音楽備忘録1416 適切な音楽の評価方法⑯
続いては柔らかさや音圧圧縮も込みの適正音量に言及するとして、本来特定用途に絞って無い作品は加工度なんて無視して聴いちゃって良いのだ。
意識しないと真価が判断出来ないのは身近な処では着メロ、徹底が必要なのは鉄道車両のミュージックホーンとかだ。
着メロ程度なら使用条件が割と一定してるし、目立ち度や拡散性に多少の不備があってもメロ自体の選択で解決可能。
だが特急電車のなんかは近年は騒音防止条例等との絡みもあるから、かなりシビアな条件をクリアさせなきゃなんない。
そう云う類のだったら目的用途に限りなく近い状態で、聴いてみる必要がある。
だが一般の音楽作品では最高環境時に最良にしとかないと、折角環境を整えて購入したら失望ではいけないもんね。
普段聴きに合せるのは↑に本来悪影響の無い範囲に限られ、やり過ぎれば単に作品の価値を自ら卑下するも同然になっちまうんだ。
そりゃ必ずしもキチンと作られたものばかりが良くはならないけど、顧客を選ばない作品では誰かに合わなかったらそれだけで選外になるからねえ。
又明瞭ディテールへの忖度が少しブームらしいが、そもそもそれが聴こえないと魅力が足りない出来映えとも考えられるのよ。
良い曲程全貌を知りたくなるもんではあるが、過度なディテール忖度は順番が逆なんじゃない?。
最低限のアウトラインしか聴こえなくても好まれるとか、曲自体の底力はそう云うもんでしょ。
仮に曲よりサウンドの美しさを優先するコンセプトだったとして、それだったら並の演奏力じゃ足りないよね。
達人かどうかの判断基準には実際より簡単そうに聴こえるっつうのがあって、無駄な音や雑音が少ないのと音量バランスが秀逸だからそうなっててさ。
全く聴こえないor全体に一切関与しない音を、彼等はほぼ絶対使わないんだ。
それ自体は聴き取り困難な微小音も入れる入れないで全体の感じにはかなり差が出る、そう云うのが起らないなら全体の明瞭度を悪化させる不要音は一切鳴らさない。
しそんな隠し味的な真似をするのも主題を撹乱しない為で、聴く人の音楽レベルに応じて大事な処から順番に聴こえる様にしてあるんだ。
つまり例えばド素人にはメインメロのみ、少し進んで趣味の人にはあと2つ余計に音が聴こえるみたいなね。
のでそんな連中にとっちゃディテール再現度なんてほぼ無関心で、それより俺様が弾いてやったのをロクに分かっても無い奴が勝手に弄るんじゃねえって常に思ってるさ。
それは硬軟についても同様で、仮に非現実でも過去に耳にした事の無い音の方が新鮮ではあるがね。
だが過去述の如く輪郭だけ持上げりゃ他の要素、音程感やら膨らみ・拡がり等はその分引っ込むんだ。
この件に関しMix専門家の立場から吠えときたいのは、その昔は「生耳よりボケてた」から補填してただけなんだってな。
何時迄も何でも目立たせりゃ良いとは考えてなかったし、魔用して遊ぶにしても他部にほぼ無影響な確認が取れた際のみだったんだよなあ。
だから杜撰大王的には近年の過忖度ソースこそ、露骨にボケる位ので聴いてみないと真価が測れないと思うですよ。
コレがMixの可否と曲評価の分離例で、まあMixも曲の内って解釈されたら身も蓋も御座居ませんがね。
>つづく<
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