ってるからまだ売ってる訳じゃ無い。
ここで皆さんに良く見て貰いたいのは廉価なのとの差で、確かに低価格帯のの高性能化には目覚ましいものがある。

が妥協が許されない現場ではより良い方が選ばれ、幾ら安くて便利でも目的達成に足りないのは無いのと同じと看做される。
そんな予算制限が無いか潤沢な場合だと昔の生き残り機材や、エコーチャンバーだって選択肢に残ってるからね。

それがBassの録音でも同じでもしバーチャルで可能でも、物凄く手間暇掛るんだと超一流技師の人件費の方が高くなる可能性すら出て来る。(近年本邦じゃ彼等にブラック雇用を強制してる様だが!!)
これを危惧・回避したくてAmpのスピーカから収音すれば、今迄以上にはならなくても絶対に以下になる心配は無い。

一方底辺寄りのアマチュアにとってはバーチャルを手懐けるスキルが関門で、門外秘テクの入手難等がある。
仮に何とかしてこれが克服出来たとしても所持機器には差があるままなので、草臥れ儲けの骨折り損と迄行かずとも割の悪い作業となるのが必至だ。

とは云え「低音の録音」は何かと大変なのも事実で、俺も最近は諸事情からスピーカ収録を断念している。
それでも独自開発の簡易スピーカシミュレート回路搭載の管球式Preampは用意してて、これと悪環境を比較して現時点でマシな方を妥協選択している。

のでもしこれを作って無かったらLine録りよりスピーカ収音の方が多くなってる筈で、何と言ってもその方が主に楽器の心配だけをしてれば済むからだ。
実は業務用の他に40Wしか無いが38cm(15inch)のフルレンジが付いてる友人から貰ったAmpもあって、小音量・省スペースが求めらる仕事ではこれを使った事もある。

管球式じゃ無いのが主義に合わんので録音では不使用としてるが、球の拘りが無ければパート別録りの録音には使い易そうだ。
その理由は主に2つあって①スピーカ②キャビネットの方式なんだが、①についてはBassのローエンドをカバー出来る口径なのとアルミダイキャストフレームになってるからだ。

②に関しては最大出力とは無関係で音場再生的には若干不利だが、「後面開放型」でダクトやホーンが無い処だ。
低音をしっかり再生するにはバスレフ型やバックロードホーン型の方が明らかに良いけれど、「録る」事だけの観点からすればこの手は少々面倒が出て来る。

密閉型・後面開放型と違ってこの「バ」型2つは、音域に依って「出て来る場所が違う」からなのだ。
言うなればパッシブ式2Wayってなもんで、中高域はスピーカから・低域はダクトからの放出となっている。

それ故収音方法を超OnにしたければMicは2本必要となり、業務用で所謂「遠鳴り重視」設計のだとかなりOffに構えないと両方を拾い切れなくなる。
かつて合奏には少々非力でもFenderの初代Bassmanが録音時に多用されてた訳として、他に無かったってより後面開放型エンクロージャで収音方法の制限が緩かったからとも思われる。

スピーカが大きいと小出力でもそれなりに重く大きくなるし、後面開放型ではその場で聴こえる低音は前出「バ」型2つより少な目な上ボヤけ気味になる。
且つコスト的に割高となりゃ机上のスペック的には割が悪く、売るのに好都合じゃ無いのは理解出来る。

しかしMicで録る事に絞って考えるとその手のが最良で、若干納得行かないのはGuitar用だったらそんなのが沢山今でも売られてる処だ。
俺にしてみりゃGuitar用の方がフィードバック奏法等を考慮すれば正規出力が要って、Bass用の方がホントは使える範囲が広いんだけどねえ。

<つづく>

2020年6月24日 (水)

音楽備忘録322 エレキのスピーカ④

今回はスピーカOEMの話しからさせて頂くが、ホントは企業秘密もあるかも知れない。
だがユーザーにとっちゃ実質が不明過ぎては困るのと、偶然した過去体験もあるのでその辺を。

先ずは毎度の如く先念押ししとくがつまらないプライドを抜きにすりゃ、自社開発だろうとOEMだろうとユーザーに最善であったらその方が親切だ。
只「今迄知らなかった」物は使ってからじゃないと分からんので、知ってるのの方が安心感が持てるなんてのがこんな風になった原因だろう。

過去体験ってのは某日本のオーディオ大手用の、OEM制作現場に少しだけ携わったヤツだ。
俺は本邦の行き過ぎたブランド志向には昔から辟易してるが、それは何と言っても安くて良い物が入手難になっちまうからだ。

実を取る考え方をすれば外注したのを最初からは公表迄はせずとも、せめて訊かれたら即答して頂きたい。
上請け側にとっては下請けが成長すると命令に背くのを危惧したりもあるんだろうが、下請けがやる気が無いより元気な方が良いのは自明の理だ。

こんな処に良い物を作るより遥かに儲けしか狙って無いのが現われてるが、問題はそっちじゃ無くてマイナーでもニーズに答えてくれてるのにアクセス出来なかったりそこが消滅しちまう処だ。
特に楽器用スピーカみたいな典型的ニッチ市場では一大事で、独り勝ちでもCelestionの健在は有難いけど選択肢は格段に減っちまった。

俺が現場体験したのは強制弟子入りの師匠が当時やってた会社だが、もう随分前に廃業して消滅している。
これ等がどんな影響を及ぼしたかってぇと例えば日本の楽器ブラントからのスピーカユニット販売は、昔は何処でも積極的にやってたのが今では散々調べてやっとYAMAHAから少しだけまだ出してたのねって始末だ。

これも概述だが従兄宅モニタスピーカの修理の際、交換するツィータはマイナーな米のDayton Audio社のとなった。
俺等が若い頃は寧ろ舶来なんて夢の話しで、今一魅力に欠けても国産のしか選択肢は無かった。

阿保政権の無知・勘違いからの企業の大艦巨砲主義が継続してるが、巨大企業が多いから裕福なアメリカってんなら何で上記みたいなのがまだ健在なのか理屈が合わなくなるねえ。
それはあっちはどんなに徒党を組んでも個人主義、こっちはどんなに個人事業主でも「皆と一緒が良い」って処を見ないからだわさ。

上記D社の株を何処の大手が握ってるかは知らんが、あんな奇特なのを売ってられるのを見ると余計な指図はされて無い証しだろう。
数は出なくても売れるアテのあるヤツをわざと小さい処へ任せてる訳で、元締めとしては塵も積もれば山となる式で零細だって沢山束ねときゃ儲かるって賢い算段だ。

これを日中欧では勘違いしやがって経済的に不利なのもだが、何より必要時に入手困難になったのが大迷惑だ。
勿論米でも日欧中のどっちにも例外は少しはあるが本邦の小規模はwebに疎いのが多かったからか、作る売る側だけじゃ無く買う側もアクセスが難しくなっている。

恐らく今が過渡期で東京圏在住者にとっては長らく電子部品=秋葉原だったとか、LM楽器=御茶ノ水・渋谷等の方程式が崩れつつある。
因みにLMとはライトミュージックの略で直訳すると「軽音」だが、Classic・民謡・雅楽等を誰も重音とか呼んで無いのにどうしてそうなったかはワシャ知らん。

今は辛うじて残ってるのもある市場移転後の築地の専門店じゃ無いが、俺としちゃそんな「何々だったら何処そこでぃ」は有って欲しい存在だ。
無名なの程現物に触れられる機会と場所は欲しいもんで、楽器店へ行くのが減ったりとかが本件に疎い人が増えた一因なんだろう。

それでも皆さんに考えて貰いたいのは使われ方で、オーディオ用なら普通はフルボリウムでずっと鳴らすなんて事は個人でだったらあり得ない。
のが楽器では環境さえ許せば寧ろ当り前で、個人的な趣味になる程普段の憂さ晴らしも兼ねてるからねえ。

それからすりゃ実はオーディオより、楽器用の方こそキャストフレームとかが要る筈なんだよ。

<つづく>

2020年6月22日 (月)

音楽備忘録320 エレキのスピーカ③

ここからアルミダイキャストフレーム体験談へ進んでくが、体験の有無自体が不明な人も多いんじゃないかと思われる。
それは後面開放型のキャビッネトでの使用例が少な目なのもあって、無分解での確認が困難だからだ。

今日は冒頭因みにで行っちゃうけど、比較出来ないと分かり難いのもある。
それと違いが比較的ハッキリ出るのは中域より下で、これもより差を分り難くしてると思われる。

加えて環境が厳しくなる程差が広がるが、録音等の場合は収録時に分からなくてもMix後には大違いなんてのも多い。
概述の低域は一旦スキップして今度は中域の差についてだが、鉄板の方にはやはり特定周波数での明瞭度低下と過渡特性の劣化がある。

楽器の場合は癖があってもそれが好みに合ってりゃ良いんだが、呆けた上反応が急に鈍ると云うんじゃアウトでげす。
そこでフルアコやセミアコ等ボディ由来の癖と、スピーカフレームから来る癖を比べてみると良い。

前者のは響きは変わっても弦自体から発する音には極端に大きな改変は無く、基本的に変化は「追加」の形だ。
しかし後者の方は大袈裟に言や「支えが変形」するんだから、発音体=コーン紙の動きも当然無事では済まない。

なので後者は耳には「何かが増えただけ」に感じられても、実際には強調された部分以外は大抵引き算となってしまっているのだ。
そしてこの鳴りをもし止めたくなったらどうなるかで、究極の操縦術になっちまうがボディの方だったら奏者が胴体を密着させたり手で押さえたりも全く不可能では無い。

しかし後者の問題箇所が「箱の中」とあっては、どんなにローディに命令しといたって触れる事すら出来ないんだもの。
そこで熟考して頂きたいのが色んなのの「強度部品」がどうなってるかで、第1走者は弦楽器の糸巻きから。

Violin等本来は非金属弦のを除くと、どんな昔のヤワなのでも殆どで何処かに金属が使われている。
そしてGuitar系では極一部を除けば金属弦用のは、ネック自体がアルミやカーボンファイバ製で無い限りトラスロッドが入っている。

それが何故かスピーカだけ軽視されてて、近年のチープなのだとプラスティックフレームのすら横行している。
因みにⅡで金属より樹脂は軽いし腐食の心配も少ないからそれだけに目を向けたら、車載ドアスピーカ等には最適だし現に俺の車もそうだった。

処が完全に同じ強度を得ようとしたら不適切材のの方が、重さでも体積でも大巾増加となってしまう。
又大きくするにつれこれがどんどん顕著となるので体験からだと、樹脂にしてご利益があるとしたら16cm以下だと感じられる。

性能をある程度犠牲にすれば落し所が無くも無いが幾ら安価になるってもタダじゃ無いし、頻繁に買換えるでも無い物に不適切で不充分なのだと買い手には損なだけだと思うんだけどねぇ。
流石に楽器用では知る限りではプラのは無いが、この方面ではそれが鉄板とアルミダイキャストの関係と考えている。

少し前に’70年代のSouthern Rock Bandではキャスト率が高いと例示したが、これは何も米南部の連中ばかりでは無い。
失礼乍らそんな田舎のローカルな連中でさえと言いたかった訳で、尚且つ彼等が求めた音色はフュージョン系等の斬新なのでは無くどっちかってば古臭いのの方なのにだ。

エレキ奏者とかだと人に依っちゃキャストフレームにPAのイメージが直結してるかもだが、キャストフレームでもPA用と楽器用ではかなり違いがある。
かつてコンテンポラリー系Bassistの一部には「PAっぽくなるからElectro-Voiceが好き」なんてほざいてるのも居たが、エレボイでもPA用のを持って来なきゃ実際はそんな音にはちっともなんないかんね。

’70年代から’80年代にかけてエレボイは単に有名なスピーカ屋だっただけで、’60年代のAltecや20世紀一杯のJBLなんかと同じだった。
だから古いAmpだと知らなくても気付かなくてもこれらが載ってる場合も珍しく無く、仮に貼ってあるシールはAmpメーカの名前になってても所謂OEMである方が圧倒的に多かったんだ。

<つづく>

2020年6月20日 (土)

音楽備忘録318 エレキのスピーカ②

PA用と楽器用じゃ適したスピーカユニットに違いがあって当然だが、現代本邦の奏者は一寸受け身に過ぎる感じもする
ブランドネームバリューや型番にはうるさい割に、どうも内容には疎い様な…。

まあこれもドカーンと鳴らせる頻度や場所の制限がキツイからやむを得ない側面もあるだろうが、本邦から○○サウンドなんてのが生まれ難い元凶の一部じゃないかと勘ぐってしまう。
一方で塗装等の外装デザイン面ではそれこそ痛車宜しく、コアヲタに寄り過ぎではあっても文化化してる気配がある。

今は毎日TVを見る人も日に日に減ってるけど、しかしスマホ画面を凝視してるのの増殖はこれを上回ってるみたいだ。
依って音楽と云えども視覚的な受止めの方が強いのかもだが、容姿・風貌より目立たなくてもやはり音自体が飽く迄核心なのだ。

それはさて置きPA用・楽器用の一致と不一致に目を向けて貰うのから始めるが、ご家庭用の極一部のを除けばどっちも基本的に爆音耐久力が要ると考えて良かろう。
不一致の方では過去よりPA用も帯域分割が進んだので、扱える音の範囲が広目なのは減りつつある。

それでもGuitarには良いが歌にはサッパリなんてのは論外だし、勝手に音色等を変えてしまう様ではこれも不合格だ。
ならば楽器用は美味しくなるなら幾ら弄ったって構わんかったら、「決してそうじゃ無い」。

そこ迄極端なのは多分存在しないだろうが、どう弾いたかの違い等が「弾いたのと同じ割合」で反映されない様じゃそいつぁ困る。
もしそんな酷いのが仮にあったとして、それでも何弾いても全部同じになるとかだったらまだマシだ。

特定の時だけ普段と全く違う反応をされたりしたらそれが最も厄介で、しかも予測が難しかったりしたらお手上げだ。
これが鉄板プレスフレームだと共振周波数は固定になる上、共振の性質がダイキャストよりピーキーなのだ。

別観点から補強しとけば楽器の演奏音は至極当然乍ら、Mixingやマスタリング等の処理は一切されていない。
つまり相手が次にどう攻めて来るかが全く分んない戦いみたいなもんで、「ここさえ気を付けときゃ平気よ」なんて予定調和には無縁なのだ。

オーディオ用だったら予め使い方を指定しとけば、それを守って使うのはそんなに大変じゃ無い。
だが例えばBass専用に作っといても、もしとてもBassとは思えない様な音色にして弾かれたりしたらどうなるのかね諸君。

更なる別観点で畳掛けちまうと楽器用程過酷な使われ方は無く、オーディオやPAだったらずっと「歪んだまま鳴らし続ける」なんてあり得ないでしょ。
実は概述の再掲になるかもだけどこれの失敗体験をしちゃってて、主用途はBass Ampだが楽器専用では無いウーハをこの件で小破させちまった事もあった。😓

先ず音量面ではAmp出力130Wに対してスピーカの連続許容入力は350W、箱のサイズもメーカ指定値を充分超えている。
それが何でってば思いっ切り歪ませて(Effector不使用・Amp Head本体のみ)、暫く悪ノリしてたらおやおや「違う歪みも加わって来たヨン」。

歪ませた事で激増した高域成分の細かい振動のせいか、コーン紙とCoilボビンの接着部が剥がれ掛る事態に…。
実際低域専用ユニットでは対象外周波数に対しては意外と脆弱な場合があるが、Bass Amp用のだし必ず帯域分割して2Way等にしてとは何処にも書かれて無いのにだ。

たまたまハズレに当たったのかどうかは分からんがこのユニットはダイキャストフレームのだったが、そこ迄配慮された作りのでもこんな事もある位過酷って事なのよ。
なので故障が起きないからって動作とその反応が常に健全とは限らず、更に指定帯域のあるのの場合は上記みたいな追加案件もある。

鉄板プレスフレームの大家!?のCelestionでも大入力低域用はダイキャストフレームになってるのがあるが、フレームがヤワだと低音がゆがむケースも出易いからだ。
音的にはそれだとどうなるかってばローエンドの出力がそれより設計に反して小さくなったり、フレーム共振周波数と一致したのだけ大き目に出るのにボヤけたりなどの害がある。

これはソースが音楽か楽器かは一切不問で、オーディオの方で早くから採用されたのもこれが理由だ。
個人的にはGuitarでも低い方は音響的にはもう立派な低域なので、普通の女性Vocalより低い音程が出る物に対しては同じ様に考えている。

<つづく>

2020年6月19日 (金)

音楽備忘録317 エレキのスピーカ①

Pickupからいきなり間を飛ばしたかの様な感じだが、私的には近年の特にGuitar用のの傾向には食傷気味なのだ。
あまりにも猫も杓子もCelestionって、それで良いと思ってる多くの皆さんには単なるコストカットのせいもあるのは知っといて欲しいの。

かつてはもっと選択肢が多くて別に本件に限った事っちゃ無いが、オリジナリティが求められる世界では素人が自作なんて出来ないだけにダメージは大きいと考えている。
物は良かったけど高価格が仇で無くなっちゃったのに、一例としてAltecって名門があった。

又会社は残ってても楽器用の開発が消極化・撤退したのとかも多く、昔よりブームが去って売れなくなったのは分からんでも無いが…。
んで何がこっちに困るかっつうと、基本的な個性の種類が激減して選べなくなったからだ。

理論的に暴露すりゃ当時は何処も不完全なのしか作れなかったから、それの補填策もあって味付や方向性が今よりハッキリ持たされてたに過ぎないとも言える。
処が楽器用はPA用より更にオーディオ用より汎用性は不要で、例えばGuitar用以外に全く駄目でもこれに最適な方が都合が良いのだ。

俺はそんなにCelestionの音だって嫌いじゃ無いんだが、Guitar用にはフレームが鉄板プレス物のしか無いのが不都合だ。
らしさの点ではエレキ開発当時はこのタイプのしか無かったから妥当ではあるが、最少数で必要音圧を確保しようとすると一寸具合が悪い。

Celestionは分かっててわざとそうしてるんだけど、使用環境に依っちゃフレーム鉄板の共鳴が常にあった方が良いとは限らないからだ。
典型設計のMarshallみたいに1スピーカ当たりの担当出力が少なけりゃ影響も大きくないが、狭さの都合で最少数→単体負荷が大きいとなると共鳴が強く出過ぎて困るのよ。

この案件世間的にはPAのレベルアップで今は問題視されなくなってるみたいだけど、過去の名人達の多くは実用性と個性構築の両面で各々独自のスピーカユニットが選択されてるのが常だった。
かなりヲタな例示になって済まんが俺にとってこれが印象深かったのは、所謂Southern Rockのグループでそれが顕著だった。

一面でいなたく独善的な上地域的にも限定的且つ共通項だって少なくないのに、随分夫々が違って聴こえるのだ。
何でそうなってるか少し探ってみると、グループ毎にスピーカユニットのブランドが異なっていた。

その中で物理的共通項としてはスピーカのフレームで、その殆どが例外無くアルミダイキャストのを使っていた処だ。
彼等は地域性もあってかLive命な連中で、しかしド田舎の何処でもとなれば環境的には厳しい方だ。

俺は楽器用に関しては買えた中古のがたまたま全部そうだったのから入っただけだが、悪い意味での癖の強さが無い点では大いに助かっている。
これは材と構造から来る性質のせいなんだが、金属板は楽器やReverbに使う位良く響く。

それが常に都合良く作用してくれりゃ良いんだけど、スピーカは扱う音がちっとも一定じゃ無いからマイナスの方が多くなる。
楽器Ampではキャビネットの箱鳴りも音色の内だから同じじゃんと思ったら早計で、ダイキャストや木材は金属板より所謂「内部損失」ってのが格段に大きい。

それだとどう違って来るかってば、共鳴しても「し続ける」時間の長さが断然短くなるのだ。
なので極論するとGuitarサウンドに換言したら鉄板フレームスピーカのそれはハウリング、アルミダイキャストのそれはフィードバックと云った感じの差になる。

ハウリングとフィードバックの差は音量変化以外にコントロールが可能かで、即ち前者の「弄れない癖」は合わなかった時には致命傷となってしまうのだ。
或は音響屋の観点からすると楽器用は基本的にオーディオ用よりは全て大音量なので、この部分では誤った先祖返りが進行中としか映らんので御座る。

<つづく>

2020年6月18日 (木)

音楽備忘録316 エレキのPU選択とToneのセッティング㉑

漸くで纏めへと向かって行きますけど、先ずはGuitarの本体搭載Toneの使用についてから。
今迄散々扱き下ろし!?といてこんなん言い出すと又爆弾ですかと思われそうだが、実はToneツマミが全開でも回路自体が付いてるとそうじゃ無いのよりは超高域が抑えられちゃってます。

但しそれが問題となるのは設計時には付いてたのを只撤去したとか、付いて無いのに無配慮で勝手に追加したなんて
場合の話し。
大半のPUの設計自体にはTone回路搭載の有無が予め配慮調整されてるんで、それに従うか使わないから不要でも音色を維持したきゃ電気的に同等化させとく必要がある。

理屈としては昔から知ってたけど俺が実体感したのは休養中の相棒のGuitar修理時で、徹底追求派の彼はロスを嫌って使わないのを外して居りました。
その個体は正に逸品で鳴りも音色も抜群なんだけど何か違和感があって、何かと思ったら不要超高域が出過ぎてたせいでやんした。

又この現象はボリウムポットを当初設計値より大きい抵抗値のへ交換した場合等も該当し、これ等はインピーダンスが変わるのがその原因だ。
エレキの電磁Pickupは出力インピーダンスがとても高いので、もし完全無劣化を狙うならそれを受ける側には無限大インピーダンスとするのが机上では理想だ。

勿論現実的にはそんなの全然無理だし出来ても副作用が大き過ぎ、雑音に極端に弱くなってどうしようも無くなる。
そんな背景から’80年代にはBufferとかPreampなんかがやたらと流行って、今迄削がれてたのが聴こえる様になったらどんなに素敵でしょうと皆儚い夢を見てたっけね。

でどんなになってったかってば録音が低レベルのアナログテープとか、貧相な店でのLiveでは使用前よりゃ何演ってるのかは聴こえ易くなった。
それとデジタルReverbが一般化し出したのに伴ってLine録りも増えて来て、その感じを生演奏時になんちゃってLine録りサウンドとするのには好都合だった。

けれどらしさやムードはどんどん失せてっちゃって、ミレニアムの頃迄には普通のBandらしい音で演りたい連中からは見向きもされなくなって終った。
単体聴きでは使った方がスッキリ&Hi-Fiっぽくなって良いかと思ったら、Liveでの音の「通り」はかなり劣化するのでお客さんにはそれがちゃんとは届いてはくれないしで。

この案件換言したら明瞭度や新鮮味はもっと欲しいがらしさは損ねたく無いともなるが、私的にはこれへ一番効果的なのはAmpスピーカの換装だ。
楽器Ampの現状をこの観点で分析すると、回路部は進み過ぎでスピーカは遅れ過ぎなのが多い。

廉価な特に石のAmpではこの傾向は以前から顕著だったが、電子回路がオーディオ的に過ぎるのをボロいスピーカでマイルドにするって実にケチな戦法が巾を利かせている。
サウンドを2の次にして最廉価で楽器Ampを作るのに都合の良い方法で、電子部品はオーディオ汎用激安品を流用・スピーカもショボくて良きゃこりゃ安上がりでごケッコーだわな。

それが面倒なんですけど楽器Ampとして最適解を求めたら上記の逆が正解で、幾らスピーカにオーディオ的高性能は要らないったってショボ過ぎちゃ音は劣化しちまうある。
今だと昔のままの体験が難しいから恐らく体感もし辛いだろうが、最悪環境下のLiveで使ってみりゃ誰にでも歴然の差が出ますですよ。

してこれが録音でも単体収録時には気になんないけど、後から一杯入って来てそれと一緒に再生するとやはり結構差が出て来るんですの。
と本体搭載Toneは何とも現代では中途半端で厄介な存在になっちゃったけど、別に絶対使っちゃいけなくは無いですよ。

意図的に過去の達人のを引用しようなんて時ゃ使わにぁ始まらんしね、只環境が当時とは違うせいでホントに同じに聴こえるのを求めるとそれではそれだけでは厳しくなったと申すのであるよ。
特にBassでは前回迄に述べた如くで、後からの調整可能範囲を広く残しときたいですから。

<つづく>

2020年6月14日 (日)

音楽備忘録312 エレキのPU選択とToneのセッティング⑰

前回本体搭載Toneは折角のリアルをバーチャル化させても勿体無い、だから○×△□等と大袈裟だけど嘘じゃ無いからボヤいた。
が更に考えを現実も鑑みて進めてくと、削りゃせんけど増やしもしないってのが一手段として考えられる。

その1はAmpのTrebleの中心周波数がどうなってるかで、それ次第では本体搭載のToneを絞らなくても我慢出来るケースもあった。
具体的にはGuitarだとFender系回路定数のは歪ませると不要超高域過多となったが、Marshall系の一部の
定数のはそんなに酷くはならないってのがある。

俺も含め物を知ってたら「Marshall=キンキン」の公式は正しいけれど、余計な操作をしなければ歪ませたら実はFenderの方が上の上がうるさくて仕方無い。
もしあまりそう感じて無いとしたら下や中を盛大に盛られてるせいで、それはそれで歪みの音色に制約がある訳だから使い勝手がよろしく無い。

Fender系ので耐えられる音色に加減するとそっちは辛うじてでも、籠り気味なのに歪みの質だけザラ付いた或は軋みみたいなのが盛大に出て汚らしくなる。
だからってAmpのTrebleを全開にする代わりに楽器のToneを絞っても、マシにはなっても全然役不足な音色にしかなってくれない。

F君のでも近年の歪ませChの付いてるのは少しは改善されてるが、調節したい場所を弄れるツマミが付いて無いと言えなくも無い。
それでも独自の秘策かどうかは知らんが一寸Ampへ手を加えれば激変して、実際宅では片方のChにそれを実施して常用している。

どんなのかってば超高域を増幅しない様にしてあり、Bright回路のコンデンサの繋ぐ先を変えただけだ。
元々これにはSWが付いてるからそれをOffにすりゃ、無改造時の音も直ちに出せる仕組みとなっている。

これ慌てんぼさんはコンデンサの片方をGrandに落したんだろって思うだろうが、それでは「増やさない」では無く「削り取る」になるからそんな真似はしてませんて。
大体それだったらコンデンサの容量値と場所が違うだけで、本体搭載のToneで絞るのとやってる事は同じになっちゃうかんね。

自慢じゃ無いがそこで知識を総動員して一捻り、真空管の基本的増幅回路は入力と出力の位相が真逆になってるのへ注目。
Bright SWが丁度Input Jackの隣に付いてるのを良い事に、そっちへコンデンサの片足を繋いでみたってな。

電気的には上記の如く逆相だから「出た分入口へ戻る」となるから、「減らないけど増えなくなる」が達成されるって寸法で御座居。
ついでで付記しとくと概述のパワー段に付いてるのには付いてるPresenceやResonance、基本原理はこれと全く一緒で只場所が違うのと俺安易魔改造のはOn/Offだけで可変が出来なくなってるだけだ。

上述の如く加減が出来ない不便と歪みの音色が用途によってはマイルド過ぎる場合も出て来たが、何分余りにもシンプル過ぎて殆どこれ以上弄り様が無い。
そこでMarshallの原型はOld Fenderなのを思い出したんで、上記を施してないChの方のTone回路定数をMarshallのと同じに変更してみた。

これが人間だったら老いては子に従えみたいなもんで回路の他の部分や部品にも違いがあるから、Marshallサウンドそのものには決してならんけど歪みの性質は近付いてくれた。
その結果こっちは増やさない様にした方よりゃBrightだが、元のままみたいなギスギス感は拭い去る事が出来ている。

これは誰でも出来るもんじゃないしスキルも要するから勧めはせんが、妥協しないで要らんのだけ削りたかったら何処が問題なのかを少しは知って貰えるかも知れない。
決して本体搭載のToneが無能ってんじゃ無いんだけど、現代の音環境に対しては流石に設計が古くなり過ぎた面もあるのではと感じている。

<つづく>

2020年6月13日 (土)

音楽備忘録311 エレキのPU選択とToneのセッティング⑯

実は本職となると何時にも増して死ぬ程うるさかった、訳でも無くて収まり切らないから続けるだけの弦とスピーカが違った話し続編だ。
弦の方は兎も角スピーカでも「上が削れる」と字面だけだと全く一緒だが、実情は全く掛離れてる件から行ってみよう。

別に低音用にそっち中心でもなるべく上迄出そうとしてそうなっでも無いが、少なくとも楽器用に当時使われたウーハの高域限界付近の周波数特性はかなり急峻だ。
この原因として考えられるのはオーディオ用と比べたらf特(周波数特性)より能率を優先したからで、絶対に欲しい範囲だけ極力大きく鳴る様にしてったせいだろう。

フルレンジタイプでもオーディオ用ならf特はなるべく広く、且つ実用帯域内は極力平坦となるのを目指す。
そのせいで能率が犠牲になろうともで特に近年になる程Amp側がより自由になるのと、小型化至上命題もあってオーディオ用ではもう能率なんて無視と言っても過言じゃない位になっている。

PAや楽器用では今でもそうは行かんけんど昔よりは帯域巾も欲しいので、必要な際はウーハ+ツィータ等「分担駆動」させて要件が満たされている。
は程々にしといて高域限界から上が急に落ちるその度合いはパラメトリックEQみたいな按配で、本体搭載ToneはおろかAmpのTrebleとも桁違いに一定から上がバッサリなのだ。

って事ぁ高音苦手っても出せる範囲の分は殆ど落ちて無くて、高域の一番下の方或は中域の一番上の方は殆ど削れずに出ているのだ。
それ処か音響ではこう云う性質が急変する境界域ではお決まりの特質があって、減る寸前の処に山が出来てそこだけ他より強調される癖がある。

更にこの山の高さは性質変化量とリンクしてて、急変するの程山も鋭く尖って高くなるのだ。
せやからビンビンとかキシキシは聴こえんくなっとっても、コンコンとかカンカンみたいな音になる部分は寧ろフルレンジより豊富に供給されていたのだ。

こんな特性はもし他で獲得するとしたらBand数の多いグラフィックEQで漸く足りるかどうか位なんで、AmpのTrebleとかまして本体搭載Toneでは全く役不足なのだ。
なのでもしf特だけでも再現させたいのなら楽器やAmpでは弄らずに、最低でも本式のEQで施さなくてはならない。

それでもまだ代用手段では不自然さの残る箇所があって、それは言うなれば「出てるけど聴こえない」のと「出て無いから聴こえない」の差だ。
これはMicの性能・性質のせいで、ホントに低音だけしか拾わないのっつったら近年のバスドラでウーハをMicの代用にするの位しか存在しない。

この手法にも注意が要って上述に依れば中域はウーハの管轄内の筈だが、本来とは真逆の使い方をすれば振動板がMicのより桁違いに重いから反応が鈍るのである。
具体的には中域すら俄然感度が低下しちまって、けれどバスドラでの使用は元々Micで足りないのを補う目的だったから寧ろ結果オーライでも丁度良かっただけなのよ。

んでそんなだし昔のだとウーハの低域限界も高かったから、録音でそんな邪道は行われていなかった。
すると又しても細かいけれどスピーカ以外から出てた雑音や部屋の残響は僅かでも拾えちゃってて、そんなどうでも良い程小さな混入音でも雰囲気には結構な影響があるのである。

非現実的な程透明な綺麗な音にはそんな余計な要素は不要だが、それへ傾注し過ぎると世界観が乖離し過ぎて共感力を損ねる場合も出て来る。
俺知り一例示しとくとPink Cloud等の一部には、曲の始まる前の雑音をわざわざ記録してるのなんかがあった。

多分蛍光灯からのをエレキが拾ったヤツだと思うが、それに依って同じ部屋に居て目の前で演ってる様な雰囲気が充満していた。
雑音は無いに越した事ぁ無いし、下手に容認すればすぐに本筋を阻害したりもする。

けれども生演奏でだと「しても当り前」の迄全部完全に取り去っちまうと、余計なのが無くなっただけなのに何やら嘘臭くなるのも事実だ。
打込みですら完全無雑音には中々出来ない位だから、もし出来てもリアル系でやったら余計不自然さが増したって無理も無いのだ。

<つづく>

2020年6月11日 (木)

音楽備忘録309 エレキのPU選択とToneのセッティング⑭

前回は楽器本体搭載のToneツマミで絞るのが嫌いなのをぶったけど、公平性も保たせたいので使う利点にも言及しとこう。
それは歪ませた際の音色についてで、概要としては楽器のと歪みのの高域の個別調節が可能となる処だ。

厳密に行けばAmpのパワー段(最終段)での歪みの高域は、Marshall等のPresenceとかパワー段に掛るツマミが付いて無いと片肺状態になる。
普通より減らしたい時だってそうだけど特に影響するのは増やしたい時で、例えばGuitar自体は普通よりマイルドでも歪みの感じはワイルドにしたいなんて時 だ。

歪みに豊富な高域が欲しきゃAmpで絞り過ぎる訳には行かず、楽器本体にToneツマミが非搭載だったら足りるだけ削れなかったりするからね。
細かいっちゃ細かいけどこの手の芸当は今でもまだリアルの特権で、打込み等バーチャル系では丁度良いのが幸運にも入ってなきゃ諦めるしか無い。

その幸運に恵まれてもまだ試練は続きそこから少しでも変更したいと思っても、楽器と歪みのを個別に変えるのが出来ない。
しかしワイのAmpにそんなツマミ付いて無いし改造したくないとか、本体と歪みの音質はリンクしてて良いなんてんなら殆どご利益は無い。

それとこれの効果度合いはAmp Tone回路の定数次第で差があって、使用典型例としてMarshallを先に挙げちゃったけど実は典型Fender系のの方が影響が大きかったりする。😅
原因はTrebleツマミのターンオーバー(効果が出始める周波数)が高く設定されてるからで、Marshallと違って原設計が歪ませない方へ最適化させたせいだ。

歪ませると音全体の高域含有率は高くなるが、って事ぁ歪ませない時はその分大胆に増し盛りしてやんないと差が分り難い。
すると生音ではリッチでゴキゲンだったFenderが、歪ませると何だか急に汚っぽくなるのはこれが主因だ。

新型のではFenderでも対策が進んで来てるが、それでも歪みのギスギスを嫌がると全体音色は籠り気味にしか出来ない様だ。
Fender系でこれからある程度逃れられられるのは思いっ切り旧式なヤツで、それ等には整流管が使われてて歪みが柔かいとかまだFender固有のTone回路が搭載されて無いからだ。

因みに黎明期のMarshallは回路的にはFenderのコピーから始まってるが、そのモデルとしたのは上記の古典機だった。
BeatlesがFenderを使い出した頃にはもうTone回路は現行タイプとなってたが、この理由で録音ではFenderでも外装のツイードがボロくなってる古典のなんかも持込んだりしていたのだ。

なので歪ませ系業務用タイプのMarshallを歪ませないで使うと、低音が薄っぺらな癖に高域も何だか寸詰まりな音色となってしまう。
上の方は前出Presenceツマミの調節で少しは補填出来るが、下がしっかり欲しい時には致命傷だ。

これよりゃクリーンな歪みでいて低域もしっかりって目的ではあったが、本来の機能とは一寸乖離してるがResonance等と称したパワー段のみの低域の増減機能が後発のには追加されている。
ここでの注意事項はPresenceもResonanceも通常は1組しか無くて、Ch切替機能搭載機でもこの2つには切替は無効となってる処だ。

因みにⅡで上記「クリーンな歪みでいて低域もしっかり」とはどんなのってば、歪みにダブ付感が出たりとかルーズにならないって意味。
この手のサウンドには歪ませる前の音が僅かでも低音過多だともう駄目で、工夫無しだとどうしても重さも兼ね備えた音色に出来ない。

Edward Van Halenが人より深く歪ませ出した当時はまだResonanceツマミは無かって、これをどうやってOld Marshallで低域補填したかってば何とスピーカを交換しちまいやんの。
Amp Headでは歪みと中高域を・スピーカで好みの低域を作るって、でもこれが案外理に適っている。

後年Peaveyから出た6505シリーズでこれが確認可能で、普通なら再生帯域が80~8kHz位にするのを50~4kHzなんてウーハみたいなスピーカが載せられている。
尤もこれをしちゃうと多・他用途には使い辛くなるから一般には適用し辛いが、原理としては知ってて必ず得する類のだ。

<つづく>

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