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2023年12月 7日 (木)

音楽備忘録1574 サチュレーションの話し➏

果てさてこの辺で次行く前に、誤認回避の釘刺ししときましょうかね。
物理的にはサチュレーションだって立派な歪みの一種に違いないが、聴感上ほぼ歪み感がしないから別の称号を与えてるんだ。

古典機器になる程確かに物理的歪み率は高くなってたが、大昔だって諦めて「素の歪み」そのまま出してやしねえんだ。
悪く言や誤魔化しではあるが、色々な方法を駆使して極力目立たなくしてたんだ。

そりゃ専門技師が人間計測器と化して検聴すれば歪みアリになるが、少なくとも一般聴者に対して音色的な歪みは出ない様必至こいてたんよ。
結果古典機だって現代レベルに於いても聴感上の歪みは僅少で、現代シミュレータみたいに汚く潰れたりは全くして無かったんだ。

極論するなら現代デジタル録音機は歪んだらそれを丸々そのまま出しちまってて、っても普段は「歪まぬ範囲でご使用下さい」だから何も困らんがね。
ん~ほら正しい歴史認識には今とは異なる価値観等もセットで考察しないと実情が分からないみたいに、サチュレーション案件でも今の一般の思考はズレちゃってるのさ。

その上で味わって頂きたい史実は、最終段階で仕方無く少し歪んでしまってた点だ。
主因は物理的性能面が不足してた結果だが、その意味で物理的リニアとサチュレーションは相容れない関係にある。

ここで再考願いたいのが聴感上のリニアとはどんなのかで、現実在音は物理的リニア迄は行って無い処だ。
アナログ末期時代には箇所次第では既に追越してて、その頃迄はトータルで最も生耳に近い組合せを模索し乍ら録ってたんだ。

具体的には録りのテープレコーダ・再生メディア(LPレコード・カセットテープ)・一部ダイナミックMicでは不足、その他の大半の機器では凌駕といった感じだったよ。
要するにアナログメディアの性能不足は動かせなかったんで、それ以外のではサチュレーション等無視して物理性能だけを追及してたん。

つまりアナログ末期のは性能的に不動悪のテープが居座ってたから、それ以外の機器は既に逆方向へ行き過ぎてた訳。
この真実に基づいて考慮してくと、現代でのサチュレーション確保は基本的に先ず2択に迫られてるんだ。

1つは多少の劣化は度外視して1回はテープを経由させる、もう1つは↑の俺言いの「行き過ぎ」を是正するだ。
最早正規オーディオ水準のテープはほぼ絶滅しちまったが、例えばNormalポジションのカセットとそれ用機器はまだ残存してるよね。

そこで録音作業の何処かで経由させるんだが、本来なら最後Mastering段階がサチュレーション効果が最大になる。
がそれでは完全なLo-Fiにしかならないんで、劣化しても影響の少ないパートや曲事情に応じて途中で処理するのが良かろう。

尤もこの手法だとデジタルの音質的優位を殆ど殺しちまうから、常時全曲に施すには難がある。
しかしもう1つの方法でサチュレーション不足の解消を試みるなら、無理にこね繰り回すよりゃモノホンなだけに確実だ。

-つづく-

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