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2024年1月28日 (日)

音楽備忘録1626 行き過ぎた自作自演➋

だば続いては何時もの様に具体例へ進めてくが、カバーの趣旨は主に2つに大別される。
1つは限られた良い曲の補填と遺産の有効利用で、もう1つは親和性対策とでも言っとこう。

前者で大成功したのったら何たってGeorge HarrisonのGot My Mind Set on Youがその嚆矢じゃないかな。
オリジナルとカバーの評価差が、超絶対照的だったからね。

洋楽愛好者でこの曲が売れて以降に生まれた人は大勢耳にした事があるだろうが、それより上の世代は確かめる迄カバーだとは思いもしなかったんだ。
極一握りの黒人音楽ヲタ以外、本当は昔からあっても誰も聴いてなかったからね。

杜撰大王なんでその後はほっぱらかしてたんだけど、この執筆に際しちょいとWikiってみたんだ。
それに依るとオリジナル公開は1962年で、結果的に1987年迄長い眠りが続いた。

又George先生談では最初からこの曲は良かったが、アルバムの他曲は全く駄目だったそうだ。
兎に角オリジナルは全然ウケなかったらしく、チャート情報等も全く記載されてない。

そんなのが幾ら大御所有名人が取上げたにしても、米Billboardで1位・全英シングルチャートで2位だからねえ。
余りにも極端な落差なんでYoutubeで探して聴いてみると、オリジナルのJames Ray(作曲者はRudy Clark)全体の感じはそんなに変わらないものの当時流行のラテン(カリプソ)風にし過ぎたのがいけなかったか。

一方後者はスタンダード曲を取上げるのが中心で、新参自作者にとっちゃこれを抜きにすると全部誰も今迄「聴いた事が無い曲」になるですよ。
現代はYoutubeやSpotifyがあるから、音源完成→即公開が可能になってるけどさ。

昔はレコードは未だしもCDなんかだって「焼く時間」が必要だし、今でもスケジュール次第じゃLiveで演る方が先になったりする。
そんな時何かしら「掴みはOK」の有無の差は大きく、スポーツの準備運動みたいなもんだ。

ストレッチレスでいきなりガッと動いて肉離れするよりゃこっちのはマシだが、聴者が「充分に聴く気持ち」にならないまま終える事になっちまったりゃする。
それ以上に重要なのが演奏力に長けてる場合で、聴者に力量を明確に示すには知ってる曲や誰かが演ってたのと同じ曲のほうが分り易い。

これで俺に印象深いのはVan Halenがカバーした、The KinksのYou Really Got Meかな。
何しろ聴き慣れたブリティッシュ・インヴェイジョンを代表する1曲が、斬新なHard Rock(或はMetal)に化けてたんだからねえ。

Aerosmithが演ったThe YardbirdsのTrainKept A Rollin’だったら、比較的関係性が濃いしセッションネタとしても有名だからまだ想像が容易かったんだけどさ。
只どっちもデビュー期に取り上げてたのが共通で、大抵は曲よりサウンドやテクの方が短時間で分かるからだよ。

その他にも演者のリスペクト対象を具体的に示すとか、興味の範囲を示すのにも効果があるんだ。
更には今の特に日本では減少著しい即席のセッション(ギグ・ジャム)、普段から演ってる共通曲が多い程参加機会や参加時間を増やせるのさ。

=つづく=

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