音楽備忘録1566 サチュレーションの話し➍
慣例の前回補遺からトランスへと進めるが、コンデンサMicを使うとOff Micが有効射程に入るのも見逃せない。
この項最初の方で記した如くOn Micって昔のボケ対策の意味も大きかったんで、今の録音水準なら明瞭度確保にはもう不要となったんですよ。
私体験では凡そ40年前にダイナミックタイプで従兄意向で彼の太鼓をOffで録ったらモヤってもうて、俺的にはOnじゃなきゃアカンわなんて思ってた。
因みにOffっても所謂「3点録り」をしただけなんで本来のOffより全然近かったんだが、当時の流行に堪え得る音にするにはそれでもお話しにならない位だったのよ。
のがデジタル率の高い今だとMicの性能さえ足りてりゃ、ウチ等程度の狭さではOn以外何処で拾っても大差無いとは打って変わってたんだ。
そんでも宅現況OnとしてるのはMicがOn専用のなのと、自信不足の腕前を誤魔化す個別差し替えがし易いからだ。😅
尤も近年は自身の太鼓を録るのが稀な上、例のSpeedkingに依る足脚奏法のデモ動画は球コンデンサ3点録りだったから今後は定かじゃ無い。
メイン活動トリオの従兄宅で彼の太鼓は、エレクトレットコンデンサx2+セミOn+ワンポイントステレオMic(階段バーブ)がデフォだ。
だばこの辺でトランスの方に移るが、惜しむらくも俺言い「中性能」のトランスがどんどんディスコンになってってるんで難度が飛躍的に上がっちまったい。
低と高の方は現況辛うじて生き残ってるが、殊録音となると意図的Lo-Fi以外低の方はもとより圏外だ。
かと言ってハイエンドサイドのはバカ高いし、サチュレーション利用には高性能になり過ぎちまってのぉ。
過去遺産の手持ちでも無いと有力候補とはなり得ず、杜撰大王流としては音質劣化が気にならない程度に球機器を挟んで行くのが現実的な線だと思う。
しかし個別電気楽器では整流管と併せて未だとても有用で、歌もそう云う仕様の球Micプリ等はギリギリ庶民でも手が届く。
こんな状況の中私的には録音音質以前に楽器の方を再考して欲しく、現代平均は「デジタルで録るには硬過ぎ・キツ過ぎ」てやしないかな?。
電気楽器の現状は悪い意味で昔を踏襲してるのも少なく無く、’80年代以降に登場したのには俺言い「録音ボケ補填盛り」の含まれてるのが多いんだ。
今デジタルが普通になればそんなの不要で、何しろ大抵は生耳で聴くより明瞭に録れちまうんだから。
只平民に入手可能な球のは大した性能なんか持ってねえから、露骨に効果が分かる程の期待は出来ない。
けれど過去記事でClassic系生Grand Pianoを可能な限り柔らかくなんて局面では、球で救われる事もあるんだ。
フェンスぎりぎりの大飛球が飛ぶボールだと越えてくれるみたいに、こっちの球も最後の一押しとなった際は他で得られない効果があんねん。
具体的には石(半導体)だと突出してキツくなっしまう箇所がそうならなかったりして、その様は自動車のABSに似てるかも。
1曲につきそれが数箇所程度だと曲単位ではどっちらけも、アルバム単位以上となれば通しで聴くと明らかに疲労感等が減るぞ。
それと忘れて欲しくないのが音量系Effectの動作に結構違いが現れる処で、当節流行のフル盛りコンプをすればこの相違は盛大に拡大されるのだよ。
-つづく-
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