音楽備忘録1890 エレキBassのCreamyな音色の魅力➎
ちょっちお久で球なる文言が出て来たが、楽器用途に関しては実はこれが杜撰大王が奉る最大の理由なのだ。
一般用途でなら今や石(半導体)もデジタルも殆ど遜色無い処迄来たが、原音に逆らった倍音構成や時間で区切られた不連続性はやはり僅かでも元の状態を変質させてんだ。
よく石鹸や生クリームで丹念に泡立ててよりきめ細かく等の表現があるが如く、滑らかさやCreamyには連続性が大きく影響してんのよ。
上記の「原音に逆らった…」も、量的には少なくても連続性を阻害する倍音構成になるケースが多いからだ。
っと言いつつそもそもフレットのあるBassでそんな微細なのに拘っても…も分かるけど、寧ろフレットレスじゃないからこそそんな僅かな相違が勝敗を分かつ事もあるんすよ。
この類のでの典型例としてはSnareの上等なバズロールがあり、厳密には細かい粒の集合体だが普通はそんな聴こえ方はしてないでしょ。
のわ響線がほんの僅かに遅れて且つ長く鳴ってくれて隙間を埋める効果があるからだが、それに少し近い効能が電気楽器では球にはある訳さね。
っと言ってもそんな微妙なのを何故今更力説し出したったら、自然な残響を録音に用いる事がどんどん減ったからなんだ。
これにはデジリバ・On Mic・Line収録が影響してて、余程上手くやらない限りリアル楽器の設計想定とは違った音になっちゃってんだよ。
アプリ内のなら兎も角3次元世界に実在する楽器って、Ampその他も要すにしても所詮は「生で聴こえる音」を前提にしなきゃなんないじゃん。
勿論リアル楽器としては存在し得ない「嘘の音」にも良いのはあるけど、それが出せるのは今度はバーチャル楽器じゃないと難しい。
等から過去に一定の成果のあった音色を現代で再使用しようとするには、過去にあって現代に無くなってる部分へ留意するのが効果大なんすよ。
けれどJazz系やCountry系なら未だしもRock系でFlat弦を使うのは、今となっては制約が多過ぎて勧められたもんじゃない。
それでも一部機種では許容されてるが、既に確立された王道音色にRound弦のがあるとねえ。
ついでで過去事例にも触れとけば、アルバム単位・1Stage単位で両方の弦を使い分けたケースが殆ど見られない。
のは逐一アンサンブル全体の音色調整を要求されるからで、そこに生楽器が入ってると奏者側だけでの調整では済まないかんね。
そこで好サンプルになりそうなのがあのJohn Entwistleの「音色加減」で、非主催Liveの一部を除き比較的Brightなのにオクターヴ上フレーズが常時使える按配になってた件だ。
彼はThe Who中期以降殆ど指でしか弾かなくなってたものの、ワイドレンジ志向としては先頭グループの一員だ。
にも拘らず秀逸だったのが、ワイドレンジ化させても音色の基本バランスは堅持した処。
これって別観点では損な方法で、ワイドになった部分が真っ先には目立たないんだよ。
損して得取れの典型で、そのお陰で彼が長年育んで来たオクターヴ上フレーズを放棄しないで済んでるんだ。
のからしたら現時点では、最後のそんな奏者だったかも知れないね。
=つづく=
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