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2024年10月17日 (木)

音楽備忘録1888 映画・TV等への専門家が作った音楽⑮

さて前回持ち上げたBarry Whiteにも弱点はあり、本人だけのせいでは無いがそれで主流派になり損ねた感がある。
彼の台頭と並行してDiscoも大流行したのはとても有利に働いたが、その代わりLove Unlimited Orchestraの方はブーム終焉の影響も最も大きく受けちまった。

結果他の楽団に比し実質10年の実働期間はやはり格段に短く、しかしオケでClassic・Jazzベースの次としたら彼等の延長線上にしかないと杜撰大王は未だ考えている。
イージーリスニングブームにも相乗りして盛り上がった映画音楽が、凋落気味となったのは新規の後継者が現れてないのもあるのかな。

一面で↑のDisco大流行は罪作りなもんで、オケでの悪い意味での簡略化を邁進させちまった。
中でも杜撰大王的にはリズムパターンの簡略化・少数化が癌で、これは他ジャンルや特に今劣化本邦での無用テンポ高速化と併せ自分で自分の首を絞める行為に他ならない。

初聴でのウケは誰だって少しでも良い方が望ましいが、飽きられない事等としっかり天秤に位は掛けてみないとね。
その点で映画音楽なんて飽く迄映画が主役なんだから、勘違いして前へしゃしゃり出るのは見苦しい。

のを加味すると一般Popsよりは多少初聴での理解度が少なくてもセーフで、ましてやいきなり視聴者の大多数が手拍子出来るなんて必要性はあまり無いんすよ。
実はBarry先生のも他よりはキャッチ—だったけど、一般Popsとはリズムでも違う処があったんだ。

っと言うからには他にも目立たぬ箇所で意外なのが色々あったんだが、分かり易いのが曲自体にFront Beatのがあった処かな。
以前からR&BやSoulにはそんなのはあったがそのほぼ全数が部分的活用で、最多のパターンはサビになるとBack Beatだったのが引っ繰り返るってパターン。

これ聴いた感じはドンタンが唯タンドンになるだけだからさして気にはならないが、旋律や曲に与える影響は一面で最大級なのだ。
又Islesys等と同様あまりにもシンプルだから大抵はスルーされてるが、ほぼリズムのみのリフというのも音楽表現の一手段としてかなり有用なんだ。

他の映画音楽の大御所でこれを決して活用してない訳じゃねえが、明確なニーズ無き場合は殆どルーツの定番刻みに支配され気味でね。
主旋律が常時主役のだったらそれであんま問題にならないが、映画音楽は基本脇役であり映像に対しての伴奏とも看做せるかんね。

視覚で比喩るならなんかさっきより明るくなったぞとか、目立たずに変化を演出したりする必要が生じるのよ。
尤もとてもシビアに舞台裏を暴露すると、その方面の才能に恵まれてないとそう易々とは自在に使えないんだ。

オケの主導或は主催してる人ってスコア(譜面)の関係上普通は演るとしたらPianoか管の担当が多く、DrummerやBassistの少ないのもこの弱点を出易くしてるんじゃないかな。
処がBarry先生ってこの手の人では特に珍しく、Drummerでもあったのよ。

=続く=

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