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2024年4月29日 (月)

音楽備忘録1718 今時真空管の得失⓯

今回の話題も性懲りもなく逆説的だが、球プリ管(電圧増幅管)の雑音の実態を綴っとこう。
俺自身昔は石→高集積度半導体となるにつれ、後発の方がローノイズだと誤認してたが…。

音楽で爆音を常用したり録音の経験値が重なってくと、案外進歩なんかしてなかったのが露呈したん。
普通の人が普通に体験出来る雑音の多少っつうと極最近は未だしも、やはりスピーカから聴こえて来る音だろう。

ではスピーカにはどの様な変遷があったかったら、一番変わったのは嘘みたいだが低能率化なんだ。(太古の昔よりは高いが)
尤もその理由は能率を無視した訳じゃなく、より音質(ワイドレンジ)や小型化を重要視したからなんだ。

現行のスピーカ方式では周波数特性と能率は、残念乍ら未だトレードオフな関係にある。
それに対し駆動Ampの方は石系の登場・進化に及んで、比較的簡単に欲しいだけの出力が獲得可能になったん。

その結果スピーカさんに求められる仕事が、能率より広い周波数特性に変わったんだ。
でその今昔平均能率差は凡そ10dB位あるんだが、それだけ変わると駆動Ampの静的雑音の聴こえもかなり影響を受けるだよ。

具体的にはかつてギリで聴こえた程度の雑音が聴き取れなくなるんだが、最新のD級パワーAmpで古典スピーカを駆動するのなんてあっても極稀やんか。
だから恰も劇的にノイズレベルが下がった様に感じられてるが、大出力PAで無音状態のスピーカへ耳を近付けると未だ立派にサーっと言ってまんねん。

それ以外の殆どは旧式のは旧式・現代的なのは現代的同士ので組んでんで、正確な比較を曖昧化させてんのよ。
そしてここ数回ちょくちょく漏らした如く、一般流通の多い球回路は負帰還量がどれもかなり少ない。

結果的に仮に音色は好ましくても「球はノイジー」の自然自動印象操作となってて、殆どの皆が誤認されられてるのさ。
自然自動なんて現行メーカに遠慮した言い草は俺の本音じゃ無く、杜撰思考の心の底では意図的不都合隠蔽と信じてる位だ。

現に大出力Bass Ampでは大抵石の方が静的ノイズが気になってて、Guitar Ampですらハッキリ石はローノイズと感じられたことは金輪際一度たりともねえでやんすよ。
更にはコンデンサMicのノイズについてコンデンサタイプだからダイナミックタイプより静的雑音があるのはどれも一緒だが、実際球だとノイジーって事は一切無いざます。

楽器AmpやコンデンサMicのヘッドアンプは、音質や音色の都合で最新の凝った複雑な回路は用い難い。
尚且つ球でもハイエンドオーディオの音に触れる機会が、一部ヲタ以外は普段は途絶してっからねえ。(かつてはオーディオショップの試聴室で比較的誰でも耳にするのが可能だった)

真実は回路方式や使用量が無制限だったら突き詰めてくと石の方が勝れるが、残念乍らそんなにすると音楽的には実用に耐えうる音にはならんのどす。
ホントに石で意義があるのは測定機器の高精度化等と、消費電力と究極の小型化には貢献してるがね。

ので少なくとも上手に使えたなら、球だからノイジーになったなんてのは都市伝説でしか無いんで御座居。
そもそも石系は電流増幅が球は電圧増幅が得意な性質で、近年進境著しいMOS-FETの登場で電圧増幅時の雑音性能がやっとこさ比較対象の範囲に入った位なんだ。

色々なコスト・サイズ・重量に大部差があるから石をデフォとしてただけで(それも大問題ではあるが)、全てで凌駕したからって訳じゃないんだ。

-つづく-

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