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2024年7月12日 (金)

音楽備忘録1792 楽器業界の行く末⑧

今度はGuitar・Bass等に比べ一小個人では製作困難な、Drumに焦点を当てて行こう。
国産楽器としてはPiano系の次に、世界での実績に一応の結果を残しては居るんだがね。

販売って点では確実にシェアを獲得したが、音に関して杜撰大王的には未だ歴史では海外に劣るしどうも感心しない。
’70年代で技術的にはほぼ追い付き、販量や知名度では’80年代に確立は出来たんだけどさ。

元々好み的にフェイバリットじゃなかったにしても、今になってみると○○サウンドの印象がとっても薄くて幾らも残ってないんだ。
そこでどうしてそんな事になったか考えてみると、音に兆しのあった頃は技術的稚拙が折角それが解消したら実用になる個性や独自性が損なわれた様なんだよ。

その証拠となるのが今は従兄宅へ出戻った、’70年代中期頃のPearlの最廉価モデルのセットだ。
過去述の通り従兄のファーストセットで彼が次へ移行した際譲受した物で、当初は活動拠点が従兄宅だけだったのがウチにも拡大したんで宅へ持込んだんだ。

その頃俺は殆ど叩けなく叩かなかったから2代目の感触はまだよく分からなかったが、録音に残った結果に依れば初代の方が従兄には名演が多かったんだ。
サイズが俺の好みでは初代20inch・2代目22inchだから、それからしたら従兄にだってジャンル的に後者の方が合った筈なんだけどね。

2代目はTAMAのImperial Star初期モデルで、折角標準サイズになったのに私的にはローエンドと中低域の拡充が得られなかったんだ。
その点を除けば歴代TAMAの中では音色が最も柔らかい口で、汎用性では秀でてるかも知れないんだけどさ。

かつては柔らかさが売りだったPearl、レンジが狭目なのと併せ埋もれ易くなったのを嫌ったか何時しかカチンコチンに。
TAMAとYAMAHAは元々硬質路線だったが、未だSONORやDWみたいな音色独自性を確立出来ず。

っと散々な評価になるのも作品録音の結果比較があるからで、かつてには「アッ○○だ」と分かるのがそこそこあったからなんだ。
楽器のみならず録音では録り方や機器の流行の影響も少なくないが、1980年前後の作品ではそれと分かる典型的なサウンドになってるのがあったのよ。

Toto等でのJeff Porcaro(Pearl)・Jeff Beck等でのSimon Phillips(TAMA)、YAMAHAのSteve Goddは業界様仕様で普通のとは違うから微妙だけどさ。
でもYAMAHA業界様仕様にしたってその後に比肩する様なのは出現してない訳で、要は音色を「八方美人」の方向へばかり進めたのが原因なんじゃないかな。

拙ブログでは随時頻吠えの如く、何とか「手に負える欠点は容認」する勇気がねえ。
唯ひたすらに欠点・弱点の駆逐を追求すれば、何れは長所・独自性・個性を阻害するのは目に見えとん。

更にクドく吠えるが幾ら欠点が許容範囲内に収まっても、非生活必需品にはどうしても買いたくなる魅力の方が先に必要ずら。
既に楽器や音楽を演ってる人ばかりじゃなく、あまりにも音に惚れちゃったから今から買って叩いてみようって位じゃないとね。

だってその位を目指さないと「楽器主導で音楽人口を増やす」≒更なる量販は、目指せないやんか。
過去の海外ブランドって↑の意味も含めて、市場拡大をしてたんだよ。

-続く-

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