音楽備忘録1755 過小評価で忘れられつつある人々⑫
万一何か想い出したら言及するとして、基本はDrummerの続きを行かせて頂きやす。
Bassistや他のパートでもつい失念・誤認が多いが、私感では今劣化本邦のDrum愛好者に特有の変な価値観が感じられる。
それは悪い意味での個別奏者だけで価値判定してる処で、それ故過去にはあんなに奉ったSteve Gaddすら今では過小評価になっとるがな。
その一因に「何処のSteve Gadd」なのかの欠落があると考えてて、この何処のっつうのは出生地とかじゃおまへんで。
確かにStuff(所属グループ)結成以前から活躍は始まってるが、奏法は別として例の独自音色を完成させ常用し出したのはStuff以降だ。
ってか他所様の処じゃ必ずしも自身の理想の音色に出来ない事も多いし、ビフォーS当時は音色に確固たるステータスもまだ無かったしね。
処でプチ知恵として過去達人の世間普及度合を知る一手に、模倣の多少ってのがあるで。
Gadd流行全盛時は猫も杓子も「タッタラコトン」、Porcaroの時は世界が一斉にDrumのオカズは「タタトン」になってたんだよ。
特に後者は技術的に低難度なんで、演歌や童謡とか常識では無縁な筈のジャンルでまで「今はこうだから」で前へ倣えだったずら。
又この方法には第2の効能があり、元祖の知名度は左程で無かっても音に証拠が残ってるんだ。
ので当時の日本のDrummerに支持があったのと判別し易く、これから外れてた人に例えば世界的レジェンドには違い無いがVinnie Colaiuta等が居る。
尤も俺的にこの議題でそれを挙げる位ならRick Marottaが先ってなもんで、更にはグローバルで通用する鉄板ならEd Greenざます。
決してヲタの価値観にケチは付けないけど、そう云うのは個人奏者としての目標に留めとくのが相応しい。
千差万別個人の勝手とは言えニーズと違えば検討議題にならないし、今劣化本邦では真の貢献者・実力者に対する声があまりにも少ないから不公平だよ。
っつうか実世界でのバランスを見誤るのは確実で、人気だけ欲しかろうと実力だけ欲しかろうと基準が間違ってたらどっちでも損するよ。
さて余談から戻って上掲S氏P氏には他にも共通項があり、それは相棒の存在だ。
決して常時では無かったがP氏は前回述の通り、S氏ならGordon Edwards(Bassist)の存在は無視出来ない。
Gおじちゃんは一見無駄に強く弾いてるだけみたいで所謂バカテクにも縁が無いが、Fender系Bass指弾き最大の特徴をそれに依って極大化させてたんだ。
それはデフォルトセッティングで異例に弦とPUポールピースが近い為、タッチの再現性で他の追随を許さない事でごんす。
彼の活動全盛期の他人の作品で何だかやたらとBassが逞しいなと思ったら、真っ先に参加を調べるべきおじちゃんだ。
=つづく=
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