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2023年12月15日 (金)

音楽備忘録1582 サチュレーションの話し➑

現存するのの中ではオーディオ系の古典的な真空管回路が、最も聴感上の歪みが目立たない。
からこその杜撰大王推奨なんだけど、困った事に最近の新設計のは高性能になり過ぎちゃってんだ。

トランスの入手難及びそこでの劣化は現代的でなく、物理性能とコストからしたらとても歓迎出来たもんじゃない。
けれども音楽的聴感上を優先すると、案外有難い存在だったんすよ。

けど何時迄悔やんでても仕方無いから一番近いのはってば、殆ど古典的な真空管回路の一択なのだす。
トランス全盛期にその回路が球だったってのも少しはあるが、最大の理由は久々登場の負帰還量の少なさざます。

ワイルドなRockの録音っつっても流石に無帰還じゃ厳しいが、兎に角こヤツは音楽的聴感には敵なんだわさ。
物理的性能には絶大な貢献をすれど、雰囲気やナチュラルさには悲しいかな大敵なんや。

その根底原因は聴感上のリニアが物理的には非リニアな為で、実際に電気楽器の球Ampのプリ段は未だほぼ無帰還で存置されてるんだ。
それ処か銘機のオリジナル回路のVOX ACシリーズなんて、パワー段すらほぼ無帰還に等しいんだぜ。

って事ぁ別に球じゃ無くたって負帰還量が少なきゃ平気なんだが、負帰還量僅少な使い方をするには石以降の素子は増幅率が大き過ぎるんすよ。
電圧増幅作用を持つICオペアンプでもし無帰還にすれば、ほぼ100%コンパレータ(僅かでも入力があればいきなり最大出力が出る:デジタル回路等には便利)と化すだよ。

強いて例外を挙げるとしたら黎明期のショボイトランジスタで、内部材がゲルマニウム・外装が金属管の位かな。
因みにオペアンプは大体増幅率500以上に対し、チープゲルトラは頑張って50かそこら。

当時はまだ小型化・低消費電力化が達成されたのみで、並の真空管より低性能だった。(なので特殊用途ではかなり後年迄球が生き残ってた)
どころかディスコンになって多分40年以上も経ってるから、普通に候補にするのは絶望的だ。

だからデジタルバーチャルの偽物で役不足と感じたなら、まだ作られてる球の方が遥かにマシなのさ。
杜撰大王の場合過去には虎の子の球コンプ・リミッタを必ず通して凌いでたが、可能であればそれよりもっと前の段階で可能なヤツから球を経由して録ってるよ。

たまたま電気楽器Ampには音色都合から元々球に拘ってたが、近年は乏しい資金なりに機会のある毎に時代に逆行して球機器が増殖中だ。
楽器の方で後から気になり出した立体感(非残響依存)の点で、どうも石は具合が悪いんだ。

こんな俺でも昔は球だろうと石だろうと、どんどん高音質になってくのに喜んでたんだけどね。
そうなってく途中で、何だかもっと沢山パートを入れとかないとお寂しやになるのに気付いたんだ。

オーディオ的にはどう考えても優秀な筈の石やLine収音が、綺麗は良いがどうも平面的で隙間が多くなってねえ。
特にトリオ編成だとLiveでは相変らず平気なのが、↑方向の録り方をすると廃線已む無しのローカル電車内みたいに広大な空虚感が…。

なのでサチュレーションが欲しくて堪らん場合、こちらにも気を付けないと意味が薄れるかも知んない。
昔よりテープと云う決定打を失った以上、余計あちこちで少しづつ頭を潰し角を丸めてくべきなんじゃないかな。

-つづく-

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