音楽備忘録1814 Rock時代の松田優作⑥
久々でお得意の前回補遺から行くが、①Brassでの変態和声②曲自体の難解奇特なコード進行③Bassの他の特徴の順でお送りしやす。
これも再出年寄りに「チヤッ、チャラッ、チャッチャッ、チャーァ」と問えば、恐らく最大派閥は輸入TVドラマ「鬼警部アイアンサイド」のテーマと回答するでしょう。
尤も放送されたのが今では随分昔になっちゃたから、そこから更に引用した「テレビ三面記事 ウィークエンダー」「ダウンタウンDX」さらには映画「キル・ビル」って返って来るかも。
んま何れにしても主旋律のみなら知ってる人の多くは口ずさめるだろうが、ハモり(和声)も付けてって求められたら俺でもまだ完全に白旗上がりますわ。
んで他の多くのメロ・フレーズだったら和声の印象的なのもあるにせよ、単音にしてもフルにしても大抵は極端に印象が異なったりゃしない。
んがこの手のって俺言い「和音で出来てるメロ」って感じで、あると無いとの落差が甚大なんだ。
杜撰比喩すれば単音でも男女の別だけは分かるが、BL又は百合か性同一性障害か堅物或は稀代のたらしかなんてのが全然分からんみたいな。
でⅡでもし対象者がLGBTだったりしたら、先ず必要なのは安易に外見で判断しちゃいけない処じゃない?。
そんな風にメロ・フレーズにも特殊な使用法では、和声の方がより重要なケースがあるんすよ。
②についても上記①に引き摺られて、変態コードや進行になっちゃてるのも少なくないんだ。
故に「和音で出来てるメロ」ってな解釈の仕方でもせんと中々手に負えず、GuitarではClassicやJazz系の奏法に比べ既存のRock系ではかなり不利だ。
加えてって事ぁ歪み音色と相性があまり良くなく、これも加えときたきゃ他楽器にメロ・フレーズは半ば自動的に委ねるしかないとな。(Jazz Guitarでは限界迄頑張ってるが出せる和声に限界がある:例えば超近接和音等)
さてオーラスにBassの残りを指摘すると、ルートをフォローするのみとか常時最低限しか刻まない様では状況次第じゃ躍動感が全く不足する。
無駄に強いだけでオーソドックスな指弾きでは、音色だけで躍動感等迄醸し出そうとするとちょっち苦しい。
但し動き回るっても悪目立ちしたりBassらしくなくなっては駄目で、その側面からは奏者ナルシスコスパはとても悪い。
だが困った事にそんなのこそがBassパートの神髄で、他楽器では困難で凌駕するのが無いんですわ。
一面でこれぞ職人技オーソドックスで飛び道具みたいなスラップも不使用で、音楽内容を充実させる点にはもっと評価と敬意みたいなのが必要っすよ。
そう簡単に到達出来ない領域なのは分かるけど、特に今劣化本邦ではほぼ絶滅したスタイルなのは忌々しき状況。
細部迄徹底的に拘る松田優作なんで、こんな玄人好みする様なのに着目したんだろうか。
何れにしても俺言いRock時代終焉以降、サウンドの独自固有性は彼の作品らは失せちまった様だ。
と同時に少なくとも杜撰君には、そん風に演るのは彼じゃなくても良い様に聴こえたよ。
まあ一度でもトータルで何か1つキャラクタをコンプリートしたのは大変な成果で、それが自身では達成出来てない外野が勝手に色々語るのも何ですがね。
=終り=
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