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2025年3月24日 (月)

音楽備忘録2045 ’70年代Rockの浦島太郎㊲

今日は長く続けてると生じるブランクについて綴るが、若い時には例え不慮の怪我で強制的に休みになっても回復が早い。
のが齢を重ねるにつれ肉体の回復は遅くなるし、それ以上に生活に関わる諸々に忙殺されての復帰機会逸失等色々な障害が立ちはだかって来る。

不慮の事故に次いで意識不足の不摂生での肉体故障に襲われたら諦めるか新手段に打って出るしかないが、それで無くても老化補填対応等に追われて中々しんどい思いをさせられたりするもんだ。
この面での最高幸運は気付いたら続けてしまってたになるんだろうが、厳しい現実は滅多にそんなの許しちゃくれない。

肉体面も然る事乍ら気力や意欲の継続が更に至難で、逆にそれに浮沈が無ければ盲目的に有効度の著しく低い努力を続けてたりするんすよ。
あとほんの僅かで何かが出来そうな時、人は自然と追い続けたい心境になる。

が当分続けて何の成果の片鱗も見えて来なきゃ先ず萎えるし、そこでへこたれなかったらそれは素晴らしいが何か大事な要素を忘れたままの徒労を知らずに続ける事となってたりする。
のを思えば壁にブチ当たる実感が無いっつうのも考えもので、唯の夢ならそれもアリかも知らんがリアルで実現させたいならそんなマインドじゃ困る。

私感では10万か100万人に1人位なら才能や勢いだけで進化し続けられる者も居ようが、それですら大きな挫折無しでは進化時期の終焉が定かじゃないし何時訪れるか不確定だ。
演ってる間中僅かでも進歩し続けられる為には立ち止まる機会も必須のもので、従前以上に自然と深く考えてしまう時間が大切なのだ。

普段ロクに考えず行動する感性派の杜撰大王だからじゃねって、それでより痛感させられたのは確かだろうけどね。
どんなに普段から全方位に熟慮してても、想定外の壁にブチ当たりゃその解決には新発想が必要な場合が多い。

加えて頭でっかちになってると他人に示唆するには足りても、自身で実現するには練習や実験が必須だ。
編み物とか・絵画・小説から工作や電子回路趣味では未完に終わるのも少なくないとは言え、全く作ってみようともしないなら収集ヲタなだけ。

音楽でも演るのは僅かで満足出来るなら良いが、かなり自身で演ってみないと実際には満足感を得難い。
その意味では一般屋内系趣味より、遥かに屋外系のスポーツなんかに近いんですよ。

それが昭和の頃迄は世の中何でも「手動」の方が多かったから、特に↑みたいな意識をせずとも多分当然の様に出来てたんだがね。
只でさえ加齢で億劫になってる処へ、昔と比べたら今は何でも「自動」の世の中だ。

から昔はリアル楽器で実演したが今は打込み専ってんなら上記みたいな葛藤をせずに居られるが、時代は令和でもエレキだのBandだの昭和以前に登場してたのをやろうとすりゃ「今普段はしなくなった手間」が付き纏って来るのは至極当然なのよ。

そしてかつて実行出来た者には多少の劣化はあれ演れてた保証がある訳だから、やたら急いだりしないで調子がある程度戻って来りゃそんなに苦にはならないん。
と分かってても腰の重いのが加齢のなせる業だが、最初から欲張るのがもっといけねんですよ。

-続く-

2025年3月20日 (木)

音楽備忘録2041 ’70年代Rockの浦島太郎㊱

今日は又杜撰大王流の変態思考が始まるが、嫌が応にも痛感させられた「歌唱力」の劣化ざんす。
俺は現状ボーカロイド不所持だからまだ救われたか分からんが、ものの1ヶ月程全然歌わないで居たら恐ろしい劣化ぶりに冷や汗かかされましてん。

に懲りて気持ちだけはもう妥協やサボりは止そうと決心したんだが、単に齢取ったからで済ませたくないと何となく感じたんすよ。
で何が引っ掛かって納得行かなかったかったら、環境変化の影響も見逃せないと思ったん。

但しテクノ等が一般化する以前に音楽を始めた世代の話しで、要するに昔は自動演奏とか多重録音を利用した独りBandとかの実現ハードルがとっても高かったんだ。
今だって杜撰君は変わらず生演奏志向だが、作編曲の骨格を確認するのに今は打込みを利用するのが常態化しててね。

のは昔から機械に一切抵抗感が無かった他に、確実性・時短・省力化で勝るからなん。
上記を順に少し詳説してくと、先ず音色等のせいで本当は当たってる音程等を見逃さずに済む様になる。

時短は全パートの試奏が不要になるからだが少し難度の高い演奏なんかだと、僅かしか弾かない為でもウォームアップ等を省略出来ない。
で今日は何だか中々暖まらんなとかやってる内に、騒音防止条例(自主規制含む)の抵触時間帯になってパーとかさ。

これが演奏家だけに従事してたら違ったろうが、何か作らん事にゃ演奏材料が底触する訳やからね。
そうしてる内に結構毛だらけ猫灰だらけ心境になって、何時しかこの方法の副作用を失念しちゃってたんすわ。

中でも殆ど無意識にしょっちゅう歌ってたから、あの程度は何時も歌えてたんだってのをね。
これは音楽演奏の基礎や習慣が育まれた若い頃に打ち込みって手段は無かったんで、今からすればプチお試しですらどうも自然と練習の一端になってたらしいん。

ソリッドボディのエレキならAmpに繋がなきゃ深夜でも気楽に弾けるが、爆音ジャンルの歌や太鼓じゃそうは行かない。
そんでも専業演奏家だったりすりゃ現代でも隙あらば的に実演機会を狙ってるだろうが、必然性が低下すればその分無意識で居たら実奏機会が減ってたんだ。

又グループミュージックを好む場合、必然性の無い独奏意欲は合奏と比べると欲が弱い。
自他共に昔は誰かの協力が無いとハモりを試せなかったのが、今は機械力を借りれば単独で試せてしまう。

飽く迄私感に過ぎないが↑も合奏機会の減少の一因になって、逆につまらない単独練習(人次第じゃそうとは限らないが…)の機会が増えてんじゃないのかな。
珍しく!?他力本願な見立てだが実際に上手くハモった時の満足感って格別で、少なくとも歌ってる本人達にとっちゃ他で得難い満足感があるんだよ。

常時だと相手に呆れられるけど、たまにだったら失敗しても笑いを誘う等で気持ちは決して負の方向に向かわんし。
なんてぇのがかつては簡単に出来てて当り前な印象になってたが、今になってみるとたまたま運が良かっただけだったのかも知れない。

こんなのも無自覚で老害化する内の1つと思われ、環境対応の一部が旧態化してたとも言えそうだ。
かくなる上は取敢えず僅かでもその気になったら即実行する事で、例え成果が上がらなくてもそんなのもう気にしてる場合じゃない。

イチローや大谷みたいなストイックさは適性にも依るんで必定じゃないけど、普段は滅多に携わらない癖が付いたら後がもっと苦しくなる。
一度波に乗ったり習慣付いてしまえばきっとそんなに意識しなくて良いんだろうが、そこ迄持ってくのが齢取ると結構大変らしい。

-続く-

2025年3月10日 (月)

音楽備忘録2031 音プロの音楽の聴き方④

さてさて何でも一々「ノリ」に拘る杜撰大王ではありまするが、聴くっつうテーマでも拘るのは近年の動向も大いに関係あるのよ。
打込み普及はとっくだがAIの台頭で拍車が掛かったのは、ほぼノリ(グルーヴ)以外なら最早コンピュータやAI様の分析力の方が人間を凌駕しつつあるからだ。

実はこんな旧式な杜撰君でも時々AIのお世話になってるのが、曲の検索なんすよ。
中でも完璧では無いにしても無意識パクリ危惧回避で、かつてみたいに新旧何でも知ってる人が身近に見つかり難くなったしね。

↑の該当者は街のレコード店とかオーディオショップの熟練店主とかで、現状最後の頼みの綱だったのがメディアヲタのレンタル店主だ。
それだって守備範囲を逸脱したら定かじゃ無かったのが、AIでは理論上守備範囲の限界ってのがそもそも無い。

そうなって来っと人に判断可能でAIにはまだ不能な、ノリの聴き分け等の重要度がホントは凄く高まってるんすよ。
今日は珍しくとっとと具体例へ進めると、例えば俺言い「非力なBONZO」。

えっ?何の事ってばリズムタイミングや強弱の感じはクリソツなのに、音色やパワーはまるで違うモノって意味な。
んでそんなのを「大失恋したばっかのBONZO」とか勝手に命名したりして、けどそう云う俗称で例えると少しは他人にきっと分かり易くなるやんか。

そう云や色んな物の説明をするのに、昔より↑みたいな別称を最近はあんま訊かなくなったなぁ。
わ兎も角そもそもノリ(グルーヴ)の理論解析が遅々として進んでねんで、AIを利用しようにも基礎データが全然足りてねんですよ。

もしかしたら世間全体での認知度が低いとかそんなので、研究に人員も予算もロクに与えられないで居るんかいな。
だがどんなアホや鈍感君でもやたらノリの良いのと悪いのが、全く同じに聴こえるって事ぁ先ず無いんじゃね。

それと個人的に今力を入れてるのがClick使用の是非とか、生演奏か打込みにするかとかだ。
古いジャンルでリズム変化の大きいのは未だ生演奏の方が好まれるし、料理の味でも絶妙なさじ加減となると機械製造食品はあまり見向きもされてねえじゃん。

その一因に今食べるのがどんな人(状態含む)か迄は確定してないのがあり、「美味しんぼ」の世界観宜しく百選練磨の料理人が食べる人と直接対峙でもしなきゃそんなのどうしようも無いよね。
黒人霊歌「聖者の行進」みたいな一種の泣き笑いとかのレベルになって来っと、人間独特の変な感情が現行AIじゃまだとても手に負えないべ。

人間だって予備知識ゼロ+英語力ゼロ+無解説で聴いたら、大抵は楽し気で調子の良い曲としか思わんだろうけどさ。
ほんの一寸重要情報を与えられれば、スーダラ節とは全く別物らしいとほぼ誰もが分かるっしょ。

そんな例外っつうか楽しい音でも悲しい曲ってのが、AIには通常論理に反してるから混乱するですよ。
これに似てリズムの微細なタイミング差も単純にほぼ一定で早い遅いなら判定出来るが、ランダムだと現行の内包データじゃ処理不能なんだ。

つまりは頑なに機械を否定してんじゃなくて、どう共存・分担するのが最適かって話しなんすわ。
もし夫々に苦手な箇所だけを担当させたら、時間や手間は膨大に掛かるしそれでいてロクな結果が得られないじゃん。

物理的特性計測には機械の全自動で、ってかなり昔からPCソフトにそう云うのがあって常用しとりま。
その分で生まれた時間で人間の方は、感性的にどうなのかの判定へ注ぎ込みませうとね。

-つづく-

2025年3月 9日 (日)

音楽備忘録2030 今更Rolling Stonesから学べる事➍

世間一般にはお待ちかね続くはKeith Richards回だが、作曲にも大いに関係する当時としては独自の奏法でがんす。
今巷では彼ってぇとオープンチューニングや6弦外しが有名だが、真髄であり誰でも直ぐに導入出来るのはそこじゃないんだよねえ。

但しほんの一寸だけ必須スキルがあって、最初に人差し指だけで弦3本が気楽に押えられる様になる必要があるねん。
この技術ってJazz系等を除くと大体'60年代~’80年代のホピュラー系ではそれこそポピュラーなプチテクで、これが出来ると伴奏でもリードでも飛躍的に巾が拡がるんだ。

その中でテク的に彼のは最もベーシックなもんで、
上記で2,3,4弦を押えそれへ中指と薬指を追加したりしなかったりする事で成立している。
こいつの最大の利点は鍵盤の右手だけを取出したも同然で、所謂オンコードが理論上2番目に簡単に操れる様になる事でしてな。

因みに1番目は全く普通のコードを押えてオンコードの成立するヤツだが、音の組合せがかなり限定される。
のが2番目の方法を選択すると一切制限が掛からず、Charやジミヘンみたいな奇特な押え方をせずに似た響きの得られるのがミソなん。

尤も少ない弱点としてアンサンブル内の誰か他の人がルートを鳴らしてくれんとアウトで、上出2人はトリオ編成で他に依存せず実現しようとしたからああなったん。
何れにしても奏力Upに直結してるのもあるが自在に使える様になる事で、「作曲で使えるコード」の範囲が大巾に拡大されるのが決定的に大きいん。

そしてこれこそが彼が生き残れた根源で今は知ってる者が少なくなったが、少なくとも元々はBrian Jonesの方がGuitarを含め全然上手だったんやで。
弾き乍らChorus付けるのだってそうだったし、編曲含め他楽器を操るのだって全然上手だったん。

尤もデビューから幾らも経たん内からヤクでどんどんラリってって、全く使い物にならなくなるのにそんなに時間は掛からず離脱しちまったんだけどさ。
それは兎も角作・編曲も含めての代表作を提示するとしたら、Start Me Upが杜撰大王の一推しだ。

初っ端の彼のGuitarだけ聴いてると曲のキーはCに聴こえるが、皆が入って来てみたら正解はFでしたってアレやがな。
これ鍵盤では勘の良い奴なら比較的初期に発見するヤツで、右手のフォームはほぼそのままに左手だけズラせば済むん。

それを見つけ易いのは例えば左手単音で右手指3本のAm7、左手はラだからAだが右手だけだとドミソ(順番は変わる場合あり)=完全なCになってるんだよ。
のがGuitarだと途端に演り難くなるのは、ルート音だけズラすのに向かないチューニングが一般化してるから。

のをStonesではBassももう1人のGuitarも居たから、思い切って鍵盤の左手分を省いてみたら至極簡単になる事に気付いちゃったって訳。
正規音楽理論やオケ系のアンサンブルでは昔から既にあった概念なんだが、Rock系の小編成でも不可能じゃ無いんだとね。

-続く-

2025年3月 7日 (金)

音楽備忘録2028 今更Beatlesから学べる事➐

Ringoの残りを書いたらGeorge HarrisonのGuitarへいよいよ突入だ。
と言いつつ最初は全員に共通なのだが、真の百戦錬磨の腕前は殆ど誰にも追随不可能な程のもんなのだ。

単純なキャリアだったら彼等を上回る者多数だし、拙ブログで並行連載してるStonesの方がトータルLive数ではとっくに上回っている。
だが劣悪環境下での過酷体験値には結構差があり、彼等の前に近似な先輩が居なかったのに起因する。

杜撰流に言うなら「英のChuck Berry的存在」で、下手すりゃ米の←本家以上に誰も未遭遇の困難に対峙しなきゃなんなかったからだ。
中にはBeatlesが大嫌いとか無縁のつもりで居る人も居ようが、現行のRock系Bandスタイルを演ってたなら何処かに必ず彼ら由来の手法を日々利用してんすよ。

尤も今劣化本邦ではPA過依存から使わん奴も増えてるが、1に声量2に生楽器音量が必要に足りなきゃ余計な手間を要して何かと不便なのは保証しやすぜ旦那。
…からのRingoの声量実態へ進めると、とてもそんな感じはしないがモンスター級にデカいんだ。

未体験の方は自身で試すが良いが、Drumって隙間こそあれやっぱその爆音はハンパ無いで。
尚且つ多くの他楽器より不利なのがMicワークの難度で、特に俺みたいに背骨の短い奴にはホント容赦ねんですよ。

何故ったらSnareと口迄の距離が短くなって、Micに頼ろうにも幾らも出来ないかんね。
そりゃ外見は兎も角太鼓が蚊の鳴く様な音量なら別だが、幾らMic感度を上げてもSnareばっか音量UPしちまうだよ。

結局最低でもSnare平均音量の半分程度の声量が無いと、叩き乍ら歌うって聴こえなくなって無理なんだ。
ここで皆に再考して欲しいのが「歌の上手さ」で、声量や環境を無視すればそこそこ上手い奴って一杯居る。

けど色々厳しい条件が課されてそのままの者は稀有で、一体カラオケで満点の出した人の何人が叩き乍ら歌って同等の結果が得られるかだよ。
承服し兼ねるって人には取敢えず、強いて上手さにも種類みたいなのがあるんだと言っときますかね。

長年多くの歌手と接して来て言えるのは、声量がある人程将来性や発展性があるのは確かだって事。
例えば歌唱発声が及第してない人にもう少しだけ声を大きくとお願いしたら、声質が汚れ出した・音程が甘くなった・リズムや語句のキレが悪くなった等枚挙に暇がないで。

って事ってDrummerの他歌手としてもRingoは超一流で、その中には同時に演っても夫々を単独で演っても殆ど差が無いのも含まれてんだ。
ほいでこの点は他の3人にも共通してるが、その中で最も難しい挑戦になってるのが、多分George Harrisonなんじゃないかな。

他3人と比べると「自身の非定番スタイル」で演る事が最も多く、私感では伴奏がベストだからこそそれに更に色を付けるのは大変なんじゃね。
一寸やそっとのフレーズやアイデアじゃ、伴奏の独創性やアイデアには到底太刀打ち出来んからねえ。

-続く-

2025年3月 1日 (土)

音楽備忘録2022 今更Rolling Stonesから学べる事➋

Stonesって他の大体同期で飛躍的な展開をした連中と比べたら、愚直で単細胞的なアプローチだった。
がそれで飽きられないだけの確かな力があったんだが、その中に僅かな変更だが他の人では思い付けない独創性がふんだんに含まれてたんすよ。

その1つに私感には過ぎんが従来のRock ’n’ Rollより、もっとソリッド感のある唯のRockと感じさせるのを始めて実現したのがある。
さて前回に続き生贄曲All Down the Lineの具体的な新採用点をバラすと、Bassの連続スタッカートを演った処だ。

スタッカート自体はずっと昔からあったし、多少訓練と体力は要すが技術的難度は大して高くないものだったんだけどね。
だが聴感や曲リズムの印象はするかしないかで別物近くに豹変し、シンプルなリズムパターンで程その威力は強大になるんすよ。

因みに1音毎の鳴らす長さで「止めるタイミング」に当初から拘りがあったのは黒人系で、彼等及び1970年以前にそれを意識してたのは殆どPaul McCartneyとか極少数でな。
Rockabilly黎明期にはBassはウッドが当たり前で、余韻が目立たない&エレキ程伸びないのもあってかそもそもあまり気にする必要は無かったんよ。

エレキがデフォ化してもそう云う経緯もあって、恐らくそれをブツ切りにするだけであんなに変わるとは誰も気付けなかったん。
かく言う杜撰大王自身も明確に意識を持ったのはキャリアがそこそこになってからで、その初期には気付いては居たものの疲れるとか面倒とかで必須じゃない限りはそんなに使わんかったのよ。😞

加えて1980年代って結構テクの躍進期だったのもあって、例えばバカテクプロをトレース出来たのは誰が一番乗りかなんてのが奏者評価に与える影響が今より遥かに大きかったんだ。
のでご多聞に洩れず式で、兎に角全く出来ない技の習得の方に殆どの人が全振りだったん。

少なくとも国内でのFusionブームはその具現化と大きく関係してて、90年代にグランジ等の台頭で俺言い「不要でもハイテクに猛進する病」から解放されてみると是又俺言い「効果絶大な小細工」が再脚光を浴び出したんだ。
それ以降方法だけは知ってたのを利して、単純な8分音符ルート弾きでもどの位スタッカートさせるかを先ず思案する様になったのよ。

さてこの生贄曲BassとVocal以外は’60からのStonesスタイルの踏襲で、歌はシャウト限界に挑戦って程攻め捲っては居たんだけどね。
けどGuitarがHard系みたいに深歪みさせてないし、Drumの音色も特にヘヴィに変わったりしてなかったからその面ではSoul系の方が遥かに近かった。

って程度でそこ迄だとそんなに印象は変えられないのが、ボッボッボッボッとBassが演っただけで劇的に新感覚になってたんよ。
唯のミディアムハイテンポの8Beatなのに、従前のとは一線を画すソリッド感が獲得出来てたん。

してなしてこれを今更取り上げるかったら、人力は勿論今の打込みで殆ど使われて無いからなんだ。
苦労して楽器を追加したりするより人力で弾かないから断然楽なのに、効果の割に簡単な技を使わないのは勿体無さ過ぎる。

&打込みの台頭とRockの衰退は本来無縁な筈だし、今は純粋なPops曲でも平気でMetalとかの技や音色を利用してんのにさ。
その結果この最も汎用性の高い伴奏法の1つを用いないもんだから、唯でさえ作者の個性反映が限定される打込みでより望まぬ画一化を促進しちゃってんじゃね。

-つづく-

2025年2月23日 (日)

音楽備忘録2017 ’70年代Rockの浦島太郎㉚

さて前回述の如く普通の日々を過ごしてると、年寄りでさえ変な潮流に簡単に飲み込まれる現実を目の当たりにした。
それでも新たな問題を生じないなら結構なんだが、育った環境の相違等を充分考慮しないと年寄りの冷や水になり兼ねんのよ。

そこで敢えて最新スタイルでの音楽制作を考えてみると、神経を使うべき個所が旧態依然のままに存置されてるのがあるん。
音楽的才能やセンスを除くと打込み主体で鍵になるのは、①使用アイテムの新しさ②新機器・アプリへの対応の早さなんじゃね。

杜撰君の好みも封印して考察すると、腕次第で相当結果に差が出るのが①の中でも音源なんよ。
こ奴が悪い意味で時代遅れの陳腐化してると、幾ら後の作業を頑張った処でサウンドの悪さはどうしようもない。

現況杜撰君が音源に一切費用を掛けてないのは人力主体だからで、それなら古臭い音で構わん場合のみの選択肢で何とか乗り切れそうだからだ。
その代わりリアル音源(つまり楽器類
)は8割は偶然とは言え、一応音色にはかなり拘った逸品を揃えてんだ。

ってか音源の方もホントのゼロレイテンシで生演奏に堪える新機種が全然出て来んからほっぽってるだけで、サンプリングSyntheは早期に飛び付いてたんだ。
っと先ずここ迄で判明したのが「半端は駄目よ」で、どちらを優先するにせよハイブリッドで行くにせよ「その時点で事足りるコンビネーション」が構成されてないと使えねんですよ。

前回古くからの親密な仲間をバッサリやったのもここに瑕疵があったからで、Lineで各人の機材紹介をしあった中に音源自慢が全く出て来なかったんだよ。
って杜撰君はLineは事情ありで使えないから、従兄に中継して貰ったんだけどさ。

宅だって満足な1発録りが可能なのは現状3人迄で、今集った4人に対して不足があるから本当は偉そうに言えたもんじゃないんだけどね。😓
只音源の重要性について俺や若い世代よりその深刻さに鈍感なのは確かで、もしかしたらあまりに良い音のが出たから楽器・譜面はまるで駄目だけど音楽作ってみるかなんてのが昔はあり得なかったからねえ。

つまり音源を考える時ゃ実際は弾けてもそれを忘れる位じゃないと、本質理解が不充分になるんじゃないかな。
同じくリアル楽器の方でも代替手段があっても無いと仮定して、現状で行けるかどうかって想像しなせーと。

こんな初期段階で目測を誤ったままにしといちゃ先が思いやられるってもんで、やっぱ「プロサウンドの水準」ってこんな場面じゃ最重要っすよ。
余程下手を弾かなきゃ聴ける音のツールが揃ってるのってスコア止まりなら兎も角、音楽制作者には作業前に準備しとくべき案件なのだよ。

そうしといてグラ付かぬ足場が保証されてからこそが建築の本番で、それへ全集中するのにも大事なんじゃね。
但し「今でも充分使えるモノ」なら新旧は不問で、先に用途が明確化してるならどんなのでも平気なのだ。

これ等からするとヨレた年寄りに特権となるのは生もしくはリアル合奏のスキルと、忘れていた骨董楽器の発掘なんじゃないかな。
手前味噌一例ではかつては上手く使い熟せなかったエレピ、売るのも捨てるのも面倒で残ってたのが今頃になって暗躍重宝してるぞ。

こう云うのに限っちゃ入手難になる前、捨て値で買ったのなんかをよくよく想い出してみる価値あるあるよ。
本来の意味からはチト外れるが、こんなのも年の功に含めといて良いんじゃないかねえ。

-つづく-

2025年2月21日 (金)

音楽備忘録2015 楽器音色一般のイメージと実際の違い㉓

さてイメージと実際に差があっていけないかったら、必ずしもそうとは限らない。
のにうだうだグダグダ愚痴って来たのは、望まぬ軋轢を産んだりするからなん。

1.その楽器では出し難い音色を要望してしまう
例外的音色をそうとも知らずに、もっと傾向を強めて等と口走り嫌われる。
これには聴取体験や知識不足が考えられ、楽器種を特定しなけりゃセーフになる事が多いん。

2.音色に鈍感過ぎたが為に所謂「バッティングする音程」を誤指定してしまう
こちらには主に2つのケースがあり他パートにマスキングされて無効化するのと、編曲が即アウトになるのとがある。
ほぼ2次倍音以上しか聴き取れない音色だからセーフになってたってのが結構あって、その場合ですら事後EQで盛られたりすりゃすぐボロが出る。

ので上記後者の「マスキングでセーフ」の方が事故確立はかなり高く、純粋な音楽理論より音響理論を重視しないとやっちまい易いんだ。
特に巷で罷り通ってる現行の音楽理論はClassicのみ由来のが未だ多いんで、迂闊に電気・電子楽器が主役のアンサンブルに適用したらロクな事ぁねえんすよ。

生楽器の場合如何に倍音含有率が低かろうと結構含んでるのが、SyntheでFilter発振させない正弦波は文字通り倍音ゼロなんだから。
それ故ClassicのPiano曲ではダンパペダル踏みっぱでどんな低音程を鳴らしてもギリセーフになるのが多いが、例えばエレキBassとSyntheでそんなんしたら最悪なん。

杜撰大王にはダメダメ典型体験例としてアホガキのクソBandっつうのがあったが、その子達のコンセプトは歌手少女がニーハイをバッチリ決めて萌えだったらしい。
のがBassのチューニングが盛大にズレてただけで、もう全編オカルトワールドでしてん。

JCの学祭のだから粗相は幾らでも許されたんだが、演者の誰も疑問に思わず苦痛に耐え切っちゃったのが却って救い様が無かったのよ。(ので聴衆の苦痛は堪え難いものに😓)
その中の1人は当初音程の怪しいニコ動ラッパーから紅白出場に迄上り詰めたんだから、よっぽど黒歴史に懲りたんだろうな。

わ兎も角せめて吹部か何かで生楽器主体だったら、きっと被害は軽減してたと思うんだ。
エレキとウッドの違い以上にClassic系由来のアンサンブルと、ポピュラー系じゃ音量バランスもだいぶ違うしね。

あっだからって低評価なBassistしか居らんくても、事なかれ主義に走ってBassを小さくするのは止めとくんなはれ。
1回こっきりなら未だしもその後も暫く続くんなら、問題放置せず解決せなあきまへんで。

っと来た処ででは実害の無い勘違いはったら、それを出す物を特定しないアイデアだったら面白そうなら何でもOK。
その場合アイデア提供者と実現・実行者が同一である必要が無く、音色イメージの翻訳家こそ追加で要るけどね。

偶発非依存で珍しいの変なの新しいのとかを求めるなら、寧ろ必須のプロセスかも知れない。
こんな事が起きたりするから受け手と提供側の立場の違いで、演る側なのにイメージと実際の相違等を知らんままだと困るんすわ。

-終り-

2025年2月19日 (水)

音楽備忘録2013 ’70年代Rockの浦島太郎㉙

今回の副題は「ブルータスよお前もか」って突如哲学に目覚めたでも無く、少々身内同世代の仲間に呆れたからなんだ。
キッカケは30余年前にお蔵入りとなった過去親友作品の再登用で、当時の生残り関係者を集めたのに始まった。

早逝した作者からは生前従兄と俺が後の扱いを任されてて、長い間陰乍ら機会をずっと伺ってたんだ。
それを彼の最初の音楽パートナーがそろそろ皆ヤバいかも知れんからとお呼びが掛かった迄は良かったが、どうも何だか雲行きが怪しくなって来やがったんすよ。

その提唱者は芸能界に属して久しいんでそっち方面の怪しさは、理不尽にお金が掛かるとか無きゃとっくに容認してるんだ。
が再登用のコンセプトやアプローチに関しては、何せ本人直々に言い渡されてるから確かなものじゃないと承諾する訳には行かねんですよ。

実はこの件とは別に個人的には姿勢こそ齢もあって消極的だが、ずっと密かに1Band分のメンバーは集めようとしてて…。
けど1に人望2にそっち方面の運にあんま恵まれてないから、大昔述の休養君みたいな事態に陥って何時も最低限の人数が中々満たせんのですわ。

わ兎も角現時点で個人的にかなり重要な懸念となってるのが、全てが人力メインスタイルでは無さそうな処でしてん。
大抵の場合はそうだがメカ(特に音楽や音響)に関しちゃ集団中俺が一番詳しく、その身からして今更若者みたいに機械力に頼ったって勝負にすらならないのになと。

加えて不動の一家言として作者本人はどんな機械を利用しても、個性を全く損ねない稀有な存在だったってのがあるねん。
彼程では無いにせよ俺もタイプ的にはそっち側の人間で、強引だろうと非合理だろうと誤った使い方だろうと飽く迄求めるサウンドを優先するやり方でさ。

それを機械様に服従…と迄行かなくても、ガチのタイマン張る根性の無い奴が扱ったら結果は見る迄も無いっしょ。
だが年寄りのプチ特権としてオーバー還暦野郎共は、凡ミスこそ激増してても手動とかマニュアル操作には長けてんのよ。

そこへ持って来て作者の作品の殆どはノリも含め圧倒的なアクの強さ…おっつ個性的なんで、幾ら曲だけの生き返りをさせるにしても極力打込みとかClick使用は避けた方が断然有利なんすよ。
因みにClick使用の是非についての杜撰大王基準は、万一ズレた際は「機械の方にエラーが出た」様に聴こえるならOKなんだ。(現実にはあり得ないが感覚では聴者が一瞬騙されるみたいなね)

決してそんな意識は奏者自身には無いだろうが、要は自身のグルーヴが機械に支配される様じゃ不向きって事。
そいで今迄色々世間の様子を眺めてて気づいたのは、生まれた時からClickが当然の絶対基準だった連中は我々とは違ったって。

縛りがある分味はだいぶ薄くはなってるが、メトロノーム位しか無かった世代とは意識レベルが段違いなのよ。
ってか危うくならない限り彼等は全く無意識と言っても良く、対して年寄りでLiveでも昔っから常にメトロノームを使ってた人なんてまず居ねえ。

結局作品が作られた時代背景が色濃く反映されてたと考えてもで、そこを下手に弄ると作品の世界観を勝手に捻じ曲げる懸念が残っちまうだよ。
ポピュラー系と思うと今更感が湧くけれど、Classic系等では今現在だって弾く前に一々Enterキーなんか押してないっしょ。

=続く=

2025年2月18日 (火)

音楽備忘録2012 今更Beatlesから学べる事➌

3つ目はDrumを中心としたリズム案件で、次回以降執筆予定のコードと共にこれ見よがしに演ってるのが殆ど無いせいでかなり皆に聴き落されてる件ざんす。
これ等は奴等全般に及んでるんだけど、杜撰流キーワードは究極のダイエットだ。

変な話し今頃偉そうに語る背景に、杜撰大王が過去にした数多の勘違いってのがあるん。
その最大のはコピー演奏が可能化したから、近い感じ・近いレベルのフレーズや曲だって作れそうと思い上がっちまった件だ。

これを言い切っちまうのは時代背景や運があったにせよ、もしかしたら彼等以上のポテンシャルの持ち主達の誰1人として凌駕出来て無いからなん。
さて続きを語る前にキーワードのここでの意味合だが、本家はリズムやグルーヴを表現するのに必要最低限しか演ってねんですよ。

それをちゃんと理解したのは彼等メジャーデビュー寸前のと直後ので、全体のサウンドがどう変わってたかでしてな。
で自分勝手に「そうか普通にフルに演っといてから、どんどん断捨離してけば良いんだ」って。

でこれ自体はご名答だったものの、中々彼等程はダイエットし切れないのに暫くして気付いたんだ。
恐らく原因はどんなに作った曲が自他共に名作と思ってても、本家と比べたらかなり駄曲だからっすよ。

一目瞭然の好商品にならあまり説明は要らないが、微妙なのだと一々あーだからこーだから優れてるとか付け加えないと分かって貰えんべ。
一面でその説明が音楽では編曲が担ってて、一般的には駄曲程編曲で持ち上げてやらんと理解が進まない。

但しこれ等を除いても極力シンプルには大いに意味があり、聴いたモノがその分早く誰にでも内容把握が出来る処。
尤も駄曲で編曲に凝り過ぎると性格が最低な美人みたいになって、一度は凝視するが以降は誰も相手にしなくなったりしてな。

わ兎も角それなりに上手なダイエット方は、曲に集中して聴き込んでみる事ざます。
シンプルなのとせいぜい数か所だけ豪華にした演奏を聴き比べ、最低その場に居る誰もがほぼ同等と感じたらそれ等は加えた効果が無いんだ。

だけど無駄でも自分のアイデンティティ同然だから付加しときたいとか、曲に対しては無自覚のエゴが発動して捨てるのがつい惜しくなったりするんだよなぁ。
又別面では音楽的にはそこそこ高級な事演ってんのに、見掛け上に凄さが無い為にサルでも出来そうなんて思われ易くなる。

のがRingo逹一味は何故全く意に介さずに居られたかったら、我々凡人とは真の実力に計り知れない差があったからだ。
のを簡単に言や俺等はせいぜい10ある内の半分程度に抑えてたとして、奴等は1000以上も持ってるのに普段2か3の力しか出してねんですよ。

ジャンル不問でそこそこ本格的に演れたにも拘わらず、しれっとアホガキアイドルのフリみたいな真似をしてたんだ。
尤もⅡで決して自然に辿り着いた訳じゃ無く、絶対的な自信を携えて全力で臨んだデッカのオーディションであっさりハネられたからだろう。

で実はRingoがその意味での簡略化が最も遅れてて、今とはタイプが違うが初期の方が当時の高等テクなんかを使ってたんだ。
のわ恐らく前のBandより歌う頻度が減ってたからで、メジャーデビュー時他のメンバーより既に評価を獲得してた歌手でもあったからなんじゃないかねえ。

-続く-

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