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2023年6月14日 (水)

音楽備忘録1398 歌のコーラス③

今劣化本邦でのコーラスがマイナー化した理由を探ると、私的には歌の平均声量が落ちたのが大いに関係アリだと踏んでんだ。
それはこれから「ハモりのコツ」を記してくと多分氷解して、極度の音痴で無い限りはモニター状態に左右されるのが拭えないからなんだ。

杜撰大王は題ではコーラスと綴っとき乍らサッサと「ハモり」等と異語を用いてるが、ポピュラー系では純然たる和声グループ以外は大抵は主旋律に加えるのしか演らないからなんだ。
因みに厳密にはユニゾンもコーラスの一種だが、声色・音量等を添加するだけで音程は追加しないのでここでは扱わない。

さて意識・概念的にも実働状況にも相応しいからのハモりだが、ハモるには先ずメインVocalがちゃんと聴こえない事には始まらない。
それプラスハモり手が他にも居たらメインよりゃ同じから小さ目の方が良いが、全く聴こえないのではハモり手同士が上手くハモれないからそれも不味い。

で具体的にどんなのがハモれてる状態かっつうと、理想は複数の音程はあるが束になって響いて来るヤツなんだ。
プチ専門理論でも置換しとくと純正律で和音として「調和」してる状態を指し、所謂「相乗効果」が有効化して気持ち大き目に聴こえたり音の通りがかなり良くなったりするん。

歌い手の人数が増えた分歌パート全体の音量が上がるのも皆無じゃないけど、そんなのより「へこたれ難い音色」になるのが象徴的なのよ。
単独では大した存在感の無い声色でも、音的化学合成されると久々俺言い「目立つ倍音」が生成されるんだよね。

ハモらせようとすれば下手なりに声色の悪いなりにでも、目指す響きは一致してる。
すると歌の目立つ倍音は少ないなりでも歌う全員から出てて、それ以外の無駄な倍音!?は不一致に分散していたりになる。

その足し引きの結果一致してるのだけが残って協調・強調され、一般聴感的には恰も響きが良くなった感じになる訳っすよ。
でⅡでユニゾンも精緻に音程を揃えれば近似効果が発揮されるが、多数派はEffectorのChorusみたいに拡げる方が多いんでそうはならない。

若しくは狙える程の腕が無い場合、バラけるのもありだからねえ。
のがハモりでは最低限ハモらん事には気持ち悪い音になるので、そう云う不合格の以外のには程度差こそあれ必ず増強効果が期待出来るんだ。

でⅢで本当に美しい響きとなると各パートの音程もシビアになるけど、一応噛み合った状態で良けりゃ結構大雑把でも平気なのよ。
そうなるのは元から各パートの音程がほぼ別のだからで、直接比べられる相手が不在だからズレがバレ難いのね。

これはボロが出難いだけでなく実際共鳴が起こり易く、だから下手な人こそその面ではユニゾンって怖さもホントはあるんだす。
ある程度以上の声量がある者同士だと他人のは耳の外部、自身の声は少なくとも感覚的には耳の内部と別の場所から聴こえる感じになる。

それを比べて加減すりゃ良いんで、釣られないのに慣れさえすれば誰でも出来る様になれるん。
つまり過半数は声量以外の歌唱力より、聴き取りの良否のせいで可否が決まってんの。

-つづく-

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