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2024年4月 5日 (金)

音楽備忘録1694 今時真空管の得失➒

前回触れた真空管の俗称「パワーコンプレッション」について、他所ではあまり多く語られて無い様なので今更だが綴っとこう。
今杜撰君が別の呼び名を考えるとしたら、勝手に掛かってしまうリミッタとでも言えば良いのかな。

実はそれ故大昔にオーディオ界ではこれがなるべく出ない様腐心してて、リニアな石(半導体)の無かった頃は害でしかないと考えられてたんだ。
当時の高級オーディオもご多聞に洩れず、高級なの程複雑な回路とそれに依って増加する球の本数なんかがプチ自慢だったりしたよ。

1960年代の広告では「5球スーパー」等と「○球△
」の文言が並んでて、前の○に球の本数が後ろの△に回路方式なんかが誇らしげに踊ってたんだ。
因みに前半は唯の本数だから分かるとして、後半は主にラジオ受信に用いられた高感度のスーパーヘテロダイン回路の事ね。

そんなの一般人にあまり分かりそうにないが、スーパーは凄そうだからそうしちまえ…と思ったかどうかはワシャ知らんけど。💦
でそんな風に何段も球を通せば球の癖は強まるもんだから、癖退治に躍起になったとな。

これには他にも事情があって音源は物理的に今より格段にショボいし、スピーカのリニアリティだって劣ってたからねえ。
つまり現代の機材にどれか1つだけを混ぜたって、音波波形のピークを勝手に潰しちゃう位の有様で。

ので何処でも良いから出来る箇所はひたすら物理的モアリニアを追求してて、今みたいに自然音を超過する心配なんて全く不要だったん。
処がトランジスタが開発されICからLSIへと発展してってみたら、何時の間にか音楽耳にはやり過ぎになってたって顛末で御座居。

ってのも自然環境の性質と人間の耳の性質を失念してたからで、空気の緩和効果や人耳のf特や感度はちっとも物理的にはリニアじゃねえんすよ。
「聴いた感じに真っ直ぐ」にするには、音響機器の方にその逆の性質を持たせとかなアカンかったと。

小音量側の限界近傍領域ではディテールが拾い難く、大音量側のそれはホントに僅かでもう感知出来ると。
その意味では現代石系は小音量側に、伝統的球系は大音量側に恰も忖度してると看做せる。

つまりⅡで「自然かどうか」で聴けば球は素直に聴こえて、物理的検査耳で聴いて初めてパワーコンプは掛かってるのが分かるって寸法なんざます。
又中音量位迄は石のリニアさには負けるものの大して劣りはしないので、一般的な試聴環境ではこの性質は現れ難い。

そのせいかMetal系爆音奏者ならそこそこ皆が知ってるが、非変態なオーディオヲタにはロクに知られてないor実態が掴めて無い様だ。
更に掘っとくと音圧自体は大した事無くても、インナーイヤーは言わずもがなスピーカでも耳迄の距離が1m未満となると過刺激は考えないと危ない。

音量では距離減衰が・過刺激に対しては空気の緩和効果が激減して来るから、現況では「実際より大袈裟で刺激が強過ぎる」音を聴いてる公算がとっても高いんだ。
耳に突っ込んでも部屋で遠慮して鳴らすのと同程度の聴こえにしときゃあまり心配無いが、他人から怒られない(迷惑掛からない)となりゃついグワッと音量を上げたりするやろ。

-つづいた-

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