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2024年1月25日 (木)

音楽備忘録1623 Carol Kayeショック➋

続いてもしかしたら居るかも知れないヲタ向けも含め、Carol Kayeの奏法と内容の分析ざます。
表層的特徴としてはピック弾きとJazz知見に依る自在なフレーズが挙げられるが、彼女達のが王道も現況のピック弾きとは一寸違ってる。

今はピックの当て方や角度等は殆どGuitarと同じ様だが、ホントはそれじゃあ基音が不足気味になるんすよ。
これは杜撰大王はマルチだから力説させて貰うが、弦振幅自体が違ってるからなんだ。

私感覚ではGuitarの場合状況次第では少し擦り付ける様な方が好結果の場合があって、特に高音弦では却ってそうせんと基音の「通り」が悪化するんだ。
どうやら電磁Pickupに対し弦が理想より細い為みたいで、例えフレットを盛大にぶってもその方が良い感じ。

のがBassでは弦の振動数が少ないからか、極力フレットとの接触を避けないとたちまち振幅がスポイルされちゃう。
ので基音を最高に温存しようとか充分な低域量を堅持しようと思うと、弦はなるべく「横向き」に揺すらなきゃなんないんだ。

全盛期の彼女Flat弦で前寄りを弾いてるからってのもあったが、それよりも弦を揺さぶる方向の方であんな音色が出てたんすよ。
但しそれだけじゃFender Precisionだけで可能な低域量しか得られず、RickenbackerやGibson等のローエンドには遠く及べない。

概述Fenderのは「高域は楽器本体で低域はAmpで稼ぐ設計」だが、設計理念を打ち立てた当時の状況からか低域の底の方はあまり配慮されてない。
要は例え楽器とAmpで出せたって、録音でも再生でも当時のMicやスピーカの平均的性能のお陰でまだ世間一般が非対応だったのよね。

只その代り作った音が別物に聴こえる様な事が起き難く、それは今でも店舗等でBGMとしての簡易再生でも変質し難い利点がある。
がJazzから来た皆さんウッドBassの低音に慣れてたからか、中高音は良いからもっと低音が欲しいと思ってた節があるねん。

その証拠にJames Jamersonを筆頭にAmpのセッティングが、Bassはフルで後は適宣って人が多かったで。
だからこそチョイ後発のR君やG君では、楽器自体からもっとローを出せる設計にしたんだろうさ。

それがハズレじゃないと分かってからAmpの方での進化が始まり、低音拡充黎明期ではAmpegが業務用対応一番乗りだったのよ。
それが有名なB-15Nと少し後に出た
Sで、色々と初めてのだったからか限界領域に達するとウーハの底突きなんかを起こしやがる代物で…。

だがそんなな程ウーハのダンピングが低いからこそ、音量控え目な時でも充分なローエンドが得られたんだ。
今の感覚じゃ底突きなんておっかねえし音色だって微妙だが、Amp電子回路部だけで歪んでブッ潰されるよりは低音の質がマシだったんだ。

=つづく=

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