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2024年9月12日 (木)

音楽備忘録1853 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり⓱

このまま続けると単なる老害の僻みと思われちゃ堪らんので、今に至る原因を作った年寄りの失敗もちゃんと晒しといてやろうじゃないの。
杜撰大王は昔から低音ヲタだった故偶然その兆候にとっくに気付いてたのが、日本で正規録音をするとバスドラが誰が演っても殆ど同じ音色ってのがあったんだよ。

そうなり出したのは1970年代中頃で、恐らく誰もが太鼓をそれ以前よりOn Mic収音にし出した頃だ。
当時厨二病の俺が感じたのが海外のも一聴似てはいたが、良く聴き込むと中高域と低音のバランスや低音自体の質にバリエーションがあった件だ。

On Mic+コンプで汎用に乗せるとなると、アタック部の処理はメディア等の都合もあって似るのは言わば必然だった。
要するにテープレコーダのダイナミックレンジ内に収めるには、到底低加工じゃテープで露骨に歪むかんね。

その上LPレコードでもメディアの都合から中心部へ進む程歪み率が悪化してて、実際手抜きレーベルとか低盤質のだとかなり酷くなってるのも多かった。
私的に最もそれを感じたのがCBS系ので、それ等は他に再生1〜10回目迄位とその後では露骨な音質劣化もしたりさ。

当時のCBSったら聴き専ヲタの親友氏に依りゃ音楽家の墓場みたいなもんとボヤいてて、そもそも作品のクウォリティより当座売れるかどうかだけでリリース可否を決定してる様な有様で…。
閑話休題 そんな事情に加えそれでももう明瞭度は問題になり始めてたんで、バスドラアタック部のサウンドには選択の余地があまり無くなってたんだ。

それでも非アタック部とペダルを含む楽器自体のアタック音質は、海外の殆どは何処でも個性を尊重してたんだ。
尤も誰もがRingo等を追っかけて向うじゃ録音時のSpeedkingシェアが高率だったんで、その意味では物真似芸人の大量出現だったがね。

が過去劣化本邦に至ってはそんな事情すら顧みず乱暴な事に、どうせアタックも同じなら他も一緒で構わんとか誰が思い始めたか知らんがね。
どのジャンルどのタイプの奏者でもUREI 1176を深めに掛け、ローエンドなんか全然気にしない様なサウンドばかりとなってたんよ。

その副作用は国内のシンプルだったりHard系スタイルの人程損してて、我師匠の独自称「トーン派」の存在を許さん状況だったんだ。
因みにトーン派とはバカテクとかより独自美麗音色をウリとした者の事だそうで、テクで天賦の才に恵まれなかったらそうでもせんと生き残れないしねえ。

わ兎も角私感では今ならクチバスドラの劣化版って感じで、あのみみっちさが聴こえるともうそれだけでガッカリ萎えたもんですわ。
その上当時国内高名Drummerで足が速いのはつのひろとポンタ位だったんで、今冷静に振り返ると不当に低く見てたかも知んない。

この様に音楽的に音色不足で供給されると只でさえ大した事ないのに、職人達の良さ凄さも伝わり難く二重の損失をしてた訳ですわ。
そして世界基準を獲得出来た一握りの連中が軽視され、挙句には継承困難となって国内だけでもウケりゃ良いやとイジケて…。

=つづく=

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