音楽備忘録1544 低知名度アーティスト㉔
The Whoの続き今回はサウンドや奏法と、曲との関係を語らせて頂こう。
杜撰大王だって若き日にはもっと激しくなんてマイブームが来たんだが、その時「やり過ぎると却って不自由になる」のを学んだんだ。
この不自由とは演れる曲の範囲で、これはウチの休養君がどうやら極めようとしてたハードボイルド一択なんかでも近似状況が起きてる。
尤も俺や従兄の書いた曲には不出来以外は文句を付けず、グループを組んでいるのでBand単位では縛られていない。
加えて杜撰にも未だ本人に確認してないんで、作るのはハードボイルドが得意なだけかも知れない。
とは言え出自がゴリゴリMetal系なんで、エレキを歪ませる時は割と常時深目だ。
今の処それがフィットしない曲は出てないっつうか出してないが、極軽い歪みじゃないと合わない曲もあるのは確かなんだよなぁ。
この事と不毛競争や無限ループに陥らん為には、各自の音楽スタイルに応じた自己規制が有効だと思うのよね。(例外は許容した上でだけど)
歪み深さが一定を越えてハッキリ差が出るのは殆どサスティンだけで、音色の著しい変容を許せば末は懐かしのFuzzに近くなるだけなんすよ。
ここでのサスティンとは一般論のじゃなく、余韻部でも歪み深さが維持されてるかってのだ。
少し又遠回りになるが歪み深さで過去私的に印象的だったのが、Larry Carltonと柳ジョージだ。
夫々のメインはGibson ES-335とFender Stratで、Van Halenなんかのよりゃ深歪みに向いてないししてなかった。
のに割と深目な印象を与えた原因はコンプレッサの使用で、最大歪みはそんなでも無いが深さがそれ迄耳にしてたのより遥かに減らなかったからだろう。
つまり鳴った瞬間はそんなに深くないが、余韻部だけに耳を傾けると当時としては未曾有の深さになってたんだ。
特に後者のは減衰の早目なGuitarだから、コンプ掛けなきゃあんな感じには縁が無い。
に加え全盛時のCharやジミヘンを模倣すると、限定時以外は思ったより随分「浅い歪み」で奏でられてたよ。
彼等ショータイムのソロ時はハウる程Gainを上げてるが、曲のリフ等ソロ以外では和音の潰れない必要があったからか今称Crunch領域だったんだわさ。
ほんでWhoの場合はアンサンブルが1人多かったものの、GuitarはPete Townshendだけしか居らん。
やはり2人以上居るBandよりゃコードを鳴らす機会が多くなるのもあって、特定時以外は「足りる最低限の歪ませ」にしてた様だ。
でアベレージの歪みが極軽いと、歪ませないエレキの似合う曲にもスムーズに入れる利点があるんだ。
近頃は割とクリーンと歪みでも2極化傾向が強い様だが、一聴クリーンに聴こえる’70年代以前に沢山あった過去作のは今のLine収音みたいな完全クリーンじゃないんだよ。
所謂リッチクリーン等と称される、電気的には既に逝っちゃってるが聴感上はほぼ歪んでないってヤツな。
ノリ跳ねの件と同じ様にエレキが音色で一番表情豊かになる領域は、クリーンから歪み或はその逆の中間領域なんすよ。
そしてトドメが浅い歪みっつうのは、純粋に「Guitarが上手」じゃないと聴けたもんじゃないんだ。
-つづく-
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