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2024年4月 9日 (火)

音楽備忘録1698 今時真空管の得失➓

球のパワーコンプレッション第3段は、実際の具合でごんす。
これがかなり弱いのも強いのもあるんで、理解周知の妨げになってるかも知れない。

一般傾向としてはオーディオ用のハイエンドのになる程出難くしてあり、楽器用でフルドライヴを売りにしてるの程強い傾向がある。
為に聴感上の歪みを伴わずコンプってるのが分かり難く、体験機種が適切じゃないと都市伝説と誤解されたりするんだわ。

この問題の一助となりそうなのが球の基本動作実態で、端的には石リニア・球非リニアだが実際はもうちょい複雑なのだ。
最初に指摘しときたいのは球にだって実用上は、全く問題にならないほぼリニアな領域を持ってる点だ。

確かに物理的基本特性は球を曲線とすれば石は直線的で、ほぼリニアな領域は石と比べりゃ球は半分以下だ。
但し石でもアナログで歪み率等全ての要素を含めると、完全にリニアな領域なんて未だ存在しない。

ヨタ余談として今ではとってもレアになっちまったが、貰い物Guitar石Ampの中に出力段が歪んで良いなら強烈なパワーコンプの掛かるのが1つだけあってん。
ほれ大昔述でとっても「みみっちい音」がして、3分と持たず疲労で堪えられなくなると綴ったアレだ。

これが典型的石のスッピンの性質で、実は石も少しはパワーコンプの掛かる領域を持ってんだ。
しかしその境界域がコンプ・リミッタで言えば超ハードニー特性で、突然掛かり始めたら後はずっとほぼ一定に強烈に叩き潰してくれる。

普段球の100Wフルドライヴでへっちゃらな杜撰君が、たかだか30Wしか出てないのにそうなるんだから尋常じゃないのよ。
石のこれは程度の酷さもあるが一番辛いのは、人耳の性質と全然合ってないからなん。

個人差もかなりありそうだがウルサイと感じ始める位から、徐々にパワーコンプが増えてくと人間様にはとっても好都合なのだ。
日常爆音家の感覚的に耳感度が全開になると、その先は僅かなピークでも「ウっ」っとなって来る。

そんな場合だけ少し前よりお手柔らかになってくれるのが、疲労を軽減して有難いし極端に感じが変わらないから冷静さも維持出来るんだ。
すると奏者や調整技師の立場にあると、より良い微調整が可能になるだよ。

と言うからには球のだと知らん間に何時の間にか掛かり出すのと、掛かり始めより音量を出せばもっと強く掛かるん。
そして石と球のこの件での最大差はパワコと聴感歪みの関係で、石はほぼ同時だが球は聴感歪みが最終段階近くになる迄来ない処。

それじゃあ歪み率の話しと一見矛盾してる様だが、電気物理的歪み率には相対的に音楽には比較的無害な「ゆがみ」も含まれてるんだ。
拍手が揉み手みたいな音(実際にはあまり音が出ないけど💧)になったらアウトだが、他音にマスクされる程じゃなかったら多少マイルドになったって実用上は問題にならない。

が音色的な歪みは、元音がクリアなのだったらご法度だよね。
これ等からアナログ回路の石で求めるのが非実用的となり、球のそれも電力増幅管(パワー管)固有のメリットなんざます。

今の技術水準を持ってすればデジタルバーチャルでも行けそうと考えがちだが、そもそもパワーコンプレッションの徹底分析があまりされてないしデータ不足のままなんだ。
或は密かにやってはみたものの石の悪癖が邪魔して挫折ったか、リアルより高価になって頓挫したのかも分からんがね。

-つづくで-

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