音楽備忘録1886 エレキBassのCreamyな音色の魅力➍
前3回で大凡の意味と葛藤を綴ってみたが、そうこうしてる内に進んじまった状況の変化も考えなきゃいけなくなった。
ノスタルジーやトリビュート以外で、Flat弦デフォ当時みたいなアンサンブルが死滅してたんだ。
その筆頭はRock系小編成アンサンブルでの、Off Mic収録がほぼ無くなった件ざんす。
こればっかりは已むを得ぬ事情があって、毎回曲・アルバム毎にマッチした良好な残響を得られる場所の選択と確保はとても困難だもんね。
昔みたくMicの本数が足りない・レコーダのトラック数がぁからほぼ開放されたとなりゃ、一部のヲタやニッチを除けば取敢えずOn Mic収音を選ぶのは至極当然の成り行きだ。
だがそれに依って不要なケースでも妙に明瞭度が与えられ、生でなら今でも充分通用する音色の幾つかが合わなくなっただよ。
杜撰君世代にしてみれば過去には全く予想出来なかった状況で、過半数は録音作品より生の方が良いってのが覆りやがってん。
かくなる上は音色で削るとか制限する方法では駄目で、新たな何かを加える方向で解決を図らねばならない。
そこから考えられるのが各帯域の質とバランスで、低音の量が一定値を超えると高音が駆逐される現象の魔用とかだ。
平均的音色の際どれにしといても低い音程だとザラついたりは稀になってて、そりゃかなり思い切って中低域をケチれば低音程でも硬質な音は出せるけどさ。
でも一般認識のエレキBassの典型的な範囲に留めてたら、最低でも4弦か3弦迄は自動的に丸みのある音色になってまう。
だからこそ1・2弦が異なる性質の音色となり易く、DrumsetのTomとFloor Tomの関係なんかと同列だ。
両者で異なるのは通常後者は違うものとしての存在意義が高く、物理的仕様差よりその殆どはチューニング等を変える事で差別化が図られてる。
のがBassではそれが色々と困る方が多くて、先ずピッチが自由にならないかんね。
故にスラップ専業奏者で1・2弦ではプルしか演んないなんて人以外は、多くのBassistは程度差こそあれもし自覚が無くても直面してる懸念なんすよ。
それもあって過去に数度意図して中域を増量したら、「君の音色じゃない」と糾弾される事故なんかが起きちまった。
こっちとしちゃタッチ感の増量とオクターヴ上フレーズを使い易くする為で、敢えて妥協したつもりだったんだけどね。
音色的な重厚感とかエッジが従となったせいかけんもほろろの塩対応、説明する意欲さえ萎える有様どした。
事後分析すれば少々安直のそしりを逃れないかも知れんが、誰にも一番敏感な中域は実際弄り難いとは思ったさね。
かくなる上は前述低域と高域の内容で、バーチャル中域増量を試みるしかないと。
のだけだったら現代的なグライコとかが搭載されてるAmpなら比較的簡単だろうが、その部分迄真空管で回路構成されてるのは過去を全て含めてもとっても希少。
幸運にもそんなのが手に入らない限り中域の押し出し感の強い球を、わざわざ妥協してもこの件では本末転倒なのだ。
=つづく=
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