音楽備忘録1412 適切な音楽の評価方法⑮
今度は「低音が深い」を掘るとは益々細分化してくが、硬さ案件でもこれの失念がとても多いから重大なのだ。
中域の高い方以上で硬過ぎると露骨な過刺激を招くから誰でも分かるが、音楽的により問題となってるのは低域の過硬なんす。
それ故一部の球ヲタの間では真っ先にその可否が問われてて、例え全然うるさくなくても他部分の侵食程度に相違が出てるからなんだ。
因みにここでの過硬ってのは楽器音色のとは少々別で、生で聴いたらふにゃふにゃのが録ったり掛けたりしたら妙にカッチリする様なヤツよ。
この件でサンプルに最適なのが肉声で、どんなに硬い声色だって生で聴いたら硬い物体が衝突したみたいな程にはならないでしょ。
そんでBass等の低音楽器に硬さ成分があってもそれは「中高域で出てるだけ」で、低域迄硬くするのはほぼ不可能なんざます。
概述の如く低域≒空気の大波なんで、視覚的には巨大豪華客船の回頭を想像するがよろし。
図体がデカいんで向きを一寸変えるにも時間を要し、どんなに離れて眺めても小回りの利く乗物みたいに鋭角な動きは無理と。
それを悪く言や鈍いとかトロいとなるが、スケール比較が困難な際はその動きからある程度想像が付くんだよね。
物理的にはこれの一部がAmpやスピーカのダンピングファクターで表されてて、一般論ではこの数値が多い(大きい)程反応遅れが無くて良いとされて来た。
結果過去には3桁以上になるのが持て囃されてたが、冷静に全体俯瞰すると1かせいぜい10以下じゃ無きゃ変だったん。
過去にそれを半分誤った原因は聴取環境の劣悪さが原因で、マトモに音楽を聴けない程変に鳴り響く部屋とかも含めてたからだ。
そんなでも少しは聴き取れる様に頑張っちゃって、これがつまりは欠点消す為に長所を台無しにしてたんよ。
そもそも理論的に1以上っつうのはソースのより反応が高速になるとも取れ、3桁なんてのは巨大船が小型モーターボートのクイックターンみたいになるんだからおかしいって。
とこの辺で暴走を止めて本題に戻ると、低音1つとっても今の一般的な音響再生機器にはムード再現にこんな障害があるんだ。
と言ったって各自に様々な事情と状況があるだろうから、そうおいそれとは雰囲気に理想的には出来ないだろうけどさ。
私感では少なくとも’70年代中盤迄のは、そんなので聴かれる想定が大いに入っとん。
のでせめて近いので聴いてみる迄断定すべきでなく、劣化近年本邦の新作もスマホでインナーイヤーで極小音量で聴いてみないと真相はハッキリしないんだ。
尤も今の分の殆どは幾らそうしたって駄目なのが、俺には見えてるから安心して!?ディスってんだけどね。😵
今の日常に沿わせるったってそんな劣悪環境ばっかに忖度するのはやり過ぎで、種類にも依るが普通に音楽を聴くには「最低必要音量」ってのがあるだよ。
>つづく<
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