音楽備忘録1629 何はともあれ本物に触れる必然性Ⅱ➎
けふは前回の「特化型は臨時で」の、真意を説明しときませう。
これは自ら楽器を弄れる程度に依って、その範囲はかなり変わって来るんだ。
大まかな処だとハンダ付けスキルの有無や、木工スキル次第でね。
先ず前者があれば例えばPUやポット類の交換等が可能で、後者があれば加工前に戻せる程度なら色々細工が出来る。
そんなの持ち合わせてないってんなら、弦高を変えるとかそんなのだ。
因みに以前既に述べたと思うが弦高も本来は設計値に含まれてて、正確無比な音程に拘ればウルトラローにする場合は最低でもナット溝も少し深くしなきゃなんない。
んが標準的弦高で設計されてると前述の通り、普通より摩耗に強いフレットは音色事情等であまり使われてないんだ。
ので休養君のは強く弾き過ぎてたのもあるが、ナットを元のより低くしたのも災いしてたんだ。
将来標準にほぼゼロコストで復帰させる可能性が少しでもあったら、完璧なウルローにはならないがナットは交換可能でも下げないどいた方が安全なのだ。
それと同様例えばPUのザグリを少し深くする程度だったらあまり全体への影響は無いが、Singleが付いてた所へ占有面積が倍になる普通のハムバッカーを載せる為にザグったりするのは微妙なんだ。
因みにⅡでVan Halenが若い頃魔改造したエレキも、公表してないだけで失敗作があったかも知れない。
本人談で6割方成功したIbanez Destroyer改めShark guitarでは、魔改前の方が音は良かったと語ってた。
だが当時の米で決して凄い廉価品では無かったが、本家GibsonのExplorerみたいに高かった訳じゃない。
つまりビンテージとかだったらおいそれとは魔改せず、100%は成功しなかったからって同じのの完全体を追加購入したでもない。
傍からは大胆なだけと思われそうでも、闇雲に自分仕様になんかしてなかった訳だ。
では例外があるとすればどんなケースかってば、大昔杜撰大王が中古購入したFender Mustangみたいなのだ。
買う時点で既に木部は原型復元が不可能な状態になってて、且つオリジナルパーツもストック(付属品として一緒に売られる)されて無かった。
当時の俺の目的は「マトモで本物のSingle Coil」なだけで、アームはあった方が良いが人気のせいで高値なStratoは圏外だった。
それを販売時点で1個だけしか付いてなかったBill Lawrence PUをせめて2つにしてとやってる内に、何時しか実質ほぼNavigatorのChar ModelⅡみたいになっちまったんだ。
木部を除く原型復元は物理的・技術的には不可能な程じゃ無かったが、コスパの悪い割に不評なMustang用Fender Single Coilを買える様な資金も無かったのさ。
故に極端例ではあまり嬉しくない貰い物をしたとかそんなのだったら、幾らでも大胆な魔改造をしても損にはならないよ。
尤も偶然から少しでも得を得ようとすれば、大失敗は出来ないけどね。
それもこれも本物の完成度や絶妙なバランスを隅々まで知ってないと、休養君みたいに一寸勿体無い事を仕出かしたりするんだ。
因みにⅢで恐らく彼は全然知らなかった訳じゃ無いが、意外と早期に復元したくなるなんて当時は思いもしなかったんだろうな。
-続々-
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