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2023年11月25日 (土)

音楽備忘録1562 サチュレーションの話し➌

ほんだばここから真のサチュレーションの色々を紹介してくとして、最初は磁気に関するのから。
音響ではテープやトランスにそれは避けられないが、実は電磁Pickupを使う電気楽器でも既に起きてるのだ。

典型例としてはFenderエレキBassの「PU歪み」が該当し、弦振動がPUの設計想定値より大き過ぎると発生する。(或は当時の技術レベルの限界から)
の見分け方はレベル的に全然余裕があるのに、Line収音してて何だか普段と違う一寸潰れた様な音がしたらそれだ。(押え損ね・弦振幅中に何かが誤って接触とかフレットをぶったのとは別のだで)

物理現象としてはCoilには余裕があっても磁界が飽和した状況で、それ故磁力の強いPUでは磁界歪みは起こし難い。
鍵盤でもエレピみたいな原理的に強弱が無限のでは頻繁に起きてて、しかし殆どのがそのお陰でボリウムやトーン等に全く触れずに多彩な表情が出せてるん。

尤も大昔の性能一杯いっぱいのAmpに繋がれてると、殆どはAmpでも歪んだりゆがんだりしちゃってるけどね。
けれど現代の単にCrunch設定したのより、幾らか↑の方がスッキリした音色になる事が多い。

電磁Pickupと比べたら程度は大部大人しいが、生楽器だって弦や皮の振幅限界に到達すると頭打ち現象は起きてんのよ。
人間の歌ですら喉等をOverdriveさせたのの内、程度の軽いのが相当するんざます。

単に音と云う事であれば歪まずゆがまずリニアなのが理想かも知れんが、音楽となると各部の飽和も利用価値が高いので無いよりあった方が良い場合が多いん。
但しサチュレーションとなると露骨に音色が大変容する様なのは除外で、OverdriveやDistortionは使える場面に限定の
付く処が違うんだ。

サチュレーションが欲しくなるのって天然環境を求めてる側面があるから、言うなれば聴感上の部分補正なんだ。
判断基準のネタが生耳聴き(必ずしも毎度は聴かないが過去印象の蓄積等)で、それと感じが違っちまってるのだけ直したいと。

なので電子回路やデジタル計算で可能性があるとしたら、俺言いハイパーインテリジェントコンプリミッタの方が近いんじゃないかな。
前回述業務用実機LEXICONの様に、激鬼ヲタ級のパラメータで計算・生成すればね。

尤も珍しく宅にあるPCM90性能的に全く不足は無いが、自分でプログラムを組むのが途方も無さ過ぎて困難だ。
残念乍ら通常はテープが録音媒体から外れた今、磁気サチュレーションが得られるのはほぼ一部のトランスだけとなった。

只魔軽度活用としてはコンデンサタイプのMicが考えられ、新世代ダイナミックタイプよりアタックのリニアリティの平均値は劣ったままの様なのだ。
これもあってか躍動感最優先には今一だが、普通聴取者耳が音源(楽器)にOn Mic程は近接しないのが考慮点になる。

-つづく-

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