音楽備忘録1904 映画・TV等への専門家が作った音楽⑲
続いての米シリーズは前回とは対極にありそうで、映画・TVの両方で揺るがぬ実績を上げたLalo Schifrin(ラロ・シフリン)だ。
家族が映画非ヲタだった当時杜撰大王が出逢ったのは、当時そこそこ盛んだったTVの輸入海外ドラマだ。
尤もずっと後年迄作曲者名その他にはとんと疎かって、けれどまだあまり汚れてない少年の心には深い印象が刻まれた。
にも拘らず認知が遅れたのはズボラだったのも間違いないが、あまりにも色んなタイプの違うのを手掛けてたからでもあるん。
私的には映画なら燃えよドラゴン・TVならMannixが入口で、ネット環境にありついてwikiる迄同じ作曲家の作品とは全然知らなかったし思えなかったよ。
前者はグローバルレベルで初のカンフー映画と思ってて、それ故その音楽も基本スタイルこそフルオケでも中華だしを袋毎全部入れちまった様な感じ。
に対し後者は如何にもアメリカンなゴージャスJazz Bigbandスタイルで、未だに曲頭のHi-Hatのフレーズや拍がどうなってるのかサッパリ分からんヤツだ。
スタイルだけならスパイ大作戦も彼の作だがこっちは躍動感はあっても暗く重く、Mannixの快適な豪華ディナーショーみたいなのとはかなり違う。
その他私的にはあまり曲には興味が湧かなかったが映画のシリーズ物だと、古くはダーティーハリー新しい方だとジャッキー・チェンのラッシュアワーなんかも彼なんだってね。(何か無責任?)
他は沢山あるから各自でwikiって貰うとして、作品経歴からしたら典型的米白人…だと思ったらコレが違った。
28で移住して来た南米の人(アルゼンチン)だそうで、更に風変りなのが元はJazz屋の癖に何故かフランスに留学経験があるそうだ。
その縁か生粋フランス映画はアラン・ドロンの危険がいっぱいにも携わってて、かなり早期からグローバル感覚が養われてたのかな。
巾の広さは想像を絶する感じで杜撰君の相も変らぬ不勉強ぶりもあるだろうが、こちとらベテランなのに彼作の共通事項ってのが未だ見つけられない程だ。
又出自はJazz屋にしてもそれを全く感じさせないのも多く、この辺はどうやら今劣化本邦のイメージと本場リアルタイムでの王道Jazzの認識差があるんじゃないかな。
確かに国・地域次第で一番ウケるのの差があるのは分かるが、誰かさんの昔みたいに難解なのがJazzなんて何時迄も決め付けてたらヤバし。
一般ウケしてたからにはJazzにもふんだんにPopsの要素が含まれてて当然で、しかし他ジャンルと比べると聴くに易し創るに難しのが一番多目。
それでか杜撰君齢のせいか分からんが尖鋭・前衛が無価値とは思わんが、気持ち的に残るのはJazzでも案外オーソドックスなのが多い。
処がその手のは保守的傾向が強くならざるを得ないんで、普段がRockの者には少々古臭過ぎるのが多くていけねえ。
加えて大ヒットはしなかったが個人的に嵌るのを探すのが、遺産が膨大なだけに一苦労なのだ。
のがこの分野のになると↑よりゃ時期・時代に捉われてないのが多く、聴き専には馴染み易く自ら演ってる者には好サンプルになり易いんじゃないかな。
-続く-
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