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2024年2月26日 (月)

音楽備忘録1655 ドラム「手足一緒私論」③

この発想ってもしかしたらマルチプレイヤ独特なのかも知れないが、音楽演奏自体に上手くなりたきゃ近道の1つになるかも知んない。
本当に1つの楽器だけが上手くなれて、自己満足だけで済ませられるなら要らないんだろうけどね。

どんな楽器にも悪い中毒性みたいなのがあって、マルチの深度の浅さと同じ位実用アンサンブルになると足を引っ張ってねえ。
程度が軽い内はそのパートらしい思考・志向だなんて言ってられるが、重症になると1人のせいで何等の編曲パターンが使えなくなったりするんだ。

特有思想にはオリジナリティと非汎用性の両面があり、例えばHi-HatのHalf Openをどうしても使いたくなかったら事前に代用案・策を用意しとけば良いんだよ。
フォークボールは無いと思ってた対戦投手にあった場合、全く無準備だったら天才以外対応出来ないでしょ。

ので自分内では想定が厳しいのの準備をするには、外視点が皆無では厳しいんだ。
どうしたって熱愛してるパートには私情が入り易く、かと言って無理矢理排除すれば「冷めた音」になっちまうかも知れない。

熱さと冷静さを共存させるには、バーチャルで「違うパートの人」になってみるのも手なんだ。
それもなるべくなら社長がお忍びで、1日だけパートのオバチャンにでも扮する様なイメージでね。

それであれば自身の哲学みたいなのが侵食されずに、立場の違う者の気持ちが少しは知れるんじゃないかな。
で状況次第で当初は代案を作るのにかなり悩む場合もあるが、いざ見つかってしまえば僅かな変化で済む事が多いのよ。

要点はHi-Hatを踏む足を緩めなくても充分な盛り上がりが演出出来りゃ良い訳で、只奏者次第で切れるカードが違うから自身での対策案が必要なんだ。
過去達人の例を聴いてみると、そもそもHi-Hatを完全に閉じたりしない奴も居る。

しかしバランスのお陰で充分上げ下げ表現が出来てたから、そんなのでも通用してたんだろうさ。
その中で極端なのだとSnareかバスドラを大胆に全部抜いたりとか、つまりはHi-Hatを本当にメトロノームの様に扱えばね。

今はそんなの極端に減っちまったが、1970年代頃のにはそんなのも結構あったんだ。
アップテンポな盛り上がる曲なのに、バックビートのSnareが殆ど出て来ないなんてのがね。

今感覚でドラムパートだけを聴くと変態的だが、全体を聴いてる限りはSnare抜きの損失が全く無いのよ。
ってルパン三世TV第1シリーズ・3番目のOPの事で、かなりRockでFunkな曲なのにさ。

逆にBeatlesのSomethingでは、普通の歌バックではHi-Hatはおろかそもそも金物を全く鳴らしてなかったり。
但しこう云うのは例外的ドラム編曲ではあるんで、実際に試してからじゃないと中々行けるかの判断が付きにくい。

だがもし「ボロいリズムボックス」と考えたら、幾ら足りない音があっても他で補う事しか皆考えないじゃん。
要はなるべく不要な固定観念は捨てるべきで、それには頭を充分柔らく保っとかなきゃなんないのさ。

-続々々-

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