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2023年10月23日 (月)

音楽備忘録1529 音楽に必要な高音質➌

さて徐々に深度を下げつつデジタルの件にも言及するが、近似例として俺が皆程Stonesの新作を評価出来なかった話しから。
その根幹は100%じゃ無くなってるからだが、辞めたり死んじまったもんはしゃーないんだけどさ。

私的に本StonesはBrian Jones在籍時代迄・普通StonesはBill Wyman在籍時代で終ってて、その理由はヤバ味とオリジナリティの過半数割れだ。
現況の高齢化に対してまだほぼ無劣化なのは尊敬しか無いし、完成度その他ではどんどん良くなってるのは大いに認めてるんだけどさ。

Stonesを聴きたくなる最大要因のヤバい雰囲気が、現状は年々薄まる方向にしか行ってくれないのがねえ。
実際には優等生然としたBeatlesの方が地方のヤンキーで、Stonesは都会の坊ちゃん達だったんだけどな。

でも田舎ヤンキーの素直さ等に対し、都会だと普通人でも知らざるを得ない怖さ理不尽さなんかがあって。
一般的には健全PopsのBilly Joelにも、そんな都会ならではの負の側面が盛り込まれててな。

ワサビが入ってるから唯の海苔巻きじゃ無く、寿司の巻物と認識される様な差異や効果があんねん。
と言いつつ俺は特にワサビ好きでも何でも無いんだけど、そんな僅かな差が全体の雰囲気には大きな影響があるんだよ。

更にコアな比喩だがコンビニのざる蕎麦、ワサビが入って無かったらとても食べる気になれないな。
普通なら全体のクウォリティがオプションより勝るのに、時には象徴的なオプションが存在価値を左右するケースがあるんよ。

因みにBeatlesのJokerがJohnならYardbirdsではBeck・StonesはBrianとなるが、カードのトランプでJoker抜きだと出来ないゲームが生じるやん。
普段はともするとお邪魔かオマケでも、入ってるお陰で演れる曲の範囲が飛躍的に広くなるんだな。

音質の方でもデジタルになると「変なの」迄不要に高音質化して、肝心なコントラストが弱まるのが玉に瑕なんですわ。
だからって高コストになるアナログに全面的に戻る気はさらさらねえんだが、少なくともデジタルだとそれだけ個性にはもっと細心の注意を払う必要が生れてんだ。

尤も一口に雰囲気っても色んなのがあるから、全部が一様に変容に弱くは無いんだがね。
けど多数派は単純なHi-FiやLo-Fiでは無く、曖昧な中間領域に…。

その為どっちへ寄ってももうニュアンスが崩れるんで、そんなのは俺の場合わざと全帯域を使わん様にして凌いだりしてるよ。
実はこの考え方ってアナログオンリー時代には王道で、音質維持が困難なのが当初から明白だったからなるべくそれに左右されない様にそうしてんだ。

折角デジタルで高音質化したのに丸っきり以前のままじゃと欲が出て、下手に捏ね繰り回した挙句当初イメージを喪失なんて失敗を暫くは重ねてたがな。
けど高音質化の真のご利益は生耳との差を縮めるだけで、違って聴こえてる様ならホントは何処かで間違えてたんだよなぁ。

-つづく-

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