音楽備忘録1407 ノリを育む方法⓰
今回はデジタル楽器のディスり大会の様相を呈すが、それもこれも人が主体を堅持する為なのだ。
ってったって今時デジタルのお世話レスにするのは並大抵じゃ困難で、別に絶対使うなってんじゃないんだ。
只私的には主にレイテンシ案件がそれ以外では、「やってくれる範囲が多過ぎる」のがノリを育むのには芳しくないん。
その1例…とは必ずしも限らないけど、マトモなプロや達人がデジタルを頻繁に利用するのは主にLive。
年々機械の精度が上がってっても手作り食品が無くならないのと同じで、ノリも追求するにはボロが出ないのは良いがやれる範囲が狭いんすよ。
コレ本来は操る人間側の責任の方が多分多いんだけど、何もしなくても駄目ではない物を一々全部弄ろうと普通はしないっしょ。
それがリズム取るのも自分・ノリの加減も自分の際、意識はなくても全部自身で手加減してるのからすると怠けてる訳よ。
楽するのも安全策を取るのも悪かないんだけど、ある程度リズムが取れて個人のノリが確立してないと急遽↑みたいなのを要求されたら俄然弱体化しちゃったりするんだ。
ここで人にリズム的にどんな能力があるのか再確認と参るが、ちょっち黒い話し不整脈とかがある人じゃ無きゃまあまあ一定のリズムは必ずキープ出来るのよ。
ってか不整脈をほっといたらあちこちに悪影響して、マトモに生きてられまへんがな。
但し機械とは違うんで機械視点だと誤差大き目やけど、人視点つまり聴感を優先したら人の方が正確なんすよ。
ここでの人の正確さとは観客等の様子を瞬時にフィードバック可能な点で、その場に居る人には気持ち等の変動にその気になりゃ何処迄も着いて行けるからね。
ので更に黒っぽく語っちまうと、観客に無感動な曲だったら機械の安定感は最適だよ…なんちって。
又気候に依っても人の感覚って微妙な変化があったりするんで、状況・場面次第で同じ速さに感じられるのは物理的に同一テンポじゃねえんだわ。(音って空気振動なので実際気候変動の影響はモロに受けてる)
すっかり飼い慣らされると「機械だから無変化」の刷り込みで、今日日はあまり違和感を覚えない人だって少なかないだろうけど。
アホみたくテンポの初期設定を忙しなくしとかんと盛り上がり損ねるっつうのは、↑の人力の応用力が無いからですぜ。
薄々お気付きか分らんが杜撰大王は大のスピード狂(これも死語なのけ?)なんで、元気であるべきリズムがタルイのはどうにも我慢出来ない性分なんだ。
すると青二才の頃は何でもやたら速めたくなったが、当然無茶すりゃ追っつかなくなるわな。
それで七転八倒しつつ思い知ったのが、敢えてテンポ初期設定を各曲毎の最遅にしとく事だったん。
これリズムに於ける「寝たフリ作戦」みたいなもんで、内実は速められるマージンが最大化するんすよ。
今アホハイテンポをアホと断言するのは普段が無駄に慌ただしくなる他、上昇余地の少ないのが果たして有事に足りるか分かんないからなんだ。
陸上競技やカーレースみたいに目に見えて先頭だったとか、タイム計測を常にされる様なのだったら単純に最速にすれば勝てる。
けど音楽じゃ↑前者は見えない後者もタイムより「タイム感」が優先されるんで、物理的に速いだけのはかなり無力なんすわ。
処が機械は「感」ってぇのが苦手ってか基本取り扱ってないんで、育成養成にその部分が特に向いてないんだ。
>つづく<
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