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2024年3月28日 (木)

音楽備忘録1686 今時真空管の得失➐

Micから球が良いとは言ったものの、それが選べない音源もそこそこある。
そんな際は球プリが最初の球化可能箇所になるんで、今日はそこへスポットを当ててみよう。

先ず考慮すべきが音の種類で、ここでの種類とはオーディオ的か否かだ。
デジタル音源のは殆どのが利便性を筆頭に諸状況から、平時はデジタルマルチトラッカーの音と同列に扱うのが相応しい。

ここで単純にオーディオとしないのは、マスタリング未実施のもあるからだ。
プロのマスタリングを経てるのって仮にハイレゾとか広ダイナミックレンジで取れてても、標準的記録メディアの規格に大体収まる様に処理してある。

が今では少数派だろうが好きに弄れる様未処理のだと、一般オーディオよりマージンが広く取られてないと整合しないん。
尤も今劣化本邦の主流系ではどうせガッツリ叩き潰すし、歪み容認しか頭にねえから余計なお世話かも知れんがね。😵

仮にそれを認めたとしても巧く歪んだり潰れたりしてくれりゃ良いが、そうとは限らんからそれ向きの機種なんかを予め知ってるんじゃなきゃ止した方がエエ。
基礎知識として球は石と比べると「歪んでも使える領域」はかなり広いが、限界はあるし用途次第でその範囲は随分狭くなるんだ。

電気楽器なら物理的には概歪み聴感上無歪みの、所謂リッチクリーン状態は歓迎される場合が多い。
だがオーディオでは例え好ましい傾向でも変容はご法度で、わざと細くしといた音が太っちゃったりするん。

ので許されるのはせいぜい必要なだけの軟化とか不要ピークの抑制迄で、それ以上に変化させると目的から外れるん。
翻って楽器等で意図して積極的に作りたい際は、好ましくなるのであればガラッと変わったって構わない。

この2つを統合すると録音時等の適正が明らかになって、作る段階では大胆にそれ以降は大きな改変が無い方が良いのが分かる。
故に楽器プリは大胆でも・な程良いが、それ以降例えばコンプ・リミッタ等は良さげでも大きな変容を伴うのだと用途が限られて来るん。

巷ではBeatlesサウンドの秘訣は真っ先にFairchildがよく挙げるが、あれは球コンデンサMicや球のMixer卓等もあって初めて成立するもんなんじゃないかな。
しかもPaulなんか全部では無いにせよ、「球テープ録音機」を未だ使ってもいる様だからねえ。

って杜撰君なんで数年前Youtubeで、Abbey Road Studioでの有観客公開多重録音のを見てたらそんなの使ってたって…。💦
ゴホンっまっ兎に角本当に知ってる奴等はくまなく目が行届いてて、我々浅はか模倣者みたいにピンポイント視点になんかなってねえだわさ。

何れにしても本当はほぼ全部球を先ず体験出来りゃ良かったんだが、今時ゃ特に庶民にゃほぼ無理なのが苦しい処だ。
そのお陰で中々理解が進まんのは仕方無いけど、逆張りすりゃ殆ど誰も駄目かどうかも分かっちゃいねんだから拙速な駄目判定はしないどくんなはれ。

-つづけ-

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