音楽備忘録1659 ドラム「手足一緒私論」④
こんな杜撰大王でも各楽器奏者特有の流儀には、格好良いから未だに羨望の眼差しで眺めてる。
しかし真の職人は一切他パートに迷惑を掛けずに押し通せるからそうしてるだけで、それが出来てなけりゃ唯の傲慢になっちまうんだ。
そう云や過去に友人自作曲の録音でそんな輩が居たのを想い出したが、商業上の力関係の都合でそいつに忖度してくれって言われててさ。
最初から自分に来たオファーだったら即座に断ってたが、酷い態度に音を上げた別の親友のトラで入ったから表面的には珍しく大人しくしてたんだ。
したっけ曲に全く不似合なロカビリー風の間奏フレーズを弾けと言い出して、埒が開かなさそうだからわざと弾き損じてやったんだ。
あっちとしちゃそれに乗せて得意のGuitarソロでも展開するつもりだったらしいが、結局自身のソロフレーズが作れなくて↑をGuitarで弾きやんの。
そんな調子だから本音は決して明かさず、チッとか舌打ちして俺のせいにして誤魔化してたけどな。www
因みに不似合ってのは作者は「さわやかなPrince」みたいな感じを意図してたからでって変だけど、サウンドの毒成分は完全排除して歌詞の方で一寸凝った事をしてるのをアピールしたかったらしい。
その凝ったっつうのはタモリ倶楽部の「空耳アワー」よろしく、全英詞でいて実は日本語にもなってるってアイデアだったん。
わ兎も角結果的に提案者自身が責務を果たせなくて没になったが、どんなに偉い奏者でどんなにヘボい作者でも参加するなら曲の方が優先順位は上なのだ。
ので本来ならこのケース輩君は俺の出番じゃないと断って代わりに適した奴を紹介して恩に着せるとか、どうしても参加したいなら勝手が違っても極力合わせるべきだったんだがね。
まあ恐らくコネだけでしがみ付いてたりしたんだろうから、そもそも合う合わんすら分かんなかったのかな。
何れにしてもアイデアが想像の域に留まってると、実演してみたらありゃ全然違ったなんてのはあり勝ちざんす。
この面からも何かしら他パートへ負担や依存のあるのは流儀なんかじゃなく、本人にそんなつもりが無くても唯のはた迷惑にしかならないんだ。
と言葉の上では簡単明瞭なんだけど長く特定の事だけに従事してると、普段殆ど扱ってない事象には人間どうしても鈍感になってたりするもんなのさ。
それで俺がドラムに対して一番感じるのは、他のより音程を気にしなくて構わない部分からの悪影響かな。
ホントはそれじゃ駄目なんだけど、取敢えず歌が音痴で気持ち悪いって程の事態にはならないじゃん。
何しろ音程があまりハッキリ聴き取れず、鳴ってる時間も短いからねえ。
結果的に先述Hatの開け具合等、強弱(大小)以外の音色調整が他パートより疎かになってい易い。
のでせめて手のこれが足のアレ位思考変換出来ないと、どんどんガラパゴスになってっちゃうかも。
苦手克服が最良だが、それが無理でも代案が用意出来れば当座は凌げる。
肉体的にも頭脳的にも、変換だの翻訳だのがピンチには助けになるんじゃないかな。
-おわり-
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