音楽備忘録1743 過小評価で忘れられつつある人々⑨
グループのBassist第2弾は、杜撰大王のセンサーに引っ掛かった人の網羅と行こう。
所詮私感なんで異論も出るだろうけど、少なくとも自身のBass演奏には多大な貢献があるんだ。
当初から誰と明確に分かってて参考にしたのはご存知Paul McCartneyだが、Bassを気に入ってグループ名や奏者名・担当パートを調べて知った人の方が俺は圧倒的多数なんざます。
ので曲だけお気に入りの方々は未だにその先は掘ってなくて、ライトな聴き専の人達と殆ど一緒のままなんだ。
と言いつつ名演が1曲だけだったりすると、放置プレイしてるのもあるんだけどね。
わさて置き取敢えず兼業の他の方が高名で、今劣化本邦の世間一般ではBassistとしての評価洩れしてるのから参るぞなもし。
自分史最古では調査や結果判明はかなり後年と遅れたが、Bee GeesのMaurice Gibbざんす。
時期的にはアイドルコーラス期より後で、Saturday Night Feverの頃迄のRickenbackerを使用した物だ。
ってオイオイいきなりニッチ趣味かよかも知れないが、R君以外の使用時は実際かなり演奏内容も違ったんだよ。
恐らく歌が裏声が多く曲も甘ちゃんな中で唯の甘味とは差別化したくて、音色都合でR君を使ってたからなんじゃないかな。
だからか最有名なSaturday Night FeverではFender系使用な上、曲には良く合ってるけど独自性は少し成り下がっちまってる。
私的に↑の対極と思しきはRun To Meって曲で、Flat弦でのアタック音が妙に目立ってる。
因みにAnita BakerのSweet Loveがそうである様に、歌物伴奏でのBassはフレーズより音色とアンサンブルバランスの影響が大きいんだ。
歌に注聴しててバックで明確に認識可能なのは異なる音域の、低音ならブーンな響きだけとかになるでしょ。
当該曲は本国ではBassも名演の評価があるが、今劣化本邦では特にテクを要する様なのじゃないからか無視され気味だね。
んが真のレジェンドは少し聴いただけで違いが分かるってもんで、音色や何気無い箇所の出来栄えにこそ最大差があるんだよ。
処が↑を重々承知しててもエゴや見栄がすぐに邪魔して来て、Bassしか演ってないのが多いとついつい余計な真似をしがちなんだ。
曲やアンサンブルに悪影響の無い範囲で演出したつもりでも、なまじ腕が有り余ってると最適解から逸脱してたりしててな。
それ故理論的には不利な筈の兼業の方が、歌物の比較的シンプルな伴奏では却って好結果をもたらすケースが案外多いんですわ。
ド下手でも不要でもMicが立ってなくても、口ずさみ乍ら奏でてる奴が居るのはこの対策でもあったりするん。
でその手の過半は編曲はおろか作曲にも関与してるのが多く、それだけBassパートって曲やアンサンブルから独立するのが困難って事った。
もしBee Geesに彼が不在だったら曲もBassも何も、Hard目なのが好きな人には到底聴けない代物になってたかもね。
-つづく-
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