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2024年7月 8日 (月)

音楽備忘録1788 楽器業界の行く末⑦

待避線から本線へ戻ってまた走り出すが、今度は概述以外の弱小や個人ビルダーの当時の状況だ。
個人ビルダーにニッチブランド等も含めると、この時期(’70年代中盤)には今やプレミアム化した様なのもあった。

何等かの新開発があった点で先ずは
ESP(Navigator)が思い浮かぶが、私的にそれはFlickerってSynchronizedタイプ発展形のアームだ。
このタイプのアームで軸回転(蝶番)を採用したのは恐らく世界初で、当時の類型では最も操作力が軽く可変巾が飛躍的に大きかった。

んが残念な事に登場当初からプレミアム価格だったんで、俺は買えなかったし世間への浸透を妨げちまった。
商売の都合も分からなくもないけど、充分な名声・定評を得る前にあんなにボッちゃアカンがね。

初期型にはFloyd Roseみたいな弦の固定機能とか、音程微調整機能みたいなのは一切付いて無かったんだから。
是又私的にはシンプルで好ましかったけど、どう考えたって前者の方が少なくとも材料費は安くなる筈なんだよ。

価格設定さえ適切なら有効な選択肢になり得たし、かなりのシェアが期待出来たと思うんだがね。
尤もこの辺が一般的量産とは異なる悲哀で、内部事情は分からんがそう簡単に値下げ出来ない処だ。

続いては奇抜なデザインで印象深い、
Moon Sault(ボディが三日月形)の春日等だ。
ニッチ市場では好評だったが、これも当時日本のご多聞に洩れず重量過大が仇だった。

横倒しにした三日月形にも拘らず座って弾いても無問題で、この辺はSteinberger同様良く考えられていた。
んが米のS君に対し箱庭文化の日本の方が重いってな大矛盾で、俺には未だに理解不能だ。

他の殆どのは軽量化を売りとしてるのに、どうして楽器だけ重さを気にしなかったのか何とも不可解だ。
不可解と言えば当時の流行もあったにせよ、弦長(スケール)やネックの太さ巾広さも大いに疑問の残る処だ。

身長の割にかなり手足は大きい杜撰大王だが、西欧人の平均と比べれば明らかに小さい。
体格もやたら骨太でゴリマッチョな方だから、重さ耐性も体躯の割には平気な方だ。

そんな輩でも当時の日本のエレキの標準値に厳しさを覚えた位で、これなら何とか行けると見つかったのが皆米製とは俺の口より皮肉タップリでんがな。
又電気的な方でも色々Effectorを内蔵させたのとか、この時期の末期にはGuitar Syntheも世界初登場させてはいたんだけどね。

既にアフターALEMBIC辺りが原理段階開発のひと段落後だから、全世界的には停滞期に入ってた不利はあったけどさ。
そう云うオプションレベルで幾ら捏ね繰り回しても、基本的な裸のサウンドに新規の独自性は与えらんない。

ユーザー開拓も技師発掘も、全ては新しい価値観提示が発端として必要なんじゃないかな。
それ故学歴不問で3度の飯より好きな奴なんかを採用してかんと、新価値提示から定着する迄の言わば空走時間を持ち堪えらんないんだよ。

-続く-

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