音楽備忘録1782 杜撰流不景気対策⓬
自分にも失敗歴があるのに惜しげも無く従兄を生贄にするとは杜撰だが、こっちはマルチ歴が長い為にその経緯は複雑怪奇で記憶にも自信が持てなく例として相応しくなかったんだ。
その上一般と違うと思われるのが、杜撰大王は目算が無けりゃ買いもしないスタイルなんだよ。
幾らバブルとは無縁でも僻み根性以外では、周囲が平和で余裕があった恩恵は少しはあったさね。
その中で一番大きかったのが借用で、楽器研究に専念出来たなら研究費として扱えたんだけどね。
俺の場合研究は飽く迄自身のサウンドの為でしかないから、全数自分で所持してじっくり試すなんて夢のまた夢なんだ。
ので借用の他に通販が主流になる以前は、あちこちの楽器屋へ出向いての試奏もやたらとやってたよ。
その体験で今にも通じるメリットとして、自分以外が奏でてどうなるかってのがあった。
どんな天才ですら完成前は出来ない奏法・楽器はあるもんで、ましてや凡人には到底くまなく試すなんて非現実的だ。
実際未だFluteでは音が出せないままで、その他に直接触れる機会が訪れてない楽器だって結構ある。
人にも依ろうが学生時代が終ると近年は唯で借りるのが困難になったし、楽器店へ出向いても達人と遭遇する機会も減っちまった。
かと言って有力候補なら未だしも、得体の知れない物へリースの費用を掛けるのも…と中々ねえ。
残った頼みの綱はネット上の達人の動画だが、私的には完成作品の中での使用状況の方が有用かと思うな。
近年はかつてとは比べ物にならない程、録音作品等のクレジットが充実したからね。
寧ろ場合に依っちゃ映像と実際使ったのは違うのもままあるから、ちゃんと読まないと危ない位だ。
昔から画と音が違うケースは幾らでもあったが、その動機には多少の変化があるかも知れない。
今は音楽でもなまじ「画付き」が多いんで惑わされ易いが、音の問題は音自体で解決するのがやっぱ基本だと思うんだよ。
そりゃあ現物に触れる機会は多い程良いけど、情報分析・収集能力に難があったら必ずしも全数把握が出来る訳じゃないのよね。
かなり古い例になるがStratoのハーフトーン、元々はPU切替SWは5ポジションじゃなく3つしか無かった。
ので意図的に中間で止めるかその状態を試してみないと、最悪このGuitarじゃ出ないわと勘違いする場合もあったんだ。
限られた時間での試奏で全部を漏らさず試すのって案外難しく、予め綿密に脳内シミュレーションしといても何か忘れたりするねん。
そんなのを極小化するには時間制限の無いのが良く、原点のもう一回試聴してみるの音源が手持ちだったら発見の可能性は未来永劫続くんざます。
貧は何かと辛いけどこう云った面では有利に働き、仕方無く何回も聴いてる内に意外な発見があったりするん。
=つづく=
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