音楽備忘録1763 過小評価で忘れられつつある人々⑭
話しの流れで偶然Guitaristの提示になったのを、セコくも盗用する杜撰大王。
には違いないんだけど、それだけ量も含めるとこのテーマではGuitarはレジェンド認定が困難なんざます。
さて約束したVan Halenの証拠だが、アルバム5枚目Diver Down(’82)のBig Bad Billだ。
この曲はJazzの古いスタンダードのカバーで、ゲストにClarinetの実父を迎えて録ってる。
Bandのアルバムとしても例外的存在だろうし、彼のサウンドって実は元々巾は広い方だ。
とは言え敢えて彼独特な奏法は一切封印して、音色以上に当時の様式で弾いてるんだ。
カバー自体はDavid Lee Rothの強硬な意向で以前からずっと続いてるが、これ以外のは出だしは史実に忠実でも途中から独自ので盛り上げたりになってんだ。
実際本職のJoe Pass等と比べるとGuitarの出来栄えは凡庸で、パート単体では大して評価にも値しない。
が曲やアンサンブル全体に対しては的確な措置で、偶然か知らんが彼の真の伴奏力の凄さが暴露されてんだ。
俺個人の好みとしてはVan HalenやLukatherより前の時代の方が好みだが、前回述と併せ実は2人共下手すりゃ伴奏の方が達人なのを思い知ったんだ。
Clapton等だって良く聴くと中々だけど、その他大勢と比べて伴奏時でもかなり攻め込んでるのが異なるん。
Guitarでの私的伴奏神はJohnny WinterとCharだが、こちらはソロと伴奏での個性や使用テクがもっと近い。
のに対し↑の2人は結構落差のあるのが興味深く、ソロ時はほぼ使わない恐ろしく古典的な奏法も伴奏だとしれっとちゃっかり演ってやがるんだ。
それが何を齎すのってば曲調と伴奏の組合せがより豊富になり、それ迄聴かれなかった組合せなんかが実現してるのよ。
但し程度差はかなりあってLukatherには節度が感じられるが、Van Halenには限界が感じられない。
原因は恐らく所属グループでのカバーの有無にあると思われ、誰かさんのお陰で最初から想像を絶する守備範囲の広さが要求されたからなんじゃないかなぁ。
上記の如くRock黎明期はおろか、その前のJazzの初期の曲なんか演らなきゃなんないんだからねえ。
さて今回のは名前としては超有名人だが伴奏スキルについては、知ってる人の一体どれ位に認知されてるのかな。
私体験では世代・時代的にVan Halenを知らぬとか無評価の人は皆無だったけど、伴奏が凄い(≒曲が良い)からカバーしてみたいと言ってくる奴は今迄唯の1人も居らんかったがな。
等とこぼすのは俺個人では古くから伴奏だけでもコピーしたりしてて、結果的にソロの方が数曲しかマスター出来ねえでやんの。😓
尤もロクに弾けなかった最初の頃はまだ微かに残ってたRhythm Guitarとの自覚があったからで、そんな概念が見つからなかったら杜撰君だって気付けてないかも知れない。
呑み込みや成果が早い人だからって、必ずしもずっと続けたりプロになったりして行かないのはこんな処かもね。
-つづく-
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