音楽備忘録1584 適切な帯域制限の苦悩①
60過ぎたら一気に気持ちが後ろ向きになったってか?、ん~にゃ別にそうでもありまへんでぇ。
でもbestを追及してると終りは来ないもんで、苦笑いのネタにして貰って構へんのや。
さて今回取上げる「帯域制限」とは、楽器の音色に纏わるものでごんす。
別多項で色々語って来たその楽器らしい音色って、大抵は人で言えばヘアヌードじゃ駄目なんだ。
極一部の打込みコアヲタ氏は、わざと背景や演奏に伴う雑音を付加してリアリティを出してるけどさ。
それは余りにも無雑音過ぎて、演奏途中に平気で無音部が出来たりするからだ。
終ったと思ったらまだだったなんてドッキリじゃあるまいし、音だけの表現だと「せーの」とかしてる姿は入らないからねえ。
何らかの音でそれを代理表現する必要があったりする訳だが、リアルの実演では雑音の排除は永遠のテーマって位減らす方で常に苦心してるのよ。
その一助とも限らんが各楽器正規使用法下では、夫々有効性の低い音はなるべく出ない設計が施されてんすよ。
極端な話しエレキGuitarのハーモニクス奏法がえらく引込んで、それより高い周波数だけ豊富に出せてもあんま意味ないっしょ。
或はGuitarでSynthe Bassを凌駕する程、超低域が出せたって使い道が殆ど無い。
それ故特に電気楽器では演奏に使われる範囲を最優先に、出力や反応する周波数帯域を設定してあんの。
ならそのまま使えば安全パイだが、人間って飽き易いし独自の新しい音を出したくなったりする。
私感としては最初から理想にドンピシャなのが与えられたらどうか知らんが、理想に遠いのからスタートする程その欲が益々深まるのかな。
わ兎も角設計想定から僅かでも異なる使用法をすれば、新たな長所より盛大に欠点が露呈する事が多いん。
となれば不要な周波数帯域に意図的制限を掛けてくんだが、例えば昔の太くクリーミーな感じのBassサウンドで高域を残存・併存させようとするととっても難しい。
そもそもは高域のあるのがハッキリ分かるとそんな音色になってくれなんいだが、特定レトロ用途以外では今時そのまま使うのも又別のリスクが出ちまう。
のは1に録音音質の向上と、2に周囲楽器の音質向上・進化・流行の変化があるからだ。
単体では元ネタと音色にしといても、アンサンブルに入ると少し違う音になっちまうだよ。
随時頻吠え「音楽は比較芸術」なんで、どれかの音が変ると他のがその分違って聴こえる現象が起きやがるんす。
狭義のコピーバンドだとか周囲が全員音色に対し頑固職人気質だったら、前者はまんま後者は1レベルにだけフィットすれば済むんだけどさ。
色んな曲・人・組合せでも演りたいとなると、俺言い「音色の汎用性」が必要になって来るじゃん。
逆に音響的ワイドレンジな音色が好きな場合も、周囲が全員クラシックな音色にされた時独りだけ浮いてる感じで困ったりがあるねん。
ので所謂「程々」を狙ってみるが、その程々ってのが音色バランスと密接な関係にあるからね。
奏者の奏法や癖等次第で、正解がほぼ奏者の数だけあるんすよ。
更にはバランス自体のさせ方にニーズや好みもあって、案外オリジナルサウンドの基本を確立するのが大変なんだ。
=つづく=
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