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2024年4月 7日 (日)

音楽備忘録1696 音楽に於けるテクニックの意味④

Effectorとの複合映えテクの続きで、Effectorの進化と共に色んなのが続々生まれた。
Reverbの次がDelayの魔用って現代感覚だと逆と思うだろうが、そうなったのは当時の機器事情があったん。

前者は固定設置型で良きゃとっくにチャンバはあったが、移動可能のだとスプリングのしか無かった。
今では却ってその独特な響きも少しは尊重されるけど、アタックの目立つ音源にはバネがボヨンボヨン言っちゃって不向きだったんだよ。😢

The Venturesのだって欠点を意図的利用したもので…わ兎も角、Delayの方でもハイエンドテープエコー以外は低性能過ぎて魔用の余地が少なかったよ。
Echoの音色としては好ましい部分もあったが、Effect音は確実に劣化・変容してたからねえ。

結果Delay魔用で恐らく大多数が最初に考える、分身の術が庶民に実用レベルになったのはデジタル登場以降だ。
だからEdward Van Halenの色んなのやU2のThe Edgeのみたいなのを良いなと思う人は多くたって、一部ヲタを除くとアマチュアレベル迄普及したのは’90年代以降だったよ。

ので敢えて再現性を無視して進めれば、私的にはEdward Van Halenの「トリプル複合技」のが印象深い。
これの恐ろしいのは時系列の混濁で、’50年代には既にあったAmp内臓のVibrato(実際の効果は音量トレモロ)とデジタルDelayを共存使用しやがった処。

Delayは割とありふれた使い方だが、Vibratoは「アタック音を消す」為に使っててな。
要するに音量ゼロの瞬間にピッキングすれば、速め細か目の擬似バイオリン奏法になる訳。

今ならそんな真似しなくてもピッキングアタックを消すEffectorがあるし、テクノ並に正確なリズムで弾かなきゃなんないから酷く大変なんだがね。
尤も弾くのは楽な専用Effectorだと最大音量にムラが出たり、これの速度だと安定して音量減衰ゼロにするのが難しい。

って稚説明のせいで良く分かんないかも知れんが、同じニュアンスにするにはこの変態コンビで演るより多分難しいと思うよ。
何れにしろEdward Van Halenは他にも当時考え得る様々な奏法を使ってて、それ等は例えこけおどしでも音楽的に僅かでもプラスになる様な按配になってたさね。

かと言ってここでは奉ろうってんじゃなく、非ヲタには気付かれ難い工夫が満載なのだけ知ってくれゃ良い。
彼は自認師匠を問われると何時もEric Claptonと答えてたが、傍目表面的には共通項なんて見当たらない感じだろう。

だが曲最優先・歌があれば歌優先で、その際Guitarは飽く迄脇役アプローチって面ではクリソツかも知れない。
独自の変態アイデアをてんこ盛りしたせいでまさかになっちゃってたが、寧ろそれだからこそあんなにアイデアが湧いた可能性が濃厚なんすよ。

必ずしも技術的に合理的なのばっかじゃなかったし、音は面白くても一見地味で大した事無さそうなのの方が多かったからねえ。
尤もⅡで全貌を感知出来てない人の方が、未だに多いから分かんないんだろうけどさ。

≣続≣

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