音楽備忘録2008 今更Beatlesから学べる事➋
続いてはPaulのBass全般についてだが、フレーズやテクの事は語り尽されている。
が取敢えずもう1つだけホントは着眼点があるんだが、今迄概知の範囲では誰1人触れてないので僭越乍ら筆を取らせて頂こう。
それは1音の長さで、細かく言えば彼はとっても休符が多いんだ。
実感的には上記より最適な長さを常に意識してると換言した方が適してて、ピック弾きメインでは指弾きのより気を付けるべきポイントなのだ。
さて今更ではあるがそもそも「Rock Bass」の特徴はったら、他ジャンルのよりリズム(ノリやグルーヴ)に優位があると俺は思うんだ。
その根源が「無駄にダラダラ鳴らしっ放しにしない」で、それに依って唯のルート連弾でも自在なバリエーションが得られんねん。
勿論止めないで鳴らし続けるのも曲次第では存在するが、それとて普段途切れさせてるからこそより差をアピール出来るのだ。
最適長さになったら必要でなきゃ常に止めてるのは、登場当時としてはかなり珍しかったんだよ。
尤も物凄く大雑把な解釈をすれば、Bassならサムピングとか鍵盤ならOrgan系以外はホントは不適切でもそんなに酷かならないけどな。
だがそれは他楽器のお陰でRockに聴こえてただけで、Bassだけを取出して聴いたら大抵はそこ迄じゃ無くなってる筈だ。
当時時点での従来奏法では開発元がウッドベース(コンバス)のピチカートだった為、相対的に余韻が目立たず短目だったから止める方は放置しててもそんなにだらしなくはならなかった。
のがエレキでは余韻が大して落ち込まない他、その次の音の頭がハッキリしなくなりBeatへの貢献度が極端に落ちちまうだよ。
そしてリズムでのバリエーションに大いに影響があり、鳴らすタイミングだけで作るとアイデアの半分位を損ねちゃうんだ。
単純な8分連弾を生贄に説明してくと鳴り止ます方を入れなきゃ、①適宜強弱やアクセントを加える②音色でスタッカートに寄せられる程度。
のが止める方も加えてそれを色々応用すると、一気にほぼ倍増するんすよ。
Guitarカッティングでは演奏上の都合からピックはずっと16分で動かしといて、押弦する指を緩めて俺言い「擬似休符」としてるのは常套手段だよね。
上記実際には所謂「空ピッキング」の音も付加されるが、余程でない限りGuitarらしいから許されてる。
その箇所を鼻歌でと問われたら多数派は空ピックは省くのが普通で、歌うのは実音が小節頭から鳴ってない時位じゃないかな。
他のレジェンドを蔑みはしないが、Bassが現行スタイルになると同時に本名がBass Guitarなったのを皆忘れてやしねが。
つまり折角Guitarでの奏法の多くが可能化したのに、それを使わんならウッドBassのままでも良いじゃん。
要するにエレキBass使用が最初にデフォになったRock当初には、この点でCarol Kaye共々Guitar経験者なのが有利に働いたんじゃないかな。
過去日本の悪しき誤伝統「Bassは指で弾く物」の残り香等のせいもあって、今回の件がロクに語られてないのかねえ。
=続く=
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