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2024年9月 7日 (土)

音楽備忘録1848 映画・TV等への専門家が作った音楽⑤

前回述の如くそのものズバリのムードの為には、僅かに異なってもアウトな場合がある。
とは言えRock系や特にPops系では軽視されるのも少なくないが、諸事情や制約がキツくても妥協なんかするから音での訴求力を低下させてんだよ。

その意味で歌詞に頼れないインストにも耳をもっと傾けて欲しいが、今回は国内過去モノで未提示のを行かせて貰いま。
杜撰大王がこれに際し一番訴えたいのが「和風」の解釈とか、理解・表現の仕方ざんす。

駄目と迄は言わんが千本桜とか、近年のは悪い意味で想像上のファンタジーに寄せ過ぎてるんだ。
取敢えず和楽器を導入すればとか歌詞に古典的言い回しを用いればとか、過去名作と比べると随分安易で薄っぺらにしか聴こえねんだこれが。

何故又執拗に抵抗するのかってば、TV時代劇で大川橋蔵主演時代の銭形平次のなんかを聴いてたからだ。
クソガキ当時リアルタイム体験してた時ゃ所詮は年寄り向けとしか思ってなかったが、その割に結構ノセられちゃってたのも事実でね。

江戸文化や侍テイストを浴びつつも単なる古事ってよりゃ、ストーリー自体には現在進行形を感じさせる要素が「音や曲」にもふんだんに入れられてたんすよ。
何と言うか今のを干物とすればかつてのは刺身といった体で、曲・編曲共々もっと勇猛な攻めの姿勢が結構利いてたんだ。

具体的には非和楽器の扱いにこそ洋モノとの明確な差別化がなされてて、同じGuitar BandでもCountry・Rock・Metalでは夫々かなり異質になってるみたいなもんすわ。
それ故Big BandのもStringsやHornからエレキ系迄、和楽器以外は他のTVや映画のと編成はほぼ同じままなんだ。

ついこないだ迄全然調べないからあの舟木一夫が歌ってたのさえ知らない始末で、強いて言い訳すれば彼の代表曲高校三年生とは随分雰囲気が違ったからってのはあったけどさ。
要するに全ての面で「音楽の内容自体がそうしてあった」からああ聴こえてた訳で、この辺は冗談でも自分のジャンル以外はあまり演らなくなった弊害が大きいかもね。

要するに俺の過去の受け止め方は誤解してて、「若者向けの和」の要素もちゃんと入ってたんだな。
私事になるが杜撰君が和テイストを良く思えないひとつに、能動的・躍動的な和モノがとっても見つけ難いのもあって。

今旬の大谷翔平の二刀流ってそもそも元祖は宮本武蔵で、って事ぁ存命時の彼の世間イメージは今の大谷君みたいだったんじゃないのかな。
なので近年の劣化NHKの大河ドラマみたいのより、下手すりゃブルース・リーみたいなカンフー映画の音楽の方が本当はまだ合ってるかも知れねんだよ。

そう云や犬あっち行けぃの不始末ってば、その最初は人形劇の新八犬伝辺りが疑わしいぞ。
確かそこそこバトルシーンもあったのに、テーマ音楽は何とも舞台演芸一色だったのは今考えるとおかしかった。

ほんでRockにとってそんなじゃ不都合なのが、他の普通の曲の間にラインナップするのが厳しい点。
今主流の和テイストのって特化させてれば演れるけど、一般RockやPopsとは世界観が隔絶してて一緒には演れねんだよ。

-続く-

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