音楽備忘録1527 オーディオ等のスペック偏重に潜む罠①
過去に随時散発的には注意報を出して来たが、今回からなるべく纏めて綴ってみよう。
昔みたいに最終決定は実試聴がデフォなら未だしも、近年は通販で買う方がずっと当然になったからなぁ。
動画等でチェックしてもし切れないのが、撮影場所の音場等だ。
一口に「普通の部屋」と言ったり想定するのが、個人差千差万別だったりして全然共通じゃないんすよ。
それも相まって理解が不十分な人迄、仕方無くスペックに神頼みって側面もあるのかな。
だが専門家視点だと過去よりその公表スペックが、統一されてないのとか前提条件付記がされてないのがとっても気になるあるよ。
ほんだら周波数特性から参るが、物凄く大雑把に言や低高音が何処迄出るとか出ないとかどの辺が盛ってあるかとかそう云うのだ。
もしかしたら国次第じゃ工業規格が厳格でかなり統一されてる処もあるか知らんが、今劣化本邦では読み取り側にかなりスキルが無いとロクに比較すら出来ない有様なのだ。
例えば40Hz~となってても、実際の内容は随分巾があるですねん。
もし計測器等のそれであれば誤差が大問題となるんで、+0dB,-3dBとか必ず付記されてるんだ。
これを一般感覚に翻訳すると40Hz~ってのは「そこから測れます」の意味で、+0dB,-3dBってのはそれ位の誤差があるので測定後に必要なら逆算補正してちょって意味になりやす。
のが非業務用等だと誰もが誤差を気にしたりゃせんので、但し書きを付けてないのもあるんだよん。
で汎用オーディオの場合「そこから拾えます・出せます」は一応一緒なものの、条件次第で「辛うじて」とか「凄く無理すりゃ」の前置きがホントは付いてたりしちゃうんだ。
その上それがどれ位の入出力時かはまだ未明で、それを表してるのが定格入力時とかの文言なんだ。
んが更に面倒な事に俺みたいな屁理屈王でもないと、その文句からの読み取りに落し穴があったりするん。
定格入力「迄は」とあったらそれ以上以外は公表値を下回らんが、定格入力「時」となってたらそれより僅かに大きくても小さくても公称値より性能低下してる恐れがあるねん。
なので自信があるか真に業務用途を狙ってるのだったら、文章化は最低限にして自信のある測定グラフを目立つ様に公表したりしてんのよ。
日本語って表現力には長けてるけど余程文才のある奴が書かんと、この手のでは何処かしらに不明瞭が発生し易いん。
故に非文系の人だったら尚更スペックより実試聴するのがお勧めなんだが、商品を常備してる実売店舗がこう減って来ると中々難しいよね。
唯でさえスペック化未達の柔らかさ等は読むだけじゃ不明なんだから、せめて「そのスペックの実態」をどうにかして読み取る力位は必須になって来てるんじゃないかな。
どうしてもそんなの無理ゲーって人が居たら、この際大胆にスペックを半ば無視しちまおう。
その代り釣りじゃないレビューが豊富なのだったら、そこから読み取れる情報が純理系の人より多分だいぶ増える筈ね。
尤も文理どっちから攻めてっても突詰めるには両方必要なんで、ゆくゆくは苦手サイドのも少しづつ克服してった方が良いよ。
って事って次回からは具体的な按配へ進めるが、敢えて詳細な規格・規定より実用上どうなるかを優先で。
=つづく=
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