音楽備忘録1833 J-POPでの無駄な苛烈サウンドに異議あり⓬
前回の続き「最も短文に出来る」にはやはりそれなりの知恵も要るんでそれについてだが、簡単な処では歌詞中に登場するアイテムの名称だ。
ポピュラー系でその典型っつうと、流行・地域・時代性等の色濃いやつだ。
タイトルにもなってるのだとBlue Suede Shoes、今でも絶滅した訳じゃ無いが「他なら何でも許せるがそれだけは踏むな」だとさ。
作者は当時は単に流行を取り入れたつもりだったが、過ぎてみれば主に米での’50’s若者文化の象徴のひとつだ。
これは商業面(つまりコマソン)でも有用だから、大元は商品名そのものズバリを濁したりぼやかすのから始まったのかな。
お次は踊りで’70年代に入ると先ずはGo-go、その後はやたらと誰もがDiscoでFeverとか言ってみたもんだ。
そこから絞り込みたいならフリフリモンキーだのからあのMoonwalk、パラパラだのと振付けに言及する手もある。
その効果を最大にするには時代や流行に敏感じゃないとならないんで、杜撰君みたいに鈍い奴には残念乍ら向いてないけどな。
それから表現にも時代の流行はあって過去に皆無では無いだろうが、「抗う」なんかは俺は20世紀中には歌詞で耳にした記憶が無い。
精細に拾ってったらキリが無いから先へ進めるが、そうまでして文章を凝縮する意味にも重要な使命がある。
音の方でClassicからJazzとどんどん複雑化したのが、’60’sPopsやRockのシンプルさは当初退化とも誤認されてたんだよ。
日本の小説でも芥川龍之介みたいな立派なのが既にあったのに、赤川次郎やラノベ(ライトノベル)の方が一般庶民には身近な存在だったりとかね。
要は特殊スキル持ち以外触れる1度目での理解度に大巾な差を生じるのがミソで、見たり読んだり聴いたりの負担を軽くする上でこれは欠かせない。
この件今劣化本邦では固有と思しき誤認があって、ClassicやJazzの他どんな時代でも分かり易くシンプルで大流行りしたのもあったのよねえ。
只「広義のポピュラー系」だとそれ等も含まれてちゃうんで、聴き方次第じゃ「ジャンルの固有性」が弱いのは確かだ。
それで大事にしない内に省かれてったか知らんが、行き過ぎると時代や文化の誤認を招くからワシャ好かん。
杜撰君人一倍文系能力に恵まれてないから痛切に感じるんだが、絶対的に必要ではない何かが高度化してるとそれはもう立派な差別なんだよ。
10人中9人に通じたからハイこれ常識ってするの、日本のとっても悪い癖あるよ。
特定層をターゲットにしてるなら幾らヲタ度が高くても一向に構わないけど、そうじゃない場合は少なくとも10人全員に理解されるのを目指すべき。
これは客層の拡大に直結する利点もあるんだから、苦労はしても必ず報われるんだがねえ。
=つづく=
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