音楽備忘録1882 エレキBassのCreamyな音色の魅力➌
さてRound弦での代用方法だが、完璧にそうするのは無理だ。
ってそれなら不毛な議論の余地は消失するが、飽く迄「オクターヴ上のフレーズ」を有効化させるのが目的なら話しは別なのだ。
杜撰大王の理想では常用機種でFlatとRound張りの2本体制だが、使用頻度やコスト・維持費の都合で実現しそうに無い。
それでも完全に諦めてないのは常用機種の特異性があるからで、実はここにこそRickenbacker4000シリーズの存在意義があるんだけどね。
テーマから逸れるんで一言だけにしとくと、Flat弦でも並のRound張りに負けない明瞭度を出せるんだ。
現に過去名作でどちらの弦が張られてるか紛らわしいのが散見され、この方面での学習初期段階にはそこそこ惑わされたよ。
わ兎も角この件の根幹は各弦・音域での不要な音色差の生じる事で、それに依って音量や明瞭度果ては楽器種の固有性が損なわれる事なんだ。
これは音域の広さだって影響するが、経験的には低域になる程起き易くてねえ。
エレキの場合倍音とPUやAmpの帯域の関係で、高域は頭打ちするんでこの件ではまだ救われてる。
Bassは未だしもGuitarのハイポジションには典型的に表れてて、使用弦の相違等が殆ど分からなくなってるぞ。
の通りBassではそんなに顕著じゃないが少なくとも典型的なAmpスピーカ経由だと、変な話し低域を一切盛らなきゃそんなに高音程域で音痩せはしない。
のは高音程域ったってBassだからそれでも音程域が他と比べたら低く、ファンダメンタル(音程を司る成分)は余程無理して出したハーモニクス以外中域の上には出ないからだ。
その逆に低域の方は盛り方次第じゃ4弦だけとか3,4だけが肥満化し、2弦1弦には殆ど効かないケースがある。
これが少々厄介を招き、アンサンブル自体の低・高音のバランス次第で適・不適にかなり極端に割れちまうんだ。
音波の原理としてはオクターヴ下がると波形の間隔も山谷の高さも倍でイーヴンだが、数多の楽器の殆どはそう云うバランスにはなってない。
では該当するのはってば発振器とかSyntheの無加工正弦波とかで、実際そんなじゃ個性はおろか楽器の音色とは聴こえなくなってたりするやんか。
ので適宜妥協点を模索するが最適バランスを求めると、そのポイントはかなり変動しちゃうしさせなきゃなんないんだよ。
安易で単純な対策だと単に楽器のToneツマミを絞るになるが、似るのは瞬間的な音色だけで質は全くと言って良い程別物にしかなってくんない。
実際緊急時orその場の思い付き等ではそうした事もあるし、↑の電気的定数をかなり色々試してみたりしたんだけどね。
オクターヴ上フレーズが演り易くなる事は無く、残念乍ら弦のRound固有の成分は遮断し切れなかったよ。
Guitarなら弦の種類は無理でも、フレーズに関しては殆ど影響しないんだけどさ。
これからするとBassではToneツマミゼロにするのはかなりリスキーで、今迄そうしてる様に聴こえたのの大半がそうじゃないのかも知れぬぜよ。
=つづく=
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