音楽備忘録2003 楽器音色一般のイメージと実際の違い⓴
今回は杜撰大王自身未達の命題を副題に掲げて進めてくが、その名は「音色の肥満度」でゲス。
アチキは古くからワイドレンジでフルなサウンドが好みで目指して来てるが、ちゃんと検証してみると聴感や印象と物理特性の違ったのがかなり多かってん。
最初にあれっと思ったのはエレキGuitarをカリカリにしたつもりが、いざ録って混ぜてみたら案外普通っぽかった古事に依る。
但しAmpが伝統的オールチューブって条件付きで、石の回路やデジタルでやったら保証の限りじゃねっけどな。
まあしかし余程特殊なの以外エレキの音色は基本的には全球Ampで開発されてて、如何にもなLine収録のBassのはLiveになると殆どそのままなんて再現出来ゃしない。
っつう事って生再現不可な音色は一応除外しとくが、どうやら楽器の音色って想像するより物理的にはそんな大きくは変えられないらしい。
のを逆から考えりゃ、聴感・印象だけならかなり大胆に変えられるって事なんだよね。
それを確信したのが過去述杜撰君にとってのセカンドインパクトで、再検証してみたRingoのバスドラサウンドざます。
彼等のは奏者は言う迄も無く機材を始め全てが最高のだったから、純粋に当時の他のとはスペックが違ってたせいだとずっと思ってたんだ。
がかなり近似なDrumsetを入手して色々試す内、主因はスペックじゃないらしきを思い知ったん。
低域等をどう料理しても敵わなかったのが、皮の揺れ感どす。
聴取機材・環境次第で印象激変しても構わなきゃ、可聴限界の底迄拾ってローエンドを盛っといたって良いんだけどさ。
尤もそうしてると課題になるのがどの程度の盛りにしとくかで、万一個人嗜好で常時盛大にローブーストしてる人が居たらこっちの意図と異なって単に超低域が飽和するだけ。
逆にチープなのしか持たぬ人にはそもそも低域が芳醇なのが全く伝わらず、その為の苦労は水の泡になってまう。
この懸念を一気に吹き飛ばせるのが太鼓なら「皮の揺れ感」で、低音が豊富な音色の「低音以外での特徴」に目を付けたのは実に慧眼でしたわ。
コレ実は凄く昔の低音質な作品でも、流石に大太鼓と小太鼓を聴き違える奴なんて殆ど居ないのから来たんだろうな。
物理的には狭隘な中域を非リニアにしか拾えてなく、ほぼ全てのサウンドが盛大に削られて変容させられて記録されてんだよね。
にも拘わらずわざとや偶然以外、どの音が何かって皆割と苦も無く判別付いてるじゃん。
と言いつつ近年迄は音響に正直過ぎたかはたまたアホなだけか分からんが、杜撰大王もそんな面は殆ど意識に無かったんだ。
音響兼業の立場としては紛い物じゃ無く、そのものズバリを訴求してたからね。
でも今再考してみるとそれも1つのエゴとかナルシスの疑い大ありで、殆どの人は聴いた印象しか気にしてねんだよ。
深掘りしてみると聴者全員が録音現場に立ち会ってるなんてあり得ず、誰が何をどう奏てどう録ったかなんて知ったこっちゃない。
それより遥かに「きっと○○はバカデカいんだろうな」とか、「部屋が揺れる程凄いんだろうな」とかそれが分かるのが大事なんですわ。
悪詮索すりゃ俄かヲタが得意ぶって実際出てて拾えてるのに対し、あんなのはきっとEQとかで盛大に盛ったに違いあるまいとか逆もあるかも知れんしね。
-つづく-
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