音楽備忘録2006 音楽でのアイデアの実現方法⑰
例に依って順番が逆みたいで何だが、番外編Ⅱは人造残響の秘密にもちょっち触れとこう。
人造残響だなんて変語にしたのはDelay・Reverbその他諸々全部纏めて扱いたいからで、更にはアナログもデジタルもね。
さてDelayの方はどんな人造のでも基本構造は天然のとそんなに違わないが、Reverbの方はアナログでも全電子回路生成以降の多くは構造が違うのにご注意なんす。
ビフォーアナログ全電子のは何かに響かせてそれを利用してたんだが、アフターのは動画と似ててその殆どは真の連続になってねんですよ。
私的にはそのせいで艶や雰囲気を劣化させてると考えてて、録音だって映画フィルムみたいに最初からコマの連続になってたら良かったんだがね。
コレ大元は苦肉の策か或は利便性やコスパの為かワシャ知らんが、人間の眼の錯覚を魔用する作戦なんだ。
動画をコマ送りしても超速記録のじゃないと、Buddy Richのバチの動きなんかだと間が欠落してたりするよね。
だと残念に思ったりすっけど肉眼で凝視してたって、とてもじゃないが凡人には全ての軌跡なんか見えてやしない。
全盛期のイチローだったら昔の漫画手法の1つよろしく、脚が描かれてた感じで軌道位は読めたか分からんがね。
それ故一般実用上は見分け限界を下回らなきゃ、コマ撮りされててもボロは出ねんですよ。
のが聴覚の方でも同様例えば凡そ間隔が20mSec以下になると、人間には音が2つあるのが判別不可になる。(少なくとも1つで無いらしきは分かっても何個あるかなんてのは)
しかし折角連続記録・加工出来てたのを捨てちまったせいで、音変化の途中経過情報が著しく減少してんすよ。
総体的には肉を切らせて骨を断ったつもりで大きな誤りでは無いけれど、音の存在感・艶・雰囲気やリアリティは結構減点になってんだ。
数年前から従兄とのユニットでは例外時以外リアル「階段バーブ」しか使ってねんだが、杜撰君の本音としては響き自体はギリ合格点って感じでしかない。
のになして執着してるかってば、残響音色以外の殆ど全てがその方がナチュラルでいられるからだ。
最適プログラムのデジリバの方が響き自体は遥かに美しいが、良く聴き込むと何か元音の方迄勝手に弄られてんすよ。
ノイズフリーで煌びやかさに限界が無い代わり、折角微妙なさじ加減が上手く行った演奏が何か単純化されるっつうかさ。
それだと楽器は現状殆どDrumしか演ない従兄の個性露出が減っちゃうし、従兄の所を一応活動拠点にしてるのにその場所固有の雰囲気も削がれちゃって。
この点だけは未だかつての「連続」式が圧倒的に勝ってて、特に生楽器にはより影響がある様なんだ。
最初から電気・電子の威を借りてるなら、既にその時点で固有の弱点もセットで入ってっから現行デジタルの御利益が勝ってはいるんだけどね。
従兄に忖度する気は皆無でもDrumサウンドに拘るのは、ポピュラー系では最もシンプルな演奏頻度が高いからなん。
弦や鍵盤なら物量作戦もし易いがそれが難しいんで(従兄の場合は叩けないんじゃ無く喧しくて邪魔???)、音色・表情・雰囲気等にそれ等以上に気を使わんとすぐ変質しちまうんだ。
個人的には担当の多いBassに矜持があるが、エレキの場合電子回路での小細工の余地が残ってる。
その余地が無い分Drumの方が条件的に厳しく、現実的には唯各パートの公平性を保ってバランスさせ易くしたいんすよ。
-続く-
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