音楽備忘録2243 自身の興味の対象の見分け方 番外編Ⅲ
メディアの種類は過去のも含めりゃ膨大だから、とてもじゃないが杜撰大王如きじゃ全比較なんか無理に等しい。
けれど現行デジタルと動画フィルムを除けば、過去アナログとは原理から来る内容の損得があるので今日はそれをば。
感性を軽視又は見落しのある理系人は総合観点からは、もう今はデジタル一択と得意気にあちこちで語ってる。
んが彼等は時分割記録の弱点を甘く見積もってて、過去アナログでは連続記録が出来てたのをスッカリ忘れとん。
実際一般実用性では現行デジタルの圧勝なんだが、音楽でニュアンスやムードに徹底的に拘ると時分割じゃ役不足なんですよ。
さて時分割とは何ってばサンプリング周波数に依って決定された瞬間のみの値を計測記録したもので、その地点のみのデータとしては正確極まりない。
が各ポイントの間はどうかったら計測も記録もしてなく、機械側が勝手に予測したデータを提供してる様なもんなのだ。
具体的にはデジタルからアナログに復元変換する時点で「隙間を埋めてる」んだが、2点間のデータを基に言わば勝手に想像した値となってんすわ。
常時はそれでもそんなに問題は出ないんだが、厳密には音波に「予想外の凹凸」があったりしたらそれは無視されちまうんだよ。
これこそが科学的な現行デジタルの雰囲気が今一の正体で、杜撰君に言わせりゃ誰もに安くて簡単なんだからずっとカップ麺で我慢しとけと強要するも同然の振舞いが気に入らねんだ。
だがオリジナルプレスのレコードをアナログでも極上機器・環境で聴いた経験と、楽器等の生音聴取経験に長けてないとそれが未体験者には今一分からねんですよ。
ので余程音響環境に幼少期から恵まれた方じゃないと、済まんが50歳以下世代ではリアルに感覚的に理解してる者が居らんの。
しかも熟知世代のミュージシャンは既に鬼籍に入ってるのが多いから、PAレス生Liveの音とメディア記録されてるのを直接比較すら出来ない。
結果差別意識皆無にして心苦しくもしっかり区別はしなきゃなんなく、決して若いのが罪とかそう云う事じゃないんだ。
但し知らずして不要に現行デジタルこそ正義だと語り続ける輩へは、杜撰君は厳しく警告を発し糾弾してるのだ。
その本人自身も損だが誤認が広まり続けちまうと、将来的にこの欠点解消の機会が訪れても誰も訂正しなくなっちゃうかも知れないもん。
にも拘わらずアナログ評価が実際より劣勢なのは利便性・性能も然る事乍ら、優位箇所の数値下が困難な処。
これ迄音の過渡特性(トランジェント)やスピーカのダンピングファクタ等外堀は何とか埋められたものの、そのものズバリの部分は相変わらず感性頼み。
のが近代は数理攻め可能なのが増えたお陰で皆の感性が鈍化気味になって、感性で判断するパラメータは著しくスペックで判断可能なのより軽視される結果を招いてんだ。
それに対し杜撰大王が強硬に吠えたいのが、最終的にはスペックだって感性とリンクしなきゃ無意味な事な。
この車は普通の倍のパワーを持ってますと訊いて心躍るのは、多分その恩恵で加速力や登坂力で美味しい目が見れそうと想像するからだ。
けど実際に試乗してみて走りの明らかな優位性が感じらんなかったら、何だい唯の誇大広告だったのかよなんてそっぽを向かれるじゃん。
そうなると今度はパワー公表値が嘘か真かなんかより、力が出せる分燃費が悪いんじゃなんて勘繰り出す。
この様に変な意識が無い処では今でも誰でも人間って結局感性で優劣判定しちゃってんだから、理性で選びましただのスペック重視してますだの言ったって滑稽だわさ。
=つづく=
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