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2024年10月27日 (日)

音楽備忘録1898 エレキBassのCreamyな音色の魅力➐

たった6回でもう主題から逸れるのはお家芸として容赦して貰うとして、今回は前回末告知!?の電気楽器の非効率な面についてざんす。
杜撰大王は音響や電気関係の技師でもあるんで以前は忌み嫌ってたが、未完成で不安定なハイインピーダンスで音色を色々弄ろうとすると避けて通るべきじゃなかったんだ。

1.中期以降のVan Halen仕様のスピーカユニットの変態周波数特性
ある時サウンドハウスのサイトで偶然知ったんだが、↑は何故か高域の有効帯域
が4kHz迄と書かれてた。
普通エレキGuitar用は殆どとれも8kHz前後になってるのに、一体どうした事か。

現時点で明確な本人証言を得てないから推測の域を脱せぬが、どうやらAmp回路では高域と美味しい歪みの生成に専念させスピーカには低域の生成と分業をさせてたらしいんだ。
これは磁気PUの原理に由来し、Ampで何もしなかったらまるで昔の磁気テープみたいに高域不足低域過多になってるからだ。

それプラスエレキの歪みで欲しいのが主に高域で、低域迄飽和(歪み)させると籠ったFuzzみたいな音色にしかなってくんない。
その度合いが想像より遥かに上に行ってたのを魔改造等で思い知って、しかし歪みが良い感じに回路定数を調整するとどうもローエンドがお留守になっていけねえ。

その現代主流の対処法はAmpプリ段だけで歪み生成を完結させるだが、それだとパワー段の歪み(俗称:パワーコンプレッション)が得られなくなる。
ので恐らく師はAmp回路部で補うのを諦め、後段のスピーカユニットでの改善を目論んだんじゃないかな。

私的には彼だと初期の音色の方がダイレクト感に勝って好きだが、かと言って晩年の音色が特に籠った感じはしなかったのが一応の証拠か。
コレそもそもはMarshallが発展期に既に大雑把にはやってた手法で、深度をもう1段深めただけではあるんだけどね。

2.やたらHI上がりなAmpに繋いどいてわざわざGuitar本体のToneツマミを適宜絞って使う
今ではあまり多分やらなくなってるだろうけど、昔はかなり当たり前の音色生成手法でしてん。
これの真相は音色調整箇所が今より少なくその効き方も自由にならなかったからだが、歪み生成がAmp主体の場合は今でも音楽的にはちゃんと意義がある方法なんだ。

1.で指摘した通り美味しい歪みにはその歪ませ度に応じた極端なHI上がりが必須だが、そのままだと超高域も必要以上になっちゃうんだ。
それで杜撰君自身も含めAmp回路で超高域をカットしたら、折角深めた歪みの歪み成分(高域になる程顕著)が何だが妙に大人しくなってもうた。

のはGuitar自体の音はもう少し普通で、歪み成分だけワイルドなままにしときたい場合が少なくないからだ。
のを単純直結思考で対処したのがコレで、理論的には理不尽でノイズを目立たせるだけなんだけどね。

今では利便性優先で何でもEffectorで処理するのがデフォ化しちゃったから、やってる人は多分相当減ってるんだろうけどさ。
レコーディングで少しでも良い音をとなったら、ベテランを中心にまだ達人達は少しは用いてると思うんだけどね。

何れにしてもエレキにはこんな現象が少なくないから、SynthesizerやPCでの音色生成みたいに中々素直には行ってくれないんだ。
只個人的には理不尽を超越してるからこそ、↑とは一味も二味も違ったのが色々発見出来てる気がするよ。

=つづく=

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